ON7YD
136kHzバンド用アンテナ
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Antennas for 136kHz の日本語訳です。 画像はオリジナルページにリンクされて表示されている物なので、それにつながらない場合にはこのページに表示されません。幾つ かのリンクされたURLはつながらない場合があります。 |
| 利得について: このページの中でアンテナ利得とは、指向性利得(つまりアンテナでの損失を除いた利得で、指向性が完全無指向性に対 してどの程度絞り込まれているかを示す)を意味する場合がほとんどですので、混乱しない様にご注意下さい。 20.Feb.2009 by JH1GVY 2200m/137kHz ページ |
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last updated on 30 January 2009
目次
136kHzバンドの送信アンテナがしばしば長波アマチュア無線局で最も重要な部分であって、主なテーマです。送
信アンテナの目的は、送信機からの電力を放射する事にあります。
どんなアンテナでも実効放射電力は、3つの要素で決定されます:
例 :
放射抵抗10Ω、アンテナ電流2A、利得4(6dB)のアンテナがあると仮定してください。このアンテナは、10 x 22 x 4 = 160 ワットの実効放射電力を放射します。
アンテナの利得は常に、基準アンテナと比較して与えられます。最も一般的な基準は、1/2波長ダイポールと等方性 放射器です。後者は、まったく指向性を持たない仮想アンテナで、すべての方向へ等しく放射します。一般にどんなアンテナでも、等方性放射器と比較した利得 はdBiとして与えられ、1/2波ダイポールと比較した利得はdBdとして与えられます。その指向性のために、1/2波ダイポールは、等方性放射器に比較 し て、1.64(2.15dB)の利得を持ちます。
送信機をアンテナの放射抵抗に整合させるならば、一見した所では、この抵抗は放射電力に影響を及ぼしません。しか し、残念なことに、放射抵抗は送信機電力を消費している唯一の抵抗ではなく、他に損失抵抗もあります。これらの損失は、アンテナ(アンテナマッチングシス テムを含む)の中で、及びアンテナの環境(地面、アンテナの近くの物体)で生じます。HFでは、これらの損失抵抗は放射抵抗に比較して小さいので、しばし ば 無視できますが、しかし長波では間違いなく違います。アマチュアに用いられる大部分の長波アンテナでは、損失抵抗が30から150Ωの範囲にあるのに対し て、 アンテナの放射抵抗は10から数百ミリΩの範囲にあります。これは、アンテナとその環境に依存しますが、およそ送信機電力の99%〜99.99%は放射さ れずに、損失抵抗に吸収されることを意味します。
長波での2つの最も一般的な送信アンテナは、短い垂直モノポール(マルコーニアンテナ)と小さいループアンテナで
す。短い垂直モノポールは電界アンテナで、磁界が『空中で』つくられるのに対して、電界は『その場で』(アンテナの近くで)つくられます。これの反対で、
小さいループは磁界アンテナで、電界が『空中で』つくられるのに対して、磁界は『その場で』つくられます。
結果としてこの損失の主な源は、短い垂直モノポールでは環境(地面、木、建物、その他)にあり、小さいループでは、主要な損失はアンテナの中です。した
がって、小さいループはその機能に関して環境にあまり依存しません。
しかし、両方の種類のアンテナに対して、終着点は損失抵抗に対しての放射抵抗の比率をできるだけ大きくすることです。実際には、大部分のアマチュアは短い
垂直モノポールでより良い結果を成し遂げます、環境損失がとても高い時にだけ、小さいループは優れています。
備考: 用語の ERP、EIRP、dBi、dBd は、繰り返して使われます。あなたがこれらの用語をよく知らないないならば、最初にこれを読むことを私は勧 めます。
大部分のアマチュア無線家は四分の一波長垂直モノポールアンテナに精通しています。そして、しばしば「マルコーニ アンテナ」とも呼ばれています。それは四分の一波長の長さで、地面(結局、ラジアルシステムによって改善される)との間に給電されて、36Ωの放射抵抗を 持ちます。四分の一波長垂直アンテナの寸法は40mのバンドから上で適当かもしれません、いくらかの勇敢なハムは80mと160mでさえこのアンテナを持 つかもしれません。しかし、136kHzでは、それは高さ500m(1500フィート)以上で、ハムの範囲を越えることは疑いがありません。このように長 波で は、四分の一波長より大変短い垂直モノポールを使うことより他に方法がありません。
垂直モノポールが四分の一波長(共振している)より短いとき、少し様子が変わります:
放射抵抗及びアンテナ利得のアンテナ長さによる影響は右の最初の図で見られます。そうして、多くの人々が信じるこ とに反して、短い垂直モノポールのアンテ ナ利得はフルサイズ四分の一波長垂直アンテナに対して0.4dB少ないだけです(たとえ短いモノポールが波長の数分の一だけであるとしても)。そうは言う ものの、アンテナが短くなるに従って効率(放射抵抗と損失抵抗の 比率)が急に低下するので、短い垂直モノポールの性能は四分の一波長垂直アンテナの-20dBから-40dBです。
例 :
1. 四分の一波長垂直アンテナの放射抵抗は36Ωで、損失抵抗(接地損)は10Ωで
す。 このアンテナの効率は:
二番目の図にアンテナの長さにおける平均的“総合利得”(効率 + アンテナ利得)を示します。
高さHの短
い垂直モノポールを大地との間で給電すると
仮定する。H が波長に比べて小さい場合:
我々が使う正弦関数分布とは異なる電流分布を以下に説明します:
アンテナ静電容量はアンテナの一点に位置する訳では無く、アンテナ全体に等しく分布します。アンテナに流れるアンテナ電流は分布したアンテナ静電容量を介
して徐々に“無くなる”、結果として直線的に減少します。
その他の、そして多分より正確な、方法は、短い垂直アンテナをフルサイズ(四分の一波長)垂直アンテナと比較して 見ることです。フルサイズ垂直アンテナは、UとIの間で90度位相偏 移した、正弦関数電流及び電圧分布を持ちます。短い垂直アンテナはフルサイズ垂直アンテナの終わりの端としてみなすことが出来て、電圧分布は(大体)一定 で電 流分布は(大体)直線的に減少します。
高さ H で波長λの短い垂直モノポールの放射抵抗は:
[1a]
136kHzでは:
[1b] (RA は mΩ および H は m)
高さ H 、直径 d の垂直ワイアの静電容量は:
[2a] (CV は pF, H と d は m)
ほとんどの場合、簡略化された公式 CV = 6pF/m [2b] は十分に正確です。
最大放射電力を得るためにアンテナを通る電流の極大化が必要です。これは誘導性成分(装荷コイル)による容量性成 分の補償により可能です、または別の言い方では:アンテナを共振させる。共振の公式(Thomson公式)により必要なインダクタンスを計算できます(詳 細は"装荷コイル"の章を見て下さい)。
例 :
10m長の垂直ワイア(直径3mm)が60Ωの環境損を持っていると仮定する。
公式1aに基づいて放射抵抗は8.2mΩと計算されて、公式2aに基づいてアンテナ静電容量は67pF。アン
テナを136kHzに共振させるのに20.2mHの装荷コイルが必要です。コイルのリアクタンスは17.4kΩ、Qが300と仮定するとコイル損は58Ωにな
る。これで合計損失抵抗は118Ωになる。
アンテナへ100Wの電力を入力したとするとアンテナ電流は0.92Aで、結果として6.95mWの放射電力及び装荷コイルに16kVの電圧印加になる。
上記の例で6.95mW(8.2mΩに対して0.92A)の放射電力が計算された。ERP(実効放射電力)を得る ためにアンテナの利得、短い垂直モノポールでは 2.6dBd、を考慮に入れます。そうして、この例で計算された電力は12.6mW ERPです。
短い垂直アンテナの効率は放射抵抗を増加させることで改良可能です。放射抵抗は垂直部分にわたる平均電流の二乗に
比例するので、アンテナ上の電流分布の改良を行えば放射抵抗の増加が可能です。短い垂直モノポールでは、上に述べたことから、平均電流は給電点電流の
50%です。電流分布改良の一つの方法は垂直アンテナに容量性頂部装荷を付加することです。
アンテナ上の電流分布は依然として直線的減少ですが、今では最小点は水平部分の端にある事から 垂直部分の平均電流は大きくなっています。
水平ワイアの静電容量 CH は、長さ L、直径 d 、高さ H により:
[3a] ( CH は pF、 H、 L 及び d は m)
多くの場合、簡略化された 公式 CH = 5pF/m [3b] は十分に正確です。
合計アンテナ静電容量は CA= CV + CH です。垂直部分先端でのアンテナ電流 IT は CH と CV の比率で決定されます(同じ量の電流が pF 毎に‘無くなる’と仮定する):
[4a]
垂直部分にわたっての平均電流は、垂直モノポールでの平均電流 (IA= I0/2)
と比べて:
[4b]
そして放射抵抗は垂直部分にわたっての平均電流の二乗に比例します:
[5a]
136kHzにおいて、これは :
[5b] (RAは mΩ 及び H は m)
適切な容量性頂部装荷によって放射抵抗を四倍にする事が可能なことを意味します。
容量性頂部装荷の追加的利点はアンテナ静電容量が増加することで、それは重要です。アンテナ静電容量の増加に伴って、アンテナの共振を維持するには装荷コ
イルのインダクタンスを減らす必要があり(減らすことが可能)、結果として装荷コイルにおいては損失が減り、放射抵抗の上昇と相まってアンテナの効率が更
に上がり、コイルにかかる電圧も減ります。
例 :
長さ10mの垂直ワイア(直径3mm)そして環境損60Ωの前述の例のアンテナを持っているが、しかし今、長さ20mの水平頂部装荷ワイア
(10mの高さ)でアンテナを延長すると仮定します。
垂直部分静
電容量は67pF(公式2a)で、一方、頂部装荷の静電容量は116pF(公式3a)になり、結
果として合計アンテナ静電容量は183pFになります。放射抵抗は21.9mΩ(公式5a)になります。装荷コイルは7.4mHにする必要があり、Qが300においてコイルでの損失は21Ωで、合計損失は81Ωになります。
アンテナへ100Wの電力を入力したとするとアンテナ電流は1.11Aで、結果として27mWの放射電力及び装荷コイルに7kVの電圧印加になります。
2.6dBdの利得を
考慮するとERPは49mWになり、これは容量性頂部装荷なしの同じアンテナと比較して合計5.9dBの改良です。
より良い電流分布にすることで達成が可能な利得は最大(垂直ワイア上のアンテナ電流分布を、給電点から先端まで均 一にした場合)でも6dBでしかないが、しかし静電容量の増加が原因で(それだから小さな装荷コイルが必要になって結果的に損失が少なくなった)、グラフ で見られる様に、数dBの追加利得(赤い線に対する青い線)を生む事が可能です。グラフは利得の大きさを表すのでなく頂部装荷ワイアがない場合からの利得 の 変化を表しています。
容量性頂部装荷の垂直アンテナはいろいろな構造で作る事が可能で、‘逆L’形状に加えて‘T’及び‘傘型’形状も また多用されます。一般的にどんな形の容 量性頂部装荷でも働きますが、終着点は、できるだけ多くのワイアを空中にできるだけ高くしなければならないことになっています。頂部装荷ワイアは傾斜させ る事(傘型アンテナ)が可能で、しかしこれは放射抵抗減少の要因になります。 経験則として、傾斜頂部装荷ワイアは決してアンテナ高さの50%以下にしてはいけません。

頂部装荷容量の合計はしばしば、利用できるスペースによって制限されます。限られたスペースで最大の頂部装荷容量 を得るには平行ワイアが使えます。単線が約 5pF/mであるのに比べて、実践的結果からその容量は最大15pF/mが達成可能です:
| 局 | ワイアの数 | 間隔 | 地面からの高さ |
静電容量 |
| EI0CF | 4 | *1m*4m*1m* (1) | 10m | 15pF/m |
| G3XDV | 3 | 全て0.5m - 1m (2) | 14m | |
| G3AQC | 3 | 全て0.45m | 13.5m | 12pF/m |
| ON7YD | 4 | 全て0.8m | 12.5m | 13pF/m |
実用的理由で多くの頂部装荷垂直アンテナは傾斜頂部装荷ワイアです。これらのアンテナ類は傘型アンテナと呼ばれま
す。傾斜頂部装荷ワイアはアンテナの放射抵抗 (RA)において2つの相反する効果を持ちます。一方では頂部容量を増加させ、それ
によりRAを増加させます。しかし他方では‘下向き電流’を発生して、垂直部の(上向き)電流の一部分を打ち消し、それによりRAを
減少させます。
両効果による作用は、頂部装荷ワイアの数、それらの長さ、及びそれらの傾斜角によります。John
Sexton(G4CNN)は、最大放射抵抗の為のパラメータ(ワイアの数、長さ、及び傾斜角)最適化の終着点として、傘型アンテナの数学的モデルを開発
しました。
頂部装荷ワイアの傾斜及び長さを如何に最適化するかの計算の詳細はここで見られます。
傘型アンテナが単位高さ(1)で、長さLの、n本の頂部装荷ワイア、角度βの傾斜と仮定すると。頂部装荷ワイアは垂直部分の長さ X =
L*cos(β) を‘シールド(遮蔽)’します。
利得(頂部装荷なしの垂直アンテナに比べてのdB)は:
[6] (log = 10を基とする対数、L 及び X
は単位高さ‘1’に対する相対値)
下記のグラフは傾斜角30,
45及び60度に対して傘型アンテナの相対的利得を与えます(‘シールド長さ’(X) 、及び頂部ワイア数によります):

予想どうり大きな傾斜角でより良い結果が得られますがしかし又、注意すべきは、ある傾斜角の多数の短い頂部ワイア
は少数の長いものより効果的なことです。
上記の公式とグラフは頂部ワイアはお互いに影響を及ぼさないと仮定しています。実際面でこれは真実とは異なり多数の短い頂部ワイアの場合、実効利得は計算
された値より少ない。


前章(傘型アンテナ)で、一例は容量性頂部装荷アンテナがいかに独立タワーを使って建てることが可能かを示した。 アンテナを建てるスペースがさらに制限されようとも、あなたの効率的な容量性頂部装荷アンテナを提供する幾らかの別の方法はあります。上の写真はこれを実 現する為に Werner De Bondt (ON6ND)が行った一つの方法を示します。接地された12mのタワーの上に、大きな静電容量の頂部装荷をもたらす大きな絶縁されたケージがある。 ON6NDによる追加の実験でアンテナ効率は絶縁された部分の下端に(一部分の)頂部装荷を置くことにより更なる改良が可能な事が明らかになりました。 Wernerはそうすることによって、Sで一つ(6dB)改良されることに気付きました。さらに、給電線を単線に置き換えても差が無い事に気付きました。


Alan Melia (G3NYK) 及び Finbar
O'Connor (EI0CF)
は限られたスペースでの効率的なLFアンテナを開発しました。アンテナの頂部装荷には誘導性と容量性成分の両方があります。ピラミッド状トップハットは追
加の
容量性頂部装荷を提供しますが、らせん状部分は誘導性及び容量性の両方として働きます。限られた寸法にもかかわらずアンテナは相対的に小さい(2mH)装
荷コイルで136kHzに共振します。
このアンテナの完全な記述は G3NYKのWebペー
ジ で見られます。
アンテナ上の電流分布を改良する為の他の方法はアンテナの高い所 (HL)に装荷コイルを
置くことです。
電圧は装荷コイルの上方に持ち上げられて、コイルの上方のアンテナ部分のみが高電圧になる。アンテナ下の部分の電圧は無視できるので、アンテナ電流は、容
量C1により‘無くなる’ことは無く、C2のみによる。装荷コイル下のアンテナ電流は最大値のままで、そし
て結果は平均電流が改良されました:
[7]
高く持ち上げた装荷コイルの垂直アンテナの放射抵抗は:
[8a]
136kHzでは:
[8b] (RA は mΩ)
例 :
10m高の垂直ワイア(直径3mm)そして環境損が60Ωと仮定します。もし、装荷コイルを5m高とすると放射抵抗は8.2mΩから18.5mΩに増加します(結果として理論的
利得は3.5dB)。しかし、5mの高さで40.4mHの装荷コイルが必要に
なります、Q=300でのコイル損は116Ωです。これは合計損を176Ωにします。
アンテナへ100Wの電力を入力したとするとアンテナ電流は0.75Aで、結果として10.5mWの放射電力及び装荷コイルに26kVの電圧印加になります。2.6dBdの利得を考慮すると ERPは19.1mWになり、これは高く持ち上げた装荷コイルなしの同じアンテナと比較してたった1.8dBの改良です。
例の中で示したように、誘導性頂部装荷もまた優位性がありません:
装荷コイルは、上部のアンテナ静電容量(C2)に対して共振するものでなければなりません、それはコイルが高くて置かれる事でインダクタンスがより大きく
なければならないことを意味します。より大き
なコイルはまた、より大きなコイル損失を意味しますそして、右のグラフの中で見ることが出来るように、ある高さから上では、より大きなコイルで誘発される
更なる損失は、電流分布の改善によって補償できません。
装荷コイル印加電圧の増加だけでなく、高く持ち上げた装荷コイルの安定な取り付けは機械的問題をも生じます。
ある種の容量性頂部装荷付きの短い垂直モノポールの放射抵抗は、誘導性頂部装荷(高
く持ち上げた装荷コイル)を付加することで重要な改良が出来ます。
しかし、電流分布の改良に基づいた、十分な容量性頂部装荷付きアンテナに誘導性頂部装荷を付加するのはあまり効率的ではあり
ません。多くの場合、理論的利得は0.1又は0.2dBにすぎません。しかし、何人かのアマチュアによる実際的な実験では、容量性/誘導性の複合頂部装荷
がかなりの利得(最高5dB)を得ました。
容量性/誘導性の複合頂部装荷に関する更なる詳細情報はこ
ちらで見られます。

Pat Hawker は ELECTRONICS WORLD + WIRELESS WORLD
(February 1990) の記事の中で、同調したカウンタポイズ
付きの傘型アンテナの種類について述べました。アンテナ及びカウンタポイズの両方は大地から絶縁され
ています。
アンテナは装荷コイル(L1)によって同調していて、高く持ち上げた装荷コイルは電流分布の改良に使う事が可能です。接地損を最小
にする為に、L2を調節することでカウンタポイズを同調させます。実際面でL2は遠方界での最大信号強度に
同調されます。
こ
の種のアンテナは、同調したカウンタポイズを加えることによって最大5dBの利得があったので、中波帯でうまく使われています。
私の知る限りではこのアンテナは136kHzバンドでアマチュアによってテストされませんでしたが、しかしそれは、試みる価値があるかも知れません。
L2の値を計算する基準は与えられていません、しかし記事を参照して下さい US
Patent no 3,742,511 及び IEEE Trans. on Broadcasting, June
1989、ページ 237-240 (ダウ
ンロード圧縮されたGIFファイル)。
短波での蛇行アンテナの性能は Warnagiris 及び Minardo により IEEE
Trans. on Antennas and Propagation, December 1998、1797-1801ページで
述べられました。彼らは、短い電界アンテナ、例えば短い垂直モノポール等、の放射抵抗は幾つかの折
り返しエレメントを使うことでかなり増やすことができることを示しました。21エレメントの高さ44cmの蛇行アンテナの実験的な調査の結果は、共振は
20.1MHz、インピーダンスは21.9Ωだった。同じ長さの単純な垂直モノポールの放射抵抗は0.34Ωが見込まれます。136kHzにすると、この
0.029波長アンテナは高さ64mになり、そして21のエレメントに1.3km以上のワイアが必要。しかし、60Ωの接地損を仮定すると、このアンテナ
は同じ高さの垂直モノポールに比べて大体18dB良い働きをする。
蛇行アンテナは接地されたタワーの周りにより小型に建てる事が可能です。
最適性能の為に、線の間隔は少なくてもワイア直径の20倍になります。更なる実験は以下のサイズ縮小係数 (Size Reduction Factor =SRF)対、線の数(N)で示されます:
| SRF | N | アンテナ高さ | ワイア長さ |
| 0.6 | 3 | 329m | 987m |
| 0.3 | 9 | 164m | 1481m |
| 0.15 | 27 | 82m | 2221m |
| 0.075 | 81 | 41m | 3332m |
| 0.0375 | 243 | 20.5m | 4998m |
| 0.01875 | 729 | 10.3m | 7497m |
許容できるアンテナ高さ(20m及びそれ以下)で必要とされるワイアの本数及びワイア長さはあまり現実的ではあり
ません。3mm銅線(損 失= 1Ω/100m
136kHzに於いて)を使った20m高の物は50Ωのワイア損で、10m高の物は75Ωです。ワイアの重量は330kg及び大体500kgです。
し
かし、ワイアの限定的な数による蛇行アンテナと装荷コイルによる共振は、136kHzのための許容できる代わりのアンテナになりえます。しかし、蛇行アン
テナは高い周波数で多くの共振を持っていることを思い出してください、送信信号(高調波!)の適正なフィルタリングが必要です。知る限りでは
蛇行アンテナはこれまで長波でアマチュアは使っていません。
短い垂直モノポールの放射抵抗は多数の垂直ワイを使って重要な改良が可能です。これらのワイアは、容量性頂部装荷
ワイヤーによってつながれていて、アンテナは垂直ワイアのうちの一つから給電され、一方、他のワイアは地面に接続されます。放射抵抗は垂直ワイアの数の二
乗、ワイア2本で4倍、3本で9倍、に
増加します。
各ワイアが自身の接地網を持つならばこれは合計損失抵抗を減少させます。しかしこのシステムもまた劣ります:すべてのエレメントが同じ容量頂部装荷を共有
して、
個々のエレメントの静電容量は減少します、そして、より大きな装荷コイルが必要です。そして、更なるコイル損失とより高いアンテナ電圧に終わります。

通常の短い垂直モノポールは根元で大地から絶縁されます。しかし、機械的及び電気的安全の理由で、ほとんどのアン テナタワーは絶縁されていません。絶縁されていないタワーをいかにして長波用垂直アンテナとして使うかの2つの可能性を示します:
計算された電流分布及びコイル損に基づいて垂直部分の長さの5倍以上の水平部分を設けることでほんの少しの利得を
得ることしか出来ません。しかし、唯一の優位性はアンテナの大きな‘フットプリント’による接地損の低減です( 3.6.3を
見て下さい)。
しかし実際面で幾らかのハムたちは大変長い水平部分があるアンテナを使って大変良い結果を達成しました、そしてより低い接地損失だけでこの結果を説明する
ことは、難しいです。OH1TNは誘導性装荷無しでアンテ
ナを136kHzに共振させる約500mの水平部分のあるアンテナを使っています(下の絵を見てください)。

アンテナが主に水平であるという事実にもかかわらず、アンテナの高さが(波長と比較して)低い範囲では、その偏波 は主に垂直で、そして、それは(地面を相手とする)モノポールアンテナです。垂直偏波の、大きな水平アンテナの一例はDDRRアンテナです。
ヘリカルアンテナでは装荷コイル(又はその一部分)はアンテナの垂直部分と一体になっています。そして、このアン テナでは静電容量及びインダクタンスの両方がアンテナ全体に渡って分布しています。アンテナ電圧は 装荷コイルに沿って積み上がり、高さと共に増加します。アンテナの下部(電圧が低い所)でより少ない電流が『消えて』、この電圧増加は改善された電流分布をもたらします。容量性頂部装荷なしで、ヘリカルアンテナの放射抵抗は同じ高さの『まっすぐ な』垂直アンテナに対して1.54倍大きく、これは1.9dBの利得です。
容量性頂部装荷が加えられるとき、2つの理由で、ヘリカルアンテナの長所はより少ないです :
追加の問題は、機械的に安定なヘリカルアンテナを建てるのはそう簡単ではないということです。私が知る限り、唯一 アマチュアで、アンテナが嵐で壊れる(1999年12月)まで、成功裏にヘリカルアンテナを使ったのは Toni Baertschi (HB9ASB)です。
これまで気付きませんでしたが、LFのハムまたはLF実験無線局が使っている短い垂直ダイポールは、短い垂直モノ ポールの代わりになりえます。
* 自由空間の短いダイポール
長さ H 、波長λの短いダイポールの自由空間での
放射抵抗は:
[9a]
136kHzにおいては :
[9b] (RA はmΩ そして H はm)
自由空間の短いダイポールのアンテナ利得は 1.76dBi です。
* 大地に近い短い垂直ダイポール
ア
ンテナ・シミュレーションでは、大地に近い短い垂直ダイポールの放射抵抗は(自由空間値に対して)二倍になり、そしてそのアンテナ利得は4.77dBiに
増加する。放射抵抗及びアンテナ利得の両方が、同じ大きさの短い垂直モノポールに等しいことを意味します。しかし、同時に、高いアンテナ電圧が大地に近い
た
めに環境損を増加させることが見込まれます。
Jim Moritz (M0BMU) は大地に近い短い垂直ダイポールを次のようにコメントした:
自由空間の短い垂直ダイポールは対称な電流分布で、真ん中で最大で端でゼロです。それを地面に近く置くと、変位電流は地面とダイ
ポールの下側半分との間に流れ
るのでこれは変わり、ダイポー
ルの下の端に向かう電流が増加しダイポールの下側部分の電流分布をより均一にします。ダイポールの下端が地面に大変近い場
合の電流分布は、高く持ち上げた供給点を持つ短いモノポールと非常に類似しています(ダイポールの下端が実際に地面と接触しているならば、それはもちろん
モノポールでしょう)。
あなたは末端装荷をダイポールに加えることによって容量を増やせます(ダイポールの下側端が地面の近くにあるならば、実質的に、あなたはカウンタポイズに
対して高く持ち上げた給電で頂部装荷垂直アンテナを持ったことになります)。
実
際的な困難は、ダイポールの非対称性です−それは、両腕に等しい電流を得る(そして正常なダイポール動作を成し遂げるために、給電線上の正味電流をゼロに
する)ために、ダイポールの上下に印加される電圧を調節する何らかの方法が必要です。ダイポールの下端が高電圧点であり、地面に接近しているので、アンテ
ナ下の地面で誘電体損が増加して、このアンテナ形状の優位性を低下させる傾向があります。
2.16. 何故に水平ダイポールはLFアンテナとして非効率か
ほとんどの場合、高さは、大きな(そして、効率的な)LFアンテナを建設することへの制限要因で、大きな水平アン
テナを建設することは魅力的です。大きな水平部分のあるアンテナがLFでかなり役に立つことが判りましたが(「長
い水平部を持つアンテナ」を見てください)、水平ダイポールはLFでむしろ能率が悪いアンテナです。
ア
ンテナが(完全な)大地の上方に置かれるならば、「鏡像」は鏡面としての大地によりつくられます。垂直アンテナでは、実アンテナとその鏡像が同相なので、
この要因は問題がありません。しかし、水平アンテナでは、鏡像は逆相なので、アンテナが地面に近いならば、鏡像は大部分の信号を相殺します(右の図をみて
下さい)。
実際には、アンテナが地面に近づくことで、放射抵抗が低下します。非常に低い高さ(波長で!)では、フルサイズの半波長ダイポールの放
射抵抗は、1オームの数分の1です。136kHzでは、どんなアマチュアサイズのアンテナでも地面から低い高さにあります、そして、1オームの放射抵抗を
成し遂げるために少なくとも50mの高さのフルサイズダイポールを必要とします。(下のグラフを見て下さい)

短い垂直アンテナに常に危険があることに気が付きます(一般的な安全対策だけでなく、アンテナの機械的安定性に常
に注意しなければなりません) : 高い電圧。
前
記したように、ほとんどの短い垂直アンテナは、共振させるための大きい装荷コイルを必要とします。このコイルの上に積み上げられた電圧は数十kVの可能性
があります、中程度から大電力のTXとの組み合わせにおいて、この電圧(この電圧に起因する電流)は有害または致命的でありえます。
例 :
高さ10mの垂直アンテナで静電容量が70pFと仮定する。このアンテナは19mHの装荷コイルを必要とします、それは16kΩ以上のリアクタンスを持ち
ます。さらに、損失抵抗が80Ω(装荷コイルでの損失が40Ω+接地損が40Ω)そしてTX電力は400Wと仮定
すると、これは36kVのアンテナ電圧及び2.2Aのアンテナ電流をもたらし
ます。
幸いにも、電圧と電流はほぼ90度位相がずれている、そして、アンテナの高圧部分に触れることは、アンテナ電圧の
大幅な低下を引き起こします、しかし、それは重大な火災またはいっそう悪いことを引き起こすことがありえます。
面白い事実は、大きなアンテナ(大きな静電容量を持って、小さな装荷コイルを必要とします)は低いアンテナ電圧であるということです。小さな裏庭アンテナ
には、怪物アンテナより非常に大きな潜在的危険があります。
い
ずれにせよ、アンテナの高電圧部分が触れることができるのを避けるために、必要な予防措置をとらなければなりません。電圧が装荷コイルの上にあるので、一
定の高さにこのコイルを置くことは簡単且つ効果的解決策です。しかし、たとえ低い電圧側(装荷コイルの前)でも電圧は数100Vに達することを覚えておい
て下さい。十分に絶縁されたワイアを使わなければなりません。
高いアンテナ電圧の他の効果はコロナ効果です。これは空気のイオン化から生じている放電で、アンテナの鋭い端と縁
で主に起こります。それが電力の損失なので、コロナ効果は避けられなければなりません、そして、更に悪いことに、アークは結局火事を起こすことができま
す。
コロナ効果は、LFでアマチュアによってあまり報告されませんが、私が受けた(発生)情報からはアンテナ電圧は、すべてのケースで30kVを上回りまし
た。コロナ効果は、どんな鋭い端または縁も避けること及び、アンテナの端でコロナリングを取り付けることによって抑えら
れます。

2.18.1. 装荷コイル
あなたが直接あなたのTXを短い垂直モノポールに接続するならば、あなたは少しの信号もほとんど送れません(そして、非常に悪いSWRを得ます)。
これは主に数1000Ωの容量性インピーダンスのためです。短い垂直モノポールを共振させるために、この容量成分は、装荷コイルのインダクタンスで補正さ
れなければなりません。
インダクタンス L (ヘンリー)はThomson公式を使って計算できます:
[10a] (f = 周波数は Hz 、C = アンテナ静電容量は F)
136kHzでは:
[10b] (L は mH、C は pF)
例 :
静電容量300pFのアンテナを137kHzで共振させたいならば4.5mHの装荷コイルが必要です。
インダクタンス L (μH)の単層コイルは:
[11]
(n = 巻き数、d = コイル直径 はmm、 l = コイル長さ はmm)
一般的大きさのLF装荷コイルは、公式11により誤差が2から3%以内でインダクタンスを得られますが、しかし実 際、インダクタンスはワイヤー直径(b)や間隔(a)にも依存します。
公式11は、ワイア間隔=ワイア直径、において有効です。これが当てはまらない場合、公式11で計算されるインダ クタンスに儉を加えなければなりません :
[12]
(a = ワイア間隔 はmm、b = ワイア直径 はmm、n = 巻き数、d = コイル直径 はmm)
凾kが負になりえることに注意してください(a < b ならば)、従って、インダクタンスは公式11で計算したより少ない。
インダクタンスだけでなくコイルのQファクターも、ワイヤー直径とワイヤー間隔の比率の影響を受けます。これは近接効果に 起因する損失のためです。実験では、ワイヤー直径とワイヤー間隔が等しい(a=b)とき、最高のQが成し遂げられることを示しました。小さな(またはゼ ロ)ワイヤー間隔は、相対的に小さなコイル(必要とされる最少のワイヤー)になり ますが、しかし相対的に低いQです。ワイヤー間隔が非常に大きいならば、近接効果に起因する損失はほとんどありませんが、しかし、インダクタンスを作るの に ずっと多くのワイヤーを必要として、近接効果を除くことによる利得よりも大きい損失を生じてしまいます。
例 :
100回巻のコイルが直径2mmのワイアで2mm間隔と仮定します。コイルの直径は300mm。これは長さ400mmのコイルになります。公式
11を使ってインダクタンスは1.66mHになります。コイル長さ及び直径を変えずにしかし直径1mmのワイアを使う(そして
3mm間隔)とするとインダクタンスは0.12mH増加(公式12)
して1.78mHになります。代わりに3mmワイア(そして1mm間隔)を使うと、インダクタンスは0.01mH減少し1.65mHに
なります。
2.18.2. コイル損: Qファクター
他のどんなコイルでも装荷コイルもまたアンテナシステムの総合効率を低下させるある種の損失を持っています。Qファクターは誘導性リアクタンス (XL)
及び損失抵抗 (R) の比です:
[13] (XL 及び R はΩ、f = 周波数は Hz、L =
コイルインダクタンスは H)
例 :
損失抵抗8Ωの3mHのコイルは136kHzにおいてQが320で
す。
コイルの損失抵抗の要因は:
ほとんどの場合、形材料と装荷コイルの位置を選ぶことによって、LFでは後者の損失は無視できます。オー ミック損はコイルの抵抗で決定されます。2つの効果のために、コイルの抵抗は、周波数に依存し、DC抵抗よりしばしばかなり大きいです :
a. 表皮効果
周波数が高くなると、ワイアを流れる電流は主に表皮層に流れる傾向があり、ワイアの中心をわずかな電流が通るだけです。ワイヤー断面の一部分だけが使われ
るので、AC抵抗はDC抵抗よりも大きくて、周波数の増加と共に増加します。
この表皮厚 (d) は :
[14] (d = 表皮厚 はmm, K = 素材固有の定数、f = 周波数 は kHz)
| 銅 | アルミ | Messing | 銀 | 金 | |
|---|---|---|---|---|---|
| K | 2.08 | 2.77 | 4.45 | 2.02 | 2.37 |
| 伝導率 (S/m) | 58x106 | 33x106 | 13x106 | 62x106 | 45x106 |
これは、136kHzにおける表皮厚は、銅では0.18mm、アルミでは0.24mmを意味する。Messing
は表皮厚(0.38mm at
136kHz)が厚いですが、その伝導率の低さのために低い損失を求められる用途には適していません。ほとんどの経済的な解決策は銅ワイアを使います、し
かし3mm以上のワイア直径のアルミはAC抵抗がわずかに劣るだけで検討に値する軽量コイルが得られます(銅のたった30%の重さ)。
一旦ワイア直径が表皮深さの二倍を上回るとワイアは内側に『無駄な場所』を持ちます。ですから、並列に2つの(またはより多くの)細いワイヤーを使うこと
は、一つの太いワイヤーより効率的です。多数の並列(絶縁された)ワイヤーで成っているHF用ワイヤーはリッツ(litz)線と呼ばれています。リッツ線が同じ直径の一本のワイアの損
失の数分の1だけなので、コイルを作るのに非常に良い選択です、しかし残念なことにそれは高価です。
撚線において、平行した個々のワイヤーは絶縁されていないことに気付いてください、これはリッツ線でありません!
b. 近接効果
AC電流が近接している2つのワイヤーを同方向に流れているとき、電流は互いから最大距離で流れる傾向があります。そして、表皮効果に類似した影響を引き
起こします。これは損失抵抗の増加要因です。この効果は、ワイア間隔を増すこ
とによって最小にできます。しかし、ワイア間隔の増加は同じインダクタンスを得るために、巻き数(及び、従って更なるワイア)を必要とする。だから、近接
効果を減らすことによる利益は、再び失われます(またはより悪く)。実験は、ワイア間隔とワイア直径が等しい場合に、最小の損失が達成されることを示しま
す。
コイル寸法を大きくすることなく(より多くのワイヤーを必要とすることなく)巻線同士をできるだけ遠くへ離すこと でコイルの巻き数を抑えるために、特別なコイル巻線技術は開発されました。これらの技術のうちの1つは、コイルの枠が奇数の棒でできていて、そして、ワイ ヤーがそれらの間で『編まれる』バスケット編です。その方法で、以下に示すような、『平らな』コイルとバリオメーターのQの高いコイルは作られました。



備考 : ここで示した近接効果は、いつものコイルの場合の様に、電流が同じ方向に流れた場合に生じる。電流が反対方向に流れているならば、近接効果は類似していま すが、電流は互いの近くに流れる傾向があります。
c. コイル寸法の最適化
ワイア素材と直径はさておき、コイル直径/コイル高さの比率とワイヤー間隔/ワイヤー直径の比率は、Qファクターに影響を及ぼします。コイル直径/コイル
高さ比率が1.4で及び、ワイヤー間隔/ワイヤー直径比率が1で、最高のQファクターが期待されます。

最適化されたコイル(コイル直径/コイル高さ= 1.4とワイヤー間隔/ワイヤー直径= 1)の寸法は :
[15]
(n = 巻き数、L = インダクタンスは mH、d = ワイア直径は mm、D = コイル直径は mm、l = コイル長さは mm)
例 :
最良のQファクターに最適化した2mH コイルを直径3mmのワイアを使って作りたいと仮定します。公式15に基づいて巻き数66、長さ39.3cm、直径
55cmのコイルが必要です。
d. ピラミッド巻きコイル( Niels Jorgensen、OZ8NJ による)
136kHz用の小型でQの高い装荷コイルを造る“バンク”又は“ピラミッド”巻き、と呼ばれる特別な技術。この方法は LF/MF
海事及び航空送信機用のコイル及びバリオメータを造るのに使われます。

この方法の長所は、明らかです:
欠点は近接損が増加することですが、総合的な効果はあります。
この種の4及び5層コイルも存在しますが、巻き線を正しく保持する実用的難しさはしばしばピラミッド巻を2層に制限します。
2.18.3. バリオメータ

実際面で
装荷コイルは、アンテナ静電容量の日々の変化(天候状況の変化のため)を補正するために、調節可能でなければなりません。これらの変化は比較的小さく、そ
して装荷コイルの少し(2から3%)の変化により補正可能です。しかし、多くの場合
アマチュアは違った種類のアンテナで実験するので、従って2から5mH(250%!)のようなより広い範囲で調整可能な装荷コイルが必要です。
装荷コイルインダクタンスの比較的に少ない変化(最大50%)にはバリオメータが使えます。これは、小さいコイル(L2)
が大きいコイル(L1)の中で回転する、2つのコイルの直列の組み合わせです。この方法でインダクタンスは大体(L1-L2)
から(L1+L2)まで変化可能です。バリオメータの理屈では0から2*Lまで(L1=L2=L
の場合)変化可能です。しかしL2はL1の内側で回転させなければなりませので小さくなります。さらに大き
過ぎるL2はバリオメータのQファクターに負の効果があります。結果的にバリオメータの実用的限界は50%です。
大きいコイルの内側で小さいコイルを回転させる代わりに、滑らせて大きいコイルに小さいコイルを出し入れすること
が使えます。しかし、機械的構成が回転バリオメーターと比較していまいち複雑なので、この形はそう一般的でありません、その上、Lの変化が半分しかなく、
Qファクターもスライドするコイルの位置によって大きく変化します。
高いQの
バリオメータは2つの平らなバスケット編みコイルを使って作ることも可能です、こちらで示したよう
に。
バリオメーターを作る他のやり方はフェライトバーをコイルの中ですべらせることです。注意点はバーの素材は飽和し
ないこと、バーは過剰に発熱させないこと。適切な素材の小さなロッドが大きなコイルの中に使われるならば、たとえ数100WのTX電
力でもロッドの飽和または発熱なしで、最大20%の変化が達成できます。
2.18.4. タップ付きコイル
Lのより大きな変化のために、タップ付き装荷コイルが使えます。コイ
ルの異なる巻数のタップは数百%のLの変化を許しますが、しかしこれらの変化は階段的です。したがって、小さなバリオメーターと直列の大きなタップ付きコ
イル、またはバリオメーターの大きなコイルがタップ付けされている『オールインワ
ン』解決策の、タップ付きコイルとバリオメーターのどちらの組合せも、しばしば使われます。
2.18.5. インピーダンスマッチング
短
い垂直モノポールを共振させることは、アンテナインピーダンスのどんなリアクタンス成分でも補償されることを確実とします。環境損失と装荷コイル内の損失
に従い、アンテナインピーダンスは20〜200Ωの範囲にあります。このインピーダンスは、大部分のケースでは50Ωの、送信機インピーダンスと合わなけ
ればなりません。
私の場合アンテナインピーダンスが30〜70Ωの範囲にあり、そして、このようにマッチング無しのSWRが一目で許せる(2:1より少ない)アンテナに整
合させることはまだ価値があるかもしれません :
LFアンテナの整合は他のどのアンテナの整合とそれほど違わないので、LFに特有の点の、幾つかの整合技術の簡単 な概要だけを提示します。
トランス
インピーダンスマッチングは絶縁または非絶縁(オートトランス)のどちらかのトランスを使って行う事が可能です:
[16] (Z1 ... Z2 =
インピーダンス、n1 ... n2 = 巻き数)
例 :
80Ωの
アンテナを50Ωの信機に合わせたい。巻き数の比率は1.265でなければなりません。n1 = 19 そして n2
= 15 でこの値に近くなります。
異なるインピーダンスに整合させるため、トランスの一方(又は両方)の側はタップ付けされます。ほとんどの場合ト
ロイダルコアが使われるとはいえフェライトバーもまた使われるかも知れません。コア材料の選択において配慮がされなければな
りません、HFで良好なほとんどの材料は、損失が多すぎるかあるいは、LFに適合する為に多すぎる巻数が必要になります。ほとんどの製造者はLFに適した
コア材を生産します、しかしこれはむしろ見つけるのが難しくなります。低価格策はTVセットまたは映像モニターの高圧部にみられる"W型=ダブル-U"コアを使うことです。これらのコアのほとんどは低いか中
位の電力(200から300Wまで)でのLFでの応用に使うことが可能です、しかしそれは初期の効率と過熱での通常の試験を行うのに推奨されます。
巻き数は十分に大きくなければならず、コイルのインダクタンスは適合すべきインピーダンスの少なくとも二倍(望ましくは5倍)でなければなりません。
トランスの利点の一つは広帯域で高変換比で安定なことです。さらにトランスはグランドに対してDC的な短絡を提供しアンテナが帯電しない様にします。加え
てトラン
ス(オートトランスでなく)はTX (RX)とアンテナ間の電位分離(ガルバニック・セパレーション=電気的(又は直流的)絶縁)を提供します。
トロイダルコア トランス設計の詳細及び適した素材の概要についてはここを見てください。
L-C 回路網
簡単な L-C 回路網はインピーダンス変換に使う事が出来ます:
[17a]
及び、
[17b]
(L = インダクタンス は H、 C = 容量 は F、 Zhigh ... Zlow =
インピーダンス は Ω、f = 周波数 は Hz)
136kHzの周波数に対してLとCはこのように計算できます:
[17c]
及び、
[17d]
(L = インダクタンス はμH、C = 容量 はnF、 Zhigh ... Zlow =
インピーダンス はΩ)
例 :
80Ωのアンテナを50Ωの送信機に整合させたいとする。公式17に基
づいて45.3μHのコイルと11.3nFの容量がが必要です。
トランスに反してLC回路網は広帯域ではないことに気づきます。インピーダンス変換比が増加すると帯域幅は減少し
ます。136kHzで安定な回路網にする為には(例えば、少なくても2.1kHzの帯域幅)
変換比を5以上にできません。50Ωに整合するの為にこれは問題にはならないです(アンテナインピーダンスは10から250Ωの範囲になる)。しかし、低
いインピーダンスのTXを使った場合に注意が必要で、2つのLC回路網の従属が推奨されます。
さらに適正なコンデンサが選択されなければなりません。
ほとんどのセラミック及び金属フィルムコンデンサはLFでは損失が大き過ぎます。使えるコンデンサは :
大電力では、数100Vの電圧がコンデンサ間に生じることに注意してください、高耐圧品を見つけられないならば、
低耐圧品を直列に使うことができます。
あ
なたが必要なイ
ンダクタンスは多分20から200μHの範囲でしょう。これらの値では空芯コイルを使える可能性が依然としてあります、とはいえ、それらは少し大きくなる
かも知れません。あなたがトロイダルコアを使うならば、素材がLFでの大電力と高いQの動作にふさわしいことを確認してください、(広帯域)トランスで上
手く働く多くのコアはLC回路網では上手く働きません。
LC回路網は、地面に対してDC経路を提供しません。それで、あなたがこの種のインピーダンス整合を使っているならば、地面に対する追加の放電経路を設け
る事が推奨されます(例えば回路のアンテナ側から地面へ10k/5Wの抵抗)。
共振変換
インピーダンスマッチングは、装荷コイルでも行えます。したがって、あなたは装荷コイルのコールドエンドで、二次巻線またはタップを必要とします。
短い垂直モノポールのためにアンテナインピーダンスのリアクティブ(容量)性分は抵抗分より非常に大きいです(XCa>>Ra)、
巻数の比率はこのようにして与えられます :
[18]
(L = 装荷コイルインダクタンス はH、f = 周波数 はHz、n1 ... n2 = 巻き数、RA=
アンテナ抵抗 はΩ、ZTX = 送信機インピーダンス はΩ)
上の公式はコイル巻き線間の完全な結合を仮定しています。ほとんどの装荷コイルではこれは当てはまりませんからn1/n2の 正確な比率は実験で決定されるでしょう。しかし公式は依然、手始めには良い値を与えるでしょう。
例 :
3mHの装荷コイル(200回巻)により137kHzに共振する(損失)抵
抗が80Ω
のアンテナがあるとします。それを50Ω送信機に整合させるのに巻き数比40.83(公式18)が必要です。装荷コイルは200回巻なので、5回巻の二次巻き線又は装荷コイルのコール
ドエンドから5回巻のところのタップが必要です。
共振変換の優位性は、それがマッチング及びアンテナを共振させるのにオールインワン解決策を提供す
ることです。しかし、共振を変えるとインピーダンス整合にも影響を及ぼしてこれが不利でもあると同時に、逆の場合も同じです。アンテナ抵抗と静電容量の実
際的な値により、巻数の比率はかなり大きいです(50-200)、そして、このように、インピーダンス整合はかなり微妙です。
あなたが二次巻線を使うならば、装荷コイルと二次巻線の間の放電を避ける為に、これは常に装荷コイルのコールド(接地)エンドに置かなければなりません。
2.18.6. 帯域幅の検討
136kHzのハムバンドはたった2.1kHz幅(135.7-137.8kHz)、なので、一見してアンテナにおける帯域幅問題を予期しません。しか
し、2.1kHzが136kHzの1.5%であることを心にとめておいてください、相対的な帯域幅は(ヨーロッパの)7MHzのバンドとほぼ同じで(ヨー
ロッ
パの)144MHzのバンドより以上です。そのうえ、アンテナは非常に短くて、帯域幅を減少させます。周波数を変えるとき、アンテナの再調整が必要な場合
が多いです。
短い垂直モノポールは、抵抗(RA)と直列の静電容量(CA)とみなせます。アンテナを共振に持ってくるために、装荷コイル
(L)が必要です、そしてアンテナは、送信機インピーダンスを表す抵抗(Ri)
と直列の電圧源(U)の送信機で給電されます。送信機が共振
しているアンテナに整合している(SWR1:1)と仮定するならば、RiはRAと等しいです。
短い垂直モノポールの帯域幅はアンテナの静電容量と抵抗に依存します。小さい静電容量は帯域幅を少なくします、そして低い抵抗もそうします(あなたは、そ
れのすべてを持つことができません)。故意に(損失)抵抗を増やすことは、アンテナ効率を下げるので、賢くありません、しかし、大きい静電容量の(=大き
な)アンテナの長所は大きな帯域幅です。
主
な影響は電流の低下です、そして、共振周波数から離れるとSWRは上昇します。短い垂直モノポールは、C=アンテナ静電容量、L=装荷コイルインダクタン
ス、R=損失抵抗とした、ダンプされた直列共振回路としてみることが出来ます。共振周波数でL及びCはお互いに打ち消し合って、インピーダンスは純抵抗
(R)になります。Rは送信機インピーダンス(大体50Ω)に整合している
と仮定します。
共振周波数から離れると結果的に
リアクタンス成分がRに直列に生じて、アンテナ電流は減少し、SWRは上昇します。共振からの周波数オフセットが相対的に小さいならば(たた2-3%
=
136kHzのハムバンド内のどこでも)リアクタンス成分の値は次のように与えられます :
[19]
(X = リアクタンス はΩ、fo = 共振周波数 はHz、Δf = fo からの周波数オフセット
はHz、Xo = 共振でのC(又はL)のリアクタンス はΩ、C = アンテナ静電容量 はF、L =
装荷コイルインダクタンス はH)
例 :
アンテナの、静電容量が300pF、抵抗が60Ωと仮定します。アンテナは137kHzに共振し
ています。
下側のバンド端(135.7kHz)ではリアクタンス成分Xは74Ω、上側バンド端(137.8kHz)ではそれは45.5Ωです。
アンテナ電流
アンテナインピーダンスのリアクタンス成分Xはアンテナ電流及びERPを減少させます。Xは公式17で計算できます。
アンテナが共振(X = 0, SWR =
1:1)において整合していると仮定します。共振周波数から移るならばアンテナは幾らかのリアクタンス成分Xを持ち、そしてアンテナ電流は減少します :
[20]
(Irel = 共振における電流と比較したアンテナ電流、R = アンテナ 抵抗 はΩ、X = アンテナ リアクタンス
はΩ)
放射電力はアンテナ電流の二乗に比例するのでそれは :
[21]
(Prel = 共振における電力と比較した放射電力 、R = アンテナ抵抗 はΩ、X = アンテナリアクタンス はΩ、Xo
= 同調していないアンテナリアクタンス はΩ、Δf = fo からのオフセット周波数 はHz、fo
=
例 :
アンテナの、静電容量が300pF、抵抗が60Ωと仮定します。
アンテナは137kHzに共振そしてこの周波数でTXインピーダンスに整合します。アンテナ電流は下側バンド端(135.7kHz)で最
大電流の85%に減少し、そして上側バンド端(137.8kHz)では94%。放射電力は下側バンド端で72%(-1.4dB)に減少しそして上側バンド端で87%
(-0.6dB) です。
反対に幾らかの電力損失(Ploss)が許容されるならばアンテナシステムの帯域幅(B) は :
[22a]
(B = 帯域幅 はHz、Ploss = 共振での電力と比較した最大許容電力損失、R = アンテナ抵抗 はΩ、Xo
= 同調していないアンテナリアクタンス はΩ、fo
136kHzでの帯域幅は最大許容電力損失から計算できます、アンテナ抵抗とアンテナ静電容量(又は装荷コイルイ ンダクタンス)は :
[22b]
(B = 帯域幅 はHz、Ploss = 共振での電力に比較した最大許容電力損失、 R = アンテナ抵抗 はΩ、C =
アンテナ静電容量 はpF、L = 装荷コイルインダクタンス はmH)
例 :
アンテナの、静電容量が300pF、抵抗が60Ωと仮定します。アンテナは137kHzで共振し、この周波数でTXインピーダンスに整合しています。許容電力損失が
0.5dB(Ploss = 0.11)ならば。公式14に基づいてアンテナ帯域幅は1.5kHzです.
定在波比 (SWR)
アンテナ電流及び放射電力の減少はさておき、リアクタンス成分XもSWRを上昇させます。
共振 (X=0)でのSWRが1:1と仮定する、リアクタンスXはRに直列でSWRを上昇させます :
[23a] (R = 抵抗 はΩ、X = リアクタンス はΩ)
周波数オフセットが少ないと、SWRはそう高くはなく、公式は簡略化できて :
[23b] (R = アンテナ抵抗 はΩ、X = アンテナリアクタンス はΩ)
公式23bは、結果のSWRが3:1より低いならば、誤差10%またはそれ以下です。より高いSWRでは公式 23aを使う事が推奨されます。
136kHzのSWRはΔf、R、C (又はL)から直接計算できます :
[23c]
(Δf = fo からのオフセット周波数 はHz、R = アンテナ 抵抗 はΩ、C = アンテナ静電容量 はpF、L =
装荷コイルインダクタンス はmH)
周波数オフセットが少ないと、SWRはそう高くはなく、公式は簡略化できて :
[23d]
(Δf = fo からのオフセット周波数 はHz、R = アンテナ抵抗 はΩ、C = アンテナ静電容量 はpF、L =
装荷コイルインダクタンス はmH)
結果が3:1より低いSWRならば、公式23dは誤差10%かそれ以下、3:1より高ければ公式23cの使用が推 奨されます。
例 :
アンテナの、静電容量が300pF、抵抗が60Ωと仮定します。アンテナは
137kHzで共振し、この周波数でTXインピーダンスに整合しています。
簡略化された公式(23d)を使って、下側バンド端(135.7kHz)で
SWRは4.2:1と計算され、上側バンド端では2.2:1です。下側バンド端のSWRは3:1以上なの
で再計算は公式23cで行い、結果は3.2:1です。上側バンド端での公式23cの結果は2.1:1です。
この例で示すように、簡略化された公式(23bと23d)は、3:1より少ないSWRに対して、許容できる結果を
生みます。高いSWRでは、それらは正確ではありません、しかし、3:1以上のSWRがアンテナがいずれにしろより良い整合でなければならないとあなたに
告げるように、これはそれほど重要でありません。
それで、大部分の実際的な場合では、あなたは単純化された公式を堅持できます。
アンテナの帯域幅は、最大許容SWRに基づいて :
[24a]
(B = 帯域幅 はHz、R = アンテナ抵抗 はΩ、Xo = 同調していないアンテナリアクタンス はΩ、fo
= 共振周波数 はHz)
136kHzでアンテナ帯域幅は許容SWRから計算できます、アンテナ抵抗及びアンテナ静電容量(又は装荷コイル インダクタンス)は :
[24b]
(B = 帯域幅 はHz、R = アンテナ 抵抗 はΩ、C = アンテナ静電容量 はpF、L = 装荷コイルインダクタンス はmH)
例 :
アンテナの静電容量が300pF、抵抗が60Ωと仮定します。アンテナは137kHzに共振し、この周波数でTXインピーダンスに
整合しています。2:1までのSWRが許容できるならば、アンテナ帯域幅は
1.5kHzです。
SWRと電力損失との関係
SWRが判れば(測定できれば)電力損失は計算できます :
[25a]
(Ploss = SWR 1:1での電力に比較した電力損失)
dBでの損失は:
[25b]
(dBloss = SWR 1:1での電力に比較した電力損失、log = 10を基とする対数)
例 :
SWR1.7:1は結果的に7%又は0.3dBの電力損失です。
アンテナシステムという用語、それはまさにアンテナその物以上を意味します。それは、送信機電力の放射に影響を 及ぼす周囲の物すべてを含みます : 伝送線路、整合機器、そして環境さえも。
アンテナがいくらかの電力で給電されるとそれは電力の一部を放射します。残りの部分は、ほとんどの場合アンテナの 中あるいは周辺で熱に変換されて、『使えずに』消滅します。簡単に言えば、送信機は電力を2つの抵抗、 放射抵抗 (RA) 及び 損失抵抗 (RL)に給電する。
アンテナの効率(η)は:
[26]
HFでは、ほとんどのアンテナシステムの効率は大変に高く、90%以上です。損失の最も主要な原因はアンテナワイ
ア内の表皮効果と伝送線路(同軸ケーブル)内での消耗です。VHFから上ではその中の後者が大変重要になる。
LFでは状況は完全に異なって、ハムたちに使われるほとんどのアンテナの効率は 0.01から1%の範囲です。これらの高い
損失の原因はアンテナの種類に依存しています。電界アンテナでは主要な
損失は主に環境と装荷コイルによります。送信において、アンテナシステムの効率は放射電力量に直接影響するので大変重要です。一方、LFの受信ではそれは
主に、アンテナシステムの質で決まる希望信号と非希望信号(雑音、QRM)間の比率です。ですから、効率は受信アンテナシステムではあまり重要ではありま
せ
ん。
3.3. アンテナシステム効率, アンテナ指向性, ERP, EIRP 及び EMRP
効率、指向性、利得という用語間の混乱がしばしばあります。効率は放
射された送信機電力の比率で決定され、指向性(しばしば利得と呼ばれる)は放射パターンの形状で決定されます。用語の指向性はまさに、しばしば八木やク
ワッドその他のような指向性アンテナだけに結び付いいてまる。しかし、それが全ての方角と全ての角度に等しく放射しない限り、実際面ではどんなアンテナで
も
いくらかの利得を持っています。この『利得がない』アンテナ(それは実在しない)は等方性放射器と呼ばれ、他のアンテナの利得の基準として使われます(そ
して
利得はdBiで与えられます)。
半波長ダイポールは利得が2.15dBiで、これもまた基準としてしばしば使われます(そして利得はdBdで与えられます)。
不変の伝搬パラメータは別として、ある周波数のある無線局の信号強度は送信機出力電力、アンテナの指向性、及びアンテナシステムの効率に依存します。これ
ら3つを組み合わせたパラメータは実効放射電力を決定し、ワットで与えられます。
基準アンテナに依存してそれらは :
短い垂直アンテナが水平面で無指向性放射パターンを持つ事実にもかかわらず、それはその垂直面指向性により
4.78dBi又は2.62dBdの利得を持ちます。この利得はそれが波長に比べて短い限り、アンテナ高さにほとんど依存しません(用語の短いに騙されないで下さい、136kHzでは100m以下を意味します)。
異なる基準アンテナの
結果においてEMRPはいつも、ERPの2.62dB上、EIRPの4.77dB上、ERPはいつもEIRPの2.15dB上です。
例 :
仮定として、短い垂直アンテナの放射抵抗が0.04Ωで損失抵
抗が60Ωに対
して給電電
力が200Wだったとする。アンテナシステム効率は0.067%又は-31.8dB(0.04/60)です。意味する所は200Wの送信機電力から
133mW(EMRP)が放射されたという事です。短い垂直アンテナの利得は2.62dBd(x1.83)でERPは244mWです。意味する所は(上述の)アンテナシステム及び送
信機は、完全半波長ダイポールに244mWの電力を送り込むのと、同じ信号強度を発生するということです。この無線
局のEIRPは400mWです。
LF局のERPは、送信電力の増力とアンテナシステム効率の改良により可能です。凶暴な電力で数dBを
勝ち取ることができますが、現実的には送信機電力を増やすのは1から2kWが限界です。更なる改良はアンテナシステム効率の最適化により成されます。これ
は、ア
ンテナ放射抵抗の増大、及び、又は損失抵抗の低減を意味します。
放射抵抗は、アンテナを高くしたり、容量性/誘導性頂部装荷を付加することで増大させる事が可能です。より複雑な選択肢は、複数の垂直エレメントを実装す
ることです。
2
つの最も重要な損失抵抗の要素は装荷コイルの損失及び接地/環境損です。コイル損はコイルのQの改良で低減できますが、しかし間接的には容量性頂部装荷も
コイル損に影響を与え、より大きなアンテナ静電容量に関しては、より小さな装荷コイルで済みます。装荷コイルの値とQに従い、ほとんどの場合、その損失抵
抗は5〜20Ωの範囲にあります。
損失抵抗の主要成分は、たいてい環境損です。それはしばしば単に接
地損と呼ばれますが、とはいえ、これは環境損の一部でしかありません。環境損は多くの要因(土壌の種類やアンテナ近くの物体及びアンテナの形状及
び大きさでさえも)に依存しています。ほとんどの場合それは30から150Ωの範囲です。

短
い垂直アンテナは周囲(地面、木々、建物、その他)に容量性結合しています。周りの物体の全てもまた、アンテナシステムの環境損に寄与するある種の抵抗を
持って
います。アンテナに供給されるRF電流はこれらの静電容量結合された物体を介して帰路を探し求め、そして電力はこれらの物体が持っている抵抗に失われま
す。
簡略化されたモデルを図示します: 木のすぐ近くのT形アンテナ。アンテナは木(CT)及び地面(CG)に
容量性結合しています。この2つの容量はそれぞれアンテナ電流の帰路を形成します。
例 :
CTが300pFそしてCGが150pFと仮定します。さらに木の損失抵抗(RT)
が200Ωそして地
面の損失抵抗(RG)が50Ωと仮定します。最後にアンテナ電圧が5kVと仮定
します。このアンテナシステムの等価回路を右の図に示します。それぞれの帰路
は直列に抵抗が入った容量で表され、そしてそれぞれの帰路のインピーダ
ンスは計算できます: 136kHzの周波数で、木の経路では3.9kΩ、そして地面の経路では7.8kΩです。ア
ンテナ電圧の5kVは、木を介した1.28Aの電流と地面を介した0.64Aの電流があることを意味する。
CT、CG,、RT、RGの値から合計容量(CX)
及び環境損失抵抗(RX)は計算できます: 450pFと94Ω
です。一見したところそれは、RXがRGより大
きいのは奇妙に見えるかもしれません。しかしこれは、この例のアンテナと木の間の容
量性結合(CT)はアンテナと地面の間の容量性結合(CG)よりも非常に大きい事実から、RTはRGよ
りもより多くRXに寄与します。合計アンテナ電流の約
2/3がCTとRT.を介して
流れる事に注意してください。
大変に興味深い実験が2007年6月にJim Moritz (M0MBU)により行われまし。彼の(送信している)136kHzアンテナ近くのいくらかの木々にわたって流れるRF電流を測定しました。彼の報告を読 んでください:
LF垂直アンテナの周りの木々はアンテナ損の相当な割合を占めるこ
とがありえると、しばしば言われます、そして私のQTHにおいて幾らかの木々がありそれらは何年にもわたって徐々に大きくなります、だから私はどのくらい
のRF電流が木々に実際に流れるかの測定を試みることを決めました。
木
の電流を測定するため、私はRogowskiコイルを使いました - これはトロイダルRF電流トランスに似ています、しかし磁気コアはありません;
二次側電流を測定する代わりに、二次側の開放端電圧が測定されます、そしてそれは、コイルで囲まれる領域の中を流れている合計電流、巻数、各一巻の領域、
及び周波数に比例しています。私のRogowskiコイルは、巻枠として1.2mのゴムホースを使いました、絶縁ワイアを約500回巻き、そして大体
100mV出力=1A入力、
の変換比です。電圧はSPM-3型の選択電圧計で測定しました。この種の電流検出器の優位性は自由度のあるホース製の巻枠のループで十分に木の周りに合うように大きく出来て、そしてループを開くことが出来て、
測定するために木の周に巻き、そして再び閉じることが出来ます。実用的難しさはその出力が通常の電流トランスに比較してかなり小さく、そして、アルミ製ホイルによる静電シールドは、アンテナに直接強い電界のピックアップの影響を減らすた
めに加えられなければなりませんでした。これは問題を完全に除くというわけではなくて、それ
を妥当なレベルに引き下げました。
私は、8本の木の幹の地上近くで、電流を測定しました - これらの木は、高さがおよそ
5〜10m(アンテナ高さは、およそ9〜11mです)で、アンテナのおよそ水平方向10m以内に散らばっています。アンテナ電流は
約4Aで、8本の木の合計電流は930mAで、各々は50mAから190mAの範囲でした。一般的に予想される様に、アンテナに近くて葉が大きい面積の木
には高い電流が流れました。
測
定された8つは私の庭の内外の小さな木々と広い茂みの一つの実例です、20〜40mくらいの距離でも、より大きな木が、同様に私のQTHのまわりにありま
す。それで、アンテナの電束の大きな割合が木によって奪われそうです、そして、合計アンテナ電流のかなりの割合は木の中を地面へと流れています。木が劣っ
た導体なので、アンテナの近くの木が損失抵抗を増やすことは驚く事ではありません。しかし、また、木の中に垂直に流れている電流は、アンテナの全体的な放
射に関与します。しかし、電流が、アンテナ上では上に流れて、木では下に流れているので、そして、木とアンテナの波長に対しての間隔が非
常に少ない割合なので、木の電流の影響は全体の放射を部分的に打ち消し、そして放射抵抗を減らします。私が先週行った電界強度測定が指し示しているよう
に、木に流れている電流がアンテナ電流全体の大きな割合を占めて、そして木の高さがアンテナの高さに相当するならば、アンテナの放射抵抗と実効高の相当な
低下が見込まれます。
アンテナ近くの木々や建物等の物体の存在は幾らかの効果を持っています :
環境損失抵抗の増加と放射抵抗の減少は、アンテナシステムの効率に、負の影響を及ぼします。アンテナ静電容量の増 加は、小さな装荷コイルで済むという、良い影響がありますが、決してそれは他の負の効果を補償しきれません。
給電点への『帰り道』で、アンテナ電流は、(部分的に)地面の中を流れます。土壌がかなり貧弱な導体なので損失抵 抗が生じます。
この損失抵抗の値は下記に依存します :
3.6.1. 土壌の種類(組成)
接地損は土壌の組成に強く依存し、土壌の伝導率に反比例します(高い伝導率は損失が少ない)。土壌の伝導率は測定可能です、しかしこれらの測定結果は幾つ
かの理由で注意が必要です :
代表的な土壌の伝導率 :
| 土壌の種類 | 伝導率 (mS/m) |
|---|---|
| 海水 | 1000 |
| 淡水 | 1 |
| 湿った土壌 | 1 - 10 |
| 乾燥土壌 | 0.01 - 0.1 |
| 草地 | 0.5 |
| ローム層 | 8 - 20 |
| 沼地 | 30 - 60 |
| 粘土 | 500 |
土壌の伝導率は土壌の加塩で改良が出来ますが、しかしこれは生態学的影響の為に推奨できません(多くの国々でそれ は違法 です)。また、大部分の肥料は、土の伝導率を改善します。ジプサム(Gypsum:硫酸カルシウム)は最適な肥料の一つで、それは相対的に使用を節約でき て、ゆっくり溶けます(長い間続く)。しばしば(しかし常ではない)湿った土壌は乾燥土壌よりも高い伝導率です。LF信号が地面の中深く通るのに、塩の使 用または過度の肥料は土の上層で伝導率を改善するだけなのでほとんど効果がありません。しかし長期間の雨は接地損に影響するのに十分に深い土壌を濡らしま す。アンテナにより放射された信号は地面を突き抜けます。信号が深く通るほど接地損失は大きいです。この侵入深さは土壌伝導率の平方根に反比例します。土 壌伝導率Sが判れば、伝導深さDは計算できます(136kHzだけに) :
[27] (D は m、S は mS/m)
3.6.2. 周波数
信号の地面への侵入深さは土壌伝導率にだけでなく周波数にも依存します。
LFとHFの下側(30kHz-3MHz)の侵入深さは波長の平方根に比例(又は:周波数の平方根に反比例)します。
周波数 F、及び土壌伝導率 S、侵入深さ D、に基づいて計算できます :
[28] (F はHz、S はS/m、D はm)
ほとんどの場合(及び136kHzで)の侵入深さは40から150メートルの間で、土壌の種類に依存します。海水
では、それはたった1.5mです。
上の公式に基づいて損失抵抗は周波数の平方根に従って減少すると仮定できます。しかし、接地損以外の損失が含まれない場合に限って真実です、そして、土壌
が数十(又は数百)メートルの深さまで均一性を持っているならば。
実際には、損失抵抗の周波数依存性は、場所によって異なって、アンテナの寸法によっても変わるかもしれません。最初のグラフは、100から300kHzま
での周波数でM0BMU、ZL2CAとPA0SEに行われた損失測定の結果を表します。測定データは、関数 R = K1/FK2 に合致しています。
他の面白い測定は、Finbar O'Connor (EI0CF) 及び Alan Melia
(G3NYK)により行われて、彼らは異なるアンテナ構成における損失抵抗を測りました(EI0CFのQTHで)。
第2のグラフが示すように、これらの測定はアンテナ構成を変えることでさえも損失抵抗の周波数依存性を変えることができることを示します。
3.6.3. アンテナの形と大きさ
垂直アンテナの高さの増加は放射抵抗ひいては効率を増大させます。しかし頂部装荷の増加もまた効率を改良します。大きい頂部装荷はより良い電流分布を生む
という事実はさておき、頂部装荷が大きい面積を覆う場合に損失抵抗はおおきく減少することにもハムたちは気がつきました。
Laurie Mayhead (G3AQC) は頂部装荷の異なる形状による実験で彼の局を大きく改良しました、そして『Footprint theory:足跡理論』を 開発しました。彼のコメントを読んでください :
私は3本ワイアの Marconi "T"
アンテナで開始しました。こ
れは30mの頂部及び15mの垂直部分を持ち、頂部ワイア間の間隔は0.5mでした。私は、間
隔を0.7mに増やしましたがア
ンテナ電流の大きな違いはありませんでした。接地システムはラジアルワイヤーの各端に合計10本の接
地棒を取り付けた数百メートルのワイヤーを埋めただけのまったく控えめなものでした。電流がまだご
くわずかしか増加しなかったので、私は海水中に100mのワイアを走らせ、更に他の100mのワイアを、100本のラジアルと更なる20本の接地棒を持つ
私の4SQア
レイに接続しました。少しも良くならなりませんでした。私は始めに約1.8Aのアンテナ電流を得ていました、そして終わりには2A以下でした。私が損失抵
抗を測ると合計120Ωでした。そして、Eznecでの解析では改善は示されませんでした
が、私は頂部装荷を変えることを決
めました。そして3本の頂部ワイアを長さで3倍にまではならない1本のワイアに
しました。容量の大きな変化はありませんでした(
装荷コイルに変化は無かった)、しかし電流は2.2A以上そして測定した抵抗は80Ωでした。次に、私は頂部ワイアを、直線にするのに場所が無かっ
たので、ジグザグ形状で150mに延長しました。そして3Aを得て、また損失抵抗は約40Ωです。私の装荷コイルに小さい改良をしたところ結果は、今では約3.2Aです。
追加ワイヤーが木から遠いので、わずかな改善が有ったかも知れないと思います、しかし、大部分の改善がアンテナ下の地面の「電流密度」の変化に
よ
ると思っています。私はこれを、私の"Footprint
theory:足跡理論"と呼びます。基本的にそれは、もしアンテナがシャワーヘッドだったとして、そして地面が沢山の排出口のある大
きな浴槽です。頂部装荷なしの基本の垂直アンテナの例をとります。垂直がより長いほど、シャワーヘッドはより高いです、だから、より多くの排出口は、シャ
ワーからの噴射で覆われる。各々の排出口が一定量の水しか排水できないので、それがより覆われることでより多くの水が逃げます、共通点は、低い抵抗
です。逆LまたはTアンテナの頂部ワイヤーでは、まるでワイヤーに沿って幾つかのシャワー
ヘッドが間隔をあけて置かれているかのようです。より長いワイヤーではより多く
の排
水口が水
を受けています。あまり近付き過ぎない限り、ワイヤーを折り返すことは可能です。Alan
Melia
(G3NYK)は彼が導電面の上にストリップラインのふちどっているフィールドを思い浮かべるとコメントしました、彼はシャワーの効果的幅がワイヤーの高
さの
半分程度かもしれないと推測しました。これは、最大効率のために、通常の平行した頂部ワイヤーはワイヤーの高さと等しい距離の間隔をあける必要があること
を示します。私は、これがあまり大きく間違っているとは思いません。
RUGBY-16kHzアンテナについてのリフレクタ(Web上の議論の場)への最近のメールで、もしこれらがすべての利用できる地面域をおおっているワ
イヤーのネッ
トワークと後で取り替えられていなければ、最初の設置状況がいくつかの複数のワイア籠から成ると言われました。これは、私の足跡論を支持する傾向がありま
す、そして、私は、本当に文献でこの事への言及を見つけたいです。
3.6.4. ラジアルシステムと接地棒
前述したように、アンテナ電流は土壌を経てアンテナ給電点へ『戻る』。ラジアルシステム、及びまたは接地棒、の追加は接地損を低減します。
ラジアルシステムは地面上のまたは地中の沢山のワイアを含みます。一般に、裸ワイヤーの埋設ラジアルは、地面に置かれた、または埋設された絶縁ラジアルに
対して優れています。埋設ラ
ジアルは土中に少なくても15cm(6インチ)の深さでなければなりません。銅そのままのラジアルが使われることができますが、亜鉛めっき鉄板(トタン
板)ラ
ジアルはより安くて、腐食の影響を受けません。鉄のラジアル(鉄と銅の間の伝導率の違い)の損失増は、他の損失と比較して小さいです。
ラジアルの数と長さに関して、規則は単純です:より多く、より長くがより良いです。しかし、若干の実際的な限度があります、一旦あなたがラジアルを土中に
設けた場合、ラジアルシステムの更なる拡張は、接地損の大した低減にはなりません。
一般に、ラジアルシステムの効率は :


ラジアルがアンテナの下に均等に配置される場合(左側の図)に最良の結果が達成されます。あまりに近くに2つのラ
ジアルを置くことは、あまり効果的でなくて、一本だけのラジアルに比べてもほとんど改善がありません。土壌伝導率に応じて、ラジアルは最適効果のために少
なくと
も2m〜10m間隔をあける必要があります。多くのラジアルを使用したとき、最適化されたレイアウトは効率を下げることなく(正しい絵を見てください)必
要とされるワイヤーの量(そして、ラジアルを埋設する仕事)を減らすことができます。
ラ
ジアルに加えて、接地棒は、接地損を減らせます。これらの棒は、アンテナの給電点に、またはラジアルの末端に(結局どこかラジアルの途中に)設けること
が出来ます。それらが相対的に短いために、接地棒が素の金属(メッキなし)であることは重要です。長い(深い)接地棒が最良です。あなたが大きなハンマー
とばか力を用いるならば、棒を地面に入れることは重労働です。土壌にたくさんの石があるならば、より簡単な方法があります :
配管に使われる、3mの長さで売らてれる1インチの亜鉛メッキ鉄管を使ってください。園芸ホースをパイプの 端に接続して、水を流し入れてください。パイプを土に垂直な状態に保ってください、水は土を流します、そして、パイプは土の中に穏やかに沈みます。たとえ 水を止めても、パイプが土の中に沈み続けることに注意してください、『チャイナ・シンドローム』を避けるために数日間パイプを固定することが必要かもしれ ません。
多くのものがラジアルシステム(接地棒の有無にかかわらず)の効率に影響しますが、どの程度の量のラジアルや接地
棒が、特定のケースで最適結果を与えるかを予測するのは非常に難しいです。最良の方法は、損失抵抗を測りつつ、限られた数のラジアル/接地棒から始めて、
徐々に接地システムを増やすことです。そのように、あなたは更なる拡張がほとんど改善を与えない点を見つけます。
長い接地棒を土に入れるために問
題があるならば :
1本の長いパイプは何本かのより短いパイプでとって代わられることができます。そして、合計長さを同じにしてください。最大効率の為にすべてのパイプは、
少なくとも長さに相当する距離を離されなければなりません(できれば長さの2倍)。
私
は、長波におけるアンテナ効率へのラジアルの影響の研究で若
干の結果を得ました。しかし、これは、80%の効率を目標とする、商業無線局に関してでした。土壌伝導率2mS、2000m(150kHz)の波長と
50m未満のアンテナ長さ(170フィート)において、ラジアルの最適長さは150m(500フィート)、そしてラジアルの最適数は120でした。しか
し、私は極めて少ないハムだけにしかそのような放射システムをインストールするという可能性がないのではないかと思います。
幾つかのアンテナは、電界アンテナと呼ばれて(例えば、マルコーニアンテナ)、他は磁界アンテナと呼ばれます(例
えば、小さいループ)が、にもかかわらずどんなアンテナでも、電界及び磁界を発生します。
アンテナの近くで、電界アンテナは、強い電界と弱い磁界を持ちます。アンテナから遠ざかると、磁界は電界と較べて強くなって、特定の距離からは両方の比率
は一定になります。磁界アンテナはアンテナの近くに強い磁界と弱い電界を持ちます、しかし、遠ざかると、両方の界の比率が一定になるまで電界は磁界に較べ
て強くなります。この点で、両方の界は、一緒に電磁界を作ります、それらは連動し、互いから独立して存在することができません。
上記に基づき我々は決められる:
近傍界 : アンテナに近接した場所。電界と磁界は連動せず、それらの強度の比率はアンテナの種類及びアンテナからの距離に左右される。
遠方界 : アンテナから十分な距離の場所。電界と磁界は連動して一定の比率。
それを見るもう一つの方法は、どんなアンテナでも2種類の界を生み出すと仮定することです、誘導電磁界(それは、アン テナの近くで支配的です)と放射界(そ れは、十分な距離で支配的です)。誘導電磁界はアンテナの所で非常により強いが、アンテナから遠ざかると放射界よりも非常に速く減少
します。放射界が本当にエ
ネルギーを放射するのに対して、誘導電磁界は、アンテナのまわりの空間にエネルギーを保管するだけです(コンデンサがエネルギーを電界に保管することがで
き
る、あるいは、インダクタがエネルギーを磁場に保管できる事に似て)。
およそ0.16波長離れたところで、両方の界は等しく、そして、幾つかの発信源は遠方界をここから始まらせます。しかし、実際には、それは正確な電界強度
測定のために少なくとも0.5の波長の距離の順守が勧められます。
アンテナからの十分な距離において、両方の界は逆の偏波(電界が垂直であるならば、磁界は
水平です)で、同相で、そして、その比率は自由空間インピーダンス(377オーム)で決まります。これは、電界が既知であるならば磁界を決めることができ
る事を意味し、そして逆の場合も同じです、それで、測定が短いホイップか又はループ(フェライトバー)で行われるかどうかは、重要ではありません。
幾人かのハムが実際にERPを測定して、結果は下表のとうり:
| コール |
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傾斜 14m / 10m) |
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逆-L (14m高, 150m長) | アンテナは木に囲まれている |
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すべてのケースで、測定されたERPが計算されたERPより低いことは、注目に値します、差分は1から5dB以上 です。2001年の秋に、Jim Moritz (M0BMU)は、アンテナから数100m最高8kmの距離で、200回のERP測定をした。そのうえ、Jimは同じ場所に置かれた、高さ8mの逆Lと高 さ17.5mの傘形(逆V)アンテナで続けて2つのアンテナのERPを測りました。これらの測定は、測定されたERPが1kmの距離から上では比較的一定 であることを示します、それで、余分の損失の起源は、アンテナの直接的な環境にあります。さらに、高さ17.5mのアンテナは、高さ8.5mのアンテナよ りこの損失で苦しまないようです、これは、この余分の損失がアンテナの近くに物に起因する、そして、この損失がアンテナ高さに対するこれらの物の寸法に依 存していることを示すかもしれません(このように、大きいアンテナはこの損失で苦しんでいない)。
最後に、意味がある結果を得る為に測定はアンテナまでの距離が少なくとも1km(+/-0.5波長)、可能ならば 2km(+/-1波長)又はそれ以上、でなければならないことを確認します。:
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ERPはアンテナからの既知の距離 d での電界強度 E の測定により決定付けられる:
[29] (PEIRP は W、E は mV/m、d は km)
ERPを得るためにEIRPを 1.64
で割り算する(または2.15dBを引く)必要があるのを思い出してください。
ERPの測定はあまり難しくありませんが、少しのものを覚えておかなければなりません:
実際的な理由で、小さなループまたはフェライトバーアンテナは、ERP測定に最適です。まず第一に、磁気アンテナ は(短いホイップと比較して)環境に敏感でありません、そのうえ、それは調整するのが簡単です。較正は、一対のヘルムホルツコイル(写真)を使用して既知 の磁場をつくることによって行います。較正されるのはアンテナと受信機の組合せである事に注意してください。
電界強度測定方法の詳細な手順が Dick Rollema (PA0SE) によって記述されています。ここで見てみてください。それには、簡単な測定受
信機の構造と一組のヘルムホルツコイルと較正手順を含みます。
Christer Andersson (SM6PXJ)によるLFの電界強度測定に関するより面白い読み物は、ここで見られます。
この章では小さいループアンテナを送信アンテナとして議論します。受信専用の小さいループアンテナは第7章(未記述)を参照してください。単純化のために、我々は一回巻きループから始めます。
面積がAの一回巻きループアンテナを持っていると仮 定します。ループの寸法が波長より小さい場合は:
他のどの小さなアンテナに関しても、ERPは主に損失抵抗に対する放射抵抗の比率で決まります(もちろん送信電力 は別として)。アンテナ指向性(利得)は、二番目に役割を果たします。基本的な法則である『より大きい物はより良い』 は。小さいループに関してもまた有効です。
面積Aおよび波長λでの一回巻きの小さいループアンテナの放射抵抗RAは:
[30a]
136kHzでは:
[30b] (RA はμΩ 及びAは m2)
放射抵抗はループ形状にでなくループ面積に依存します。高さ20mで長さ20mのループは高さ8mで長さ50mの
ループ(両方共に面積400m2)
と同じ放射抵抗を持つ事を意味します。しかし8m x 50m のループが116mのワイアを必要とするのに、20m x 20m
ループは80mのワイアだけで済みます。結果として正方形ループ (20m x 20m)の銅損は長方形ループ (8m x
50m)よりも31%少ない。
正方形ループは同じ面積の長方形ループよりもより良い効率(および、円形ループでも正方形より良い)とはいえ、実用的限界でしばしば長方形ループが最高の
解決になる。
[31a]
(LA= ループインダクタンスはμH、 P = ループ周囲長はm、A= ループ面積はm2、d =
ワイア 直径はmm、ln = 自然対数)
(この公式は Claudio Girardi (IN3OTD) によって、1928年にBashenoffにより提案されている一回巻きループのインダクタンスに関する一般公式から、導出されました。正確さは、最も一 般のループ形状で、2、3%以内にあります。)
Alexander Yurkov(RA9MB)によって導き出された長方形のループ用に特化した公式は:
[31b]
(LA= ループ インダクタンス は μH、a/b = 高さ/ループ長 は m、d = ワイア 直径 は mm、ln
= 自然対数 そして
)
損失抵抗(RL)の主な3つの成分は:
ワイア損はループ ワイアの長さ、直径、組成に依存します。表皮効果のため、それはしばしば一本の太いワイアよりも幾つかの細いワイアの並列を使うほうがより良い。リッツ線 は 最良の選択です。小さいループは誘導性なので、アンテナを共振させる(そして最終的に50Ωに合わせる)ためのマッチング回路は容量性です。 正しい種類を選べは、コンデンサのQは大変高く(1000かそれ以上)、それでマッチング回路の損失は低く抑えることが可能です 。しかし、ループの放射抵抗はμΩの範囲ですから、数mΩの損失でさえアンテナ効率の重大な劣化の要因になりうることを覚えておいて下さい。小さいループ アンテナは短い垂直アンテナに比べて環境に大きく影響されることは無いとはいえ、環境損は依然として重要です。この損失を低くする最良の方法は全てのワイ アを可能な限り台地及び周りの物体から遠ざけることです。
アンテナの効率は放射抵抗 (RA) の損失抵抗 (RL)に対す る比率で決まります:
[32]
小さいループアンテナの効率は非常に低く、典型的に1%よりはるかに少ない。小さいループのRF抵抗の測定により あなたは損失抵抗を決定できます。放射抵抗は公式30を使って計算可能で、それにより効率を決定可能です。
例 :
あなたは高さ15mそして長さ30mの長方形ループを持っていると仮定す
る。このループは面積450m2で周囲長は90mで
す。公式30に基づいて放射抵抗は270μΩで
す。さらに、ループワイアのAC抵抗は0.5Ω(直径5mmの銅線として)、マッチ
ングデバイスの損失は0.1Ω、環境損は1.5Ωと仮定する。合計損失抵抗は
0.5 + 0.1 + 1.5 = 2.1Ωです。270μΩの放射抵抗で効率は0.013%
または -39dBです。
直径10mm
の銅線を使った高さ25m長さ100mの巨大ループは効率が
-31dB又は0.07%(0.008Ωの放射抵抗 対 11Ωの損失抵抗)です。
工事中
工事中

指向性
小さいループアンテナは、垂直アンテナであるにもかかわらず、水平面で無指向性ではありません。それは3dBビーム幅90度の8の字の水平放射パターンで
す。ループが電界に対して完全に不感であるならば、極少点は理論的には無限です。しかし、
実際面ではほとんどの送信ループはシールドされていなく、電界のいくらかを拾います。結果的にループの現実的極少値は-20から-30dBです。水平面放
射パターンの最大点はループの面にあって、一方、最小点がループ面に直交していることを
覚えておいて下さい。ループ寸法が波長より大きくない限り放射パターンはループの大きさに依存しません。
小さいループアンテナの
利得は1.76dBi又は-0.39dBdです。ループアンテナがいくらかの水平指向性を持つという事実にもかかわらずその利得は短い垂直アンテナ
(4.77dBi 又は 2.62dBd)よりも少ないです。これは、短い垂直アンテナは垂直面でより指向性がある事実に起因する。
例 :
前の例で述
べた15x30mの長方形ループを仮定します。このループの合計損失抵抗は2.1Ω、放射抵抗は270μΩです。100WのTXを接続する
(そして完全にインピーダンスマッチングされている)とアンテナ電流は6.9Aそして放射電力は13
ミリ・ワット。EIRPは19mW、ERPは12mWです。
25x100m
の巨大ループのRloss は11Ω
そしてRrad は0.008Ωです。100Wをこれに入れるこ
とは、3AのIantと73ミリワットのPradをもたらします。この場合ではEIRPは109mW、
ERPは66mWです。
偏波
垂直面にあるフルサイズループアンテナは水平又は垂直偏波が可能です(右の図をみてください)。これは、アンテナ上の電流分布が同じではないからです。
し
かしLFではアンテナ寸法は小さい(波長に比べて)です。結果として、電流がアンテナ全体に渡って一定で、小さなループアンテナの偏波は給電点の位置に無
関係であることを意味します。
これに接近する1つの方法は、小さなループアンテナがコイルと類似の動きをしているとみなすこと: 電流はコイル/ループを通して一
定です、そして、電圧はコイル/ループに沿って積み上がります。コイルに関して、それが巻線面に直角に磁界を生み出すことが知られています。このように垂
直に置かれた小さなループでは、磁界は水平です。さらに、我々はアンテナの電界は磁界に対して直角でなければならないことを知っています、従って電界は垂
直です。アンテナ偏波が常に電界の面を基にしているので、給電の場所に関係なく、垂直面にある小さなループアンテナは常に垂直偏波で
す。
5.6.1. 共振容量 小さいループアンテナは抵抗(RA)が直列になったインダクタンス(LA)に見えます。インダクタンスは ループの寸法に依存する(こちらを見て下さい)、一方、抵抗は主に損失で決定されます。
アンテナは直列容量で共振します (Cres は F):
[33a]
(LA= ループ インダクタンス は H、f = 周波数 は Hz)
136kHzで Cres はこのように計算できます:
[33b](Cres = 共振容量は nF、LA= ループ インダクタンス は μH)
共振すると誘導性と容量性のリアクタンスはお互いに打ち消しあい、そして結果としてインピーダンスは抵抗性になり RAに等しいです。
5.6.2.インピーダンスマッチング
一旦ループが共振するとインピーダンスは抵抗性ですが、しかし多分、送信機インピーダンスとは依然として異なります。一般的なループ抵抗は0.5から5Ω
の範囲で、一方TXインピーダンスはしばしば50Ωで、従って、だいぶ高い変換比を使います(短い垂直モノポールでの一般的な変換比はたった 1/1
から 1/3程度であるのに、1/10 から 1/100です)。
インピーダンスマッチングはトランスを使って行うか又はL-C回路網の変形(事実、C-C回路網が必要でしょう)を使って行うかで可能です。
トランス
インピーダンスマッチングは、絶縁又は非絶縁(オート・トランス)のトランスを使って行う事ができます :
[34] (Z1 ... Z2 =
インピーダンス、n1 ... n2 = 巻き数)
例 :
1.5Ωの
アンテナを50Ωの送信機に合わせたい。それは巻き数比が5.77になる事を意味します。n1 =
23 そして n2 = 4 でこの値に近づけられます。
トランスによるインピーダンスマッチングの詳細は、短い垂直モノポールのマッチングを議論した時に得られた(ここを見てください)。トランスの設計及び注意すべき素材の選択に関して更にはこちらで見られます。
変換比はだいぶ大きいくて、小さいループアンテナ用のトランスを作る為の正しい素材の選択は、短い垂直モノポールの場合よりも更にクリチカルです。
C-C 回路網
簡単な C-C 回路網はインピーダンス変換に使えます :
[35a]
及び
[35b]
(L = アンテナインダクタンス はH、C1 ... C2 = 容量 はF、RA=
アンテナ抵抗 はΩ、RTX = 送信機インピーダンス はΩ、そして f = 周波数 はHz)
136kHzの周波数では C1、C2 はこのように計算されます:
[35c]
及び
[35d]
(L = アンテナインダクタンス は μH、C1 ... C2 = 容量は nF、RA=
アンテナ抵抗 はΩ 、RTX = 送信機インピーダンスは Ω)
例 :
インダクタンス70μHで抵抗が0.65Ωの小さいルー
プを50Ω送信機に合わせたい。公式35に基づいて C1 = 204nF そして C2 =
21.6nFです。
正しいコンデンサを選択して下さい。ほとんどのセラミック及び金属フィルムコンデンサはLFでは損失が多すぎま す。使えるコンデンサは :
注意してください、大きな電力を扱うと、数十Aの電流がコンデンサの中を流れます。最終的に幾つかのコンデンサを 並列に使う事が便利です。
工事中
工事中
工事中
9.1.1. トロイダルコアについて
トロイダルコアを使って、小型で、ほとんど漂遊磁界を持たないコイルを作ることができます。これらの特性は、トロイダルコアによるトランス、インピーダン
ス整合、フィルタ回路のインダクタンスの設計を容易にします。トロイダルコアコイルのインダクタンス(L)は素材固有の
インダクタンス係数(AL値)に基づいて容易に計算可能です :
[36]
(L は nH、AL は nH/巻数2、 N = 巻き数)
時々、AL値はuH/100回巻で表されます、nH/巻数2への変 換は:1uH/100回巻 = 0.1nH/巻数2です。
トロイダルコアが扱える電力は2つの要因で制限されます : コア素材の飽和と、コアの温度上昇です。
素材の飽和
低い電流では、コアの磁束
はコイルを流れる電流に比例します、そして、インダクタンスは一定です(電流または磁束から独立している)。しかし、電流
がある値を上回ると磁束はそれ以上電流に比例して増加することは無く、インダクタンスは低下します。これは飽和と呼ばれて、それは信号のひずみの要因で
す。
更に悪いことに、インダクタンス低下はまた、リアクタンスが下がる原因になり、電流が増加します。これは、更なるインダクタンス低下やその他諸々、連鎖反
応の素晴らしい例、を引き起こします。
それで、いつでも、コア材料の飽和は、避けられなければなりません。
コアの尖頭磁束密度は :
[37]
(Bpk = 磁束密度 は T、ERMS = 印加電圧 は VRMS、A =
有効断面積 は m2、N = 巻き数、f = 周波数 は Hz)
磁束は、フェライト材で 0.2 から 0.25T、鉄粉で 1 から 1.2T を越える事はありません。 T:テスラ=We/m2
温度上昇
コアの温度上昇はコアの透磁率損及びワイアの銅損に起因します :
[38]
(T = 温度上昇 は ℃ 又は K、Pdis = 合計電力消費 は mW、K = コア表面積 は cm2)
上記公式は自由大気中のコアに対しての概算。温度上昇は強制空冷(ファン)を使った場合には減少させることが可能 です。
コア材 : 鉄粉対フェライト
典型的大電力RF応用では、鉄粉コアが温度上昇によって制限
されますが、フェライトコアは飽和によって制限されます。さらに、フェライトコアは、同じ寸法の鉄粉コアと比較して、100-200倍の高いAL値を持ち
ま
す(そして、同じインダクタンスのために10から15分の1の巻数で済みます)。
一
般には言われることは、LFで、フェライトは広帯域のアプリケーション(例えばトランスとバラン)に最適で、一方、鉄粉は共振回路や低域フィルターとLC
インピーダンス整合回路のような高いQの用途に推奨されます。原理的に、広帯域アプリケーションに鉄粉を使うことができますがしかし、必要とされる巻き数
はしばしば実行不可能な多さになります。
9.1.2.
フェライトコアトランスの設計 (by Jim Moritz, M0BMU)
若干の数学が、フェライトコアのトランスを設計するために必要です。
最初のステージはコアを飽和させることなく、印加電圧に耐える巻き数を選択します。あなたは、尖頭磁束密度(Bpk)がほとんどの
電力フェライトで約 0.2 から 0.25T 以下になるように、 巻き数(N)を選択する必要が有ります(公式 37)。
また、トランスのインダクタンスを、普通、リアクタンスが少なくてもインピーダンスで5倍になるように、十分に高く確保する必要がある、 :
[39]
(AL = 素材固有のインダクタンス係数、普通は nH/巻数2 、L = インダクタンス は ALと
同じ単位、N = 巻き数、XL = リアクタンス は オーム、 f = 周波数 は Hz)
ALが判らない場合、それは計算できます :
[40]
(ALは nH/巻数2、μ0 = 自由空間の透磁率 (4*π*10-7)、
μE = 実効透磁率 (電力フェライトで普通は約2000)、Leff = 実効磁路長さ は m、Aeff
= 実効断面積は m2)
又は、コアにいくらかの巻線を巻いてインダクタンスを測定する。
パラメータ μE、Leff 及び Aeff
は製造者のデータシートから探せます、最終的に Leff 及び Aeff
は、2から3パーセントの誤差を受け入れるならば、コア寸法から決定する事が可能です。
例 :
コアの内径30mm、外径46mmそして高さ12mmと仮定します。
平均直径は38mm [(30+46)/2]、それで Leff =
π*38 = 119.4mmになります。
内径が15mm [30/2] そして外径が23mm [46/2]、Aeff = (外径 - 内径) * 高さ = 96mm2
[(23-15)*12]です。 縁が丸いため Aeff は若干少なくなり、しかし多くの場合、誤差は許容できます。
考慮されるコア損失、そして、これらがもたらす温度上もあります、しかし、これはうまくいくためにより複雑で、
メーカーのデータを必要とします。そしてフェライトコアでは一般に、重要な温度上昇に達する前に、飽和が起こります。通常まず第一に気前良く大きさを設定
されたコアを使うことは、トランスが涼しくなることを意味します。あなたは利用できる巻き代を満たす線径を選んで、抵抗損失を最小にします。
私が使っている、フェライトコアのLF TX 電力応用の幾つかの例 :
全てのこれらの部品は、与えられた電力において追加の冷却なしで、安心な温度で動作します。
3C8、
3C80、3C85、3C90材料は、スイッチング動作回路のためのどこにでもあるタイプのマンガン亜鉛フェライトです。Neosid
F44とシーメンスN27、N67とN87の等級は、非常に類似しています -
より高い番号はわずかに向上した性能でより新しい材料を表します、しかし、違いは大きくありません。大部分のフェライトメーカーは、非常に類似したものを
作るようです。これらすべては、136kのトランスとしてよく働くようです。3F3のような、より新しい材料があります、しかし、入手は非常に制限される
ようです。
一
般に、トランスは最小限の巻数で最大のインダクタンスを必要とするので、エアギャップは使いません。共振アプリケーションでの最小限
の損失で最大エネルギーを蓄積するために、または、大きな直流電流成分を抑制するために、エアギャップは必要です。共振またはフィルタリング用途のインダ
クタを作り出すために、フェライトの電力タイプが、エアギャップ付きで使われることができます、しかし、およそ100以上のQを得ることは、難しいようで
す;Micrometals社の2種混成鉄粉コアはこの用途に良いようです。SMPSU(スイッチング電源)用途の鉄粉コアは、136kで比較的高い損失
を持つようです。小信号用途に、4C65のようなニッケル-亜鉛HFフェライトは、非常に高いQができるようですが、特にLFの電力用途に適していませ
ん、そして、あまり広く利用できません。それらは、通常非常に低い透磁率(100ほど)です。マンガン亜鉛フェライト、同調コア付きの間隙ポットコア(例
えばRMシリーズ)は、低レベルのフィルタ用途で、LFで100〜200のQを与えるようです。
RFI抑制のために設計されるフェライトは広い周波数範囲で高い損失を持つ(もちろん、彼らがそのように設計した)ので、信号処理にはよくありません。信
号トランス用の非常に高い透磁率のマンガン亜鉛フェライトも、より高い損失を持つ傾向があって、より低いBpk(尖頭磁束密度)で
使う必要があります。
余
剰フェライトが、時々使われることができます。たとえば、ビデオモニタのライン出力トランスコアは、通常3C8-タイプの素材です。しかし、それらがピッ
タリ合うように、合わせ面をきれいにするように注意してください、そして、どんなプラスチックフィルムのスペーサーその他も取り除いてください。3C8、
そして、3C85その他のトロイダルコアは通常赤またはピンクに塗られています。4C65は、紫に塗られています。低周波マンガン亜鉛フェライトのでこぼ
この表面は通常かなり光り、艶のある外観です、ところが、ニッケル-亜鉛フェライトは艶消しの灰色の外観です。鉄粉材がヤスリで簡単に切ることができます
が、フェライトは非常に硬くてもろいです。いろいろな粉末金属コア(コーティングが除去されると金属の様に見えます)があります、しかし、これらは
136kで上手く働きそうもありません。
9.1.3. 鉄粉コアのコイル設計
フェライト素材では飽和が制限要因です、鉄粉では、それはコアの温度上昇です。この温度上昇は、公式38で
与えられる電力消散に起因します。コア損は素材、周波数、磁束密度により決まります。ほとんどの鉄粉材のコア損はだいたい周波数に比例して及び磁束密度の
二乗に比例して上がります。
一例を示すと、幾つかの製造者から入手可能な、一般的な '#2' 素材(赤)では :
[41]
(Ploss コア損 は mW/cm3、f = 周波数 は Hz、B = 磁束密度 は T)
トロイダルコアの体積は直径の三乗に比例するが、表面積はおおよそコア直径の二乗に比例するので、小さい直径のコ アは容積単位当りで多くの電力を消散します。結果的に一つの大きいコイルの代わりに2つの小さいコイルを直列にしたほうが効果的(および費用効率)です。
私は次の方々に感謝します: