135kHzバンドあれこれ JH1GVY
更新日2012.Apr.30 LF(2200m) Top
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国内バンドマップ
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買得情報
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これは疑問です
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受信機一台で CW, WSPR,
QRSS/DFCW, JASON リアルタイム受信
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免許開放からを振り返る
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移動運用場所の適不適
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実質の地表面はどこだ(市街地受信での困難)
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グラバーを経由した新しい交信方法
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常設ビーコン運用開始
(2010.3.30) の意義
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ビーコンを考える
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10m高の傘形アンテナの不思
議
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PA0RDT Probe
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楽しさと苦痛
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アンテナの接地になぜアースマットか
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アースマットの接地原理
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アースマッ
トの改良実験
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アンテナ(高周波)電流計
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アンテナ電流/インピーダンス計
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交差形メータを使用した電圧・電流・インピーダンス(VCI)メータ
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入門方法
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ロランC(100kHz)の対策と活用
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電波伝播
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NICT 電界強度予測値計算プログラム
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市販送信
機
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市販受信
機(トランシーバ含む)の135kHz受信性能
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日本での雑誌の記事
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アンテナ氷結の影響
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グ
ラスファイバーポールを使う場合の風に強いアンテナの建て方
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タワーに沿うアンテナの損失
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河原から橋に引き上げたアンテナの損失
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送信用ループアンテナ(MLA)
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よくある間違え
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自分の無線設備の実力確認
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自動アンテナチューナ用検出回路の検討
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アンテナローディングコイル
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Q≒1,000のコイルを目指す
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135kHzというバンド
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識別表示の無いコアに注意
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通信モードと通信可能限界SNR(SN比)
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OPERA
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JASON
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WSPR(ウイスパー)
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QRSS符合とDFCW符合の構造
■QRSS符合とDFCW符合の受信レポート方法
■QRSSの周波数較正
■QRSSによるDXの限界
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QRSS/DFCW 送受信機周波数の1Hzの桁
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QRSSの dog bone
■QRSSに通常のCWを埋め込む
■QRSS送信ソフトウエア“QRS”の使い方
■QRSS Viewer
ARGO(QRSS受信ソフトウエア、アルゴー)の使い方
■分周型トランスバータの親機としてのTS480
とIC706MK2の比較
■送信機構成のあれこれ
●X'tal を探す場合の周波数表
■送信機終段のあれこれ
■デバイス資料
■免許審査
■市販の測定器類
■高調波
■検証:135kHz帯のアンテナの条
件
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クラスタの対応
■ハムログ/QSObank/LoTW の対応
■ERP(又はEIRP)の見積もり方法
■放射特性に及ぼす大地の影響
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国内バンドマップ
アマチュア・バンドプラン(2009
年3月31日改正)から抜粋
・135kHz帯(2200mバンド):運用可能な資格=1アマ、2アマ、3アマ、4アマ
・周波数 135.7kHz - 137.8kHz : CW及び狭帯域データ(占有周波数帯幅は100Hz以下に限る)
(つまり全アマチュアが各局に免許された電波型式と電力の範囲内で、周波数に関してはバンド内自由使用が出来る)
慣例での
周波数利用状況 2012.Apr.6
周 波 数
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主な変調形式
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備 考 |
137.777kHz周辺
(約±4Hz以内が良く利用される)
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QRSS, DFCW
|
夜間は海外DXingに妨害を与えない様に、国内
向け信号は発射に注意。
ビーコンや海外交信は短点30秒以上、国内交信は短点3秒以上のモードで行われている。
DFCWでは短点相当が下、長点相当が上の周波数、短点30秒以上では周波数シフト幅0.25Hz以下が使われ、短点時間
が短い場合にはARGOソフトウエアで識別できる適当な周波数シフト幅に拡大する。
バンド上端の137.8kHzに対してわずか20Hz程度の余裕しかないので周波数を正確に保ってオフバンドに注意。CWの高速での強いキークリックでは
サイドバンドがオフバンドの可能性もある。
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| 137.6kHz〜137.7kHz |
Opera
8
|
Opera は開発中なので流動的です(2012.Apr.6) |
| 137.5kHz〜137.6kHz
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Opera
32
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Opera は開発中なので流動的です(2012.Apr.6)
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| 137.5kHz±100Hz |
WSPR, JASON, PSK, 他
|
WSPRが通常この±100Hzを利用するのでそ
の範囲で各種信号
を出すとWSPR受信者に信号を捉えてもらえる。周波数に空きがあるので今の所は各種デジタルモードは周波数を分散する事無くこの周波数帯域を使う事が便
利。 |
| 136.5kHz |
CW
|
CWの皆さんは普
段ここを受信している。混信の恐れが有る場合には136.7kHzから137.4kHzが主に使われる。又は
136.3kHzから下を使う。
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| 136.172kHz周辺 |
QRSS, DFCW |
夜間の海外DXingに使われる事がある。 |
| (136.0kHz) |
(CW ビーコン)
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現在は定時運用は無いが、不定期に国内CWビーコ
ンの運
用が有るかも知れない。
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買得情報
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これは疑問です
1、
堤防や水田に杭やアース棒を打ち込む!
蟻の巣の穴から水が漏れて堤防が決壊するという話を聞きますが、移動運用でのアンテナ建設やアースの為に堤防に杭を打ったりアース棒を打つ事は重大な問
題なのではないでしょうか。
また、稲を刈り取った後とは言え、水田に杭を打ち込むのも考え物ではないでしょうか。他人の土地という以上に水田は水が漏らない様に底には防水処置が施
されているという話があります。
これらは、単なる地面に杭を打つのとは全く異なる行為で器物破損に当る可能性もあるのではないでしょうか。
2、電灯線にアンテナ電流を流す!
住宅密集地ではアンテナのアースの為の接地を思うような低い値にする事が難しい模様です。135kHzバンドのアンテナの静電容量は100pFから数百
pFという高いインピーダンスなので電灯線から電力を得ている送信機にアンテナ線だけをつないでアンテナアースを接続しなくても、様々な経路を通して電灯
線がアンテナアースの役割を果たしてそれなりの接地抵抗が期待できる模様です。
しかし、この様に積極的に電灯線にアンテナ電流を流す事は戒むべき事ではないでしょうか。この様な事をすれば自宅は勿論近隣の電気機器にどの様な障害が
発生するか解りません。風呂釜、湯沸器、通信機器、娯楽機器、空調機器、太陽光発電装置、燃料電池発電装置、等等で重大な事故が起きてからでは遅すぎま
す。
■
受信機一台で CW, WSPR, QRSS/DFCW, JASON リアルタイム受信:
135kHzバンドで一台の受信機で周波数を固定したまま、リアルタイム
で CW, WSPR, QRSS/DFCW, JASON を平行受信出来ます。
受信機設定の一例:136.000kHz USBモード
これでスピーカから音を聞けば136.5kHz辺りのCWが約500Hzのピッチで聞えます。
また、137.5kHzのWSPRやJASON(場合によっては137.2kHz辺り)は受信音声の1,500Hz(場合によってはJASONは
1,200Hz辺り)に在り、QRSS/DFCWウインドは 1,777Hz 辺りになります。
その音声をPCのAudio入力に接続して、WSPR2.0を起動し、その設定でBFO=1500にすればWSPRの受信が出来ます。
WSPR2.0を動かしているPC内で同時にARGOも起動して観測周波数を1,777Hz辺りにすればQRSS/DFCWのウインドも観測できます。
JASON V0.99b は他と競合して周波数など動作が不安定になるので、別PCでJASONを走らせて同一受信音声をデコードすれば良い。
■
免許開放からを振り返る:
バンド解放から2009年ハムフェ
アまで
●
バンド解放
2009年3月30日から135kHzバンドは日本のアマチュアに開放された。
●
自
作設備
印象に強いのは、2009年1月号雑誌に10年以上も先行している海外の最新状況をレポートした記事が有ったにも関わらず、『免許開放を待ってまし
た!』とばかり
に2009年4月号雑誌に発表された送信機は真空管式で、発振は別筐体のVFOも製作しているが、送信機本体は136kHz水晶発振というビックリする
物。180W入力の真空管リニアアンプも製作している。相当長い時間をかけて事前に製作を進めていたように思える。受信機とアンテナに関しては何も示され
ていなかった。 その後、このスタイル、つまり真空管と136kHz水晶発振による送信機を作る局が出現したのは、雑誌記事の影響だろうか。周波数が周波
数なのでこの水晶発振子はかなり高価だったでしょう。
若い人々は、時代の流れに乗ったDDSとPowerMOSFET構成で自作に挑戦していて、真空管派と半導体派、半導体派でもDDS派と水晶派に分かれ
た。但し、水晶派といっても136kHzではなくてMHz台の水晶(数十円から数百円)から半導体で分周する方式。
●
メーカー製送信機
満を持して?2009年ハムフェア直前の7月中旬に発表されたのが2200A、発売は8月末と案内された。メーカのWebを注意深く見ていると写真や回路
図やブロックダイアグラムがそっと入れ替えられる場合もあって、意外と青息吐息で設計生産が進められていたのかも知れない事がうかがえた。一部の方々には
事前に情報が伝わっていて、それらの人々が8J1Aの事前運用やハムフェアで発売前の送信機を使ってメーカの代わりに宣伝役になっていた。
残念ながら、これらの局はそろそろ一年を経過しようとしているにも関わらず、今になっても交信に成功したという話は伝わってこない。(ダミーロードやアン
テナをお互いに突き合わせたり、ハムフェア会場内相互で交信した例はあるが)
ハムフェアが終了後にオプション(01)=「2.5ppm基準発信器+周波数1Hzステップ可変」が発売。何とかQRSSが出せる事を狙ったと思われる。
●
それなりの距離(km単位)での交信
km単位での受信や交信は日本では関西で最初に行われた模様だ。2009年の多分6月から7月頃に姫路市から送信して約100km離れた奈良県で受信され
た模様だ。
双方向の交信は2009年7月にkm単位の交信に成功してその後も、一方が固定場所、一方が移動運用というスタイルで交信が試みられて2200m(約一波
長)を超えて最大数kmの距離で
成功した模様だ。
http://www.kcat.zaq.ne.jp/f_nakamura/toshi/ham/135Trnsvtr.html
今思えば、少なくても一方が移動運用だったのが交信成功の鍵だったかも知れない。それは都市雑音が受信能力を大きく左右している可能性があり、また、この
バンドにおける
「実質の地表面」問題があって、聞える聞えないを分けると推測できるからだ。『聞えない飛ばない』
はこれらの問題と局数の少なさが原因だろう。移動運用ならば都市雑音や、建物や電灯線網による電波の減衰を軽減できる可能性が大きい。これらの問題の認識
が甘くて、周知徹底されなかった事が日本での
このバンドの進展を大きく遅らせたのではないだろうか。ヨーロッパの成功者を良く見ればゆったりした敷地にアンテナが建っていて都市雑音が少なく「実質の
地
表面」問題も大きくはなさそうだ。
●
2009年ハムフェア、及び終了後の一般のハムのこのバンドに対する印象
ハムフェアではイベントコーナで一時間の枠でJA1HQGさんとJE1SPYさんにより『135kHzにチャレンジしよう!』というタイトルで説明が行わ
れた模様です。 ハムフェア終了の時期には、このバンドに関心が有ったほとんどの局が
『こ
のバンドは
飛ばない聞えない』という印象を持ってしまい、このバンドを見放している。受信や送信を試みていた局も、毎日受信しても雑音以外は何も聞え
なかったり、やっと数キロメートルの距離で交信で
きた所で終了したり、それ以上の距離に届いた局も交信相手が居なくてこのバンドから遠ざかってしまった事や、ハムフェアでの状況が一部分そうさ
せてしまったのだろうか。
●
関連事項
PC
ロギングソフト(ハムログ)と
電子QSL(QSObank)での最低限の対応は免許開放に前後して行われた。
ARRLの
LoTWでは以前から
2190
メータバンドとして対応済み。DXクラスタではDXSCAPEでは書込み可能だがバンド専用のワッチメニューが無いので、そ
れが有るDX Summitを使うことになる。
2009年ハムフェア以
降一周年まで
●
国内
CWで一波長超えの交信を達成する局が続々登場し、100km超も珍しくはない。特に関東で
は土日に幾つもCW
QSOが行われる事もしばしばあった。関東で秋田県との交信能力を持つ局が数局誕生している。10m高の傘型(T形)アンテナと50Wの電力でも
400km超のCW交信が幾度も行われた。
QRSS/DFCWの信号を送受信できる局が幾らか誕生、秋田県と長崎県間で交信が成立。
●
DX
初と思えるが、日本からのQRSS電波が中国はじめ、オーストラリア、カナダで(多分ニュージーランドでも)受信された。その後、カナダで受信された
別の日
本の局も誕
生した。 ロシアと日本の間で相互に相手のコールサインのサフィックスが日本側送信QRSS、ロシア側送信DFCWで受信された模様。
●
このバンドに特化したインターネット上の掲示板が運用された
このバ
ンドに関心のある局による情報交換が活発に行われて、毎日閲覧しないと話題に取り残される程に大いににぎわった。結果としてこのバンドで交信を成立させる
局が次々と誕生する事ににつながったり、ビーコン用のキーヤが開発されたり、それを使った常設ビーコンが運用されたりと成果があった。しかし、書込みする
局は関東がほとんどで、閲覧している人は全国に大勢いると思われるの
にその他の地域からの書込みはあまり多くはないのが残念だ。現代でも意外に他の地域の人々とは馴染み難いのでしょうか。
●
国内向け常設CWビーコンの運用開始
免許開放から丁度一周年でCWビーコンが茨城県行方市から運用開始されて関東一円やその周辺で受信が可能で、135kHzバンドを目指す局やその他の実
験に非常に有用である事が認められた。ビーコンを受信する事で受信能力(状況)を簡単に試す事が可能になった事から、交信を実現するまでの課題が明確にな
る。
●
東京グラバの運用開始
ビーコン受信が無線設備の内の受信能力を評価可能な一方で、相手を見つけたりスケジュールを組んだりしなくても、インターネット上に公開されたグラバを
閲覧する事で、誰でも何時でも自分の
送信能力をある程度知ることが可能になり、気軽に行える送信能力評価を通してその能力の改良等に使われている。
●
免許局数
131局に達した(移動と固定の同一コールサインを重複
して数えて)。
●
製品
JUMA TX136 送信機が発売された(姉妹製品にTX500)、日本から注文できる、2200Aに無い機能が幾つもある。
●
関連事項
J-CLUSTERでは書込みが可能になったが、DXSCAPEと同じにバンド専用のワッチメニューが無い為に事実上使えない状態が続いた。バンド専用
のワッチメニューが追加されたり、携帯での読み書きを含めて対応が完了したのはバンド解放一周年から更に数ヶ月を要した。
EIRPに対する制限が更に追加された。既に免許を受けた局に対しても、EIRPに対して追加の制限が課せられた。鉄道線路から100m以内では,
その距離に応じて1W EIRP から更にそれを低減しなくてはならない旨の通達が免許された局に届いた。
バンド開放一周年から
2010年ハムフェアまで
●
ハムフェア
136kHz.COM掲示板に集う2200mバンドで交信実績がある局やこのバンドでの新しいアンテナや通信方式に関心のある局が集まって、2010
年ハムフェアにおいて「全日本2200m倶楽部」の名称で出展し(
写
真)、2200mバンドに特化した技術や情報を展示した。その中にはSlow-Hellと呼ば
れる絵文字による通信を日本でも実現した例があった。 他に二つ三つ135kHz関連の展示(ローディングコイルなど)が有った模様。 JARLでは『記
念局8J1Aとして会
場に135kHz無線設備を備えた』という話も聞くが結局会場内相互は分からないが外との交信は無かった模様で、無線設備の展示のみに終わった模様です。
JARL主催でこのバンドに関するイベントなどは今回は無かった模様です。
●DX
ロシアのVOR(ボイスオブロシア放送)153kHzが7月からVE7TILのサイトで受信できる季節を迎えて以降、VE7TIL(カナ
ダ・バンクー
バ近く、東京からの距離約7,500km)やKL7UK(アラスカ・アンカレッジ近く、東京からの距離は約5,600km)の135kHzグラバに向けて
複数の日本の局が幾日もQRSS/DFCWビーコンを発射してこの地域との電波伝搬を試していた。結果的に8月下旬には、アラスカとは極めて容易に、カナ
ダとも十分に交
信可能である事がグラバー上で確認されたと思う。日本カナダ間の実際の交信が成立するのも時間の問題かも知れない。
●
製品
TX2200A送信機にオプション02が発売され、QRSS/DFCWに対応することが出来るようになったと同時に、従来から指摘されていた高温時や長
時間運用時の不安定さも解消された(大型ヒートシンク装備)模様だ。
●
免許局数
8/21現在の135kHz免許情報では合計152局に達した(移
動と固定の同一コールサインを重複
して数える。記念局は除外。)。
2010年ハムフェア以
降二周年まで
●
グ
ラバー続々と
2010年ハムフェアの「全日本2200m倶楽部」の活動の結果でこのバンドに関心のある各局相互の交流が大きく発展した。その一つとし
て、ハムフェア以降に国内での135kHzバンドのグラバー(Grabber)が続々と誕生した。
国内グラバーリンク集
また、ハムフェア以降も続けて「全日本2200m倶楽部」のメンバーが会合を開いて情報交換や勉強会を開催している模様で活動が活発だ。
●新しい物を好む人々が集まる135kHzバンド/136kHz.COM掲示板
Slow-Hell
、WSPR、地面アンテナ、更に周波数が低いVLF、等などとにかく新しい事が好きな面々がこのバンドに集まっていて盛り上がっている。何かアイデアがあ
ると直ぐにやってしまう実行力と技術力を持った集団だ。やはり一人よりも大勢でやった方がスピードが速い。
ここでの話題は何かきっかけに一つの事に集中する傾向があって『短期集中議論』とも言える展開がある。その一例として、アンテナの接地抵抗の話題が集中
して測定原理、測定方法、理論計算式、実測レポート等が情報交換され、接地抵抗計を購入している方もいらっしゃった。接地抵抗計はポケット回路テスター同
様の小型の物で、電気工事には欠かせない現場測定器でもあるので多くのメーカーから沢山の製品が出ていて入手も簡単、価格も1万数千円から数万円、中古も
多い。135kHzバンドで十分な強さの電波を出す為の大きな要素である接地抵抗の低減の他にアンテナのローディングコイルの損失抵抗(Q値の高いコイ
ル)が必要な事とアンテナの同調状況を簡単に把握する為にアンテナ・アナライザを購入する方もいらっしゃった。
●2200mクラブ
近畿、関東、東北、九州、で
2200mクラブ入りを達成する局が誕生していたが、
9月には東海からも誕生した。この東海の局はCWでは無
く
QRSS3により、地元の局との交信では無く飛び越して関東の局と
交信した事で2200mクラブ(QRSSでは70km=約32波長を超える事が条件)入
りした。
QRSS120の様な遅いモードを使わなくても、例え短点時間の短い3秒モードでも通信距離を伸ばすことにご利益がある証明になった模様です。
●
DX
9月、VE7の信号がJAにおいてARGOで捉えられ、またJAの信号がZLにおいてARGOで捉えられた。
9月18日JST JA7NI とVE7TIL 間でDFCWによりJA-VE間の初QSOが行われた。
以降、JA−ヨーロッパ間の交信を目指して双方でビーコンを出しているが、VEとの交信での国内混信や時分割での送信を嫌ってか、スプリット周波数式で双
方で同時刻に送信受信が行われている。 JA送信は137.778kHz辺り、ヨーロッパ送信は136.177kHz辺り。
年が明けて2011年1月、モスクワ郊外の局とJA7NIがDFCWでヨーロッパ−JA間の初交信達成、スプリット周波数で送信しながら受信する二重通信
が可能だったとの事。
●
通信方式
WSPR:
CWでは中々思ったような距離の通信が出来ないのが、この135kHzバンドだ。これは主にEIRP 1W
制限やアンテナの能力の引き出し方の技術不足や極めて大きな人工雑音の存在が原因していると思われる。その通信距離の問題を克服するする為にCW以外の通
信手段が試みられている。既にこのバンドで欧米で10年以上の実績があるQRSSとDFCWの他に、WSPR(ウイスパー)がこのバンドで国内で試されて
幾つかの受信成功が報告されている。PCに任せて自動受信という事もあって手軽で受信距離としては100kmも超える報告も有る。
WSPRに関しては
詳細で親切な資料が無償公開されていて、日本語の説明書
WSPR
2.0 User's Guide (Japanese, JA7UDE)
も備わっている事もあって誰でもが導入し易いかも知れない。 PSK31もこのバンドで許される100Hz帯域幅に入るのでこのバンドでいづれ試される事
だろう。CW/QRSSのみならば自作も簡単だがこれ以外の通信方式も考慮すると送信機の構成はSSBモードが汎用性があって便利だ。つまり、RTTYや
PSK31などで行われている様にPCのサウンドボードでAFFSKやAFPSK信号を作ってSSB送信機のマイク入力に接続して所望の変調を得る。
JASON:

2010年12月6日に日本で初めてと思われるJASON信号の
送受信(交信ではない)が行われ成功した。スピードはNormalで20文字の繰り返し(Beacon
mode)送信。WSPRならばSNRが-20dB未満、平均-25dB程度の受信が出来ていた環境(室内置き小型Loopアンテナ、住宅密集地)で
JASONも1.5%から3%程度の文字化けや文字欠けで受信できた。距離は四街道市から草加市間の42km前後と思われる。JG1JZL/WSPRがこ
の程度以上のSNRで受
信できる環境であればJASONもまあまあの文字化け状態で受信できると思われる。
2010年12月20日に日本で初めてと思われるJASON信号での交信がJG1JZLとJH1GVYの間で行われた。距離は四街道市から草加市間の
42km前後と思われる。
CW, QRSS, DFCW, WSPR,
JASON のいずれも(CWやFSKなので)非直線増幅が可能となり、送信機が簡単且つ電源効率が高くて便利だ。PSK系では恐らくリニアアンプが必要
になりそうなので面倒で電源効率も大幅に下がりそう。
●
アンテナ
有志による
地面アンテナでの初の送受信実験が千葉県柏市から
2010年12月5日に行われたが、トラブルで交信には至らず、再挑戦を期す事になった模様。地面アンテナでの受信は千葉県内の局を受信する事に成功して
いるとの事。
●
低調な交信
このバンドでの交信は最近は低調だ。そもそも、2010年12月25日現在で全国で164局、関東でも65局(共に移動と固定の同一コールサインも重複
して数える)しか免許されていない上に、それなりの距離(一波長以上)で実際に交信可能な状態の局は全国で30局程、関東で19局程と推測されるのみで
関東でも19局と交信すれば後は相手がいない状態だ。それ以上は、移動して回る局に期待するしかないが、それは高が知れた数だ。 2011.Jan
●
人工雑音
2011年3月11日に東北関東大震災が発生して幾つもの発電所が被害を受けた結果で発電能力が大きく低下した。その影響で東京電力管内で電力不足が生じ
て数万から数十万世帯のまとまった地域において地域毎に強制的に約3時間停電させる『計画停電』が実施された。通常では高い雑音であった地域においては、
この停電中に劇的に雑音が減少した事が確認された。高い雑音の為に通常では数キロメートルの距離でも交信が困難だったが、この雑音が極めて少なくなった時
間帯を利用してバッテリーを使って135kHz帯で80km程度のCW交信に成功している例が報告されている。改めて人工雑音の高さがこのバンドの交信を
妨げる極めて大きな
要因になっている事が確認された結果になった。 2011.Mar.23
●
免許局数
2011年4月9日現在、日本で135kHzバンドが解放されてから二年経過して免許を得ているのは
合計176局に達した(移
動と固定の同一コールサインを重複
して数える。記念局は除外)。
バンド開放ニ周年から
2011年ハムフェアまで
●はっきり言って交信は沈滞しているの一言だ。CWでの交信も、新しい局
が出現しないので、今はあまり聞く事がない。
しかし、このバンドに興味を持ち続けている局の存在も確認できるので深く静かにノウハウや技術の研鑽が行われているのではないだろうか。国内のローカル通
信でCWが駄目ならばQRSS/DFCWではどうかと試みる局がちらほら出現している。時が来れば135kHzバンドが人気爆発となるのか、それとも近い
将来の新しい500kHzバンドに流れてしまうのかは判らない。135kHzバンドで交信成立に一番の妨げになっている受信雑音の事を考えると
500kHzバンドは有利かも知れない。
●
受信改善の模索
このバンドでの交信を実現させる為の最大の問題点は受信雑音の大きさで、それは人工雑音に他ならない。電灯線から離れて受信することが一番の解決方法だ
が、だれもがそれを実現する事は難しい模様だ。私などはむしろ、自宅でハムをやっていなくて、もっぱら車での移動運用専門なので電灯線から逃れるのは極め
て簡単なのだが、そういう局ばかりでは無い。受信所の設置やアンテナの設置場所の工夫、その他で難しい受信改善の試みが深く静かに進行しているかも知れな
い。
●
WSPRビーコン
関東で定時的なWSPRビーコンが発射されている。受信機とPCで自動で受信できるので面倒が無く、受信データを解析してアンテナなどの評価や改良に利
用できる等のメリットがあって関東では数局が受信レポートを上げている。また、WSPRビーコンを送信可能な設備を備えて免許を得ている局もみられる。
WSPRnet
●
2200mクラブコンテスト
今年もハムフェアに合わせてこのコンテストを開催してみた。
結果
2011年ハムフェア以
降三周年まで
●
ア
ンテナ
・地面アンテナ
2011年9月24日、J1CNM/1 我孫子市移動とCWで交信したが、100m長さの地面アンテナを使った模様だ。
地面アンテナと称される物での初めての交信になるのだろうか。
Sep 24 12:00 JA1CNM/1 我孫子市 His539 My599
尚、交信はいつもの10m傘形アンテナだったが、135kHzモービルホイップでも受信してみたが了解度に変化は無くて問題なく受信できる。
聞いた話では2011年11月19日
に CQ ham radio 別冊 QEX 誌No.1
が発売され、地面アンテナの記事が24ページにも渡り書かれているとの事。
・ハイQローディングコイル(リッツ線を利
用するなど)
アンテナ効率を向上させて強い電波を放射する目的でローディングコイルの
Qを
従来の300前後から大幅に向上(
Q=500〜1,000?)させて
いる局が増え、確かに電波が強くなった局を確認できる。 その成果がオール千葉コンテストの結果にも現われていると思われ400km前後のCW
QSOを成功させている局が複数現われた。 ハイ
Q化の主役はリッツ
線の利用と思われるが、巻き方等にも左右される。
●
コンテスト
JARL千葉県支部主催の
オー
ル千葉コンテストで135kHzバンドが追加された。 JARLの支部が135kHzバンドを取り上げるという画期的な出来事だが、それだけでは
なくてこのコンテストで関東の6局が秋田県大仙市のJA7NI との間で
400km前後のCW
QSOを成功させていて、これもまた画期的だ。 各局ともに、送信能力と受信能力のレベルアップが進行している事は間違いない。
●
JARL千葉県支部の136kHz技術講習会開催
千
葉県支部136KHz技術講習会 講習会に使用したと思われる資料も掲載されてい
ます。
●
JK1BQSのCW ビーコンが定時送信を終了
JK1BQSはボランティアで2010年3月30日から136.0kHzでCWでの
ビーコンを送信し
ていたが、2011.Sep.25
から定時送信は終了。 臨時運用の可能性は有るとの事。今後はこのバンドでのQSOに傾注するとの事。一年半に渡るビーコンの発射は、電波が飛んでいない
事が多いこのバンドで多くの135kHzバンダーやこのバンドに関心の有る方々に大いに助けになった。
●
JG1JZLのWSPRビーコン
台風15号通過時刻の 2011.Sep.21 夕方以降停波、2011.Nov.16
から復旧するも草加市では信号強度が以前よりも10dB程度弱い。
復旧後の送信に周長50mの二回巻
Loopアンテナ(8の字指向性あ
り)を使用している模様。
2012年1月24日からWSPRに替わってOPERAビーコンになったが間もなくWSPRに戻った。
●
通信方式
CWでの到達距離の短かさ及び局数の少なさ等から、あまり交信が出来ない事も有ってか
QRSS、DFCW、JASON、WSPR、PSK31などのデジタル変調他に取り組む局が増えてきた。 特に、WSPRはCWに比べて同一評価帯域幅で
の受信SN比で受信限界に10dB程度の優位性があるので所要時間も極端に長くない上にPC上で受信文字が得られる事から注目に値するかも知れない。
WSPRには二つのモードが有って、
WSPR2.x
ソフトウエアによる
WSPRビーコンと言われる物の他に
WSJT7ソフトウエアの中のWSPR (QSO) モードが有って、後者では
一対一のQSOが可能になっている。どちらのモードでも到達距離は同じなのでビーコンが相互に受信できればWSPR QSO
モードでの交信が可能だ。 WSPRでEIRP=1Wが出せれば関東からはほぼ日本全国と交信が可能と思える。沖縄は距離が有る事とロラン送信局が沖縄に
存在している事から関東からの交信はまだ難しいかも知れない。小笠原諸島は距離はあるが伝播経路がほとんど海なので関東からWSPRでの交信の可能性は有
るかも知れない。QRSS/DFCWならば勿論DXも可能なので国内は全く問題なく、相手によっては送信機出力1Wでも国内交信が可能かも知れない。
PSK31では2011.Oct.23 距離約10km、WSPR QSO モードでは2011.Nov.1
距離約30kmで両方共にJP1ODJ埼玉県桶川市とJH1GVY/1(PSK31の場合は埼玉県南埼玉郡白岡町、WSPR
QSOモードの場合は埼玉県草加市)との間で、このバンドの国内初QSOは既に行われた。
Opera 方式: モールス符号の速度を極端に遅くしたQRSS
があるが、同様の「速度を遅くしたA1変調」に着目した、モールス符号ではない2値デジタル化文字でA1変調(
ASK:振幅シフト変調、又は
OOK: On Off Keying )を行ったデジタル変調が登場し
Opera(オペラ) と名付けられている。 これは、開発者
が宣言しているようにCWに親しんでいるアマチュア無線家の希望に添った実験的システムでまだ開発途上にあって日々細かい仕様が変更されている。
「市販CW送信機でデジタルの文字通信が可能」と言ってもメッセージの自由度が
少なくて、ビーコン用システムの感があるが、PCで処理できるのでQRSSの様なアナログCWの延長線ではなく、データ処理や自動化に適した方式である事
が特長だ。CWでの短点に相当する時間は 0.128秒から8.192秒になっていて
モー
ルスによるCWよりは遠距離通信が可能だがQRSS程には距離が延びないと思える。
●
電波到達距離
・JD1AHC(JA1BVA)の小笠原父島からのQRSS10が埼玉、東京、千葉、秋田で受信出来た。父島では地盤が岩盤で良質な接地が難しい事と、ア
ンテナ直下は木が生い茂っていて大きな損失を生んでいると思われる。父島でのアンテナは13.5mの逆エルで水平部分長さ65mで平均高さ10m程度。水
平部分はくるりと折り曲げ
られて上空から見ると三角のフラグに棒が付いているような形に近い。送信電力は約100Wだった。
・2011年大晦日にWSPRビーコンが埼玉県草加市から愛知県清須市まで約280km届いて、SNR=-17dB
が幾度も得られたので、可能性としては関西も射程内に入った。受信環境が良ければ(雑音が少なければ)1,000kmは届くと推測される。 CWでも秋田
400km、名古屋市270kmに届くのでCWよりも10dB程度有利なWSPRが届くのは理の当然。
●
全日本2200m倶楽部が名称を「全日本長中波倶楽部」に改称
WRC−12でアマチュア無線に500kHzバンドの解放決定された事で(
経過)、
全日本2200m倶楽部が名称を
「全日本長中波倶楽部」
http://www1.u-netsurf.ne.jp/~7l1rll/2200mClub.xml
に改称して2012年もハムフェアでの出展を目指している。
バンド開放三周年から
2012年ハムフェアまで
●
ア
ンテナ
・非導通化・アースマット
アースマットと地面との間にブルーシートなどの絶縁物を挟んで非導通化を図ると接地抵抗が低減される場合がある事が 2012.Apr.6
にJH1GVYにより確認された。
アースマットの基本は、水没させる場合を除いて、アースマットと大地との間の静電容量を使った高周波接地なので、その静電容量が同じとすれば損失が少な
い、つまりQが高い、方が等価直列抵抗が少なく即ち接地抵抗が低くなる。アースマットと地面との接触抵抗は、水没などの様に余程低くない限り、アースマッ
トと大地間で形成するコンデンサ
の両端に接触抵抗という抵抗器が並列接続されたのと等価でコンデンサのQを低下させる作用が有るのでブルーシートなどで非導通化させる事で大地とアース
マット間の接触抵抗はほぼ無限大になりコンデンサでの損失抵抗の低減が図られる場合があると推定される。 2012.Apr.6
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■
移動運用場所の適不適:
移動運用場所として考慮すべきポイントを整理してみました。あまり理想を
追うと移動運用できなくなりますので程々に考慮する。
●周囲への安全性
人が頻繁に通る場所はなるべく避ける。特に公園や散歩道では要注意、私もヒヤリとした事があります。行き止まりの場所は比較的人通りが少ない。
安全を害する物としてアンテナやローディングコイルが数キロボルト以上になるので、感電が心配される。高い所に展開したアンテナエレメントが何かの不具合
で地面に垂れ下がる事もあるので、人の手が届かない上空にあるからといって安心は禁物。アンテナの支柱が倒れる事も有り得る。長々としたアースワイアに足
を引っ掛けて転倒する人もいるかも知れない。ステーワイアに気が付かないで転倒したり体に引っ掛けて怪我をする事も考えられる。
ローディングコイルを車の屋根に載せてアンテナエレメントもそれより下がらない様にしてしまうのが感電に関しては安全かも知れない。
●接地の良し悪し
水田地帯の農道が最良かも知れない。水路に水が有ればアースワイアやアースマットを水路に投げ込むのが最良。草や地面の凹凸でアースワイアやマットが
1cmでも浮くのは良くない。駐車場は地面が土に見えてもその下は砂利やガレキが敷詰めて有るかも知れず要注意。土の運動場(グラウンド)は良さそう。ア
スファルト舗装面はアースマットの密着性が良くて割合と良い接地になる場合が多いが、駐車場では砂利が多く含まれるのか接地特性はあまり良くない。
河川敷では石がゴロゴロしているような河原が有る場合には要注意、土の直ぐ下は砂利の層かも知れない。
山では地面も岩石が多く含まれる場合があり、特に火山周辺では要注意。
●周囲の木立、建物、電線
山での運用はあまり良い結果の話を聞かない、周囲の森や林で電波が減衰したり、アンテナから数十メートル以内の木立にはアンテナ電流が吸い取られてアンテ
ナの放射抵抗が下がり結果的にアンテナの利得が下がるし、地面も影響しているかも知れない。木立同様にある程度の高さの物体はアンテナ電流を吸い取ると
思ったほうが良いかも知れない、電線も。
建物、電線、などからは受信性能を大きく劣化させる雑音が発生していると思ったほうが良い、100m以上の距離は取ったほうが安心。
●草むら
草むらで運用するのは注意が必要。 ローディングコイルを地面に置く場合には、草木の葉に触れない様に注意する。数kVから十数kVの電圧なので葉先が近
付いたり触れたりするとコイルから放電して、コイルの被覆を傷めてしまい、大事なコイルが駄目になる。コイルの下に台を置いてかさ上げしたり、周囲の草を
刈ったりする必要がある。
■一言で言うと、水田の農道行き止まり、水が有る水路あり又はアースマットが浮かない砂利や草の無い平らな地面ありアスファルト舗装路も良し。鉄塔、建
物、木立、電線が100m以内に無い場所が良い。
■
実質の地表面はどこだ(市街地送受信での困難):
●
波
長よりも寸法が十分に短い間隔の金属網や金属スダレはシールド効果を生む。住宅密集地の二階屋の屋根に上って周囲を見回すと、大体は二階屋
で道路幅が4から6mなのでそれよりも若干広い程度の隙間以外は建物で埋め尽くされている。電柱も住宅とほぼ同じ高さにあり、電灯線をはじめ電話線、
CATVケーブル、等が張り巡らさえている。それよりも高いのは時折三階建以上の建物や高圧送電線が
見える程度だ。自宅での波長2200mにおいてはこの景色が波長よりも寸法が十分に短い金属網に見えて、二階屋根/電柱先端の高さにシールド網が敷かれて
いる状況に近いかも知れない。つまりその高さが地表
面に相当するに近いかも知れなく、その高さ以下では、2200mの電波では、地中に居るに等しいかも知れない。
●従って、2200mバンドの送信アンテナは二階屋根/電柱先端の高さ以上にしないと、アンテナとしての性能が大きく低下するかも知れない。マンション等
の
高い建物が密集する場所ではそれらの建物の高さが地表面に相当して二階屋根/電柱先端の高さどころではないかも知れない。
●2200mバンドの受信アンテナでは、その実質的な地表面の効果(シールド効果)の他に、その面から実際の地面との間は人工雑音の巣窟である事も考える
と受
信アンテナ高さは実質的な地表面から高く掲げて雑音低減をも図る必要がある。
市街地でのこのバンドでの受信の困難は人工雑音にあると考えていたが、以上述べたシールド効果により信号その物も減衰してるのではないかと思う。
また、
タワーに沿うアンテナの損失 や
河原から橋に引き上げたアン
テナの損失 も影響しているのかも知れない。 2010.Jun.30
●木造二階の自室(IC7200)と近くの河川敷(TS480)でJZLさんのWSPR信号を受信した場合のSNRの差は約20dBでした。アンテナは対
角1mの正方形多巻きループで自室受信の場合にはアンテナも自室内。 この20dBの差は自宅での人工雑音の多さと周囲物体(自宅建物、周囲の密集建物、
電柱の各種配線)による減衰が原因と思
われます。20dBも差があるとまるで使い物になりません。
ちなみに、このループを同調コンデンサの違いだけで160mバンドで使って自室(IC706MK2)でアメリカ西海岸の局を幾度か受信出来た事がありま
したので、それはSNRがそんなにも大きく悪化していなかったと思われます。しかし135kHzバンドでは大きく事情が違うようです。
2010.Oct.10
■
グラバーを経由した新しい交信方法:
●グラバーを経由した新しい交信方法が考えられる。
これは誰が認めたという訳ではないが、一つの考え方だ。自身が受信アンテナや受信機を持たなくても、市街地雑音でほとんど受信が困難であっても、お互いの
電波がグラバーまで届けば、グラバーを見て交信可能だ。
両者が同時でなくてもグラバーにお互いのメッセージが映ってお互いの意志を伝え合えたならば、つまり「交信」ですよね。自分の受信アンテナ及び受信機と
パソコンのARGOで直接見るか又はリピータ経由(グラバー経由)で見るかの違い。
人によっては異論を唱えるかも知れませんが、従来方法と同一としては評価できませんが、従来とは違った基準での「新しい交信方法」と言って良いと私は考え
ます。インターネット利用の交信を最近話に聞きますが、同じですよね。
VE7TILのグラバー経由でJA局同士が交信するのも面白いかも。
■
常設ビーコン運用開始 (2010.3.30) の意義:
●
ビー
コン:JK1BQS [VVV DE JK1BQS] 136.0kHz CW 10W / 茨城県行方市
このビー
コンは免許
局の多い関東に有る為に、日本における135kHzハムバンドの活性化を促す意味で歴史的出来事になるかも知れません。
・CWモードの受信性能がいつでも試せる(関東とその周辺)
今までは、電波を出している局が居ないから受信出来ないのか、又は自身の受信機の感度やアンテナや雑音等が原因で受信が出来ないのか、さっぱり判らな
かった。(秋田県大仙市からもボランティアでビーコンを出されていましたが、残念ながら関東からは距離があり過ぎてCWではよほど恵まれた環境でないと受
信出来ませんでした)
送信と受信の両方が確立しなければ交信は出来ませんが、今や、このビーコンで少なくとも何も受信出来ない事の原因が受信側である事がはっきりします。
・関東以外の方は、関東を訪れる機会に是非受信を試みて下さい。2010年10月現在では週末と要求が有った場合にビーコン電波が出ています(
こちらで運用状
況を確認して下さい)。茨城県行方市から100km以内でしたらほぼ確実に受信できるでしょう。条件によっては200km以上でも可能でしょう。但し、電
柱や建物から
100m以上は離れて下さい。
・残るは送信能力の確立ですが、電波を出して
グラバをWebで観測すれ
ば判ります。
その為に何もQRSSを導入する要は有りません。時計を見ながらCW送信機のキーを60秒とか120秒間隔で幾度かON/OFFすればそれで済みます。
秋田県大仙市からの約1W EIRP
のQRSS30が明瞭に受信出来ている事からすると、それなりの強さの電波が出ていれば、日本国内の電波は台東区グラバに現れると思われます。
一つだけ注意が必要なのが、周波数の精度ですが、グラバの設定次第では3Hz以上の送信周波数誤差が有るとグラバの表示範囲外になってしまう事があるの
で、注意しないと電波が
届いていないものと誤解してしまう場合があります。 2010年 10月5日
・2011.Sep.25 から定時送信は終了
2011.Sep.26
■
135kHzでのビーコンを考える:
●
135kHzバンドでビーコンを考えるポイント
1、通常のCWモードとQRSSモードの両方兼ねる
・CWでは到達距離が限られる、つまりサービスエリアが狭いが入門用としては需要が高い。
・一方、QRSSでは受信にPCとソフトウエアの準備と割と厳しい周波数精度が必須になってしまうので、現状では一般的でなくなるが、サービスエリアは日
本中はおろか海外まで広がる。
・
QRSSに通常のCWを埋め込む
2、送信電力制御を行う(例えば 50W, 10W, 2W の繰り返しで、約14dBの範囲で受信限界が判断できる)
・パワーアンプの電源電圧制御で行う
・出力トランスのタップで行う(
Juma
や
こちらの様に)
・パワーアンプ駆動波形で行う(
2200Aの
様に)
2010.3.31
3、
WSPRビーコン
・WSPRはCWとQRSSとの中間的な情報速度、送受信機の所要周波数精度、及びサービスエリアと思える。CWやQRSSがアナログに対してWSPRは
デジタルでメリットはPCにより送受信が自動化されて結果がテキ
ストで残ること及びその中にS/Nの数値や相手との距離も有るのでデータ処理がし易い、定量的な観測が出来る。
2010.10.5
■
10m高の傘形アンテナの不思議: あまりにも飛び過ぎるこのアンテナの不思議

●
135kHzバンドの簡易送信アンテナとして、50Wの空中線電力で推定約50mWのEIRPを実現できる10m高の傘形アンテナを作って手軽な
135kHzバンドの移動運用に活用している。当初、50Wの空中線電力で推定約1WのEIRPを実現できる50m高のバルーンアンテナでもCWでは精々
100km程度しか飛ばないかも知れないと思っていたが、10m高の傘形アンテナを使っていると何とこれでCWで100km超の交信が可能な事が判ってき
た。
更に幾つもの交信を重ねていると10m高の傘形アンテナで200km超から、次は400km超から、と次々に耳で聞えるとの受信レポートが届き、遂には
400km超の距離でRST569のレポートをもらうCW交信が出来てしまった、しかも昼の時間帯なのだ。
これは相手の受信能力の優秀さに助けられている部分も大きいが、バルーンアンテナとの推定EIRP差が13dB、Sで3から4程度の差もあるとは思えな
く、その差はもっと少なく感じる。推定EIRPは通常のアンテナと同じに放射抵抗を基に空中に放射される空間波の強さを計算しているが、400km超の交
信が空間波でなくて地表波で行われたとすると、EIRPの推定値比較でアンテナの地表波放射能力を評価するのが正しいのかどうか疑問が湧いて来る。つまり
地
表波の強さを送信アンテナの放射抵抗とアンテナ電流を基に計算するのが正しいのかどうかという事だ。 2010.Mar.16

●
傘形と長いトップロードの逆L形アンテナ
骨二本の傘形アンテナとそれを四本にした物、及び長い(下向き傾斜)トップロードの逆L形アンテナの三つをMMANAにてシュミレーションして比較してみ
た。四本の傘はお互いに90度の間隔とした(上空から見ると十字)。
ローディングコイルは各々の例で共振するインダクタンス値として、Qは300とした。
接地抵抗は20オーム、大地は完全大地とした。導体は無損失とした。
利得:
結果は表に示す通りで、骨二本の傘形(Kasa2)を基準にすると、骨を四本に増やしても(Kasa4)たった1.17dBしか利得は上昇しない。

逆L形(INV-L)においては40mもの長さにトップロードワイアを張ったのに10mの骨二本の傘形アンテナに比べて4.32dB利得の低下になる。
骨を二本から四本に増やすと、確かにアンテナ静電容量が増すのでコイルのインダクタンスが小さくて済みQ=300一定とすればコイルの損失抵抗が減り、そ
の分がアンテナ入力抵抗(R)の低下に反映されて、結果的にアンテナの損失が減った分だけ利得が上がっている事と、輻射抵抗も若干上昇している事で合わせ
て1.12dBの利得上昇になっている。
輻射抵
抗:
コイル、接地、その他の損失を除いてMMANAで計算するとアンテナ入力抵抗は輻射抵抗を表すと考えられるので、それを計算した結果を左の表に表すが(順
番は上の表と同じで、上から骨二本、四本、逆L)、逆L形の輻射抵抗が他に比べて大きく低下している事がわかる。

輻射抵抗を大きくする為にはトップロードワイアは可能な限り高く保たねばならない事はよく知られているが、正にその通りの結果になっている。低いトップ
ロードワイアは大地に対して直接にコンデンサを接続する様なもので、それがループアンテナに似た動作になって、輻射抵抗の低下を生むことになるのかも知れ
ない。
2010.Oct..22
■
PA0RDT Probe: pa0rdt-Mini-Whip
● このアンテナの詳細は公開されていて、PA0RDT
で検索すれば直ぐに見つかりますが、ある局から紹介され文書を読んだ所、その
文書では
Mini-Whipの感度の良さを言っている様にも読
めますが、実はその様な事は言っていません。 言っている事は、
1、屋内でLoopアンテナでは旨く受信出来ない、
2、屋外で妨害雑音対策をしてMini-Whipアンテナで旨く受信できた、
の二点です。 しかし、
(1)屋内でのMini-Whipアンテナでの受信に関しては何も言及していなく、もしかしたらLoopよりも更に状況が良くないかも知れません。
(2)屋外で妨害雑音対策をしてLoopアンテナならばMini-Whipよりも更に旨く受信できるかも知れません。
この受信場所と使用アンテナの入れ替え実験が無い限りLoopよりもMini-Whipが感度が良いとは言えないのではないでしょうか。 雑音の少ない環
境にアンテナを置けば良好な感度で受信出来るのは当たり前と言えば当たり前なのです。
繰り返しますが、
紹介された文書ではLoopアンテナに比べてMini-Whip
アンテナの方が感度が良いとは言っていないのです。
●KL1X Laurence が中国の天津で使っていた受信アンテナがPA0RDT
Probeである事が彼から送られてきた写真の中に書かれていました。正にMini-Whipと言うよりはProbe(プローブ)と言うのが当たっている
様な手の平サイズのアンテナで
す。KL1Xはこのアンテナで私の135kHz
QRSS120信号を天津で受信してくれ、もう少しでCWでも受信可能な程に強い信号だと言っていました。
●東京台東区御徒町からこのアンテナで私の電波を受信したとの知らせが届いています。
Feb.14 館林市/佐野市 EIRP=1W CW、Feb.21 埼玉県松伏町 EIRP=50mW DFCW120
(ノイズが少ない環境であれば驚くに値しない距離での受信です。また館林市/佐野市では御徒町類似の環境と思える足立区の、タワーに添わせたローディン
グバーチカルアンテナ使用のJA1SGUと相互にRST579で交信出来ています。JA1SGUは環境雑音が強過ぎて当初は一波長の距離で交信できません
で
したが
少しアンテナ高さを伸
ばしたら突然大幅に耳が良くなった模様です。)
☆他の受信用アンテナに比べての、pa0rdt-Mini-Whip
の優位性に関しては私は何も判りませんが、一応、情報としてお知らせします。 2010.Mar.8
☆JA5FP@四街道さんも、試作して評価/検討を開始した模様です。 2010.Mar.25
●FETプローブ
オシロスコープ用にFETプローブなる物が売られています。それは高インピーダンスの回路の電圧を測定する用途で、測定する回路に触れるプローブの先
(チップ)は長さがほんの
数mmの金属でその先はFETのゲートに接続されて多分ソースフォロアでチップに印加された電圧を取り出し、その後段にも多分バッファー回路がつながれ
て、オシロスコープに出力されます。FETプローブの入力インピーダンスは製品により異なりますが、記憶では静電容量で3pF程度、DC抵抗で数十メガ
オーム程度です。周波数帯域も製品により異なりますがDCから100MHz程度はありそうです。
このFETプローブのチップの先に長さ数十mmの金属を取り付ければ、それは話題のアンテナと全く同じで、FETプローブの出力を受信機のアンテナ端子に
つなげば話題のアンテ
ナと全く同様の受信が可能だと推測されます。
FETプローブの出力インピーダンスは50オームであるのを見掛けますので、同軸ケーブルで延長してFETプローブを高く上空に上げれば話題のアンテナに
なるの
ではないかと想像します。
鉛直方向電界強度が E(v/m)
有ったとする。FETプローブのアースクリップが大地電位レベルとして、このFETプローブを地面近くの高さH(m)の空中に保持すると、検出できる電圧
e(v)は、比例定数Kを 1〜0.1程度と推定するが
e = K・H・E (v)
になり、プローブの高さに比例した電圧が取り出せる。しかも受信帯域幅はFETプローブの帯域幅とまではいかないだろうが、HF帯は問題ない程度の広帯域
だろう。 広帯域がゆえに雑多な信号が混ざり混変調などによる雑音が生じるのでそれらを排除するフィルターが別途必要になる場合もあるかも知れない。
■
135kHzバンドの楽しさと苦痛:
●
楽
しさは
何といっても運用や無線設備の構築において、過去にアマチュア無線家が経験した事が無い新しさと新鮮さが有るという事でしょうか。しかし、長波(LF)帯
は決して新し
いものではなくむしろ無線通信開拓の初期から使われていた模様ですが、アマチュアは短波以上の高い周波数に追いやられて長い年月のLF帯利用の空白があり
ます。その空白の年月には大電
力による商業用・業務用に使われてきました。10年以上前から欧米を中心にアマチュアが実験局等としてこのバンドを含むLF帯を使うことが出来る様になっ
た模様ですが、このバンドを使っている現行業務への妨害等を考慮して低い輻射電力に制限されています。2007年の世界の無線通信会議(WRC)によって
ほぼ全世界的に同一規格で正式にアマチュアが二次使用で免許される事に決まって、日本でも2009年3月末からアマチュアに開放された。
空白の歳月が流れた今、昔と何が違うかを考えると、コンピュータと
無線通信技術の発展、人工雑音の飛躍的増大、が上げられるかも知れません。更に、現状のアマチュアに許されたたった1W EIRP
という低い輻射電力で交信しなければならない事です。コンピュータと新しい無線通信技術によって、昔ながらの技術の大電力の業務用では考えられなかった挑
戦の領域が残されている可能性があります。

●
地表波は
このバンドにおいて主要な伝搬様式の一つです。現在のアマチュア
無線家はこの地表波を使った交信の経験が無く、全く新しい経験です。HF及びそれ以上の高い周波数帯では味わえないこのバンドでの地表波の到達距離の長さ
に驚くでしょう。それは、たとえ直線見通しが
無くても、電離圏反射が無くても昼間に1W
EIRPで400km超の交信が可能です。またその安定性の良さもHFでの電離圏反射通信では味わえない醍醐味で、近隣の雑音で妨害されない限り、いつで
も毎回
必ずほぼ同じ状態で交信が可能です。夜間では電離圏反射も使えるようになり、交信距離を伸ばすことができるでしょう。
図の一番上の破線のグラフは完全大地の場合で、周波数に無関係にほぼ自由空間伝播に近そうです。地表波での通信の高い安定性と長い通信距離はHF以上を使
うよりもCW通信初心者に向いているかも知れません。
●
自作の楽しみがあります。このバンドのCW送信機は
日本メーカと
ヨーロッパメーカの合わせて2社から市販されてい
ます。受信機は市販トランシーバの広帯域受信機能や広帯域受信機が必要な性能を備えている物があります。しかし、トランシーバの形態はまだありませんし、
アンテナも市販されていないが為の大きな自作の楽しみがあります。
測定器はアンテナアナライザとSWR計に使えそ
うな市販品があります。DFCWモード送信に対応した
送信機は市販されていませんので自作または改造や市販品を活用する工夫が必要な領域です。
(2010年夏に日本メーカの送信機にDFCW
対応のオプションが発売されました。)
●
苦痛が二つ三つ有ります。一つは運用面で、相手が少なくて中々交信
の
機会がないという事です。特に運用を始めたばかりの局で無線設備の送受信能力が把握出来ていない初期は『毎日受信しても無も受信できない』、『毎日CQを
出しても何の反応もない』
という事です。しかし一度交信を経験すると、何が不足で何を改良しなければならないかが明らかになり、多分、徐々に設備のグレードアップや運用知識が進
み、それに伴って交信数や距離が伸びることでしょう。 最近(2010初春)はCWでは136.5kHz、QRSSでは137.778kHzを中心にして
土曜日曜の午後2時から4時頃を中心に関東から東北に掛けてスケジュールQSOやCQが聞えます。
二つ目は人工雑音の多さです。市街地では人工雑音や高周波利用設備からの妨害により、アマチュアの微弱な信号の受信が極めて困難です。しかし、配電線や
建物などから少し離れるとそれはかなり改善しますが、最後に残るのは100kHzロラン信号の側帯波の広がりによるノイズと時折の雷ノイズです。ロランか
らの妨害は地域により異なるかも知れませんが、関東では伊豆諸島新島のロランが強力で対応としてはノイズブランカが効果的でその調節を上手くすることが重
要です。また、CWでは雑音に埋もれて受信不可能な場合にQRSSやDFCWを使って極めて狭帯域での送受信が考えられますが、例えば3秒短点モードなど
ではロランからの妨害などに埋もれて信号が見つけ難く、もっと長い短点時間モードを使う必要があり、交信時間が大変に長く必要になります。
三つ目はアンテナのローディング・コイルを巻くことです。私を含めて多くの方が指先を傷めたりして苦労しながら、直径数十cmのボビン(漬物樽など)に
直径1.2mm以上の太い電線を数十回から百回以上巻いています。この事から逃れる為に、簡単な巻線機を作った方も数名おられる模様です。
2010.Mar.7
■
アンテナの接地になぜアースマッ
トか: アスファルト舗装面でアンテナの接地
をする事を誰が考えただろうか!

●
手
間と時間
私の移動運用135kHz用アンテナの接地はアースマットと呼んでいる8枚の
0.92m四方のブリキ板を電気的に接続して地面に置いて行っている(右の写真を参照)。 アンテナ電流とコイルの損失抵抗などから計算すると接地抵抗は
路面の状況にも大きく左右されるが、おおよそ20から30オームが実現していると思われる。 地面の状況に応じて必要な場合には最大16枚のアースマット
を使う。水路があれば一枚のアースマットを水に投げ込むだけで、測定はしていないが感触から10Ω以下の十分低い接地抵抗を実現できる。
この周波数での効率的な送信用アンテナとしては接地型のモノポール(垂直)系アンテナ以外に考えられないがしかし、移動運用なので接地抵抗の低い(損失
の
少ない)接地を施すのはこれ程の低い周波数なので少し考えただけでも頭が痛い、と言うよりはどの様にしたら良いのか途方に暮れてしまう。これはペディショ
ンでの1.9MHzや3.5MHzでのアンテナでいつも悩
むのと同じだが、それらの場合には人海戦術で四分の一波長程度のワイアを数十本以上、放射(ラジアル)状に敷詰めている例が多い。しかし、私の場合には移
動運用は一人で、一箇所での運用時間は30分程度なのでペディションの様にはいかない。その場合、直感的な常識としては大きな損失を覚悟しつつ四分の一波
長程度のワイア(135kHzでは550m)をたった一本で済ませるでしょう。しかし、1.8MHzのDXでの経験からするとそれは、歩いてワイアを展開
してまた戻って来る(135kHzの場合、合計1.1kmの散歩)ので撤収も考えると結構な手間と時間を要する。アースマットならば半径10mにも満たな
い範囲に置けば良いだ
けで簡単だ。
●
他人への安全上の配慮
もう一つの視点は、他人への安全上の配慮だ。地面にワイアが張って(置いて)あると他人がそれに足を取られる等で転倒して事故につながる事が考えられ
る。延々と伸ばしたアースワイアを常時監視するのは、特に夜間は不可能に近い。昼間でもワイアに気が付く人は少ない。その為に1.8MHzのDXではエレ
ベーテッド・ラジアルにして人の手が届かない2m以上の高さにしていた。アースマットならば直ぐ身近に置けて安全上の監視もし易いし、その形状や、わずか
10数m程度の長さなので人が足を取られる確率も極端に下がる。
●
技術的な裏付け: 格段に低いアンテナの効率と高インピーダンス
アースマットに関してあまり技術的な裏付けは取っていない。但し、考えたポイントは二つ有り、一つは、通常135kHzバンドで使うアンテナの効率が
1.9MHzや3.5MHzなどの場合に比べて格段に低いという事。HF帯の場合の輻射効率は悪くても50%で90%以上になることも珍しくはないと思え
るが、135kHzバンドでは高くても1%、私の10m高・傘形アンテナでは0.03%程度だ。低輻射効率の原因は、アンテナの持っている輻射抵抗が精々
10ミリΩから数百ミリΩなので、主にローディングコイルの損失抵抗と接地抵抗の合計値に対して極めて小さい為だ。一般的には2つの損失抵抗は各々数十
オームは有り、たとえ接地抵抗をゼロにしても改善効果は高々3dBだ。つまりローディングコイルを特別素晴らしい、例えばQが1,000とかの、値にしな
い限り接地抵抗を減らしても改善効果には限りがあり、逆に程々の接地抵抗で問題は無さそうだ。
もう一つのポイントはアンテナの高インピーダンスと言うか少ない静電容量だ。アンテナの対地静電容量は100pFから精々数百pFだから、直列に入れた
ローディングコイルでの等価回路を考えた時に、単に地面に置いただけのアースマットの対地静電容量はその回路に直列に挿入される事になり、アンテナの対地
静電容量の10倍程度あればそれなりに影響は低いだろうという事だ。アースマットの対地静電容量はその面積と地面との距離で決まるが、その距離が1mmと
10mmでは大雑把に10倍違う。地面の凸凹や草でアースマットが浮き上がると静電容量は極端に減る。しかし、アスファルト舗装路にアースマットを置くと
大体はピタリと吸い付く感じで隙間は少なく静電容量が大きく取れると推測される。一見して土に見える場所でもその下に砂利を敷いた場所は具合が良くない
が、ペグなどを打ち込んでみればその反応で砂利が有るかどうかは判る。ペグが簡単に打ち込めれば大体は合格の地面だ。アスファルト路面も砂利を多く含んだ
もの(公園の駐車場など)があり、接地具合は良くはなかった。
数百mのワイアを地面に置いて接地にする場合とアースマットの場合で電気的性能を比較したことは無いが、アンテナとして使った結果としてはアンテナの入
力インピーダンスから逆に推測すると8枚アースマットでの接地抵抗は想定していた20Ωから30Ω程度で済んでいる。多分、枚数を二倍にすれば接地抵抗
は半分になると推測する。 2010.Feb.18
●
ブリキ板の種類: 表面処理にガルバニックとカラー塗装の違いがあ
る。
ブリキ板はホームセンターなどで入手できるが、表面処理の違いで幾つか有る模様です。 一つは、ガルバニック(あの、ガルバノメータ=検流計のガルバノ
=人名)とカラー鋼板が有った。ガルバニックは一見するとシルバーメタリックの焼付け塗装のような感じだが大きな結晶の様な模様があって凸凹は無くスベス
ベしていてその表面は導通性があり半
田付けも可能。カラー鋼板はご存知の通り色々な色に塗装されていて、表面の導通性は無い。両方共に使っているが接地性能を比較した事が無いので差は不明だ
が、普段使っていて特に差異も感じられないのでどちらでも接地特性に差は無いのかも知れない。どちらかと言うとガルバニックが好みだ、表面に絶縁層が無い
ほうが接地に良さそうで値段はカラーよりも
安い。
ブリキ板は大きさが3x3という表示で0.92cm x 0.92cmの正方形や、3x6等のもっと長い寸法で売られている場合もある。
●
ブリキ板の工作:
あまり小さい寸法だと枚数が多くなり扱いに手間がかかるが、大き過ぎると扱い難かったり車への収納の問題もあるが、0.92m x 0.92m
の寸法でデミオ1300ccで後部座席の下に差し込めば荷物室に何とか納まる。但し、枚数が多くなると座席の下に差し込めなくなるので座席のロックを外し
てを浮かせたりする必要がある。
電線をつなげておいて4枚単位で扱うと寸法と重量が適当で具合が良い。 135kHzバンドだけであれば給電点とマットを結ぶ電線はAWG24
(0.2mm
2)程度の線で数メートルの長さでも接地特性にほとんど影響しないので気にする事はなが、1.9MHzまたはそれ以上
の周波数では極力短く太い線を使った方が良さそうだ。マット間は約1mの長さの電線でつないで、地面の状況に応じて最低限の自由度を持たせつつ収納時に扱
い易く邪魔にならない長さにしてある。収納時には4枚を順番に自然に重ねて、接続電線とマットはZ字形(Z字の上下の水平線がマットで斜線が電線)に重ね
る。
ブリキ板は半田付けが可能だが、半田付け方法が良くないのか頻繁に剥がれ易かったのでラグとビス及びナットを使って止めている。ビスが長いとマットを重
ねた場合などでかさばるのでφ3mmの長さ5から6mm程度のビスを使う。ビスの頭は地面側にする。 マットの周囲八方に穴を明けておいて、風で飛ばされ
ない様に地面にペグで打ち付ける場合に備えておく。
ブリキ板のエッジで怪我をしないようにアセテートテープでエッジを保護し、四隅の角は折り返しておく。
●
工事現場の分厚い鉄板:
土木工事現場などでよく見かけるが、分厚い鉄板を地面に敷いてダンプカーやショベルカーなどの重量車両の安定化をしているが、きっとあれは高周波接地抵
抗が1オームとか2オームの世界かも知れない。そこに直接に接続しなくても、その上にアースマット一枚をピタリと密着させて敷けばきっと文句の無い低い接
地抵抗が実現すると推測する。
■
アースマットの危険性
1、【強風】風が強い日には飛ばされると危険なので中止するか、程々
の風でどうしてもという場合には地面にペグで打ち付ける。
2、【感電】アースマットは地面と全く同電位という訳では無く、電位
が残っているので感電に注意する事。特にマットの枚数が少なかったり、地面から浮いている距離が多かったりすると、送信時に地面とマット及び車体やリグと
の間にかなり大きな電圧が残っている場合があり危険だ。車の中で無線機を操作する場合には送受信機アースと車体を電気的にしっかり接続しておけば危険は少
ないが、送信したまま車を出入りする時には、車体と地面の電位差が有るので注意が必要。送信中に地面に立ったままアースマットや車体や送信機やその他金属
類を触らない方
が安全だ。
対策として考えられるのは、アンテナと送受信機間に絶縁トランス(インピーダンスマッチングトランス等)を入れたりローディングコイルとの結合をリンク
コイルで行う、水中にマットや電線を投げ込んで必要な部分に接続して電位を下げる等が考えられる。 2010.Jun.27
■
アースマットの接地原理:

●移動運用での135kHzバンドのモノポールアンテナの接地として使用するアースマットは、約1m四方のブリキ板を4枚
以
上、標準的には8枚、必要に応じて16枚程を地面に単に置いて電線で全てを接続しておくだけの物です。 地面との直流的または低周波的導通は期待していま
せん。 水路や池などがすぐ脇にあればアースマットの一枚相当のみを水に浸けて使う事もあります。
アースマットをコンデンサの一方の電極として、地面をコンデンサのもう一方の電極
として使って静電容量結合により大地と結合させてアンテナの高周波的接地を行う物です。
コンデンサとしての容量はアースマットの面積やそれが置かれた地面の状況により大きく変化すると思いますが、約1m四方のブリキ板を8枚で恐らく数千ピコ
ファラッド程度と想像されます。その静電容量にアースマットによる接地
抵抗が直列につながっている構造を等価回路として想像しています。
●
アンテナの等価回路でのアースマットの静電容量と接地抵抗
ベースローディングされた極端に短いモノポールアンテナの大地への接地としてアースマットを使った場合のアンテナ全体の等価回路をみると、アンテナワイア
の対地静電容量が100pFから数百pFである事から、それに直列に挿入されるアースマットの数千ピコファラッドの対
地静電容量は無視できる値である事が分かります。つまり対地静電容量はベースローディングによるアンテ
ナ同調リアクタンスのほんの一部分として吸収されてしまい、静電容量そのものはアンテナにあまり影響が現われませんが、アースマットによる接地抵抗は相変
らずにそのままアンテナ内の損失成分として大きな割合を占めます。
2011.Jan.13
●
アース棒に比べて格段に広い大地との接触面積
アースマットをよく見ると、機械的に地面に直接に接触してはいない物の、よく使われるアース棒と比較して考えるとアースマットにより構成されるコンデン
サの大地側の電極は大地その物ですから高周波的にはアース棒とは比較にならない程の極めて広い範囲で大地と接触していると考えられます。その大地の電極の
表面は一般的には空気に触れている為に乾燥気味で抵抗率は高いと推測できますが、接触面積が極めて大きいので結果的に多量の抵抗の並列接続の様になってい
ると推測されて、
悪くは無い高周波接地が実現しています。 2011.Jan.18
●
アースマットの静電容量と接地抵抗の関係
アースマットを使った接地の考え方からすると、マットが地面から数センチメートルだけ浮いた場合に、静電容量Cmが減少するもののマットと地面の対向面
積が変わらないので接地抵抗Rmは変化しないと推測できるが、実際にマット8枚の下に直径数センチのグラスファイバー竿を差し込んでマットを二つに軽く山
型に折る格好で部分的に2から5cm程度浮かせてから、静電容量の変化を補正する為にアンテナを再同調させてアンテナ電流を見ると、それは竿を差し込まな
い場合に比べて大きく減少する。それは接地抵抗で約2.3倍になった計算になった。 これがどういう現象なのかは理解できないが、事実からするとマットの
敷き方により静電容量と接地抵抗の両方が一緒に変化している模様だ。静電容量が変わってリアクタンスが変化すると接地抵抗値も正比例する様な動きをする。
つまり、アースマットを地面から浮かすとまるで地面との距離は変わらずにマットの面積が減少したかの様な動きになる。 2011.Jan.20

●
第二の接地抵抗とラジアルアース
アースマットに関係なく一般の接地型アンテナではアンテナワイアの対地静電容量を介して大地を通って給電点に帰って来る時の電流帰路の損失抵抗(ア
ンテナワイアの対地静電容量に対する接地抵抗)
Raが、いわゆるアン
テナの接地点での接地抵抗
Reとは別に存在するのではないかと思われ
ます(第二の接地抵抗)。 この二つの接地抵抗を低減する方法は、ラジアルと呼ばれている約0.25波長の長さの数十から数百本の電
線をアンテナ接地点を中心に放射状に地面に敷いて(又は浅く埋設して)給電点に接続する。そうするとそのラジアルが給電点のアース側とアンテナワイアの対
地静電容量のアース側を直接につなげてくれるので、結果的に二つの接地抵抗ReとRaの直列接続を短絡してくれるので接地抵抗は無視できる事になり、輻射
効率の大きな改善になります。こう
して見ると
ラジアルと呼ばれる
物は接地ワイアではなく接続ワイアなのかも知れません。 2011.Jan.15
同じ様な例として、乗用車の屋根の真ん中に立てた「車の寸法よりも十分に短いホイップアンテナ」では車体がラジアルアースになって接地損失がほとんどあ
りま
せんので、高い輻射効率を得られる可能性があります。アンテナの取り付けが車の前後左右やバンパーである場合には接地損失に類似した損失が少し発生するか
も知れません。
●
地面置きワイアと比べて
一例として、一月の乾燥期の砂利混じりの土の農道で、直径2mmの園芸用アルミ針金38mを10m傘形アンテナの両側に一本づつ計二本を、傘に沿って
遠ざける方向に真直ぐに地面に置いた場合をアー
スマット計8枚を同様に置いた場合と比較したら接地抵抗は約1.5倍だった。 2011.Jan.
その後、非導通化アースマットが接地抵抗の劣化を防ぐ事が判り、この地面置きワイアの実験が非道通化されていない事を再認識した。つまり絶縁被覆の無い
アルミワイアによって接地抵抗の劣化が生じていたとすればワイアを絶縁被覆の物にすれば接地抵抗の改善が可能かも知れない。
ワイアはアースマットに比べて大地との静電容量が少ないので、ワイアの長さはそれなりに長くしないとローディングコイルのインダクタンスが大きくなって損
失抵抗値が上昇してしまう事になるので敷設が面倒だが、アースマットが風に飛ばされて危険な場合があるのでそれに変わる方法としてはワイアの地面置きも検
討してみたい課題だ。大地との静電容量を確保する意味で地面置きワイアでの接地は長さが100m程度は必要と思えて、ローデングコイルのインダクタンスも
極端ではないがそれなりに増えてしまうのでそれを考慮する必要がある。 2012.Apr.25
●
アースマットの接地抵抗の測定方法
測定方法は色々と考えられるが、一般の接地抵抗計(数百ヘルツを使用)では周波数が低過ぎて適当ではないと思われます。実際の137kHz辺りで測定する
ことが良さそうですがアンテナインピーダンスメータで周波数カバーがあればそれを利用する事が出来ると思います。その場合、137kHzアンテナとして全
体を測定して、その値からローディングコイルの137kHzでの損失抵抗を引けば残りは接地抵抗と思えます。但し、この場合の接地抵抗はアースマットの純
粋な接地抵抗
Rmのみならず、アースマットを使ったアンテナの等価回
路での
Raも含まれる事になります。
実際にアンテナを建てなくてもアースマットの接地抵抗は測定可能で、例えばアースマット二組を同じ構成(枚数や設置の仕方)にして5m以上の間隔をあけ
て置いてその間の137kHzのインピーダ
ンスを測定すればアースマット二組の接地抵抗の直列値になるのでその半分が一組のアースマットの接地抵抗と推測できます。多分、組毎に多少は値が異なると
思いますが、二組の合計値の半分として計算するので、移動運用で毎回異なる条件で設置した場合での平均値と思えば良いと考えます。
少し変わった方法としては、上記と同じに、やはり二組の同じアースマットを使い、アースマット二組の直列静電容量で137kHzに同調させられるコイル
(アースマット4枚組の静電容量が5,000pFでその直列値で2,500pFだとすると540uH程度のバリオメータ)を直列に挿入して137kHz送
信機で駆動して、送信機のSWRから接地抵抗値を推測したり、給電点の電圧・電流を測
定すればオームの法則で接地抵抗値を計算できる。アースマットの設置状態で静電容量が大きく変化するので、当然に同調の為に必要なコイルも大幅に変化する
の
で広いインダクタンスの範囲で準備する事が必要です。コイルが540uH、Qが300とすればコイルの損失抵抗値は1.5Ω程度なので余程低い接地抵抗値
や余
程低いQのコイルでなければ測定に大きな誤差は生じないのではないでしょうか。 2010.Jan.21
■
アースマッ
トの改良実験:やはり水中投げ込みが最高
●
実
験の状況

・この実験は
2010年6月12日(土)正午頃に行った。快晴、気温約28度、入梅前で暫くは雨が降っていなくて地面がかなり乾いている。
・場所は草加市内の幅4m程度の農道で土混じりの砂利。農道の両側は田植が済んで水が一杯にはられていてる。
・使用したアンテナはエレメントを従来のアルミ針金直径1.0mmから1.5mmにして、またバリオメータはひしゃく形に簡略し全インダクタンスに占める
バリオ
メータの割合を減らして主ローディングコイル(こちらの方がQが高そう)での割合を高めた改良型10mの傘形アンテナ。
●
8枚と16枚
0.92m四方のアースマット4枚直列を二本の長さ10mのトップロード傘エレメントの方向にそれぞれ配置して合計8枚での電流吸い込みは以前よりも良く
なっている。その原因はアンテ
ナ改良の為か、周囲の環境、つまり周囲の田に水がはられている為かは分からない。
4枚直列に対して更に4枚直列を付け足して8枚直列二組で合計16枚にしたが、電流吸い込みは2割未満の向上で期待した程の効果は無かった。下記の水路投
げ込み実験の
結果も考慮すると、マットの枚数に逆比例する接地抵抗低減効果は無かった模様だ。
●
水路へ投げ込み
農道の両側に幅
45cm程度のU字溝があり、田に引く水が溢れんばかりに沢山流れているので、アースマットを投げ入れた。と言っても、0.92m x
0.92m
のアースマットの半分程度、つまり 0.92m x 0.46m 程度しか水に浸からない。

その様な水の浸かり方でアンテナの左右に2枚ずつ合計4枚を水に漬けてみたら、アンテナ吸い込み電流は二倍になった、凄い!
その後、枚数を2枚に減らす、つまり水に浸かる合計面積が 0.92m x 0.92m
の一枚分でほぼ十分である事が分かった。小型のアースマット二枚で十分な接地抵抗が得られる上に、水に浸かっているのでアースマットが風に飛ばされる心配
が無くて一石二鳥
だ。
●
コイルの損失抵抗
これまたいい加減なのだが、コイルのQを測定した事が無くQ=300程度と推測していたので8mHのインダクタンスとして計算上の損失抵抗分は約23Ω
で、8枚アースマットで従来から
50W出力でアンテナ電流が1A程度なので入力抵抗が50Ω、つまり逆算で接地抵抗は27Ωと推測していた。アースマットの水路投げ込みでの接地抵抗が幾
らかは不明だが、吸い込み電流が二倍になった事からすると、推測の上に推測で危険だが、アンテナ入力抵抗は50Ωの半分の25Ω以下だ。 さて、
25Ω以下のアンテナ入力抵抗に占める接地抵抗とコイル損失抵抗の割合はどの程度だろうか。
こうなるとEIRPの更なる向上の為に、もっと損失の少ないQの高いコイルを巻いてみたくなる。 10m高傘形アンテナの輻射抵抗Rrは約15mΩなの
で1W
EIRPを実現するにはアンテナ指向性利得が3倍として必要なアンテナ電流は、
I=√(P/3Rr)、P=1W だから I = 4.71A 程度
この電流を50Wの電力Poで実現する為のアンテナ入力抵抗は、
Rin=Po/( I x I ) = 2.25Ω

なので、接地抵抗の
他にはコイルの損失抵抗以外に無いとして、例えば接地抵抗1Ωでコイル損失抵抗が1.25Ωとすると、8mHのコイルとしてQは約
5,500になり、どう転んでも超伝導の巻線でなければ1W
EIRPは実現出来そうも無い。トップロード容量を増やして所要インダクタンスを減らしたりアンテナ高さを上げて輻射抵抗を高める以外に手は無さそうだ。
現状の10m高傘形アンテナとして、例えばQ=1,000のコイルが実現出来たとして損失抵抗は約6.9Ω、接地抵抗1Ωを頼んでアンテナ入力抵抗は7.
9Ω。 出力50Wでのアンテナ電流 I とEIRPは、
I = √(Po/Rin)=2.5A 、EIRPは P= I x I x 3Rr = 0.28 W
どう計算してもこれがこのアンテナでのEIRPの実用限界だが、従来50mW EIRP
としてきた値よりはもっと高く出来そうで、現状でもアースマット水路投げ込みでEIRPは0.18W、つまり従来の3.6倍(約+5.6dB)にはなりそ
うだ。
但し、農道での移動運用での上述の効果は水路に十分な水が有る時期だけの話で、少なくても秋冬は農道では上述の効果は期待出来なくてその時期には川湖海に
期待しなければならない。また、水路の水以外に下記の環境損(田の導電率など)も考えるとなおさらだ。
●
環境損 (
原文)
環境損なる言い方がある。つまりアンテナ周囲の物体に由る損失の事で、立木、建物、タワー、大地の導電率や誘電率、等が含まれるとの事。
今までは接地抵抗とコイルの損失抵抗しか議論して来なかったが、今回の実験の様に水路にアースマットを投げ込む様な事をすると接地抵抗は劇的に改善される
と
思われ、いままで接地抵抗にひっくるめていた為に隠れていた環境損の内の大地の導電率が浮かび上がるかも知れない。
と言うのも、例えばU字溝に水がたっぷり有ったとしても、田がカラカラに乾いていたらどうだろうか。アンテナ電流はアンテナ周囲の大地を経由して給電点
にアース電流として戻ってくるが、純粋な接地抵抗は下がるものの、田の水の有無(田の乾燥度)に由る環境損失の大小が効いてくるに違いない。その場合には
きっと、U字溝に水が有るだけでは環境損失の為にアンテナの入力
抵抗はあまり下がらずに大きなEIRPを得る事は出来ないだろう。 160mバンドでもそうなのだが、ローバンドDXシーズンはつまり乾季なので大地の損
失
は
大きくなっているのでありアンテナの効率は低下しているのだ。折角お空の状態が良好なローバンドDXシーズンなのに皮肉な話だ。
2010.Jun.12
・樹木に流れる電流
良くは判っていませんが、たとえ、エレメントと樹木との距離が確保されていても、影響はそれなりにあるのではないかと想像します。アンテナ電流はエレメ
ントからシャワーの様に地表に向かって広い範囲に降り注ぐでしょう。 その時に地上近くに低い樹木が有ったとします。 シャワー電流は枝葉で集められて、
幹を通って根から大地に流れます。 樹木分布密度によりますが、エレメントから直接に大地に流れる電流は少ないでしょう。
本来、地面の面積に広く分布して流れる電流が、幹という極めて限られた断面積に集中するので損失が大きくなるのではないかと想像します。電流の通路が狭い
ということは抵抗が発生します。
●
道路の右と左の違い
季節が1月の乾燥期で地面や水路がカラカラに乾いた状態で写真(6月撮影)の場所でアースマットの位置を右側(コイルの有る側)に道に沿って地面に並べた
ならば、左側(車の前と後ろ)に同じく並べた場合に比べてアンテナ電流が20%程度増えた。コイルの損失抵抗が接地抵抗同等の値で存在しているのでアース
マットの置く位置により接地抵抗が大まかに30%前後減少したと考えられる。2011.Jan.17
●
接地抵抗の季節変動と水の少ない水路
乾燥注意報が連続1ヶ月以上続いた1月に、砂利混じりの農道でアースマットを使うとアンテナ電流は夏場の約八割になる。これを接地抵抗に換算すると概ね
1.5倍になっている事になる。ローディングコイルの抵抗等が相当量あるので接地抵抗が1.5倍になってもアンテナ入力抵抗は1.25倍程度で納まってい
ると思えば良い。 乾季でもアースマットでは簡単にそこそこの低い接地抵抗を確保できる事が確認できた。
この時期は農道の水路にはほとんど水が無いが、幅30cm程度の
U字
溝に氷が張った深さ5cm程度の水が有ったのでワラをも掴む思いでアースマット二枚を
Uの
字に曲げて溝に差し込んで6枚は地面置きしてみた所ではアンテナ電流はアースマット8枚の地面置きのみの場合にに比べて約2倍になった。 水が少ない水路
へのアースマットの投げ込みでも優れた低い接地抵抗を
実現できる
「腐っても水路投込み接地」だ。 きっと水溜りでも同様で
ポリタンクに水を入れて持参しアースマット周辺に浅い水溜りや、そこまで出来なくても地面を濡らせば相当に大きい
効果が得られそうな気がする。 2011.Jan.31
●アースマットの非導通化

アースマットはJH1GVYが2009年の135kHz運用開始以来改良を重ねながら移動運用で135kHzバンドのア
ンテナの接地技術として使ってきた静電容量式の高周波接地技術だ。1.9MHzなどの接地用途にも使える。 直接に地面に置く方法の他、アスファルト舗装
面、用水路の水に水没させる方法、水が干上がったU字溝に差し込んで使う方法、等々を提案してかつ実用してきた。 2012年4月6日、この間の数百回を
越える135kHz移動運用でのアースマット使用実績から色々とノウハウを蓄積してきて、改めてアースマットに関して一つの測定をした。 その結果、地面
に直接にアースマットを置くよりは地面との間にブルーシートなどの絶縁物を挟む事で地面とアースマット間を非導通化する事で接地抵抗を大きく低減可能な場
合がある事
が確認された。 これは丁度、水が干上がったU字溝にマットを差し込んで使う方法と似ている。 接地抵抗の一例を下に示す。
【マット8枚での接地抵抗】 地面に直置き=23Ω、ブルーシートで絶縁=8Ω
【マット4枚での接地抵抗】 ブルーシートで絶縁=15Ω(写真)
アースマットの基本は、水没させる場合を除いて、アースマットと大地との間の静電容量を使った高周波接地なので、その静電容量が同じとすれば
損失が少ない
方、つまりQが高い方、が等価直列抵抗が少なく即ち接地抵抗が低くなる。アースマットを地面に直置きすると両者間に接触抵抗が発生するが、水没などの様に
接触抵抗が余程低くない限り、
アースマッ
トと大地間で形成するコンデンサ
の両端に接触抵抗という抵抗器が並列接続されたのと等価でコ
ンデンサのQを低下させる作用が有ると思えるのでブルーシートなどで非導通化させる事で大地とアース
マット間の接触抵抗はほぼ無限大になりコンデンサでの損失抵抗の低減が図られると推定される。但し、ブルーシートの存在でアースマットと大地との間の距離
は増加傾向になるので、両者間の静電容量は多少減少する。
2012.Apr.6
●
効果的な接地抵抗の下げ方(まとめ)
色々試して、アースマットでの効果的な接地抵抗の下げ方の結論としては以下の様でした。
1、例えわずかな水であっても、アースマットを覆う程度の水の深さがあれば、水に浸ける事に勝る物は無し。
2、アースマットを置く地面はなるべく水分(湿気)を含んでいる事、但し雨上がりなどで表面が濡れている場合には上記の
非導通化処理をしないと意外に接地抵抗値は下がらない。乾燥した砂利や砂地、赤
土の層が厚いと良くないが薄ければ非導通化に近くなることが期待できる場合も有りそう。アスファルト舗装面は施工法にも因るがまあまあ良い。
3、アースマットはなるべく地面から浮かない様にして静電容量を確保する。接地抵抗は静電容量に反比例(リアクタンスに比例)する。
4、地面が良くない場合には、アースマットの枚数を多くして静電容量を稼ぐ事で接地抵抗を下げる。その場合、従来は複数の接地を設ける場合にはその距離を
取らないと接地効果が上がらないと言われている模様だが、今回のアースマットではマット間の距離を1mから10mで実験したが距離を大きく取ることはあま
り効果が無かった。マットが1m程度に近接しても良いから、とにかく静電容量を大きく確保する事に尽きる。また、マットの配線は給電点に対して直列接続で
問題無く、並列接続の必要は感じられなかった。 2012.Apr.10
■
接地抵抗のおさらい
●接地抵抗という言葉の常識 (
横河の製
品カタログPDF)
接地抵抗というのは一般的に電気設備での接地の良し悪しの目安として使われる事が多い。その電気設備の主な物は商用電源(50Hzや60Hz)なので接地
抵抗として想定しているのはその周波数域での抵抗値であり、一般的には金属棒や金属板を地面に埋設して接地を行うので直流に近いところから低周波領域での
周波数範囲を想定した抵抗値の話になる。 その為に一般的に接地抵抗計と呼ばれている物は
低周波領域での接地抵抗を測定する構造と測定手法になっている。具体的に横河の
製品の仕様を確認したところ、測定に使う周波数として500Hzと850Hzが上がっていた。
接地抵抗を測定する常識として、交流で行うこと、決して直流で行ってはいけない。測定を行う為の補助の接地電極を設けて行う。3極法では電極間隔を5m
から10mづつ取り、3極を一直線上に配置する事。 各端子E, P, C の呼称の由来を勝手に想像すると、Eはアース端子のアース=
Earth、Pは探針のプローブ=
Probe、Cは電流端子の電流=
Current なのかなと思う。
3極法測定の原理図で
Pと
Cを間違えて交流電源を
P端子に接続して電流
i をP端子に流し、交流電圧計を
C端子に接続して電圧
eを測定しても回路図で見る限りは結果は同じに思えるが、実際にはここに表され
ていない物が有って異なる結果になるのだろうか。
一方、無線の世界で短波より低い周波数ではアンテナの一端を接地する接地型アンテナが主流であり、この世界でも接地抵抗を云々する。 無線の世界での接
地方法は商用電源の場合と同じ金属棒や金属板の地中埋設が行われる場合の他に幾つかの方法がある。
ローバンドのアンテナでよく使われる、地面に置いた(又は浅く埋設した)多数の
放
射状ワイアー(ラジアル)で、そのワイア一本の長さは0.25波長からそれよりも短い物が使われる。 昔から知られる、カウンタポイズとい
う地面から少し離した水平設置ワイアがあるが、カウンタポイズは地面からはるか遠くにあってもアンテナの一部分として立派に動作するので、これは地面への
接地と言えるかどうか良くは解らない。この場合には半波長ダイポールの片側エレメントとして動作していると見る事も出来るが、それを地面に置いた場合には
効率よく地面と結合する高周波接地になるのではないか、その場合にはラジアルに等しい動作が想像される。このように高周波(無線周波)では直流や低周波領
域では必ずしも低い抵抗値を示す接地が必要とされている訳では無く、またその様に目的の無線周波数で低い抵抗値を示す接地で十分なのである。
一般的な接地抵抗計においては、高周波(無線周波数)は想定していないので、135kHzバンドで使う地面に置いただけで地面と直流的又は低周波的な導
通
が有るか無いか解ら
ない様なアースマットと呼んでいるアンテナ接地方法での接地抵抗測定には注意が必要と思います。
●接地の水平展開理論、静電容量比例理論(効率的な接地方法は)?
これは確かめられた訳ではなく思いつきの推測でしかないが、効率的な接地方法は垂直よりも水平展開が良いのではないだろうか。
金属棒を垂直に深く打ち込むよりも、たとえ浅くても同じ棒を水平に埋設した方がより低い接地抵抗にはならないだろうか。大地との接触あるいは対向面積の
大き
さも接地抵抗に影響するだろうが、太い金属パイプを垂直に地面に打ち込んだそのパイプの表面積と同じだけの面積の平らな金属板を、たとえ浅くても地面に水
平に埋設した方が低い接地抵抗が得られないだろうか。 また、接地抵抗は大地と接地極との静電容量の大きさに比例しないだろうか。
■
ア
ンテナ(高周波)電流計:(自信が無いが、、)

135kHzバンドのアンテナでの送信状態をモニターする為にアンテナ
(高周波)電流計を動作原理などの理屈を知らないままに、見よう見まねで
初めて作ってみた。
真空管時代にはワンターンコイルに豆球を取り付けてその明るさでアンテナカップラや終段同調を調整するのに使っていた。ネオン管や蛍光灯をアンテナに近づ
ける事も同様に行われていたがこれらも一種のアンテナ電流計(モニター)だ。
最初に作った一号機は周波数依存性が強くてそれこそ目安にしか使えなかったが、Juma TX136
のSWRブリッジ部分の回路図と部品表(二次側巻線に直接50オームが負荷されている事、巻数比が1:40、コア材がFT37#77)を参考に二号機とし
て作り直した
らそれは解決した模様
でHFローバンドでも135kHzと変わらない値を示す様になった経験から(自己流だが)アンテナ電流計製作のポイントをまとめてみる。 尚、Juma
TX136ではSWRブリッジの一部分としての回路なので50オームが負荷されていると推測するが、単純電流計ならば50オーム以外でも問題なさそうだ。
右の写真は 2011.Jan
現在のアンテナ給電BOXで2Aフルスケールの電流計で、GND(アース)インピーダンスによるGND端子の残留電圧によるTX端子側へのコモンモード電
流の流出やTX側での感電の危険性などの弊害防止の為に絶縁トランスも組み込んで、かつまた、移動運用での様々な状況に対応する為にトランスのタップによ
り6つのアンテナインピーダンスを選べる様にしてある。
注:ここで以下に説明している電流計、インピーダンス計、の
類は測定にはある程度使えると思いますが、市販送信機の保護機能が敏感な模様で低いSWR状態でないと保護機能が働いてしまい、結果的に測定が出来ない場
合があります。
インピーダンスを測定しなくても、マッチングトランスのタップを切り替えてSWRを低い状態にした場合のタップの位置から結果的にインピーダンスを大ま
かに知ることが可能です。
1、電流トランス
アンテナ電流を検出するのにトロイドコアに幾巻きかの巻線を施してそのコアにアンテナ線(高周波電流が流れている線)を
単に一回貫通させて電流を検出し
ている事からそのトランスを『電流トランス』と呼んでいるらしい。 普通のトランスは電圧を基準に考えて「巻数比に比例した電圧の変換」が行われるが、電
流トランスと呼ぶからには「巻数比の逆数に比例した電流の変換」が行われるので有ろう。
例えば、一次側が1ターン(コアに対してアンテナ線の一回貫通)で二次側が40ターン(Juma
TX136の例)だったとすると、アンテナ電流が1アンペアならば二次側にはその40分の1の0.025アンペアが流れる事になる。 二次側に電流が流れ
る為には負荷が必要だから50オームの抵抗を接続するとその両端には0.025アンペアと50オームを掛け算した1.25ボルトの電圧が発生する。 改め
て、これを電圧トランスとして見ると二次側の1.25ボルトが巻数比(1/40)で変換されて一次側には0.03125ボルトの電圧が発生(アンテナ線の
コア貫通部分の電圧降下)している事になる。 インピーダンス変換で考えると二次側の50オームが巻数比の二乗で変換されて0.03125オームがアンテ
ナ線のコア貫通部分に挿入された格好になる。
例えば、二次側の巻線のみを変更して6ターンにすると、二次には一次側電流1アンペアの6分の1で0.1666アンペアが流れて、その負荷抵抗50オー
ムには8.333ボルトの電圧が発生し、1.3888ワットが消費され抵抗器が発熱する。 従って、6ターンは巻数が少な過ぎると思える。
巻数比は検出電流・電圧・二次側負荷抵抗消費電力を考慮して(1:数十)程度が妥当。
2、コアの種類
まだあまり理解していないが、Juma TX136 (使用コア
FT-37-77)を参考にすること及び、やはり使う周波数でなるべく大きなリアクタンス(負荷インピーダンスの数倍以上)を得るべきだろうという事も考
えて、コアは#77材などの透磁率
の高いコアを使う。サイズはFT37(外径9.5mm)程度でも十分。
書籍:CQ出版 定本 トロイダル・コア活用百科 山村英穂 著 P385に高周波電流計の解説がありました。
3、アンテナ電流計から送信電流計へ
(電流計とマッチングトランスとの位置関係) 2012.Apr.10
2011年から、アンテナ給電BOX内における電流計の挿入場所をアンテナ端子からトランスの一次側(TX側)に変更している。従って「アンテナ電流
計」から「送信電流計」に変更になっている。 変更理由は、この様な接続にすればSWR計やインピーダンス計が無くてもインピーダンスマッチングが確認で
きる様になる事にある。 移動運用ではアンテナ建設後にバリオメータでの同調操作とインピーダンスマッチング操作(トランスのタップ切替操作)が必要だ
が、同調操作は電流計でピークが見られれば良くて電流の絶対値を知る必要は無い。一方、アンテナが送信機に妥当な負荷となる為にはインピーダンスマッチン
グ又は送信電流を確認しなければならないが、アンテナ端子側の電流値観測ではそれは出来ないが、トランスの一次側(TX側)での電流観測ならば目的を達成
できる。送信電力が一定で50W/50ΩとすればトランスのTX側の電流計で
1Aが
観測された場合にインピーダンスマッチングが出来ている事になる。意図的に送信電力を絞る場合には(送信機のSWR保護が働かなければ)トランスのタップ
を低い位置に切り替えれば可能で、その時の電流計読みから送信電力を大まかに知る事が出来る。
■
アンテナ電流/インピーダンス計:
●
ア
ンテナ電流計とSWR計:


アンテナのインピーダンスを見るのにそれが目標より高い
(電流が目標より少ない)か、それとも低い(電流が目標よりも多い)かを見る事が出来るのでアンテナ電流計は便利だ。決められた出力インピーダンス例えば
50オームで
送信機出力電力を一定とすればSWR=1のアンテナ電流は決まっているからそれよりも電流が少なければアンテナのインピーダンスは50オームよりも高く
て、電流が多ければアンテナのインピーダンスは50オームよりも低いことになる。 従って電流目盛にインピーダンス目盛を併記する事でアンテナ電流計は狭
い条件下ではアンテナ・インピーダンスメータ
の役割を果たす。
一方、SWR計ではどうだろうか、アンテナのインピーダンスが目標と一致した場合には
1を示し、インピーダンスが目標値よりも高くても低くても
1以上の値を示してインピーダンスが高いのか低いのかは読み取れない。 アンテ
ナ電流計とSWR計の両者を比べるとアンテナ電流計の方が優れていると思えるが、皆さんSWR計を好む。
●
動作原理:
アンテナ電流計でインピーダンスを読む場合の欠点は送信電力を変更した場合にアンテナ電流の読みから換算処理を必要とする事です。しかし、
SWR計での
CALに相当す
る感度調節機能(CAL調節)を設けて送信電力の変更に応じて電流計の感度調節をすればアンテナ電流から換算した事になってメータの指示から直接にイン
ピーダンス
の読取が可能だ。 負荷インピーダンスが一定とすれば送信電力が変わっても電圧と電流の比は
一定ですから
S1の
Z CAL(送信電圧)と
MES(アンテナ電流)の切替での両電圧の比率は一定になります。そこで送信電
力が変わった場合には
S1の
Z
CAL 位置での電圧を基準に
CAL 可変抵抗器で
メータを較正(CAL)すれば
MESに切り替えた時にメータは正しい
インピーダンスを示すことが出来ます。
CTは電流トランスでその巻線比と、負荷抵抗(この
回路では51Ω)と、
S2のIの位置でのVR1を含む直列抵抗の
設定でアンテナ電流を読めるようにしておく。 ANT端負荷が50オームの場合に
S1の
MES(測定)と
Z CAL(インピーダンス較正)の切替で同じ電圧が得られる様に
Tの巻数比とVR2で電圧分圧比を決めておく。 アンテナ電流を知りたければ
S1を
MESに
して、
S2を
I
(電流)の位置に切り替えれば良い。 送信中にインピーダンスを知りたければ
S1を
Z CAL
にして
S2を
Z(インピーダンス)の位置に切り替えた後に、メータのCAL目盛(例えば50
オームをCAL位置にしておく)に針が振れるように
CAL
つまみ(VR)で調節する。 CALが済むと
S1を
MESに戻せばメータはインピーダンスを指示する。ANT端子の負荷インピーダ
ン
スが変化した場合には
SWRの場合と同様に CAL
をやり直した方が良いでしょう。 2011.Feb.9
135kHz、1.9MHzで動作確認済み。バンドで多少違いが出るが、それを念頭に使えば実用上十分な性能。 (2011.Feb.22)
低い電流(高いインピーダンス)で検波方式に因ると推定される直線性の劣化が有るが実用的には問題が無い程度。
●仕 様 :
・電流表示の範囲: 0〜2A
・インピーダンス表示の範囲: 25〜200Ω
[インピーダンス目盛の電流目盛に対する関係の一例:
Zオー
ム(
Iアンペア)
25Ω(2.0A),
27(1.85), 30(1.67), 35(1.43), 40(1.25), 50(1), 60(0.83), 70(0.71),
80(0.63), 100(0.5),
120(0.42),
150(0.33), 200(0.25) ]
・CAL位置: インピーダンス50Ωの目盛の場所。
●
製作時の較正方法:
電流計; 基準になる高周波電流(例えば50Ω/50Wの1A)
をANT端子に流しておく。
S1を
MES位置にして、
VR1 10kΩ半固定抵抗器で電流感度を較正する。
インピーダンス計; ANT端子に適当な既知抵抗(例えば
50Ω)を接続しておいて、適当な高周波電流(例えば1A)を流しておく。
S1の
MES位置と、
Z
CAL位置で同じメータ表示になる様に
VR2
1kΩ半固定抵抗器を調整する事でインピーダンスの較正をする。
●
使い方:
キャリア送信している状態で
S2を
Zの位置、
S1を
Z_CALの位置にして、
CALつまみ(100kΩ)でメータの振れを
CAL(今回のメータでは50Ω)の位置に調節する。次に、CALつまみを動か
さない様に注意しながら
S1を
MESの位置にするとメータはインピーダンスを示す。
●
ブ
リッジ型アンテナ・インピーダンス・メータ

ブリッジ風のインピーダンス・メータ。 VRに目盛を振っておいてブリッジの様にメーターがヌル(センターゼロ)を示す様にVRを調整した所のVRの
目盛でインピーダンスを読み取る。
●アンテナ電流 Iant は入力電圧 Ein 及び負荷インピーダンス Zout に対して
Iant = Ein / Zout
C点の電圧 Ec は Iant に対して定数 Kcに比例して
Ec = Kc ・ Iant = Kc ・ Ein / Zout
V点の電圧 Ev は Ein に対して定数 Kv 及び可変値VRに比例して
Ev = VR ・ Kv ・ Ein
メータの指示がゼロの時には Ec = Ev だから
Kc ・ Ein / Zout = VR ・ Kv ・ Ein
Zout =
Kc / (Kv ・ VR) = K / VR 、 但し
K = Kc / Kv
つまり、
Zout =
K / VR であり Zout は VR から読み取る事が可能。
★交差形も今回の物もメータがあまり一般的ではない事が少し難点だ。
●
交差形メータを使用した電圧・電流・インピーダンス(VCI)メータ

・
SWR計に二本の指針を持った
交差形
メータの物が有って、その製品では
CAL調整が要らない。
この方式のメータを使って一方にアンテナ端の電圧を、もう一方にアンテナ電流を印加すれば
ア
ンテナ電流/インピーダンス(I・Z)計のCAL調整が不要で二本の指針の交差点でインピーダンスを直読できる様になるのではないか。送信機の勝
手な動きでアンテナ同調の電流最大が取れなくてもインピーダンス直読ならばそんな事に影響されずに、同調即ちインピーダンスが最も低くなるから、インピー
ダンスを直読しながらアンテナの同調が確認できると思われる。
(同調確認としては、他に
ア
ンテナ・チューニング・メータという手もある。)
・交差形では電圧(
Voltage)、電流(
Current)、インピーダンス(
Impedance)
が同時にリアルタイムで観測できるので
VCIメータと名付けてみた
が、その特徴が便利な場面も有るかも知れない。但
し、インピーダンスは二本の針の交点で読み取る為にあまり細かくは読み取れないかも知れないが、移動運用の仮設アンテナの状況把握には十分に使えるでしょ
う。 インピーダンスおよび電流の測定範囲を広くする為にスイッチでレンジをLo−Z又はHi−Zに切り替えられる。目盛板はHi−Zで目盛ってありイン
ピーダンスは25Ωから200Ω、電流は0Aから1.5Aの目盛になっているが通常はこれで考えている。Lo−Zのレンジではインピーダンス目盛の数値を
半分にして読み取り、電流目盛の数値は二倍にして読み取る、即ち50Ωの目盛は25Ωとして、1Aの目盛は2Aとして読み取る事
でこのレンジでは測定範囲が12.5Ωから100Ω及び電流は0Aから3.0Aになる。
注:ここで説明している電流計、インピーダンス計、の
類は測定にはある程度使えると思いますが、市販送信機の保護機能が敏感な模様で低いSWR状態でないと保護機能が働いてしまい、結果的に測定が出来ない場
合があります。
インピーダンスを測定しなくても、マッチングトランスのタップを切り替えてSWRを低い状態にした場合のタップの位置から結果的にインピーダンスを大ま
かに知ることが可能です。
■
135kHz入門方法: まずは移動運用によりこのバンドに入門することが最適で容易
●
移
動運用が最適:
最近特に思うのは、このバンドの入門方法はやはり移動運用が最適かつ容
易ではないかという事だ。
しばしば同様の事を書いているが、市街地の住宅からこのバンドを運用するのは難しく、極めて困難をきたす。
最も大きな困難は、市街地では建物や架空電線による電波の減衰や人工雑音が大きすぎて(こちらを参考に:
実
質の地表面はどこだ(市街地受信での困難))アマチュアの弱い信号は何も受信出来ない事で、つまりQSOが出来ない。聞えるのはインバータエアコ
ン
やADSL?、様々な電気機器などの雑音だけだ。自分が移動運用で送信した信号以外は自宅でアマチュアのCW信号を聞いたことがない。まとまった地域での
強制停電時にその地域内で135kHz帯で雑音が劇的に低下したとの報告がある。
受信能力の目安の一つは、100kHzロランのサイドバンド信号が
135kHz帯で聞えるかどうか、聞えなければ人工雑音がかなり多いか、又はアンテナや
受信機の感度が低くて十分な感度でアマチュアの信号を受信するのは難しいと思われます。
移動運用して河川敷等の、電柱から少し離れた場所でならば、驚くほ
どに
劇的に受信能力は上がる。このバンドの移動運用は簡単でアンテナは10mの竿があればOKだ。ア
ンテナ接地は1m四方のブリキ板を何枚か地面に敷けばOKで、アスファルト舗装路でも適している。当局の10m高の傘形(T形)アンテナで昼間の時間帯
に50Wの空中線電力で、相手によりますが400km超の距離の交信が出来ている。
難点は、移動運用は天候に大きく左右され、特にアンテナやコイルが
数kVから十数kVの高電圧になる為
に少しの雨でもそれを嫌う事、感電の危険から人畜が近寄るのを嫌うことです。
当局の無線設備
2010.Mar.26
感電の危険を少しでも減らしたい場合には、ローディングコイルにカバー(ポリエチレン製漬物樽やゴミ箱、厚手のプラスチックの袋)を掛けることや、アンテ
ナ線に十分な絶縁耐圧のある被覆(テフロン等)が施されている物を使う。 人畜が近寄って来たら安全の為に早めに電波を止める。
ローディングコイルを地面に置く場合には、草木の葉に触れない様に注意する。数kVから十数kVの電圧なので葉先が近
付いたり触れたりするとコイルから放電して、コイルの被覆を傷めてしまい、大事なコイルが駄目になる。コイルの下に台を置いてかさ上げしたり、周囲の草を
刈ったりする必要がある。
受信だけならば、移動運用ならば135kHzバンドのアンテナは無
くても、受信機の感度が大幅に低い物で無い限り、ローデングコイルも無く135kHzに共振していない単純な数メートルの長さの電線による垂直アンテナ
で、素晴
らしいとは言えないまでも、
それなりの感度で受信が可能だ。
●
QRSS/DFCWを利用する:
上記はCWの場合ですが、劣悪な電波環境下であってもやはり自宅でこのバンドを始めたい人向きにはQRSS/DFCWがあります。
耳で聞いて雑音だらけでも、周
波数分解能を例えば0.1Hzに上げてソフトウエアARGO(アルゴー)で画像で観測すると、バンドは必ずしも雑音で埋め尽くされている訳でもありませ
ん。
周波数分解能を上げると雑音レベルは下がりますが、一方、極めてゆっくりした変化ならば信号のレベルは下がらないので結果的に信号に対する雑音の比
(S/N)は改善されて、信号が見える様になります。これならばパソコンと受信機で24時間観測させておいて、結果を後でまとめてパソコン上で見れば手間
無くこのバンドの受信ができます。受信の周波数精度は受信観測での周波数分解能次第ですが、DXの場合0.2Hz未満、国内では数Hz未満が必要で、そう
しないと信号が発見出来ません。QRSSの3秒短点モード程度での受信ではロランのノイズによる横筋が近接していて、それに埋もれて信号の発見が難しい場
合がありま
すので、10秒短点モード又はそれよりも遅い方が信号の発見が簡単でしょう、但し受信の周波数精度がその分だけ高く必要です。
送信も、アンテナ周囲の物体での損失が大きくても受信側の感度が高くなるので、CWの場合に比べて有利です。送信の周波数ステップは最低でも1Hz又はそ
れよりも細かい
分解能が必要です。
・QRSSとDFCWの概要は
こちら。
・QRSS/DFCWの運用周波数は
こちらで確認してください。
・ARGOの使い方は
こちらで、QRSS/DFCW送信ソフトウエアQRSの使い方は
こちらで。 2010.Oct.28
●
クロスバンド交信:
市街地での135kHzバンド受信の困難さから逃れて交信を果たすには移動運用以外に幾つかの手が考えられる。その一つはクロスバンド交信だ。
例えば、135kHzで送信してQSX 1910k
とか、3515k、7022k、10135k、とかのHFバンドで相手に送信してもらい135kHzとHFバンドでのクロスバンド交信をする事だ。勿論
V/UHFバンドFMでも構わない。10MHzバンドを使うと、135kHz送信周波数に丁度10.000MHz追加した周波数、例えば136.7kHで
送信したらQSX 10,136.7kHzで受信すると周波数は単純かも知れない。 2010.Jun.2
●無線航法の一つに
ロランCというものがあ
る。世界的に100kHzでメ
ガワット級でパルス変調波を送出している。この電波の側帯波は135kHzバンドにまでも広がっていて日本国内ではどこでも深刻さに違いはある物の微弱な
アマチュア信号の受信に影響を与える。関東に近いのは伊豆諸島の新島ロランだ。
国内のロラン各局の送出パルスは以下の通りでいづれもDR(Dual
Rate)、北西太平洋チェーンはGRI8930、ロシアチェーンはGRI7950、韓国チェーンはGRI9930。 GRI: Group
Repetition
Interval
十勝太:GRI8930 及び GRI7950
慶佐次:GRI8930 及び GRI9930
新 島:GRI8930 及び GRI9930
ロランCはどうやら廃止の方向に向かっていて、南鳥島の局も既に
2010年に廃
止され、日本に残るは北海道十勝、沖縄慶佐次、伊豆新島。アメリカでも2010年10月に向けて既に順次廃止が行われているので、やがて何時の日にか
135kHzのアマチュアバンドに影響を与える事が無くなると思われる。カナダでは2010年8月3日で廃止された。 GRI8930
北西太平洋チェーンは2012/12/01に廃止との情報があります。
●とはいえ日本では、暫くは135kHzバンドのアマチュア無線にとって、人工(都市)雑音から逃れた後にはこのロラン信号からの妨害問題が浮かび上がっ
てくる。
対策方法には幾つか有るが、それがパルス雑音である事から従来からの
ノイズブランカが、
少なくても関東周辺で受信する限りはかなり有効だ。しかしノイズブランカは強い信号が入ってくると弊害が生じる事もある。
他の対策方法はこれも一般的に良く行われる方法で、複数のアンテナを使って行うノイズキャンセラー、垂直設置ループアンテナの指向性利用、EWEアンテナ
の指向性利用、ベバレッジアンテナ等の指向性利用及びロラン信号排除に特化したこのアンテナの終端抵抗の意図的調整(ベバレッジアンテナのサイドローブや
ヌルの調整が可能と言われる)等が考えられる。ロラン信号は方角や周波数が変化しないので一度対策すると安定して使える可能性がありそうだ。
●周波数基準としての活用
ロラン
Cは廃止の方向の模様だが、廃止になるまでにはロラン
C信号の側帯波の幾つかが日本いおいても周波数基準として利用できる可能性があ
る旨が
VE7TILのサイトのNewsの中に書かれ
ている。具
体的にはTILの示すリスト
Loran-C
Lines
の中で緑色で塗り潰された部分がそれに該当するのかも知れないので、そこを抜粋したのが下記の表だ。果たしてARGO上で心当たりの周波数にスペクトラム
が見つか
るでしょうか。 ロラン
Cの詳細は
Megapulse
(メガパルス)を見てくれとの事です。
また、ロランの信号レベルは安定なのでそれを基準とすれば雑音の増減を知ることが出来るのではないか、とも書いてあります。これらの側波帯の信号がどの
程度明瞭に観測できるかが、受信能力の良し悪しを評価する一つの尺度になり得るかも知れません。
とりあえず、
137777.1557Hz = (搬送周波数 100kHz + パルス変調高調波周波数 37,777.15566Hz)
=
(100,000Hz+100,000N/2GRI)
ここで、高調波次数 N=6747、GRI=8930 (
North
West Pacific) が使い易いかも知れない。
135kHzバンドでロランの変調側帯波の信号らしきものが見つかった場合、その周波数を f
とすると高調波次数は以下の様に計算できてそれが整数になればロランの変調側帯波と考えられるので周波数基準に使えるかも知れない。その場合に、GRIは
下表にある日本付近のチェーンのどれかが該当する事になる。
N = 2GRI ( f -100,000Hz )/100,000
GRI:
Group
Repetition
Interval 10倍するとロラン搬送波を変調するパルスの繰り返し周期を
マイクロ秒の単位で表す。つまり、GRI8930とは89300マイクロ秒(89.3ミリ秒)の繰返し周期のパルスで変調されているということ。
但し、判り易く説明する為に単純にGRI8930とか称して繰り返し周期が89300マイクロ秒だとしていますが、絶え間なくこの周期のパルスが連続して
いる訳ではない模様です。ロランでは主局(9パルス)と従局(8パルス)があって、正確には判らないが仮に一つのパルスが欠落したとするとその間はパルス
の周期がGRIで示す周期の二倍になります。 この事からパルスの高調波周波数を計算する時にはGRIを二倍にしていると推測します。
ロランのサイドバンドスペクトル(抜粋)
周
波数(Hz)
|
チェー
ン名
|
GRI
|
| 137774.4209 |
East Asia |
9930 |
| 137777.1156 |
China Sea East |
8390 |
| 137777.1557 |
North West Pacific |
8930 |
| 137779.2732 |
China Sea North |
7430 |
| 137779.4562 |
East Asia |
9930 |
| 137779.8742 |
Eastern Russia Chayka |
7950 |
| 137780.2360 |
China Sea South |
6780 |
| 137782.7548 |
North West Pacific |
8930 |
ロラン100kHzの埼玉県での観測例 ARGOの周波数目盛の600Hzが100kHzジャスト、NB=ノイズブランカ、NR=ノイズリダクション。
■
135kHz電波伝播:(かなり推量的、かなりいい加減)
●このバンドの電波伝播は地上波(直接波、大地反射波、地表波)と電離圏
反射波との合成であり基本はHFバンドと同じだが、多少異なる。
●
主要な伝播様式:
最小実効アンテナ高というものがある。見通し外でアンテナが地面に置かれている場合には電離圏反射波を除くと地表波だけが受信される。そこからアンテナの
高さを上げてもある高さまではそのまま一定の強さの地表波だけが受信される。その高さを最小実効アンテナ高と言っている模様だ。最小実効アンテナ高は陸上
では垂直偏波で大体一波長程度、つまり135kHz帯では見通し外では実際上のアンテナ高さからすると高さに関係しない強さの地表波と電離圏反射波しか受
信できない。
ここで注意すべきは、このバンドでのアンテナが接地型の極小モノポールアンテナですから、高さを上げると必然的にアンテナの利得が上がるので、結果的に
受信レベルが上がるが、電界強度が高さと共に上昇している訳ではない事に注意。
●
地表波の減衰:

地表波つまり大地の表面を這って伝わる表面波の減衰がHFバンドに比べて大幅に少なくて非
常に距離が伸びているように感じる。直接波による見通し距離をは
るかに超えて地表波は伝播する。自由空間伝播では電界強度は距離に反比例するが、地表波ではそれを基本にして障
害物による減衰と地球の曲率による影響が加わると想像される。しかし、波長が2200mも有って長い為に、HFバンドに比べてあまり高くない山や建物は減
衰に大きく影響しないのではないか。地球の曲率に関しても同様。HFバンドでは高い山などから電波を出すと見通し距離が伸びて電波の届く範囲が伸びるが、
135kHzバンドではもしかしたら地表波が既に見通し距離よりもはるかに延びている為に平地とあまり変わらないかも知れない。但し、たかが1W
EIRPなので、これらを実感できるのは受信地点の雑音レベ
ルが十分に低くて受信機の感度も十分に良好である事が必要だ。この条件が満たされると夜間では、HFバンドと違って、電波の不感地帯(スキップゾーン)が
存在しない感じだ。地表波が急激な減衰をせずに距離を伸ばし、それが受信出来なくなる前に電離圏反射波が受信できるようになる。
●
到達距離:
これは、電波がどこまで届くかというよりは、届いている電波に覆いかぶさる雑音の大小でその場所で受信可能かどうかが決まる、という言い方になる。
ある局の電波を2kmの地点では受信出来ないが100kmでは受信できるのは受信地点の雑音が多いか少ないかによる。135kHzバンドの市街地での雑
音レベル(人工雑音)は非常に大きく、そこに住むアマチュアはほとんど何も受信出来ない。移動運用でそれらの雑音から逃れれば簡単な垂直アンテナでも
200〜300kmの距離で交信が可能だ。この点で、このバンドは移動運用に非常に適していると言うべきかも知れない。
●
フェージング:
フェージングは主に地表波と電離圏反射波の干渉で起こる。200km程度までは地表波が主流なのでフェージングは少なく一日中同じ強さで受信できる。
400km程度になると昼間は地表波が優勢だが弱くて電離圏反射波と若干の干渉があるかもしれない。夜間は地表波と電離圏反射波が同じ程度の強さになり、
相互の位相関係で、同相の場合には強め合って3dB上昇するが、逆相になった場合には打ち消し合ってフェージングの谷も深くなる。波長が長い為にフェージ
ングの周期は非常にゆっくりで短い時間の観測ではフェージングが感じられないかもしれない。電波が弱くても暫く時間を置くとフェージングでかなり強く受信
されるかも知れないので辛抱強く受信するとチャンスが訪れるかも知れない。800kmを超えると地表波が受信の限界に達するかも知れなく、昼間は電離圏反
射波が強くはないので受信が苦しい。夜になると電離圏反射波が安定に受信できる(地表波との干渉によるフェージングが少ない)。 2009.Dec.22
●
空 電:
埼玉県で受信していると、昼間でも500km以上離れた場所での落雷による空電が極めて強烈に受信できる。
■135kHz
電波伝播(2):電離圏伝播
●古い資料から
1.普通、E層で反射される
2.E層反射損失は非常に少ない
3.D層による減衰は冬には小さく、夜はなくなる
4.長波では大地は完全導体に近く、反射損失も少ないのでE層と大地の間を能率よく何回も反射されながら遠方まで届く。
5.日の出及び日没時にE層反射が少なく(損失が大きく)なり電界強度が急に弱まる「長波の日出日没現象」がある
●VE7TIL 135kHzグラバーの観測
日本からのQRSS/DFCW信号がVE7TIL
135kHzグラバー(カナダ・バンクーバ近く)に受信される。期間的には4月までは受信されるが5月6月は受信されなく、7月には再び受信され始めて、
空白期間は二ヶ月から三ヶ月程度と意外に短い。それは日本の日没時刻とバンクーバでの日出時刻による問題で、つまりは伝播経路が夜間でないと電波は到達し
ない。つまり、それは電離圏伝播であると思える。
400km程度の距離を離れた日本の二局が発した信号が、約7,000km離れたバンクーバで受信されているのを観測していると、時間経過による受信レ
ベルの変動(フェージング)が両局で同じ様にはならない。片方の局が強く受信されていると、もう一方の局の信号は弱く、まるでシーソーの様だ。 約
7,000km飛んで400kmの違いで受信レベルが異なる動きをする。二局の距離に対する、受信レベル変動量や変動の時間的差の相関は分
からないが、この現象を応用してバンクーバからの信号を日本で受信する事を考えると、ある程度の距離を離した二地点で受信するダイバーシティーを行うと受
信レベルの変動を抑えられて、受信が途切れる事を防げて、受信能力を大きく改善する事が可能かも知れない。
●VE7TIL 153kHz VOR(ボイス・オブ・ロシア)プロッタの観測
ロシアの153kHz長波放送VORの受信レベル及び周波数を、24時間毎日プロットされているのを観測しつつ、上記135kHzグラバーの日本からの信
号も同時に観測すると両者の相関がある程度判り、日本からバンクーバに135kHzの信号が届く具合を153kHzプロッタを頼りにある程度推測すること
が出来る。 153kHz VORのプロッタの受信信号は幾つかの数十分周期の変動が合成されてフェージングが生じている様に見える。その原因は不明だ。
JF2NRI
さんのBlogで見て、自分もやってみました。計算条件入力で
「実送信電力」と
有りますが、あまり聞かない用語なので少し迷いましたが、デフォルト値で25kWが設定されていて、これは「はがね山」のデータとの事だったので設備の
データを見ると、空中線電力50kW、効率約45%と書いてあったので、効率50%でデフォルト値に等しくなる事から、実送信電力は輻射電力(放射電力)
であると判断して計算条件を入力しました。
具体的にはEIRPの3分の1の値を1000倍して入力する、つまりEIRP=50mWならば16.6を入力する。1000倍しないと小数点以下の小さな
数字になって具合が良くないと思いそうしました。 EIRP=1Wならば333を入力する。プログラムでは実送信電力をkWの単位で扱うので、計算結果か
らkW補
正と、1000倍した補正の合計で60dBを引くと正しい値になる。
何か、それらしい値が出てきます。
●その後
JF2NRI さんが同じ条件で追試した所、当方の結果とは全く異なる値になるとの事でした。
元ファイルのダウンロードから再度全てやり直してもNRIさんとは合致しませんでした。
設定パラメータ MON=12, YR=1, P=333(計算後の値から60dB引いて、放射電力P=0.3WつまりEIRP=1Wに補正する),
FREQ=136.5, LATRLONR=八街市 35.66 140.30 , LATT=39.49 , LONT=140.42
(秋田県大仙市) 。
他の設定項目は説明書に記述が無いのでこれ以上検証できずこの件は忘れることにしました。
●更にその後
JF2NRI さんと双方の違いを検証した所、周波数設定が 136.5kHz と 137.78kHz
で両者で微妙に異なっていた事が原因で、全く同一数値にすれば両者で再現性があるとの結論に達しました。同様な現象は緯度経度の設定でも同様に現れて、小
数点以下4桁以上の入力が可能で3から4桁程度まで計算結果に反映される模様です。しかし、計算結果出力のTEXTファイル上では、緯度経度が丸められて
小数点以下2桁までしか表示されないので入力数値に注意が必要です。
この現象は、地表波と電離圏反射波が合成された結果が受信される時の位相により減衰したり増大したりする現象で周波数が異なったり緯度経度が異なって相
互の距離が異なれば当然位相も異なる訳ですから、この様な大きな計算結果の違いが生じたと推測されます。
従って、その事を知った上でこの計算プログラムの結果を理解する必要が有りそうです。
●ダイバーシティー受信
上記の受信レベル変動を低減して通信を安定させるには、ダイバーシティーが有効かも知れない。つまり少し離れた地点の受信信号を切り替え受信したり、周
波数を変えたりして良好な側の受信信号を利用する。
・株サムウエイ135kHz送信機
・50W製品の保証認定における注意事項
・JH2CLVによる評価記事:http://www5a.biglobe.ne.jp/%7Ejh2clv/tx2200atest.htm
・オプション(02) 2010.Jul / QRSS/DFCW対応
ヒートシンクのフィンが大幅に長くなり奥行きが増した、出力トランスの外形35mmが42mmにUP、太い巻線。
Keyジャックのステレオ端子の空き端子で周波数シフト信号を入力する。
・TX-2200A改良希望意見(オプション(02) QRSS/DFCWに対応した2010年モデルに対して)
1、受信プリアンプ内蔵
2、10MHzへのアップコンバータ内蔵
3、エレキー内蔵
4、終段の電源効率向上
5、リモコン用のシリアル端子が欲しい
6、ビーコンモード組込
7、AFSK、APSKで変調を可能とする(WSPR、PSK31など)
|
|
| ・
(有)
アイキャスエンタープライズ 135kHz機器 他 |
|
・Juma社136kHz送信機キット
|
組立て記
|
JR1CHU
さんの組立て記 BLOG
保証認定申請その他の記事もあり
|
●トランシーバ
以下の製品は135kHzバンドの電力増幅器を内蔵してはいないものの、外部に電力増幅器を設ければ実質135kHzバンドのトランシーバとして動作す
る事が期待されます。トランスバータや受信コンバータは要りません、直接135kHzバンドで送受信が出来ます。
近い将来(2013年?)500kHzバンドが開放された場合にもこの様な方式が導入されるかも知れません。
他にも高級な製品では同様な機能を備えている物が有るかも知れません。
・IC7800
:IC7800では受信感度、周波数安定度
も135kHzバ
ンドでのCWは勿論、QRSS/DFCW/WSPR/PSKなどの運用に耐えると推測できます。
・135kHz帯の送信出力 -20dBm(0.01mW) (メーカによる改造)
・0.1MHz〜1.7999MHzの受信感度(TYP)が規定されている。
・極めて高い周波数安定度 ±0.05ppm以内(0℃〜+50℃)
・SSBモードを使って外部オーディオトーンによりDFCW、WSPR、PSKなどの信号が得られる
・TS590 (2010年10月発売)
:TS590ではスピードの極めて遅い120秒モード(DXでよく使われる)での
QRSS/DFCWにおいて送信時の内部発熱による周波数変動に多少心配があり、確認を要しますが、通常のCWや30秒モードよりも早い
QRSS/DFCWやWSPRでは恐らく現状のままで問題がないでしょう。
唯一心配なのが、送信での1Hz単位の周波数設定が上手く可能かどうかです。これは、CWでは問題ありませんが、QRSS/DFCWなどでは最低でも
1Hz単位の送信周波数の設定と読取が不可欠で、0.1Hz単位があれば申し分無いです。製品の写真を見ると1Hzの位の周波数表示桁がありません。周波
数のFINEボタンが有って、これで1Hz単位で周波数を操作出来ますが、1Hz表示が無ければ約に立ちません。また、FINEにした上でXITの周波数
表示で1Hz単位が表示されますが、XITでのシフト量がメイン周波数表示をも追従させる方式なので、メインの周波数表示とXITの周波数表示から実際の
周波数を読み取る事は少し複雑かつ不便であり、読取を間違える可能性もあります。FINEモードでメインダイアルで操作すると1Hzの位の値が読めなです
が、その状態からXITで操作しても基の1Hz単位の値が解らない所からの1Hz単位のXITシフト量が表示されても困ります。
しかし無償配布されるPCコントロールソフトでは1Hzの位の周波数表示があると思われますので(TS480で確認済みで類推でTS590もOKかと)
何とか使える模様です。
AFSKによるDFCWにおいて0.1Hzの周波数シフトがDX
QSOで要求されるかも知れませんが、QRSソフトで0.1HzシフトのDFCWトーンを発生できましたので、135kHzバンドで直接0.1Hzシフト
のDFCWの発生は問題ないと思われます。
プリアンプまたはRFアンプをONすると逆に感度が大幅に劣化する製品が有りますが、TS590では大丈夫と店員が言っていました。
・送信ドライブ出力(約0dBm)を外部に取り出すことができるドライブ出力(DRV)端子を装備(135kHzバンド含む)。
・130kHz〜522kHzまでの受信感度が保証されている。
・±0.5ppm(-10〜+50度C)の高い周波数安定度が標準装備。
・SSBモードを使って外部オーディオトーンによりDFCW、WSPR、PSKなどの信号が得られる。 |
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■
市販受信
機(トランシーバ含む)の135kHz受信性能:
下記は135kHzバンドを直接受信する前提での表です。これ以外に周波
数コンバータ(トランスバータ含む)を使ってHFのアマチュア無線バンドで受信す
ることが行われていますが、この場合にはコンバータの性能に問題がなければほとんどの場合CWでは使えるでしょうが、QRSSでは周波数変動の問題で使え
るかどうかは分かりませんし、むしろQRSSでは周波数コンバータを使って高い周波数のバンドに持ち上げると不利になるのが一般的です。
QRSSの受信では、数十ミリヘルツ未満の周波数変動に抑えることが良いでしょう(ARGO受信画面でQRHがあまり目立たない)。
ヒント:Pre-amp(RF
amp)の類が挿入されていると感度劣化する場合がある。
一部の高級品以外のTRCVのほとんどは、
135kHz
バンドに周波数ダイアル合わせられるという程度で感度はほとんど保証されていない(どんなに感度が悪くても文句は言えない)場合が多い。 しかし、それら
の機器で受信し
てみて「感度が悪い」と直ぐに諦めてはいけない(アンテナでの受信雑音が大きくて受信感度が大幅に劣化している場合が多い
ので、それと間違えないように注意)。プリアンプをOFF(ONの間違えではない)してみると、意外に使える感度になる場
合がある。プリアンプをOFFする事を別の
呼び方で IPO(Intercept Point Optimization) と呼んでいる場合もあるが、この場合には IPO
をON、つまり高周波増幅回路をOFF、にする。これは、135kHzバンドが性能保証外の周波数の為に、プリアンプ(高周波増幅回路)の周波数特性がこ
の低い周波数まで伸
びていない為に、プリアンプをONすると逆の効果になるなどの原因が考えられる。
また、CW
IFフィルタが装備されていないと、SSB等々の広い帯域で受信する為に当然にノイズが大きくなるので、値段が高いがオプションのCW
IFフィルタ(物により250Hzから500HZの狭帯域)を装備すると了解度や混信が軽減されるかも知れない。 FT817NDにはCW
IFフィルタ(300Hz又は500Hz)、及び周波数安定度0.5ppm(常温時)のオプションもある。
KENWOODの製品ではメイン周波数表示に1Hzの桁が表示されないモデルがある模様です。従って、QRSS/DFCWなどの精密な周波数が要求され
る場合には注意が必要です。この場合でもRIT/XIT周波数表示では1Hz表示桁が出てくる模様ですが、メイン周波数表示との連携で実際の送受信周波数
を読み取る事に混乱を生じる場合もあります。
2010.Oct.19
型
名
|
メー
カ
|
Type
|
CW
|
QRSS120
|
備
考:あくまでも参考情報として下さい、結果に何の責任も持ちません。
|
AOR7030
|
AOR
|
RX
|
○
|
?
|
G3LDOお勧め |
IC706MK2
|
ICOM
|
TRCV
|
△注1 |
△注
1, 2 |
注1:TS480比20dB程度のプリアンプ必
要、注2:高
安定基準発振器±0.5ppm、及び空冷ファンの常時動作の改造要す |
IC7200M
|
ICOM
|
TRCV
|
△
|
△
|
このバンドでPre-amp
をONすると感度が劣化する場合がある。ロランノイズに対してNBの効果があまり認められない(CW, SSB, NB Level
Adj)ので、地域によっては受信が苦しい。なるべく狭い帯域幅にしてNB Level
を100%近くにすると効果が出てくる。RF
GAIN調整を絡めるなどでNB効果を最大限引き出す方法などが検討課題。ロランノイズが無ければ受信性能は合格レベル。 標準で周
波数精度と安定度はQRSSに耐えるが、送信には勧め
られません。
|
IC7400
|
ICOM |
TRCV
|
△注
|
?
|
注:
136.5kHzで自己中毒あり |
IC7800
|
ICOM
|
TRCV
|
○
|
○
|
CQ誌2009年7月号の広告で『メーカー製唯
一の135kHz対応機』とのこと。仕様を見ても十分な性能。 |
R-75
|
ICOM
|
RX
|
○
|
○
|
VE7SLお勧め
|
TS50
|
Kenwood
|
TRCV |
○
|
?
|
7L1RLLがCWで使用
|
TS480
|
Kenwood
|
TRCV |
○
|
○注
|
JH1GVY使用。搭載ノイズブランカはロランノ
イズに対して効果が大きい。
注:Option
高安定基準発振器±
0.5ppm搭載、及び空冷ファンの常時動作の改造要す。
|
TS590
|
Kenwood
|
TRCV
|
○ |
○?
|
標準で0.5ppmの周波数安定度、2010年
10月発売、130kHz - 522kHzの感度が保証されている。?:実力未確認
|
TS850
|
Kenwood
|
TRCV |
○ |
○注
|
G3LDOお勧め。JH1ARY
情報:感度はHF並。 JA1SGU、JH1INM、7L1JHN も使用。注:QRSS120では多少QRHだが実用域 |
| FRG100 |
Yaesu |
RX |
○ |
△注 |
VK2XVお勧め 注:2ppm TCXO |
| FT817ND |
Yaesu |
TRCV |
○ |
○ |
VK2XV情報:FRG100比感度が16dB劣
る。
IPO
をONしないと感度が劣化する場合がある。
TS480比約6dB感度が劣る。ノイズブランカがロランノイズに対して効果が薄いがRF GAIN調整などで更なる検討が必要。
OSCオプション取り付けでQRSSに何とか使える周波数精度と安定度。
|
FT847
|
Yaesu |
TRCV |
X
|
X
|
VK2XV情報:FRG100比31dB劣る、周
波数誤差:数ヘルツ。
|
| FT920 |
Yaesu |
TRCV |
○ |
? |
JA1CNMがCWで使用 |
受信機
(TRCV)間の周波数差例:

同一信号の受信をコンバータを介さず137.78kHz直接受信してARGOで記録してみた、一目盛が0.1Hz。
各TRCVは送信しないでウォームアップ後。絶対精度ではなく、相互間の差だけを見てください。
最初(左端)の一番低い周波数の輝線がIC7200M、次がFT817ND(REF OSC オプション付き)
最後(右端)がTS480DAT(REF OSC オプション付き、空冷ファンを常時作動)。
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号年月
|
誌名
|
タイトル
|
サブタイトル
|
筆者
|
2009. 1
|
CQ
|
JA
ハムに135kHz帯解禁迫る!
|
無線通信の
原点「長波帯」日本でも解禁。海外事情から135kHzを探る
|
JE1SPY
芦川栄晃
|
2009. 2
|
CQ |
135kHz帯, 7MHz帯
|
新しいアマ
チュアバンド最新事情
|
編集部
|
2009. 3
|
CQ |
135kHz帯等価等方輻射電力の解説
|
2200m
バンドの解禁迫る!
|
JE1SPY
芦川栄晃 |
No.7
2009.3
|
別CQ |
長波136kHzテスト
用発振器を作ってみる |
マニアの製作 |
JJ1SUN
野村光宏 |
| 2009. 4 |
CQ |
135kHz帯送信機
|
バンド解放
に先駆けて製作 蘇るアマチュアの心 長波 2200mバンドにチャレンジ!
|
JA1HQG
有坂芳雄
|
2009. 4
|
CQ |
先駆
者ヨーロッパの136kHz事情
|
新しく割り
当てられる135kHz帯の施行に向けて
|
JA3AER
荒川泰蔵
|
2009. 5
|
CQ |
新バ
ンド“135kHz帯”を始める方法
|
無線通信の
原点 (翻訳:JA3AER 荒川泰蔵) |
G3LDO
Peter Dodd |
2009. 8
|
CQ |
135kHzアンテナとその整合
|
英国からの
長波レポート (翻訳:JA3AER 荒川泰蔵)
|
G3LDO
Peter Dodd
|
| 2009. 9 |
CQ |
135kHz帯用CW送信機の製作
|
手作りで
チャレンジ開始
|
JA1MVK
加藤久ニ
|
| 2009.10 |
CQ |
135kHz
EHアンテナの試作
|
波長
2,200mへの挑戦!
|
JA3FR
上銘正規
|
| 2009.10 |
CQ |
ハムフェアで
135kHz公開交信実験 |
波長2,200m、究極のハムバンドにチャレンジ |
JA1HGY
間下尚彦 |
| 2009.11 |
CQ |
真空
管式135kHz帯受信機の製作
|
5球スー
パー・ラジオ5S-STDを活用して
|
JA1BVA
齊藤正昭
|
| 2009.12 |
59 |
135kHzバンドで太平洋横断及び縦断の
伝送を果たす
|
|
JH1GVY
森岡進
|
|
No.10
2009.12
|
別CQ |
資料編 資料1
135kHz用SWRメータの製作 |
135kHzに見られるインピーダンス・ブリッジ
とSWR計の表示の違い
|
JJ1GRK 高木誠利
|
2010. 2
|
CQ |
数式抜きで2200mバンドがわかるお話
|
特別企画
長波帯135kHzの世界/100年を経てアマチュアに戻った長波帯
|
JE1SPY
芦川栄晃 |
2010. 2
|
CQ |
ハイブリッド式135kHz帯送信機の製作
|
特別企画
長波帯135kHzの世界/5球スーパー受信機とコンビを組む
|
JA1BVA
齊藤正昭
|
号年月
|
誌名
|
タイトル
|
サブタイトル
|
筆者
|
2010. 2
|
CQ |
135kHz帯のアンテナ製作・調整について
|
特別企画
長波帯135kHzの世界/すべて初めてのことばかりだった
|
JA1MVK
加藤久ニ |
2010. 3
|
CQ
|
136kHzアンテナの考察 第1回
|
長波用空中線の設計手法を学ぶ 136kHz
アンテナの性質を考える
|
JF1DMQ 山村英穂
|
2010. 5
|
CQ |
136kHzアンテナの
考察 第2回 |
長波用空中線の設計手法を学ぶ ア
ンテナ容量の測定とLCRメータ |
JF1DMQ
山村英穂 |
2010. 6
|
CQ |
136kHz→10MHz受信コンバータの製作
|
HF帯受信機で136kHz帯を受信する
|
JA1BVA
齊藤正昭 |
|
No.12
2010. 6
|
別CQ |
HFダイポールを
135kHz用T型アンテナにする実験
|
話題の135kHzアンテナを身近に実現する
|
JJ1GRK 高木誠利 |
| 2010. 7 |
CQ |
136kHzアンテナの
考察 第3回 |
長波用空中線の設計手法を学ぶ 136kHzロー
ディング・コイルの設計@ |
JF1DMQ 山村英穂
|
| 2010. 9 |
CQ |
136kHzアンテナの
考察 第4回 |
長波用空中線の設計手法を学ぶ 136kHzロー
ディング・コイルの設計A
|
JF1DMQ 山村英穂 |
2010.11
|
CQ |
136kHzアンテナの
考察 第5回 |
長波用空中線の設計手法を学ぶ 136kHzロー
ディング・コイルの試作@ |
JF1DMQ 山村英穂 |
| 2010.12 |
CQ |
135kHz帯ハイパワー送信機の製作 前
編 |
電源用FETを利用した |
JJ1GRK 高木誠利 |
| 2010.12 |
CQ |
JA7NI 136kHz帯でVE7と交信!
|
(DX
Worldのコーナー P192) |
-
|
| 2011. 1 |
CQ |
136kHzアンテナの
考察 第6回 |
長波用空中線の設計手法を学ぶ 136kHzロー
ディング・コイルの試作A |
JF1DMQ 山村英穂 |
| 2011. 1 |
CQ |
135kHz帯ハイパワー送信機の製作 後
編 |
電源用FETを利用した |
JJ1GRK 高木誠利 |
| 2011. 3 |
CQ |
136kHzアンテナの
考察 第7回 |
長波用空中
線の設計手法を学ぶ 136kHzインピーダンス・マッチング |
JF1DMQ
山村英穂 |
2011.
4
|
CQ |
135kHz帯へオン・エアするアイデアあれこれ
|
交
信する際
のコツや実践的なテクニックを紹介 (3月号で予告) |
該当号に記事無
|
| 2011.
5 |
CQ |
135kHz帯用送受信コンバータの製作
|
135kHz
帯でPSK31モードにトライしませんか
|
JA1MVK
加藤久ニ |
| 2011.
5 |
CQ |
136kHzアンテナの
考察 第8回 |
長波用空中
線の設計手法を学ぶ 送信する |
JF1DMQ
山村英穂 |
号年月
|
誌名
|
タイトル
|
サブタイトル
|
筆者
|
2011. 7
|
CQ |
136kHz
アンテナの
考察 第9回 |
長波用空中
線の設計手法を学ぶ 周辺機器@
(インピーダンス計、RF電流計、絶縁整合トランス)
|
JF1DMQ
山村英穂 |
| 2011. 9 |
CQ |
136kHz
アンテナの
考察 第10回 |
長波用空中
線の設計手法を学ぶ 周辺機器A (受信BPF 2種)
|
JF1DMQ
山村英穂 |
2011.11
|
CQ |
136kHz
アンテナの
考察 第11回 |
長波用空中
線の設計手法を学ぶ 周辺機器B (SWR計、QRSSインターフェース) |
JF1DMQ
山村英穂 |
| 2012. 1 |
CQ |
136kHz
アンテナの
考察 第12回 |
長波用空中
線の設計手法を学ぶ アースを考える
|
JF1DMQ
山村英穂 |
2012. 3
|
CQ |
136kHz
アンテナの
考察 第13回 |
長波用空中
線の設計手法を学ぶ アース、接地技術 |
JF1DMQ
山村英穂 |
2012. 5
|
CQ |
136kHz
アンテナの
考察 第14回 |
長波用空中
線の設計手法を学ぶ アースのRF特性 |
JF1DMQ
山村英穂 |
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■
アンテナ氷結の影響:
JA7NI
冨樫さんが、アンテナ氷結についてご自身のBLOGで書かれている。 それによるとアンテナに氷結すると大幅に損失が増えて結果的にアンテナ入力インピー
ダンスの抵抗分が大幅に増えるのでSWRの悪化につながる。同調周波数にも影響している模様。 ロシアの局も氷結で送信出来ない状況があるとも書いてあっ
た。 当然にアンテナの利得も低下すると思われる。 面白いのは、氷結状態でSWRと共振周波数を合わせて送信しているとアンテナの氷結が融けて元に戻っ
たとの事。 これは送信の電力損失が氷結を融かしたのか天候がそうさせたのかは解らないが、送信電力がそうさせたという可能性もあるかも知れない。アンテ
ナ線に氷結した場合の対策としてこれが使えると便利かも知れない。つまり、氷結が融けるまでは損失が多いのでその状態での電波は弱いが氷結を融かす為に送
信し続けて、融けた後にアンテ
ナを再度調整し直せば普通に使える様になる。
■
グラスファイバーポールを使う場合の風に強いアンテナの建て方:
グラスファイバーポールを使ってアンテナを建てると、風で傾いた場合に同調周波数が変
化して修正を迫られる事がある。 なるべく風の影響を少なくするアンテナの建て方がある。
●硬めのポールを使う
極端な話、例えば全長18mのW-GR-1800H
などの太いポールの先端の幾段かを取払い、10m程度に短くして使うとほとんど風を気にしなくて済む。
●逆L形アンテナ
逆L形(同類の傾斜形の逆Lも同含む)はアンテナの中では輻射性能
が高く、且つ又、建て易い形状の代表格だ。 二本骨の傘形と比較してもエレメント高さと全長が同じならばほぼ同じ輻射性能がある。水平エレメントも高さを
高く保持する事が大事だ。 この逆L形は水平トップロードエレメント
の展開張力とそれに対するポールの反発力の為に風に対して割合と安定だ。
但し、ポールが柔らかいとエレメントの展開張力により頭を垂れて高さが下がり、輻射性能も下がってしまうので、硬めのポールが望ましい。
●二本骨の傘形(傾斜T形、矢形)
二本の骨の展開方向とポール支点が一直線上になると、形は美しいが横風に弱くて風下に傾いてしまう。骨エレメント展開の為の地上の支点とポールの支点が
作る三角形は、横風に対して三支点を結ぶ直線を回転軸として簡単に傾いてしまう。 移動運用では難しいかも知れないが、横風にならない向きに建てられれば
少しは風に強くなる。
横風の場合には、骨エレメント展開の為の地上の支点を風上方向に少しだけ移動してアンテナを三角ピラミッドの様な形にすると風に対して安定になる。
●四本骨の傘形
骨エレメント展開が四方向になるので風に対してアンテナ形状が非常に安定する。硬いポールを使えば15m高のアンテナでも強風でない限り風を気にしない
で済む。
135kHzバンドのアンテナを建てようとするとHFのアンテナを揚げているタワーを
支持柱として活用するのが手っ取り早い。しかし、タワーによる損失は大きいと思った方が良さそうだ。
シミュレーション条件:
高さ10m、水平部10mの逆L形135kHzアンテナをベースローディング、垂直部を高さ10mのタワーに沿わせる。
●損失シミュレーション結果
タワーから5cm離した場合: 約5dBの損失が発生
タワーから1m離した場合: 約1.4dBの損失が発生

1m離しても、タワーが無い場合に比べてこれだけの損失が発生する。
HF帯ローバンドの逆V形アンテナなどを給電同軸ケーブルを垂直部とした135kHz傘形アンテナとして使う場合に、同軸ケーブルをタワーに絡めていると
損失は5dBではとても済みそうにない。損失の原因はアンテナと結合してタワーに電流が流れる為だ。図で青の線が水平偏波電流、赤の線が垂直偏波電流、黒
の太い線がタワー、黒の細い線がアンテナワイアで間隔は1mとした。タワーの電流がアンテナに流れる電流に対して逆相になっている事に注意。つまり
アンテナに流れる電流による輻射の一部分をタワーの電流による輻射が打ち消す(タワーとアンテナの垂直部分がツエップアンテナのハシゴフィーダに少し似た
動作になる)事で垂直部分からの輻射が少なくなってしまう。結果的にアンテナとしての輻射抵抗が下がっている。
また、この損失はアンテナ入力抵抗に反映されてそれが高くなるかもしれない。
これに対する解決案はここに書いてあります。
ON7YD
Antennas for 136kHz Tower (日本語訳は
こちら)
●135kHz タワードライブ・アンテナ
上の解決案は、既存のタワーを135kHzバンドのアンテナの一部分として活用できるので、160mバンドのタワードライブとまではゆかないが、準タ
ワー
ドライブとも言える大変重宝な方法で、135kHzバンドのアンテナ建設をためらっている局には建設を容易にする重要な技術かもしれない。
●放電
また、ローディングにより傘形アンテナエレメントは垂直部の同軸ケーブルも含めて数kVから十数kVの高電圧を帯びるのだが、普通の同軸ケーブルの外皮
絶
縁の耐圧は数百ボルトしかないので、仮に同軸ケーブル外皮がタワーなどに接触しているとその部分で絶縁破壊を起こして放電してしまい、ほとんど
135kHzのアンテナに
はならなくなってしまいそうだ。同軸ケーブルの外皮は放電で穴だらけになり雨水が浸水してくるかも知れない。
●
損失シミュレーションの追試結果 2010.Jun.23
タワーに沿わせて135kHzバンドのアンテナを建てている場合に、上記シミュレーションに比べて、どうも結果が良くない様に思えるので、追加でシミュ
レーションしてみた。高さ20mのタワー先端にHFマルチバンドビームアンテナを想定した15mx15mのクロスバーを取り付けて、135kHzのアンテ
ナはタワーから1m離して高さ19mの単純垂直、つまり逆エルの様な水平部分が無い。タワーとアンテナの各々の接地抵抗は10Ω、ローディングコイルのQ
は
300に設定。
結果は、タワーと1mの距離を取っているにも関わらず、タワーが無い
(19m垂直ア
ンテナ単独の)場合に比べて何と6dB以上の損失がある(電力では四分の一以下になる)。タワーが無くせない場合や、距離が取れない場合には、やはり、上
の図の逆エル形の様にタワーから離れた水平エレメント部分を設ける事が次善の策になる。
■
河原から橋に引き上げたアンテナの損失
このバンドの移動運用で簡単にある程度の高さの垂直アンテナを建てよう
とした場合に、誰でもが思いつく方法の一つに河原から橋にアンテナワイアを引き上げる(橋から吊り下げる)というのがある。 しかし、タワーに沿うアンテ
ナ同様に損失はかなり大きくなる場合がある。
シミュレーション条件:
高さ10mの接地型垂直アンテナをベースローディング。ローディングコイルのQ=300、接地抵抗20Ωを設定。大地は完全導体、エレメントは直径
1.5mmのアルミ針金。
橋は全長100m高さ12mで6mの間隔で平行した3本の直径20cm導体を橋の走行面として設定。橋の両岸端合計6箇所に損失抵抗5Ωを設定。橋脚は両
岸のみとした。 アンテナは橋の長さの中程(50m)の位置に橋の幅方向に
Xメー
トル離した。つまり、垂直アンテナの先端は橋の幅方向の端から水平に
Xm、
下方
に2mの位置にある。以下は水平方向距離
Xを変えた場合とアンテナを
逆エル形とした場合の利得シミュレーション結果。
逆エル形:橋から遠のく方向に垂直アンテナ先端に10mの傾斜下降エレメント追加、端点高さ約6.6m。
●利得シミュレーション結果
橋が無い場合(垂直アンテナ)=−34.84dBi 0dB基準
橋がある場合(水平方向0m)=−41.85dBi 約7dBの利得低下
同 上、 水平方向2m =−
40.87dBi 約6dBの利得低下(電力で四分の一)
同 上、 水平方向4m =−39.85dBi 約5dBの
利得低下
同 上、 水平方向6m =−38.94dBi 約4dBの利得低下
同 上、 水平方向8m =−38.18dBi 約3.3dBの利得低下
同 上、 水平方向22m =−35.83dBi 約1dBの利得低下
橋が無い場合(逆エル形) =−30.82dBi 単純垂直形に比べて約4dBの利得向上
橋がある場合(水平方
向8m) =−33.39dBi 橋が無い場合に比べて約2.6dB
の利得低下
同 上、 水平方向19m =−31.84dBi 橋が
無い場合に比べて約1dBの利得低下
橋上コイル逆エル(水平方
向0m) =−33.48dBi 距離を取らなくても二つ上の水平方
向8mの例(河
原コイル)とほぼ同じ利得
シミュレーション結果を見れば、橋との距離をそれなりに確保しても、橋は明
らかにアンテナの利得を極めて大きく低下させる。
考えられる対策としては、
@言うまでも無く、橋や土手には近づかない。
A橋や土手を使わずに、10m程度のグラスファイバー竿をタイアベース又は
ステー3本で平
地に建て、それを利用する。
Bアンテナは単純垂直形ではなく、逆エル形や傘形にする。
Cどうしても橋を利用したければ、
-1、アンテナを逆エル形又は同等の形として、橋から遠ざける方向にトップロードエレメントを設ける
-2、橋から真直ぐにエレメントを降ろすのではなく、糸などで横に引いて橋との距離を取った場所からエレメントを降ろす。
-3、周囲への安全性等から現実的では無いかも知れないが、技術的な可能性しては、12m垂直エレメントは河原から引き上げ、橋の上に置いたトップ・ロー
ディングコイルを介して水平エレメントを橋から遠ざける方向に設ける。この場合、給電点とバリオメータは橋の上でも、河原でも構わないと思われるが、橋の
上の場合には絶縁トランス相当が必要かも知れない。 2010.Jun.29
●
電柱に張られた電線も橋と同じ?
目を転じて電柱に張られた電線を見ると構造は橋のシミュレーションとあまり変わらない構造になっている事に気が付く。電線から数メートル離したアンテナで
も数デシベルの損失があるのではないだろうか。 2010.Jun.29
●河原の地質
橋以外に注意するのは河原(河川敷)の地質だ。関東平野の中程から海寄りに位置する自宅周辺の川では、河原に石がゴロゴロしている光景は滅
多に見ない。それは泥の堆積(関東ローム層)だが、一方、例えば神奈川県を流れる相模川の河原では結構下流の厚木市辺りでも岩と言うか石がゴロゴロとして
いる。河原に草が生い茂っていてもその下は分厚い岩石の層があるかも知れない。その様な河原ではアースマットでの接地は損失が大きいかも知れない。水田地
帯などの場所を選ぶ方がアースマットの接地損失は少ないかも知れない。
余談だが、厚木市と座間市が挟む相模川の両岸近くの水田には土のあぜ道は無くて、田はほとんどコンクリートで仕切られているので、アンテナを建てるのにス
テーを張ろうとしても地面が無くてステーを留める為の杭が打てない。 2010.Jun.29
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■
送信用ループアンテナ(MLA):
●『マグネチック・ループ・アンテナ(MLA)は1.9MHzでもあまり
高い効率が得られないのに135kHzで考えるなんて馬鹿です。』誰でもそう思うだろうし、馬鹿でかい物を作ったとしてもこのバンド
でのモノポール系(逆エルやT形などの容量トップロード系)に比べてアンテナ利得は大きく見劣りすると誰でも思うでしょう。
しかし一方、実際にモノポール系アンテナを日本の住宅事情で建てようとして色々と考えると、非常に困る
事が多いのも事実で、野原の一軒家でなければ実現が難しいと疑心暗鬼に捕われる。
そのモノポール系アンテナで考えられる困る事は、
1、安全性:
エレメント上で数kVから数十kV(RMS)の高電圧が掛かっているので非常に危険で、近寄ると高周波火傷をする。隣の家のベランダに人が立っていて危険
は無いでしょうか。虫取り網を持った子供がアンテナに触れたらどうなるか。
2、環境損:
アンテナ周囲に近接した建物や木立にわずかな静電容量結合が有っても大きな損失が生じるのでは。 住宅が密集した地域では、住宅の屋根よりも低いアンテナ
部分は地中よりはマシだが半地中並の電波の損失が有って電波が飛ばないのでは。
3、電磁妨害:
非常に高い高周波電圧がアンテナに掛かっている為に、簡単に周囲の電線、電子機器に結合して電磁妨害が出易いのでは。
4、大きなアンテナ寸法:
例えば空中線電力50WでEIRP=1Wを実現しようてすると、接地抵抗20オーム、ローディングコイルのQ=300を想
定して、50m以上の高さの
バルーンアンテナが必要になる。
●
必要な効率
前置きが長くなったが、
136kHz
の送信用MLAを考えてみる、
MLAの
場合、輻射効率ηはアンテナ入力抵抗Rinに対する輻射抵抗Rradの割合で決まり、つまりη=Rrad/Rin で Rin
のほとんどはエレメントの損失抵抗。しかし、HFでのMLAの様に100%近い効率を要求される訳ではないので例え、Rradが小さくてもエレメントの損
失抵抗をRradに見合った小ささに出来れば「必要な効率」を得られるのではな
いか。
必要な効率とは例えば今回、空中線電力P=50W(≒17dBW)でEIRP=1W (=0dBW)を目指す訳だからアンテナ利得Gi
は、 EIRP
= P・Gi から、
Gi = EIRP/P = -17dBi が必要。
地上近くに置いた無損失ループアンテナでの利得が3倍(4.76dBi)有るので
効
率としては約-
21.76dB、つまり0.67%程度で良いのだ。HFでの場合とは事情が異なって、この程度の効率で
135kHzバンドでは優秀なアンテナの部類なのだ。
試しに、
10mx10mのループを考えて -17dBi
の利得が得られるエレメントの直径をアルミパイプでMMANAで計算してみた所、結果は直径44cmだった。
直径22cmでは3dB利得が落ちて -20dBi となって100Wの電力でEIRP=1W。
直径11cmでは6dB利得が落ちて -23dBi となって200Wの電力でEIRP=1W。
当然、ループの寸法を大きくすればもっと細い径で良いので、200Wの電力でEIRP=1Wを実現できるMLAのエレメント直径が10cmを切る可能性が
あって135kHzバンド送信用MLAは現実味を感じる。このアルミパイプの径と外形寸法は大きな門を建てたと思えば決して不可能ではないのではなかろう
か。
そこで、話を戻してエレメントに印加される電圧を計算すると、エレメントは接地してそこでは電位を大地と同じに保てるが高さと共に電圧は上昇してトップ
の同調コンデンサの所で最大になり、少し怪しいがRin=0.004オームになるので、P=50Wにすると約112A(RMS)が流れて同調コンデンサが
約66,000pFなので約2kV(RMS)になる。
印加電圧を比較すると10mx10mの逆エルでは利得が -30dBi 程度しか得られないが(
接地抵抗20オーム、ローディングコイル
のQ=300を想定)、
50Wを入力すると約9.4kV(RMS)がエレメントに印加される。これに約1kWを入力するとやっとEIRP=1Wになって、印加電圧はその4.5倍
の
42kV(RMS)になる。MMANAの計算能力を超えているかも知れないので計算が正しいかは良くは判らないが、MLA選択の余地はあるかも知れない。
●
VE7TILの送信用ループアンテナ
JA7NI
との交信を果たしたVE7TILはその時にLoopアンテナを使った。それはそれまで使っていたモノポール系アンテナ(電界型と言われる)に比べて、送信
においても、また受信においても良い結果をもたらした模様です。 これは、一つにはTILのアンテナ周囲の環境にあるかも知れません、つまりモノポール系
アンテナが周囲を高い木
立に囲まれていて、それに対する静電容量結合でのアンテナ電流の吸収が行われて、輻射抵抗の低下と損失抵抗の増大により結果的にアンテナ利得が低下してし
まうのではないか。 一方、ループアンテナ
(磁界型といわれる)は周囲の環境に影響され難いと言われている。
VE7TILのループアンテナをMMANA
上で再現してみると、高さ20m、長さ30mの長方形で、地上高は不明だが最も低い所で5mとして考えてみた。 ワ
イアーはAWG#2(規格では直径6.544mm)のアルミ線、同調容量は8.4nF(8,400pF)。送信電力1kW、アンテナ電流37.7Aである
模様。
MMANAでの計算結果は、あまりにも低い輻射抵抗によりMMANAでの計算限界を超えているかも知れないが下記の通り。
利得=−23.1dBi 、アンテナ入力抵抗 Rin =0.633Ω 、輻射抵抗 Rrad =1mΩ (大地は完全導体とした)
利得が−23.1dBi なので50Wの電力では約6.1dBの利得不足で EIRP=1W を実現できない。
●しかし、TILの送信電力が P=1kW=30dBWとして
EIRP
= P・Gi から、
EIRP
= 30-23.1 = 6.9dBW = 4.9W が達成出来ていたかも知れない。
●一方、輻射抵抗 Rrad = 1mΩと、アンテナ電流 I = 37.7A
、地上近くに置いた無損失ループアンテナでの利得 G=3倍(4.76dBi) からEIRPを計算すると、
EIRP = I
2・Rrad・G = 4.26W になる。
●また、アンテナ入力抵抗 Rin =0.633Ωと、アンテナ電流 I = 37.7A 、から
空中線電力は900Wになる計算。 計算により多少の誤差は出るがいずれにしても、VE7TILは送信出力1kWで、20mx30mのループアンテナを使
い4Wから5W
程度のEIRPを達成しているかも知れない。
●
JG1JZL(JA5FP)の送信用ループアンテナ
JA5FP氏はJG1JZLのコールサインで傘形アンテナを使い一時期にWSPRビーコンを24時間送出していたが、台風通過を期にそれが止まった。暫
くすると今度はLoopアンテナを模索している。 最初は確かLANケーブルを二回巻だったと思ったが、以前よりも11dB程度低いSNRだった。 しか
し現時点2011年12月で聞いている話ではそれが一回巻になり、Loopの形状は一周100mの長方形を中程から90度に折り曲げて敷地一杯に家を囲む
ように設置してLoopの寸法を可能な限り大きくしている模様だ。
これで15Wで送信した四街道市からのWSPR信号を草加市で受信するとSNR=+2dBが得られたので、以前の傘形アンテナに比べてほとんど同じ信号
強さか若干低い程度で収まっているので、Loopアンテナも十分に送信に使える可能性が有りそうだ。
★JG1JZLの送信ループをMMANAで評価した
アンテナのあまり詳細な点は話を聞けていないので、想像も交えてMMANAで評価した。
基本は垂直設置の水平部30m x
垂直部20mの長方形ループ、周囲長100mとした。 ループの線材としたLANケーブルの素性が判らないので半径0.8mm(直径1.6mm)の銅線と
して評価した。 このループを長さ方向の真ん中で折り曲げて、出来上がった二つの面を直角にしたのがニ番目。 三番目が面が直角になった場所で片方の
面をくるりと上下ひねってひっくり返した物で、つまりその部分ではアンテナワイアが
X字
様に非接触に交差している。この場合にはループの二つの面ではお互いに電流の方向が逆になっている。
自由空間での評価結果のを表を下に示すが、地面から1m持ち上げて設置した場合には各々利得が約6dB程度向上する。単純長方形の基本形では地上での利
得が−30dBを少し超えているので、私の初期の10m傘形アンテナよりも若干利得が低い物の送信アンテナとして使い物になる利得の領域になっている。
1.基本形が利得が一番高く、次が90度折り曲げて変形した物で3dB程度低下、一番低いのがワイアをクロスさせた物だった。
2.放射指向性は基本形を基準にすると、90度折り曲げた物が水平方向45度を向き、クロスさせた物が−45度を向く(方向の+、−は曖昧で逆かも知れな
い)。つまりワイアをクロスさせると指向を90度変更する事が可能になり、これほど大きなアンテナの指向性を簡単に切り替える事が可能になる事を示唆して
いる。ループの折り曲げ付近にスイッチを設ければ指向性切替が可能だろう。
3.同調容量は基本形に対して90度折り曲げは5%から6%程度大きくなるので、相当する量のインダクタンスの低下が折り曲げにより生じた。 クロスした
物は大幅に同調容量が減って基本形の約62%になったので、逆にそれだけインダクタンスが増えた事になり、準二回巻ループの様相だ。
形
状
|
利
得(自由空間、dBi )
|
利得差(dB)
|
利
得(地上1m、dBi )
|
同
調容量(pF)
|
入
力抵抗(Ω)
|
指
向性
|
30m
x 20m 長方形
|
−34.6
|
基準
|
−28.9 |
7,400
|
2.2
|
基準
|
上
の長方形を90度折曲
|
−37.7 |
−3.1
|
−31.9 |
7,800
|
2.2
|
45度
|
90
度折曲部分でクロス
|
−39.0 |
−4.4
|
−33.3 |
4,800
|
3.2
|
−45度
|
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1、送信機
1-1. クリスタルの特注
簡単のためにクリスタル発振の周波数固定CW送信機を作るとする。すぐに頭に思い浮か
ぶ
のはクリスタルを特注しなければいけない、という事だ。しかし、それは全くの思い違いで、周波数にこだわらなければ、135kHzバンドに使えるクリスタ
ルは既製品で50円から200円程度で幾らでも手に入る。最も有りそうなのが(アナログ)カラーテレビに必ず使われている3.579545MHzのクリス
タルで50円で売っているので、これに26分周回路を付けて135kHzバンドの周波数にする。その他にも
この表を片手に店に行くなりネットショップで探せば使える周波数のクリスタルや発振
器は幾らでも在庫販売されている。
送信機回路図中の分周回路を手直しすれば色々な分周回
路が作れます。
また、昔のトランシーバの外部VFOの残骸で済む場合もある(ヤエス
FV-101等)。8.7MHz近くの周波数(FV-101)をIC一個で64分周すれば
136kHzになる。多少ドリフトしても136kHzで1kHzに納める為には8.7MHzでは64kHzものドリフトが許されるのでかなりラフなLC発
振回路でも使える。但し、QRSSやデジタルモードではLC発振は使えないでしょう。
ハムのHFバンドは135kHzバンドの高調波にある
更に、3.579545MHzの周波数が使える事からすぐに思い当たるのが、アマチュアバンドの周波数を周波数分周して使えるという事だ。つまりHFト
ランシーバの出力をアッテネータで弱めて、それを分周すればクリスタルを用意しなくても135kHzバンドの可変周波数が得られるのだ(
周波数分周型トラ
ンスバータ)。例えば、入力周波数を現状の3.5MHzから7MHzにする為には後段の74HC4024の分周を(1/2)から(1/4)にすれ
ば良いので、12番ピン
から取り出している出力を11番ピンに変更すれば良い。同じく14MHzにするには9番ピンにすれば良い。10MHzにするには、少し複雑だが、37分周
と2分周の組み合わせで合計74分周にすれば良いので、後段は
送信機回路図の
ままで、前段の74HC40103の分周数設定入力端子を、36(37分周−1=
36)にすれば良い。この場合
I0=1、I1=2、I2=4、I3=8、I4=16、I5=32、I6=64、I7=128、の様に数える。36は、36=4+32だから、I2(=
4)、I5(=32)、端子をハイ(VDD=5V)に接続して、他のI0、I1、I3、I4、I6、I7
をロー(VSS=0V)に接続すればよい。
自作クリスタル発振よりも市販HFトランシーバの方が周波数安定度は優れている
しかも、クリスタル発振回路を自作するよりも市販HFトランシーバの方が周波数安定度は優れているのが普通だ。但し、
キーイングをトランシーバで行うと強いキークリックを生じる可能性があるので、トランスバータ側で行うなどの注意が必要かも知れない。A3時代の
TRIO VFO-1
は確か3.5とか7MHzは送信周波数そのものを発振するので、多分135kHzに使えると思う。A3時代のVFOで135kHzにQRVするのも面白い
かも知れない。
1-2. トランスバータでの周波数精度と周波数分解能
従来型トランスバータ(周波数ヘテロダイン型)での問題点
既製のトランシーバを使ってこのバンドに出ようとすれば、トランスバータを思い浮かべる。この場合に注意しなくてはならないのは周波数変動と周波数分解能
だ。CWならばそれらは問題が無いがCWでは到達距離があまり得られないのでQRSSを使う事になる。そうすると、例えばQRSS120(短点の時間が
120秒のCW)の場
合の周波数
精度は少なくても0.1Hz未満が要求される。数十ミリヘルツの周波数変動でもみっともない状況だ。
従って、従来から良く使われる周波数ヘテロダイン型のトランスバータでは問題があるかも知れない。例えば、10MHzバンドの10.136MHzから
10MHzのローカル周波数でヘテロダインして136kHzを得ようとすると10MHzバンドで0.5ppmの周波数精度/安定度でローカル発振のクリス
タルが全くドリフトしなくても、136kHzでは実に37.3ppmになってしまう(10.136MHz x 0.5
/136kHz≒37.3)。つまり約5.1Hz程度の周波数精度/安定度になる。最近のHFトランシーバはオプションまたは標準で0.5ppmが得られ
るがこれでもヘテロダイン型では135kHzバンドで通常のCWモード以外には使えない。また、周波数分解能も高級なHFトランシーバは知らないが、知る
物では細かくても1Hz、場合によっては
10Hz単位になるが、135kHzバンドのCW以外では1Hz以下の送信周波数分解能が欲しい場合があり、ヘテロダイン型では135kHzバンドでも
HFバンドと同じ周波数分解能しか得られない。
周波数分周型トランスバータ
一方、
周波数分周型のトランスバータでは分周だから10MHzの0.5ppmは136kHzでも0.
5ppmなので、136kHzで約0.068Hz以内の非常に良い周波数精度/安定度になるので、空冷ファンの連続動作をさせるなど工夫して更に安定化さ
せれば、ほとんどどんな変調方式でも対応できる。更に、場合によっては135kHzバンドで0.1Hz単位の送信周波数設定が必要な場合にも10MHzで
はその74倍の7.4Hzになるので0.1Hz丁度にはならないかも知れないがそれに近い値には設定できる。
但し、受信にはこの手(分周)は使えないので、スプリット周波数モードでクロスバンド動作をさせてトランシーバの汎用受信機能で直接に135kHzバンド
を受信する
事になり、周波数安定度は問題ないかも知れないが、送受周波数の同期が取れないという欠点はある。また、トランシーバによっては135kHzバンドの受信
性能が十分でない場合がある。また、キーイングをトランシーバで行うと強いキークリックを生じる可能性があるので、トランスバータ側で行うなどの注意が必
要かも知れない。
2、受信機
3、アンテナ
このバンドのアンテナが(波長に対して)短いモノポールとその系統であるとして。
3-1. アンテナの共振方法
アンテナに対して直列にインダクタンスを挿入して共振させて使うが、計算されたインダクタンスを入れればそれで済むわけではない。誤差も有るので実際に
共
振している事を確認しないと、依然として大きなリアクタンスが残るのでSWRがとんでもなく大きな値になる。アンテナの負荷Qは恐らく50から100程度
になっていると思われるので、その帯域幅は周波数を負荷Qで割った値、137kHz/50=2.74kHz、あるいは137kHz/100=
1.37kHz
程度に極めて狭くなるので、注意深く細かく同調を取らないとSWRは下がらない。その為に普通は主ローディングコイルと副ローディングコイル(バリオメー
タと呼ばれる可変コイル)の二つに分けて大まかには主ローディングコイルのタップ等で、細かくは副ローディングコイルの連続可変機能で同調を取る。決して
計算
値そのままの値のインダクタンスで済まさない事。アンテナの同調を一度調整した後でも風でアンテナが揺れたりして、又は天候により共振周波数は変動するの
で常に同調を監視して補正しなければならない。アンテナの同調を確認するには
アンテナ電流の
測定や、昔ながらのワンターンコイルに豆球をつないだ物をローディングコイルに結合させる方法、ネオン管や蛍光灯をアンテナに近づける方法があり
ます。
3-2. SWR
最も重要なのは 3-1.
で説明したアンテナの共振によりリアクタンス成分を無くす事だ。これをせづに高いインピーダンスのままマッチングトランスなり回路なりを使おうとするのは
間違いだ。
アンテナのリアクタンス成分が無くなればSWRはほとんどマッチング回路が要らない位に低い値(SWR<2)に納まるのが一般的だ。もしも、そうな
らなければ共振と接地、コイルのQを含めてアンテナを見直す方が良い。
何故にそのように低いSWRが得られるかと言えば、共振させた後のアンテナ入力抵抗は接地抵抗とローディングコイルの損失抵抗を足した値にほぼ等しいから
で、仮に接地抵抗を20Ωとして、コイルが8mHでQが300とするとコイルの損失抵抗は23Ωだから、合計すると43Ωのアンテナ入力抵抗(入力イン
ピーダンス)になり、ほとんどマッチング回路は不要だ。
もしも、頑張って接地抵抗が10Ω、コイルのQが1,000だったとすると、アンテナ入力抵抗は約17Ωになるが、ここまで頑張ればマッチング回路が必要
だ。
3-3. EIRP(等価等方輻射電力) 用語の解説
設計に従ってアンテナを建て、送信機をつないだだけでは、見込んでいるEIRPが達成できているとは限りません、ほとんどの場合に見込みよりも大幅に
EIRPが低いでしょう。必ず『
3-1. アンテナの共振』に従って
確実にアンテナを共振させる事。その上で、下記の『自分の無線設備の実力確認』に従ってください。
・EIRPを実効輻射電力としている事を見うけますがそれは間違いです。
等価等方輻射電力の言葉の通り、空中線電力Pを無損失の等方性アンテナ(注)により放射した場合に「等価等方輻射電力がPワットである」と言います。
EIRPが
PEIRP
の場合の距離
r における自由空間での電界強度
Eは、
E = [ √(30PEIRP) ] / r です。
逆に、この電界強度
Eが距離
r で得られた場合に、その送信源のEIRPは
PEIRP
であると言います。
(注)無損失の等方性アンテナ=アイソトロピックアンテナ
無指向性つまり等方輻射で、損失が無く従って輻射効率が1(100%)の理想アンテナ。 このアンテナの利得を基準にしたのが絶対利得と呼ばれ、dBi
の単位表示をする事があります。つまりアイソトロピックアンテナの絶対利得は1倍であり、 0dBi
です。無損失の半波長ダイポールアンテナの絶対利得は約 2.15dBi です。
・EIRP=(輻射効率 x
空中線電力) としている事を見うけますが、この式が成り立つのはアンテナに指向性利得が1(0dB)のアンテナを使った場合のみであり一般的にはこの式
の右辺は輻射電力を表していて、EIRPではありません。
EIRP=(輻射効率 x 指向性利得 x 空中線電力)、又は
EIRP=(絶対利得 x 空中線電力)、が正しいです。
全長が波長に比べて極めて短い、単純垂直アンテナや逆L形、T形などのモノポール系アンテナの指向性利得は概ね3倍(4.77dBi)ですので、50Wの
空中線電力で1WのEIRPを得
るにはアンテナの輻射効率は0.006666、、、、倍(0.6666、、、%)で良い事になります。
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■
自分の無線設備の実
力確認:交信しようとする前に
●無線設備が出来上がると、だれでもが交信をしたい。しかし、交信しようとする両者それ
ぞれの送信能力と受信能力をある程度把握しておかないとスケジュールを組んでも徒労に終わる。135kHz帯は、電波を出せば誰かに届くという世界ではあ
りません。
135kHzバンドの日本の現状は、何所にでも無線局がある訳ではない。特に、東京と大阪及びその周辺以外では無線局相互間の距離が電波の到達距離に比べ
て大きいのが一般的だ。勿論双方の環境雑音を含めた設備の能力次第ですが、EIRP=1Wを出しても、CWで100kmを超えるのには受信側で相当な努
力が必要でしょう。簡単な設備では数百m
や1kmから2kmしか届かない場合もよくあります。 2009.Dec.9
●
自分の無線設備の実力確認方法の例
HFバンドでは、電波を出せば誰かを捕まえる事が出来て自分の設備の実力を割りと容易に把握できるが、135kHzバンドの現状では、そ
れ
が無い。従って、自己完結型でやるのが確実で早く手間が無い。つまり、例えば自宅で試験電波を出しておいて、車にアンテナと受信機を積んで出かけて、送信
アンテナからの距離を目安に、車を止めてあまり交通の邪魔にならない幾つかの地点で受信してみる。その全く反対で自宅受信、移動送信でもOK。初めは
500m程度の距離から倍々の距離で、1km、2km、、、、とやればよいでしょう。車で使う受信アンテナは1m角の多巻ループアンテナ(
自分の例では同調側は1.2mmエナメル線9回巻き、シールド・ピックアップコイル
1回巻き)などの簡単な物で十分です。住宅密集地の木造モルタル二階建ての自宅の二階の部屋に置いたこのアンテナにより受信して、約30kmの距離の
EIRP=0.5WのCWをケンウッドTS480で了解度5でし
た。
この様にすれば、アンテナや送信出力を改善して、到達距離が伸びた時などにも自分で気軽に確認が出来、また相手との交信が出来なかった場合にはどちらの局
の送受のどちらの
設備に問題が有るのかなどの判断がつき易い。全ての設備の能力が分からないのに、交信が出来なかった原因を判断するのは難しいのでは無いだろうか、つまり
その先に進み難い。
2010年4月からは国内で
CWビーコンが発射され、関東周辺ではそれを受信することで受信
能力を把握できるようになった。2010年秋現在ではこのCWビーコンは週末のみ、又は要求に応じて発射されます。
2010年9月からは国内のこのバンドで
WSPRの電波が発射される様になった。この信号を専用のWSPRソ
フトウエアで受信をすると、信号が耳で聞えなくてもCWでの受信限界よりも10dB以上弱くてもWSPRソフトウエアがS/Nを表示してくれるのでそれを
目安に受信能力を把握することが出来る。
送信能力:
電波が思った程に飛ばない場合には、送信能力=EIRP、を推定して送信能力をある程度把握する事が可能だ。
つまり、電力=電流の二乗 X 抵抗 の一般的な式にアンテナ指向性利得も加えて
EIRP=アンテナ電流の二乗 x 輻射抵抗 X アンテナ指向性利得
の式で割合と精度良く送信能力を把握できる。
アンテナ電流は、
トロイダルコアによる電流ピックアップを
作り、値の較正は50Ωなりのダミーロードに流れる電流を基準にして行う。つまり50Ωに50Wならばそれが1Aなので較正は簡単だ。電力計が無くても、
たか
がオーディオ信号より多少周波数が高い135kHzなので、簡単なオシロで電圧を測る事が可能なので、そこから電力は確認できる。
輻射抵抗(または放射抵抗という)はMMANAを使えば何とか計算で
きる、又は複雑な形状のアンテナでなければ、
ここを見れば、手計算で
簡単に可能だ。また、代表的なアンテナの輻射抵抗Rrは
このページの最後のほうの表に載って
いる。
アンテナ指向性利得は接地型垂直アンテナ(モノポール)とその系統で
は電力で3倍(全方向輻射に比べて指向性によりエネルギーが特定方向に集中して最大輻射が3倍になる)です。 2009.Oct.6
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■
自動アンテナチューナ用検出回路の検討:

●135kHzバンドのアンテナはその対地静電容量は100pFから数百pFになってその静電容量を打ち消す為の、数ミ
リ・ヘンリーの大きなインダクタンスにより同調させる場合が多いので、どうしてもアンテナの帯域が狭くて、例え1kHzでも送信周波数を変更するとSWR
が悪化してアンテナの再同調の必要が生じる例が多い。風でアンテナエレメントが振られた場合に建物や樹木などの周囲の物体との静電容量が変化してアンテナ
の再同調が必要になる場合もある。風船や凧によってアンテナを上げても風向きや風の強さに応じてアンテナ同調周波数が変動する。
これらの解決策は現状では手でバリオメータを動かしたり、アイデアとしては複数のリレーで幾らかの周波数ポイントに切り替える事が考えられる。最近
(2011年1月現在)では手元のSWR計を見ながらの遠隔のモータドライブでバリオメータを駆動する局もちらほらと見受けるが、自動で行っているのを見
聞きした事は無い。
●
同調方向(L性又はC性)検出回路 (基本回路を右
に示す)
自動アンテナチューナでは、一つはリアクタンスの打ち消し、あるいはアンテナ同調周波数の調整、もう一つにはアンテナ入力抵抗の送信機とのマッチングの機
能が必要な
事が一般的だ。
しかし、アンテナの変更をしない限りではアンテナ入力抵抗はあまり変化しないので、一度何かで決めてしまえば再調整はそれ程にも必要が無
いのではないだろうか。
従って簡単な自動アンテナチューナとしてはモータドライブでのバリオメータ駆動の機構とリアクタンス検出回路があれば良いかも知
れない。リアクタンスがL性かC性か、及び、リアクタンスが50オームに対してSWRの希望範囲に収まる値かどうかが検出できれば、自動アンテナチューナ
が実現できるだろう。 リアクタンス検出とSWR計を併用しても構わないかも知れない。 2011.Jan.13

●
実験回路を右に示す
実際にアースマット8枚での接地を使った10m高の傘形アンテナで137kHzにて50ワットで使ってみた所、うまく同調ズレを検出できる事が確認され
た。アンテナ電流のピークと検出電圧ゼロはほぼ一致した。 検出電圧は最大で±0.5V程度だった。 ただ、手動同調でこの検出/表示が必要かどうかと言
えば多
少同調がやり易い程度で電流計のピークでも十分に事足りるので、自動同調にでも使わない限り必要性は薄い。 2011.Jan.17
●
リレーで3つの周波数に切り替える (簡易的な手動
のアンテナ周波数切替)
アンテナの共振周波数の変動の話は置いておいて、運用周波数を変えた場合のアンテナ共振周波数の追従をリレーで少しのインダクタンスを切り替えて対応する
事は簡単で有用かも知れない。 運用局が少ないので混信も滅多に起きない為に、通常では3つの周波数で事足りる場合が多い。
QRSS/DFCWは137.777kHz、WSPR/JASON等等は137.5kHz、CWは136.5kHzが使われる(送信ではアンテナ同調のや
り直しが必要な場合が多いが、受信ではそれ程にも影響は無くて同調のやり直しはあまり必要を感じない)。
・同調容量を固定として周波数とインダクタンスの関係は、
f2/
f1=√(
L1/
L2)、
L2=
L1(
f1/
f2)
2
、
L2=
L1 [ (
f1/
f2)
2-
1 ]
137.777kHz を基準
f1
として、10m高傘形アンテナで
L1
が8mHで共振しているとすると、
137.5kHz では32uH、136.5kHz では150uHをリレー切替でインダクタンス追加すれば良い。
特定の一つのモード(周波数)専用であればアンテナの共振周波数の変動に対しても同様の手法で上下一つずつ、あるいは二つずつ周波数を各32uHのコイ
ルの増減で遠隔手動切替で対応可能かもしれない。
・インダクタンスを固定として、直列に挿入したコンデンサの切替でも同様の事が可能だが、コンデンサの許容高周波電流が1から2アンペア程度は必要にな
る。
■
アンテナローディングコ
イル:接地型垂直系アンテナの場合
●
アンテナロー
ディングコ
イルに要求される特性
1、アンテナを共振させられるインダクタンス値の確保
2、アンテナの目標利得を実現する為に必要なQ(高周波損失抵抗の低さ)の確保
3、高周波電力容量の確保:
送信電力の約半分はアンテナローディングコ
イルにて消費されコイルの温度上昇が生じるので、フェライト磁心でも必要インダクタンスや程々の
Qは確保可能だが温度上昇に配慮する必要がある。
4、高い耐電圧の確保
数キロボルトから十数キロボルトの電圧が発生しますので、巻線間で放電が生じない巻き方やリード線の引き出し方に注意が必要です。
5、インダクタンスの可変
幾種類かのアンテナエレメントを考える場合には、それに見合ったインダクタンスの可変が可能な事が必要です。
また、使用周波数を1kHz動かしただけでもアンテナの共振周波数を調整する必要があるので、環境変化による共振周波数の変動も考慮して狭い範囲でのイン
ダクタンスの連続可変機能が必要。
6、安全対策と放電対策
感電の危険を少しでも減らしたい場合には、ローディングコイルにカバー(ポリエチレン製漬物樽やゴミ箱、厚手のプラスチックの袋)を掛けることや、アンテ
ナ線に十分な絶縁耐圧のある被覆(テフロン等)が施されている物を使う。 移動運用の場合には人畜が近寄って来たら安全の為に早めに電波を止める。
裸のローディングコイルを地面に置く場合には、草木の葉に触れない様に注意する。数kVから十数kVの電圧なので葉先が近
付いたり触れたりするとコイルから放電して、コイルの被覆を傷めてしまい、大事なコイルが駄目になる。上記の感電対策やコイルの下に台を置いてかさ上げし
たり、周囲の草を
刈ったりする必要がある。
●
インダクタンス
値
の決め方
1、コンピュータ・シミュレーションによる方法
MMANAなどのアンテナ・シミュレーションソフトウエアでアンテナを定義して、その入力インピーダンスが純抵抗に近くなる様にローディ
ング
コイルのインダクタンス値を設定する(最適化の機能を使うと一瞬で計算される)。アンテナエレメントとして半径0.5mm(直径1.0mm)の裸線で計算
すると、地面からの高さ
10mで水平部5mの逆
L形アンテナの場合、
インダクタンス値は16152uHと計算されます。MMANAではシュミレー
ショ
ンできませんが絶縁被覆線を使うと静電容量が多少増えるので結果も多少異なります。
2、アンテナ形状から概算する方法
これはON7YDのHPに記載されている方法ですが、アンテナの形状を決めたならば、垂直部の長さ1m当りの静電容量を6pF、水平部の長さ1m当りの
静電容量を5pFとして、アンテナ全体の静電容量
Cを計算する。その
静電容量
Cにより f=136kHzに共振するインダクタンス
Lをローディングコイルにする。
計算式: L=1/C(2πf)
2
計算例: 地面からの高さ10mで水平部5mの逆
L形アンテナの場
合、垂直部静電容量=10mx6pF=60pF、水平部静電容量=5mx5pF=25pF。 合計静電容量=60pF+25pF=85pF。
ローディングコイルのインダクタンス
Lは、L=1/C(2πf)
2=
1/85x10
-12(2π136x10
3)
2≒16.1mH
手計算でも、上のMMANAでのシミュレーション結果と非常に似ています。 水平部が傾斜している場合には結果は多少変わります。 2009.Oct.6
●
コイルのQ
コイルのQの高さ(高周波損失抵抗の低さ)は、アンテナに期待する利得を実現する上で接地抵抗の低さ及びアンテナ放射抵抗の高さと共に最も重要な数値です
が、残念ながら目標とするQを得るためのコイ
ルの設計方法を知りま
せんので、実績例を参考にするしかありません。それはコイルの巻き方(ソレノイド巻、ハネカム巻、バスケット編、、、)、線材直径、線素材(アルミ、
銅、、、、単線、パイプ、リッツ線、、、)等によります。コイルの両端での電圧が数kVから十数kVに達する為に、巻き方は耐圧に関しても考慮しなければ
なりません。それらを決めた後では、ソレノイド巻きであれば、その範囲での最適(最大Q)設計が可能です。
作り易さや素材入手し易さなどから、以下は例えば、ソレノイド巻き、線径1.2mmエナメル銅線、と決めてみます。 2010.Jun.29
私が最初に実用したコイルは巻線部分の直径が約40cmのポリエチ
レン製の漬物樽に大部分がφ1.0mmのエナメル線で巻かれ一部がφ1.2mmでして、直流抵抗は4Ω程度、使用周波数でのQは300程度と言われ、自身
の測定でも作り直したバリオメータ含めた状態で高周波損失抵抗分が約23.5ΩでQは約300でした。
高周波損失抵抗は直流抵抗に対して約6倍になっていて、巻線導体の表皮効果や浮遊容量の影響と思われる。
二番目に実用したコイルは巻線部分の直径が約45cmのポリエチレ
ン製の漬物樽にφ1.2mmエナメル銅線
PEWを丸々2kg、120回巻、コイ
ル長さ約26cm、の直流抵抗は約2.5Ωです。バリオメータ【実用二号機】との組合せのQは約360有った、高周波損失抵抗分19.
3Ω。高周波損失抵抗は直流抵抗に対して約8倍になっていて、最初に実用したコイルに比べて倍率が高くなって効率が低下している(導体断面積に対する高周
波損失抵抗の大きさの割合が悪化している)。つまり、最初に実用したコイルに比べて巻線導体の直径を1.2倍に大きくして導体断面積を44%増やしたにも
関わらず高周波損失抵抗分は18%程度の低減に留まっている。導体の中心部は表皮効果の影響で電流が流れなくて無駄になっている事と、導体表面積が増えて
浮遊容量が増えた事が原因していると推測できるのではないか。 測定周波数136.5kHz、L=8.1mH、TX136 Power=MIN(3W)
送信出力の一部分を給電し1kVバリコン直列同調端の電圧と直列挿入の47Ω抵抗端のオシロスコープでの電圧測定から計算、室内測定。 尚、これらの二つ
のコイルは下記の最適設計に習う事無く自身の感覚を頼りに作りました。
●
コイルのQ測定

Qの測定方法は幾通りもありますが実用する周波数、例えば136.5kHzとか、で測定する事をお勧めします。 そうす
る事がアンテナ効率計算や色々な場面でその数値が活かせます。 測定に際しては他の物体をコイルからなるべく遠ざけてQの低下に気をつけます。また、コイ
ルから1m程度に近づくと共振周波数がズレますので細心の注意を払って測定してください。
1、Qメータ:
これがあれば一番簡単で正確ではないかと思われます。
2、アンテナ・アナライザ(アンテナ・インピーダンスメータやブリッジ回路類な
ど):
これらの測定器を使う場合には必ずQの高いエアバリコンをコイルに直列に接続して目的の周波数
f
に同調させて等価的に純抵抗に見える状態にします。 それをアナライザで測定すると高周波損失抵抗
Rが測定できます(Qメータもバリコンで同調させています)。その
Rとインダクタンス値
Lとから、
Q=2π
fL/R としてQが計算されます。
3、送信機出力信号を使う:
送信出力を例えば1Wとかの低い電力にしておいて、SWRが問題にならない程度で且つ又十分な許容電力の抵抗器
Rsを介して上記第2項と同じくエアバリコン
で同調させてそのコイルとバリコンの直列接続端の高周波電圧
e1をオ
シロス
コープや高周波電圧計等で測定します。バリコンを調節して電圧が最も小さくなった所が同調点で、コイルとバリコンの直列接続のリアクタンスはほぼゼロに
なって損失抵抗分だけが残ります。 大きい電力を使うとバリコンで簡単に放電してしまいま
すので注意して下さい。

【
置換法】次にコイルとバリコンの
直列接続の
代わりに抵抗器(許容電力に注意)を取り付けてその端に
e1と同じ高
周波電圧が発生するよう
に抵抗器を選びます。その抵抗値
が高周波損失抵抗
Rです。上記第2項と同じに計算からQが得られま
す。
【
電圧比からの換算法】置換法ではそれなりの電力の無誘導可変抵抗
又は幾つもの抵抗器が必要ですが、挿入してある抵抗
Rsが既知であれ
ばそれも含めた電圧
e2も同時に測定してコイルとバリ
コンの直列接続端での電圧
e1との比から高周波損失抵抗
Rを計算する
事が可能で特別な抵抗器が不要になります。
高周波損失抵抗R = e1・Rs/(e2 -e1)
後は上記第2項と同じに計算からQが得られます。
●
コイルの最適(最大Q)設計

ソレノイド巻きではインダクタンス値、線径、が決まったならば、その範囲での最大Qを実現する最適設計を実際のコ
イルの
物理的数値である巻数、コイル長さ(高さ)、コイル直径により行います。
コイル直径
/コイル高さ比率が1.4で及び、
ワイヤー間隔/ワイヤー直径比率が
1(ワイア直径に等しい空間を設けるスペース巻き)において、最高のQが期待されます。詳しくは
こちらの
ON7YDのHPに記載されています。
日本語訳 2010.Jun.29
このようにしてコイルを造ると概ね300前後のQ値を期待出来ますが、更なる高いQを実現する為には極太のリッツ線を使ったり、バスケット編(バスケッ
トコイル)にすると良い模様で、Q=1,100を実現したという情報もあります。
高いQを確保する為のポイントは、
1、表皮効果(導体の表面に電流が集中してしまう)を考慮した線の太さを確保、同じ太さでもリッツ線は表皮効果が出難い
2、近接効果(導体の近接した部分に電流が流れ難くなる)を少なくする線の巻き方(スペース巻き、バスケット編)
3、浮遊容量(ストレイキャパシタンス)を少なくする線の巻き方(スペース巻き、バスケット編、太い線は浮遊容量を増やす)
4、最小の線長で最大のインダクタンスを得る事(同じインダクタンスを得るのに線は短い方が損失抵抗が少ない、円形が同一インダクタンスを得るのに最小
の線材長さで済む、フェライトコアを使うと短い線長で済むがフェ
ライトの損失も考慮すべき)
これらの幾つかの項目は相反する要求になる事があるので、その場合には各々の兼ね合いになる。
●
インダクタンスの事前確認方法(測定器が無い場合)
コイルの設計に従って作製された物が実際に目的のインダクタンス値になっているかどうかを確認します。見
積もられたアンテナの静電容量に相当するコンデンサ(1kV以上のなるべく耐電圧の高いもので、エアバリコン等の低損失な物)を用意してローディングコイ
ルに直列に接続する。それを50オームで構わないの
で
受信機に接続して136kHzを受信するとノイズが聞えてくるので、所定の静電容量で感度(ノイズ)が最大になる様にコイルの巻数を粗調整する。同調は非
常に鋭いのでその事を念頭に置いて注意
深く同調点を見つける。3dB帯域幅はたったの1kHzから数kHz程度しか無い! 2009.Oct.6
●
ローディングコイルの挿入場所
ローディングコイルは必ず、アンテナ直下に挿入する。間違えてもケーブルで引き回した後や、長々と屋内に引き込んだ後に挿入してはいけない。浮遊容量が増
えて損失が増大する事がないように、地面や周囲物
質
との距離を1m以上取る。同軸ケーブルの静電容量は1m当り75pFから100pFもあるのでアン
テナの静
電容量を考えればアンテナから同軸ケーブルで引き回した後にローディングコイルを挿入することは有り得ない(但し、微小な調整用コイルはその限りではな
い)。更に、同調させて送信するとコイルに従って徐々に電圧が上昇して数kVから数十kVに達するのでアンテナ線を屋内に引き回す事は、近くの物に放電し
たりするので、不可能に近い。 2009.Oct.6
●
バリオメータは必須です
アンテナの帯域幅はたったの数kHz以下ですから、計算で出したインダクタンスのローディングコイルを挿入しただけで同調が出来たと思う
のは
間違いです。必ず可変コイル(バリオメータ)を挿入して注意深く同調点を探してアンテナを確実に同調させて下さい、わずか1kHzの帯域かもしれません。
更に、天候や周囲の木立の変化、風によるエレメントの機械的変動によりローディングコイルのインダクタンス必要値は変動しますので、SWRの悪化な
どが生じるのでそれを修正する為にもバリオメータが必要です。バリオメータはローディングコイルと一体化したり、別体化したりする場合があります。
2009.Oct.6
●
セパレート式コイル
お勧めしたいのは、主ローディングコイルと可変コイル(バリオメータ)を別体(セパレート)化する事です。理由は幾つかありますが、一つには別体化の方
が色々な
自由度が有るからです。一体化すると改良等での改造がやり難いが、別体化ならば二つのコイル個々に構造が単純化して作り易い上に、主コイル及び可変コイル
が相互に影響を及ぼす
事が少なく個別の改造がし易い。大きな主コイルから可変操作の為の長い棒が突き出ていては最大寸法が大きくなって扱い難い。主コイルのボビンの中が空なら
ば運
搬時にその中に物を入れて一緒に運べるので移動運用などでは便利。一体化してあるとインダクタンス微調整操作時に体や手がコイルに近づくとそれだけで共振
周波数が変化(ボディー・エフェクト)してしまい調整がうまくゆかないし、間違えて高圧に触れる事を考えると主コイルにはあまり近付きたくはない。その対
策としてはリモコン化または長い絶縁棒を備えなければならない。別体化すれ
ば可変コイルを主コイルから少し離して置けばボディー・エフェクトは無視できるし、高圧から逃れる最大限の距離を保てる。別体化にすればインダクタンスの
小さな可変コイルを例えば
500kHzバンド
の可変機構を備えた主コイルとしても流用できる。一体化すると高電圧の主コイルの中に機械的に動く物を設ける事になるので高圧対策が必要になるか
も知れない。また、高電圧部にストレイ容量があるとコイルやアンテナとしての特性に影響が出るかも知れない。タワーに沿わせたり、橋の欄干から下ろした、
高電圧になっているアンテナエレメントのそれらに対するストレイ容量は少ない容量でも電圧が高いだけに大きな電流が流れてアンテナの性能を大きく損ねる例
もある。可変コイ
ルでカバーできない大きなインダクタンスの変化は主コイルにタップを設ける事で対応す
る。
2011.Apr.15
●
タップは幾つも設ける
アンテナはグレードアップや目的に応じて種々必要になるかも知れませんので、その度にコイルを造り直したりする事が無い様に、予め幾つかのタップを設け
ると良いかも知れません。但し、コイルの最適(最大Q)設計には反してしまう事もあります。
コイルの一方の端から大まかなタップを出し、もう一方の端から細かい、例えば2ターン毎、タップをだしておくと自由なインダクタンス値が可能で、タップ
間の細かい値はバリオメータでカバーします。 2010.Jun.29
●
高圧に注意
例え、50Wでもローディングコイルによる共振で数kVから十数kVの高周波電圧が発生するので、感電に注意すること、1m以内に近づかない方が無難で
す。
同時に絶縁物は十分に絶縁性の高い良質の物体が必要です、そうでないと放電したり損失が増えて電波が弱くなります。10m傘形アンテナでノーカーボン・グ
ラスファイバー竿に垂直エレメントを絡ませるだけでも損失が幾パーセントか増えますので、必ず両者は離してください。 2009.Oct.6
●
汎用ローディングコイル(タップにはアンテナエレメント長さを表示
する)
ローデングコイルはアンテナ毎に異なるインダクタンスが要求されて、そのインダクタンスで最適(最高のQ値)を要求すると汎用のコイルは不
可能になるかも知れないので、商品として一品種として市販するとなるとそんな事は難しい。 しかし、タップを幾つも設けて程々の範囲のアンテナエレメント
長さをカバー
して、Q値も最高とは言えないまでも程々の値を確保すれば商品として市販が可能かも知れない。
その場合に、様々なアンテナに対応する為には当然にインダクタンスのタップを幾つも設ける事になる訳だが、単純垂直形や逆L形、T形(傘形)などの簡単
な構造のアンテナの場合にはエレメント総延長
Lw
(m)からアンテナの静電容量が決まり、所要インダクタンスはそれの反比例の関係に近いので、コイルのタップはそれ
を意識して設けると良いかも知れない。
所要インダクタンス≒1/{(2πf)2 x
Lw x 6 x 10-12 }、
f=運用周波数(Hz)、Lw=エレメント総延長(m)
そのタップにはインダクタンスとか巻数を表示するので無くて、エレメント総延長の長さを表示する事でエレメント長さが解れば接続すべきタップが簡単に判る
ので便利だろうと想像する。 2011.Jan.2
●
ボビン材
コイルのボビンには塩ビパイプ、漬物樽、ペール(ゴミ入れ等に使う蓋が可能な縦長の大きなバケツ)、ポリ(エチレン)ドラム、等が考えられ、大型ホームセ
ンターで探せます。
塩ビパイプ:
給排水用の塩ビパイプの大きな径の物。径が長さ方向に一定でコイルを巻き易くインダクタンスの計算に乗り易い。値段は漬物樽やペール等の家庭用品に比べて
高め。塩ビは高電圧特性や高周波損失特性にあまり優れているとは思えないが、135kHzのローディングコイル用に使っている例が有るので使えるのではな
いでしょうか。
漬物樽:
ポリエチレン製の漬物樽は良好な高周波特性が期待できる上に安価なので便利ですがテーパーが付いているので、一般的なストレート径のソレノイドコイルでの
インダクタンスの計算に多少乗り難く現物合わせで多少の補正(カットアンドトライ、多少多めに巻いておく等)が必要。また、テーパーである事から巻く時の
作業性に多少難があり、及び時
間経過での巻き線弛みが有ってそのままでは巻がほどけてしまいます。電材のフレキシブル・ブッシングを樽の周囲数箇所に縦方向にポリエチレンに使える接着
剤で接着しておいてズレ止めにする。巻線を樽に何箇所も機械的に固定するとかエポキシ接着剤で巻線を所々固めます。もしか
したら樽の上下をひっくり返して使うと巻線の自重でそれ自身が下がると樽の部分の直径がより大きな場所になるので巻きの弛みは出難いかも知れません。 漬
物樽は季節には大型のホームセンターに幾種類も多量に置いてありましたが、2月に探したら見つかりませんでした。形状は径よりも高さが低いのが一般的。樽
の地の黄色っぽいあの色はあまり見栄えがしない。
ペール:
イメージではゴミバケツで、丸型を選ぶ。漬物樽よりも径に対する長さ(高さ)が大きく、屋外移動運用の為には雑草への放電や地面との近い距離での高周波損
失を防ぐ為の別途のかさ上げが要らないので便利かも知れないが寸法が大きくなるのであまり大きいと運搬には少し不便かも知れない。色は漬物樽に比べて好感
が持てる幾つかが選べるかも知れない。店に置いてあった物の材質はポリプロピレンだったので高周波特性などは特に問題はないだろう。その他は漬物樽と同
じ。
ポリドラム:
ポリエチレンドラム、プラスチックドラム(プラドラム)、の事らしいが主に薬品や油類を入れる業務用のドラム缶かも知れない。ドラム缶というイメージから
して上から下まで径が同じのストレート胴が想像できて、ストレートなのでコイルを巻き易いかも知れない。
ボビンとして使うには注
意すべき形態: 細い真っ直ぐなパイプや棒を上下の板の間に円形などに配置してボビンとする構造は、巻線を施すと巻線の力でパイプや棒が変
形して鼓の様に変形して真ん中の径が小さい形になるので、この様な形態は場合によっては注意が必要。
●
線材
コイルを巻く線材を大きく分類すると、
1、エナメル被覆単線・・・・電磁石のコイル線材として使われる事が
あるのでマグネットワイアの分類に入ると思う。リッツ線の素線やテトロン被覆線、その他の線材として使われる。 被覆が薄いので密にコイルを巻きたい場合
場合に便利。 大きな耐電圧は無い。 被覆が薄いので軽量。 簡単にキズ付き易い。
・
UEW:ウレタン・エナメル被覆、半田ごてで簡単に被覆が融け
るので半田付けの作業性が良いが、PEWに比べて耐熱温度が低い、大径はPEWになる。
・
PEW:ポリエステル・エナメル被覆、半田ごてを当てただけで
は簡単に被覆が融けないので皮膜剥離溶剤やヤスリで被覆を剥がしたりした後で半田付けする。UEWに比べて耐熱温度が高い。
・テトロン単線:(USTC)、UEWに更にテトロン被覆した物
で、外観は一見リッツ線の実は単線。
2、ビニル被覆電線・・・単線や撚線、メッキ処理の種類や有無など多
くの種類が導体として使われる。被覆は結構厚いのでそれを活かしてスペース巻きコイルに向いている。耐圧は一般的な物は300Vとか大して高くはないがコ
イルの隣の巻線との間の電圧はあまり高くないのが一般的なので耐圧を気にする必要は無い場合がほとんど。類似の被覆線は被覆の素材により各種あって、耐電
圧、耐熱温度や被覆厚など種々選べる。テフロン被覆線は一般的に被覆厚は少なめ。
3、リッツ線・・・エナメル
被覆単線を束ねた線で外側をテトロン被覆
される『集合より』の例(USTC)を多くみる。それを更に束ねた『複合より』のリッツ線もある。素線はUEWを使った方が半田付けが簡単で良い。テトロ
ン被覆も半田ごてを当てれば簡
単に融けるの
で便利。その場合でも半田ごてで十分に熱を加えないと、数
十本の素線の中には
未半田(未接続)が生じてしまうので注意する必要
がある。この未半田を防ぐには大きな熱容量の半田ゴテを使ったり半田壷に浸けたり、小分け本数毎に半田付けしてそれを束ねて再び半田付けするとか、少し距
離を置いて(例えば数cm)複数箇所半田付けする等が考えられる。 最終的には直流抵抗の見込み値を計算しておいてその通りの値になっているかどうかで確
かめる事も可能。 長い線材の途中で断線する素線の可能性も考えると全長を幾つかに分けて複数箇所で半田付けしておくと例え断線する素線があっても一つの
半田付け区間だけの劣化で済み、全長へのダメージは最小限に食い止められる。そうしないと断線した素線本数分の全長の直流/交流抵抗が上昇してしま
う
・
エナメル線は細い程に割高
理由は判らないが、UEWの1kg巻の値段を見たら一例として、φ0.1で6,405円、φ0.2で4,830円、φ0.4で3,990円、φ0.7以
上は3,675円になり、線径が細くなればなるほどに重量比では割高になる。細い線を束ねたリッツ線もこれに引きずられて値段が高くなるのだろうか。 例
えば、φ0.1の線でφ0.7と同じ導体断面積のリッツ線を作ると単純計算で線材費だけでリッツ線はφ0.7のUEWの1.74倍の値段になる。
■
Q≒1,000のコイルを目指
す: ハイQコイル
●
コイルのQ
アンテナのローディング
コイルのQの高さ(高周波損失抵抗の低さ)は、
アンテナに期待する利得を実現する上で
接地抵抗の低さ及び
アンテナ放射抵抗の高さと共に最も重要な数値です。
一般的な、単線又はそれ同等の線材で巻く空芯ソレノイドコイルは簡単な構造と、作り易さ、材料費の安さ、でありながら作り方を間違えなければ割合と良好
なQ
を得られて便利です。 その作り方も厳密さは要求されなくて、神経を使う事無く製作しても136.5kHzで概ね300前後程度のQ値が有られます。

●
ハ
イQコイル
最初の試作なのでまだまだ改良の余地が有ると思うが、Qが大雑把に1,000のコイルが出来た。
・寸 法 :最大外形43cm、長さ(高さ):33cm
・巻 線 :φ0.08x30本のリッツ線を10本撚り
★(複合より)、105回巻き
・コイル形態:バスケット編、15本パイプ(15角柱)フレーム
・インダクタンス:4.4mH、 直流抵抗 :1.6Ω、 高周波抵抗:3.8Ω (136.5kHz)
(但し、測定の精度が低いので大雑把な値)
注)★:いわゆる撚りは素線が[らせん状]になるが、ここでは素線がバラバラにならない程度の最小限に留めて、撚りと
言うよりは単に束ねる。 本来、撚りを行うと仕上がりの束の長さは短くなるので、それでコイルを巻くと巻ける回数が減り、つまりインダクタンスが少なめに
なるが、一方、素線の長さが変わらない事から損失抵抗は変わらずに、結果的にQが低下するのではないだろうか。
ここで試作したハイQコイル実現の為の要素は
リッツ線にあ
ります。 参考:ON7YD HP
Coil losses :
the Q-factor 又は
コイル損:Qファクター(日本語訳)
1、コイル線材にリッツ線を使う
リッツ線を使う目的は表皮効果による
高周波損失抵抗の増加を抑える為で、
結果的に
Qの低下を防ぐ事を期待できるのではないでしょうか。
リッツ線への要求:
素線への要求: 136kHzにおけ
る表皮厚は、銅では0.18mm
との事なので単線では直径でその二倍の
0.36mmよりも細い電線な
らば表皮
効果はあまり現われないと想像します。しかし、一本の線ではそうかも知れませんがこの線を素線としてリッツ線として束ねる場合には近接効果が生じて、やは
り高周波抵
抗が高くなるのではないかと思われますが、この辺の所はよくは判りません。
0.36mmよりも太い単線では表皮効果により136kHzでの抵抗が直流抵抗よりも増します。大部分がφ1.0mmのエナメル線で巻かれた約8mHのコ
イ
ルは高周波損失抵抗は直流抵抗に対して約6倍、φ1.2mmでは約8倍でしたので、太くなればなる程に損失抵抗は若干改善される一方、電線の太さが無駄に
な
る割合が増しているのが分かりました。
導体断面積(抵抗値)への要求: 表皮効果を低減する為に素線を細く
すると136kHzの電
流が導体断
面に
一様に流れて導体としての効率が良いとしても、136kHzでの損失抵抗の値が目標のコイルQを実現するよりも大きくてはいけませんので、目標のQが得ら
れるよう
に相
互に絶縁された形での「素線への要求を満たした線」の数を増やして全体の導体断面積つまりは低い損失抵抗値を確保します。
コイルの高周波損失抵抗を予め計算で求める方法を知りませんが、今回の試作
コイル(4.4mH)では目標のQを実現する為に許容される損失抵抗値
の2.5分の1(0.4倍)の直流抵抗値になる様な導体断面積を確保
す
れば概ね目標の損失抵抗が実現しそうです。
線材の
直流抵抗規格が分かる場合:線材の
直流抵抗規格(Ω/km等として示されている)が分かっていれば、
コイルを巻く線材の長さからコイルの直流抵抗値が計算可能で目標の直流抵抗になる様に線材の本数を決めます(直流抵抗値を実測して目標値になる様にすると
いう手もある)。許容損失抵抗値は、インダクタンス及び目標Qから計算します。
・インダクタンス
L=4.
7mH、目標Q=1000にすると、許容損失抵抗
r
は、f=136.5kHzとして
許容損失抵抗
r =2πfL/Q=4.03Ω、
目標直流抵抗Rdcを
Rdc=
r/2.5 =
1.61Ω にしてみます。
・必要なコイル巻線長さ
L=巻数
N x コイル直径
D x π= 105 x 0.42 x π =
138.5m
・USTC 30/0.08 リッツ線の規格から 直流抵抗<126Ω/km だから
138.5mの巻線長さの直流抵抗は 126Ω/km x
0.1385km =
17.45Ω/リッツ線一本
・Rdc=
1.61Ω
を実現させる為に必要なリッツ線の本数は、
17.45Ω/
1.61Ω=10.8本
(今回は10本撚りとしてみた)
線材の断面積の計算:コイルの目標直流抵抗値から必要とさ
れる線材の断面積を求める事が出来ますので、断面積を頼りに必要なリッツ線を選択したり構成する事も可能です。
・上記と同じに、
目標直流抵抗Rdcを
Rdc=
r/2.5 =
1.61Ω にしてみます。
・
必要な断面積S=巻線長
L /(目標直流抵抗
Rdc x 導電率σ)、銅の導電率σ=58E6 [S/m]
=138.5m / (1.61Ω x 58E6S/m)
=
1.48mm平方 但
し、あくまでも素線への要求が満たされていることが前提です。
・ちなみにUSTC 30/0.08 リッツ線には 0.15mm平方の断面積であると表示されていましたので、
これを10本束ねると1.5mm平方になって、計算結果の1.48mm平方と話が大体合います。
直径
Dの単線の断面積
Sは、S=π(D・D/4)です。
リッ
ツ線の必要重量: 長尺の線材は長さではなくて重
さで、枠に巻かれ
て売られています。線材の規格表でメータ当り、あるいはキロメータあたりの重量が表示されている場合にはそこからリッツ線の必要重量を計算して重量
あるいは枠数単位、例えば1kg巻き単位、で購入します。 今回使ったUSTC 30/0.08
リッツ線の規格にはメータ当りの重量が表示されていなかったが、現物の実測で1kg当り740m程度だった。138.5mを10本撚りするので合計1,
385m以上が
必要で1kg巻きを二巻き購入して約2万円の線材料費になった。
ちなみに、リッツ線の導体断面積と重量から長さを計算すると、
L=1kg/(断面積・比重)=1E3/(0.15 x
8.95)≒745m となって実測と計算が良く合致する。但し、絶縁材の重量を除外した計算になっていないので、それは『1kg巻』と言いつつ、実際
にはプラスアルファの重量があって、それが絶縁材の重量に相当しているのかも知れない。
■尚、今回は自由にリッツ線仕様を変えてQ≒1,000に必要な仕様を見い出す試作の為に細いリッツ線を自身で10本束ねたが、束ね作業と巻線作業に非常
に難儀した。しかし、ここで示した素線の最大径と仕上がりでの直流抵抗あるいは断面積から既に束ねられ
た製品を探して手に入れられれば束ね作業が不要な上に束の形状が安定しているので巻線作業も容易になって簡単にコイルを製作する事が可能と思います。
多摩川電線(株)のリッツ線
2、バスケット編で線をコイル状に巻く
バスケット編でコイルを巻くと、ソレノイド巻きに比べて小さなコイルの寸法で、隣り合った線間の
浮遊容量及び
近接効果による高周波損失抵抗の増加を抑えられるのではないでしょうか。 更
に、ソレノイドコイルでのスペース巻きに対して密巻きは同じ長さの電線を使ってもより大きなインダクタンスを得られるのと同じに、バスケット編ではコイ
ルが立体的に巻かれている事で水平方向から見ると密巻きでありながら垂直方向から見ると電線の交差部分を除いては大きくスペース巻きになっている事でソ
レノイドコイルでの密巻き同等に大きなインダクタンスを得られると同時に浮遊容量及び近接効果を抑える事が両立しているのかも知れない。
2011.Apr.3
尚、その後にバスケット編のコイルを解いてその線材をポリプロピレンの丸
ペール45L(¥598)にソレノイド巻(右上
の写真、直径約35cm長さ約39cm)にしてみた所、ソレノイドの方がQがかえって少し高かった。今回の試作
コイル(4.4mH)では目標のQを実現する為に許容される損失抵抗
値
の2分の1(0.5倍)の直流抵抗値になる様な導体断面積を確保
す
れば概ね目標の損失抵抗が実現しそうです。 バスケット編は単線では有効かも知れないが、リッツ線の場
合には効果が無いか薄いのかも知
れない。バスケット編をしてみるだけでは解り難いが、これを巻き戻すと解る事がある。それは、バスケット編は同じ径のコイルを巻く
のに円形ソレノイド巻きに比べて長い線材を必要とする、または同じ線材長さならばソレノイドの方がより大きい径のコイルを巻けたり、より多くの回数を巻け
る
という事です。バスケット編は線材をジグザグに取り回すのでソレノイドの様に滑らかな円形に巻くよりも長い線長になってしまい線材の長さの効率が悪く、そ
の分だけ抵抗分が増える。それに勝る近接効果の改善がなされなければQの
改善効果が生まれないのかも知れない。写真でソレノイドコイルの右にあるのはバスケットのフレーム。 2011.Apr.9
バスケット編の為のジグ: 右の写真
今回のコイルを巻く為のボビン(フレーム)は肉厚3mm直径15mmのアクリルパイプ15本を上下二枚の3mm厚のアクリル板の間に渡して
そのパイプ間
に電線を通している。 この形態のままでは140mの長さの電線を105巻き分もパイプとパイプの間に通す作業はあまりにも効率が悪いので、巻線作業
は上のアクリル板が無い形態でパイプの上端から電線を被せて行くという手法で行い、巻線作業が終了した後で上のアクリル板を取り付ける。 しかし、この巻
線作業方法ではアクリルパイプが下のアクリル板でしか機械的に支持されていない為に巻線の側圧でパイプが曲がってしまうので、右の写真のダンボール製のジ
グを作って、巻線作業中はこのジグをパイプフレームの中に置
いてパイプ上端の向心力を受止めてパイプが曲がり難い様にしている。
ダンボール製ジグの円形部分の周囲にパイプを受止める切込みがパイプの数だけ設けられていて、通線時にパイプを外側に押し返して電線をこの切込みとパイ
プとの
隙間に通して巻線作業を進める。巻線作業が終了した後にジグを取り外してから上のアクリル板を取り付けてコイルフレームの機械的強度と形状の安定を得る。
2011.Apr.4
●
自作の20/φ0.32『集合より』リッツ線

上記コイルは『集合より』の市販リッツ線を更に自分で10本束ねた『複合より』のリッツ線だが、市販リッツ線は少し割高
(例えば、kg当りでエナメル線の2.5倍程度)なので、安価に
Qの
高いコイルを得られないものかと考えて市販のエナメル線を単純に束ねて『集合より』のリッツ線を作ってコイルを巻いてみた。
・φ0.32UEW(0.08mm平方)を20
本束ねた1.61mm平方の自作リッツ線でQ≒660
φ0.32mmエナメル線を20本束ねた線材(集合より)で直径約35cmのソレノイド・コイルを巻いてみたが、Q≒660だった。単純にエナメル線を
束ねただけ
だが単線を巻いたよりも約2倍の高い
Qが得られて
それなりの表皮効果の低減がなされていると思われる。高周波抵抗値は直流抵抗値の約
4倍だった。
今回の線材の材料費は、
Qが1,000のコイルに使ったUSTC
30/0.08 を10本束ねた線材の約41%で、相当する断面積のφ1.41mm単線もほぼ同じ値段。この程度の
Qで良ければ USTC
30/0.08 リッツ線を使うよりも費用が安くて、単線を使うよりも
Qが
高くて良い。但し、20本の束ね作業は一日かかる。
インダクタンス:4.7mH
直流抵抗 :1.5Ω
高周波抵抗:6.1Ω (136.5kHz)
コイル寸法:直径約35cm、高さ(長さ)約32cm
・テトロン単線φ0.32UEWを20
本束ねた1.61mm平方の自作リッツ線でQ≒670
UEW線材のコイルがウレタン・エナメル被覆だけしか無くて近接効果があるとすれば、今回のテトロン単線はφ0.32mmエナメル線の上に更に
テトロン被覆があるので、
Qの改善効果があるかも知れないと思った
が、ほとんど変化が無くてそれは無かった模様だ。 尚、φ0.32のテトロン単線(USTC)はUSTC
30/0.08リッツ線のほぼ半額(kg当り)で購入できた。
インダクタンス:5.0mH
直流抵抗 :1.5Ω
高周波抵抗:6.4Ω (136.5kHz)
コイル寸法:直径約35cm、高さ(長さ)約35cm
●
今回のリッツ線コイル・シリーズ実験で言える事
素線は表皮厚0.18mm
の二倍より少し細い直径(φ0.32mm)より更に細い直径(今回の実験ではφ0.08mm)の方が、より交流抵抗が小さく(φ0.32mmの場合に比べ
て70%程度、
Qでは1.5倍)良好だ。
・コスト差が無ければ、交流抵
抗的には素線は細いに越した事はない模様だ。
・素線は表皮厚の二倍より少し細
い直径程度では交流抵抗的にはまだ不十分だ。
●リッツ線の作り
方
リッツ線をどの様な構造にすれば交流抵抗を低減できるか(
Qを高くできるか)に関しては上記を参考にして下さい。
ここでは私がリッツ線を自作した時の作業手順や注意点などを参考までに書きますが、必ずしも最適ではないと思います。また、
線材の説明や半田付けの仕方も参考にして下さい。
1、下準備
・必要なインダクタンスとボビン(巻枠、樽、バケツ)の寸法から、コイルを巻く線材の長さを把握しておく。
・上記のハイ
Qコイルの製作例や、その他を参考にして、予めリッツ線
の構造を決めて必要な素線の線材とテープ類などを準備しておく。素線の線材は小分けの巻枠に分かれていれば一気に複数本の素線を扱えるので能率良く作業で
きるが、最後に無駄が出易い。線材は長尺の場合には長さではなくて重量で売っているので、必要長さを重量に換算して買い求める。線材の規格に長さと重量の
関係が明示されている場合にはその数値から必要重量を求めるが、他の方法としては導体断面積、必要長さ、銅の比重により重量を計算する。その他に被覆の重
量や余裕を多少考慮して10%程度多目に用意すれば良いでしょう。
必要重量=断面積(mm平方)・必要長さ(m)・比重 (g) - - - - 単線又は撚り線の場合
必要重量=π・(直径の二乗/4)・必要長さ・比重 (g) - - - - 単線の場合
銅の比重=8.95
2、素線切り出し
・邪魔が入らない、線を真直ぐ引ける場所を探して、線の切り出し長さの間隔で地面にペグ(杭)等を打っておく。
・一気に長い線を作らないこと: 100mや200mの線を作るとテープ巻きにあまりに長い時間が必要で、途中で中断すると良くない事が起きそうなので幾
つかに
分割(例えば二分割)して短い線を作る(切り出す)。最後にコイルを巻く時に短い線を継ぎ足しながら行う。70mをテープで巻いて素線を束にするのに3時
間程度が必要だっ
た。
・二本のペグの間を行ったり来たりして、陸上競技のトラックを極端に細長くした様にグルグルと素線をループ状に廻して、必要な素線本数を地面に敷いてゆ
く。素線が小
分け
に複数の枠に巻かれていれば一気に複数の素線を渡すことが出来るので時間と労力の節約が可能。
3、束ね作業
・必要な素線数を二本のペグ間に渡せたら、素線が地面に幅広く広がっているのを手袋をした手の間に通して片道歩いて素線をまとめる。
・テーピングを腰をかがめないで行う為に、ペグの片方を抜き取って素線の束に紐などを引っ掛けて車のルーフレール等の少し高い所に括り付ける。
・全ての素線を一束にまとめる為に、素線の束を伸ばしたままで、幅10mmのポリエステル(マイラー)粘着テープをラセン状に軽く重ね合わせ
ながら素線を手の指でまとめつつ巻く。140mを巻くのに30mテープが6本あれば足りた。
・線を撚らない(ねじらない):テープ巻の前に、素線の束がバラバラにならない様に全体を撚ると、仕上がりの長さが短くなってコイルを巻いた時に巻ける回
数が減ったりして必要なインダクタンスが得られなかったり、その為に
Qの
低下が起こるので、作業をし易くする為に撚る場合でも極めて軽く最小限にする事。
4、末端処理
テープ巻きの終了後に素線末端の
Uの字の折り返し部分を切断する事は
してはならない。その理由は、リッツ線製作の最後に全ての素線の末端を半田付けして電気的に一本の導体とするが、多数の素線なので幾らかが半田付けがされ
なく
てその素線が活かされない(未半田による非導通になる)事も考えられるが、素線の折り返しを切断しなければ素線の二本がつながっている事になるので、どち
らかが半田付けされれば半田付け不良の事故の確
率は実質的に下がる。
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●このバンドでは、CWで交信しようとしても数十kmも中々届かない、場合によっては数
kmも届かない。何しろ、10mx10mの逆L形アンテナに1kWの
電力を送り込んでもEIRPとしてたった1Wし
か空中に放射されない場合も有るので、届かなくても不思議ではない。また、HFのハイバンドに比べた160mバンドの例でも分かるとうり、周波数が低くな
ればなるほど空中の雑音が増えるので135kHzという周波数を考えれば、その雑音レベルの高さはある程度想像でき、それに受信信号が埋もれてしまう。現
時点で聞いている国内QSO例は1.2kmが最長で、他にはハムフェアで無線設備同士をつき合わせてダミーロードの漏れ信号で幾らかのQSOをしている、
8J1A/1でアンテナの調整の為と思えるクロスバンド交信が100mの単位の距離で行われた、等等しかない模様だ。
●国内QSOをしようとしても、免許を受けている局数(2009年8月時点)はたった50程度で、中には空中線電力が1Wとか10Wの局も多い。その中で
アンテナから送受信機まで、交信するのに最低限必要な無線設備を全て、
実際に構築しているのは10局に満たないかもしれない。つまり、単純計算では各エリアに1局
居るか居ないかという事になる。これでは、電波の到達距離を考えれば、無線設備を構築しても交信はおぼつかない。毎日受信しても、ホワイト雑音と、雷が近
い場合の空電と、インバータエアコンの雑
音と、このバンドを使った高周波利用設備からの雑音(信号)以外には何も聞えないのだ。既に無線設備を構築し終えた局も、飛ばない、聞えない、ので関心が
薄れているかも知れない。
●それではと、QRSSという、短点が数秒から120秒程度の極端に遅いスピードのCWを使うとそれなりのDXも可能になるらしいがCQを出すのに数時間
もかかってしまう。国内でこれを使えるようになっている局は居るのだろうか。
●こんな事だから、一般のハムには極めて縁の遠いバンドだ、簡単にDXに使える訳でもないし、主要なアワードで有効とは思えないし。10年以上前からこの
バンド
が開放されたヨーロッパのWebを見ていると、それはまるで過去の遺物の様に思える事がある。既にWebの記述の更新がされなくなっているサイトも多い。
初期に活躍したハム達も今は関心が他に移っている事が多いのだろ。135kHzはつまらないバンドなのでしょうか。 2009.Aug.25
最近使わなくなったトロイダルトランスをバラして別のインダクタを作ったが、インダクタ
ンスが計算値よりも極端に少ない。どうやら
AL値が一桁低いコアだ。長年知らずに使っていたとは恐ろしい。メーカーによっ
てはコア材識別の為に着色しているが、それをしていないメーカもあってその場合には買った時から混入の可能性もあり、包装から出してしまえば後はインダク
タンスを測らなければコアの種類は判らない。
■通信モードと通信可能限界SNR(SN比):
・
各変調方式を受信限界SNR(BW=2500Hz)で並べて比較すると:
概ね、CW = -18dB、 PSK31 = CW同等、OperaQSO = -20dB、WSPR = -28dB、Opera8 =
-34dB、Opera32 = -41dB の様になると考えられる。
低いSNRで受信できるのは有り難いが、受信限界SNRが低いほど通信速度は遅くなる。 OperaではQSOモード以外ではビーコンのモードです。
■
OPERA:
Operaと
QRSSは何が違うか
OPERAのダウンロード:
ROS
モードのサイトの中に
Operaダウンロードへのリン
クが有ります。 注意:ダウンロードサイト画面には沢山の【DOWNLOAD】ボタンが
ありますがOperaの zip ファイル用のボタンは一つですので他のボタンに惑わされない様に注意。
Operaその他を含む送受信の報告情報: PSK
reporter.info: http://pskreporter.info/pskmapn.html
--------------------
Opera
はCW送信機による文字通信です。 つまり搬送波(キャ
リ
ア)をキーイングする事で搬送波に情報を乗せます。 Operaは正にCW=電信ですが、CWでのモールス符号とは何が違うのでしょうか。
--------------------
■Operaの発想の基本は【CW送信機で交信可能なデジタル文字通信】の模様で
す。
Operaは搬送波の単純な断続で
あり、これをCWと言えばCWですがモールス符号で断続している訳ではありません。CWは言い方によってASK (Amplitude Shift
Keying)とかOOK(オー・オー・ケイ=On Off Keying)とも呼ばれます。
Operaの最新バージョンでは短
点に相当する時間が0.128秒から8.192秒の間の符号です。マークあるいはスペースの連続は最大2つまでになって
います。例えばビーコンモードでは239ビット(239個の短点時間)を使って以下のような二値で搬送波をON/OFFしています。「1」がON。
1101011001100110010101100110011010100110011010101001100110010110101010100101011001
1010011010100101101010011010100101100101101010011010100110011001011010101001100101
011010011010011001011010010110011010101001010101010110100110101010100110100
■総通などの解釈はQRSSはモー
ルス符号(による聴覚受信)通信であると解釈している模様です。従って電波型式は【A1A】で、四級アマチュアはモール
ス符号を使えないのでQRSSは3級以上が利用可のとの事です。 事実QRSSは、基本的構造としてモールス符合の時間軸を単純に長くしたに過ぎません
ね。
一方、類似のDFCWは周波数を
シフトする事でモールス符号の長/短点を表していますが、DFCW符号その物に時間的な長短はありませんので、これは
モールス符号ではなく、デジタル変調文字通信として100Hz以下の帯域幅で四級アマチュアでも使えます。(電波型式=F1B と思います)
QRSSとDFCWの現実の設備や
通信の利用の仕方を考えた場合には、聴覚受信をしている訳でも無く、四級でDFCWを使えるのならばQRSSもほとんど
類似と思えますから、何かおかしい気もしますが現行法制上この様になってしまうのでしょう。(QRSSならば電波が強ければ聴覚受信も可能なのでA1Aと
いう解釈?)
■免許
本題のOperaの電波型式です
が、A1B【モールス符号以外の電信での自動受信】と思われたので、申請した所、結果としてA1Aで免許されました。
現状の諸規定のままでは135kHzバンドのアマチュアに狭帯域デジタル通信としてA1Bを免許できない模様です(将来的には是正されると期待していま
す)。 A1Aは皆さん既に取得されていると思いますが、送信機系統図及び付属装置(PC)の諸元でOperaでの運用を追加する必要が有るかも知れませ
ん。(こ
れだけなら多分、直接に総通への変更届けで済むかも知れませんが、A1Bを想定していたので指定事項の変更の前提でTSS経由で変更申請しました、、、)
■改めてOperaの電波型式は何か、A1A, A1B, A1D ?
免許取得の話は置いておき、改め
て考えるとOperaは A1D ではないのか?
http://www.soumu.go.jp/soutsu/kanto/ru/ama/info/i160204.pdf
A1までは誰もが良しとすると思い
ますが、最後の一文字はB又はDの可能性が考えられる。
上記URLでの説明では、 Aは電信(聴覚受信)、Bは電信(自動受信)、Cはファクシミリ、Dはデータ伝送
F1B, F1D, G1B,
G1D の例で見ると、
B系 F1B, G1B
:モールス符号以外の電信(RTTY等、PSK31等)
D系 F1D, G1D
:データ通信(FMパケット通信等、PMパケット通信等)、WSJTは全てF1D
ここで、B【モールス符号以外の電
信】なのかD【データ通信】なのか、とう事になる。 PSK31は電信なのですね、データ通信と何
が違うのか? もし
かしたら、一文字毎に符号が完結するか否かの違いでしょうか。
BのRTTYとPSK31は一文字毎に符号が完結して一文字毎に送信可能。
DのWSJTは幾つかの文字などが集まってパリティーや誤り訂正符号化などの処
理をして全体として
符号が決まり、まとめて送信する(一文字毎に送信できない)。 これを考慮してOperaを考えるとDに相当する(まとめて送信する、一文字毎に送信できない)。従って、OperaはA1Dが妥当と考えられるかも知れません。
■
Opera v1.3.9 Beta
にはビーコンモードとQSOモードが有ります。
●ビーコンモード(239ビット伝送):
Op4H, Op05, Op1, Op2, Op4, Op8, Op32 がある。Opに続く数字は 1
が0.256秒でそれ以上はこの数字倍、例えばOp8は
0.256x8=2.048秒の短点時間でのキーイング。但し4Hは一回の送信の所要時間が262分(4時間22分)の事、05は0.5の事で
0.256x0.5=0.128秒。
●複数のOperaを立ち上げる:
ビーコンモードで実験した範囲ではOpera v1.4.0
Beta
を二つ立ち上げて、136kHzバンドで、片方をOp8、もう片方をOp32に設定して、同時平行して各々のモードで受信したり、同時平行して各
々のモードで送信する事が可能でした。 両モードを同時平行的に受信モニターしたい場合にはこの様にすれば可能です。 同時平行送信の場合には送信機の
SSBモードを使う必要があると同時に、その送信機の二信号混変調特性を十分に吟味しないと多量のスプリアスが発生する可能性があるので注意が必要。
●複数の周波数バンドでのOperaビーコンの送信
周波数バンドが異なる複数の送信機を用意してOperaのCOM
PortによるCWキーイングを使い、一台のPCで複数のOperaを立ち上げて複数の周波数バンドで同時平行的にOperaビーコンを送信する事が可能
です。この場合には複数立ち上げたOperaは各々別の周波数と別のCOM Portを設定する必要があります。
●QSOモード(492ビット伝送):
OpQSOモードはOp05と短点時間が同じ0.128秒のキーイングですが総ビット数が492になる。短点時間が0.128秒と短いのであまり到達距
離
は期待できない。一回の送信の所要時間は約63秒。 OpQSOモードが設定されていないバンドがあるがそのバンドでどうしてもOpQSOモードを使いた
ければソフトウエアをだましてOpQSOモードが有るバンドを指定しながら、リグをそのソフトウエアで指定したバンドとは異なる実際に使いたいバンドにす
る事で使えると思います。
●利用可能なOpモードと周波数バンド:
バンドプランはOperaの「Frequencies」メニューから見る事が出来ます。周波数バンド毎に使えるOpモード、及びバンド内での周波数利用
区
分(バンドプラン)が決められていて、周波数バンドを選択すると画面のModeスイッチの表示から選択可能なOpモードが知らされます。
Opモードを選択すると、例えばバンド周波数値が[136kHz]ならば136.000kHzのUSBモードを前提にバンドプランに従ったRF周波が送信
機で発生するようにオーディオトーンの周波数がPCから出力されます。送信機のUSBモードを使った場合には、各Opモードのバンドプラン内のどのあたり
の周波数になるかはOperaが勝手に決めるので人間の自由にはなりません。
CW送信機を使ってPCの COM Port(一般的にはUSBバス→RS232C
に変換して使う)経由で送信機をキーイングして送信する場合にはRF周波数は人間が送信機のダイアルを回してバンドプランに従ってOpモードに応じた周波
数を設定します。この周波数を間違えてそのOpモードのバンドプラン外になると余程強い信号でなければ受信できません。
●基本設定
1、自局情報の設定
Operaを立ち上げて Configure → Operator で設定する。
2、Rig Setup
Configure 又は右上のRIGボタンからRig Setupを開いて設定する。
Operaを立ち上げる前にCOM Port をPCに認識させておかないとCOM Port表示が出て来ないので注意。
(COM Portでのキーイングで送信終了時に何かおかしい、バグかな。一応は送受信できるが。)
3、User Profiles
Configure → User Profiles で設定する。
Operaの上記1、2、の項目やOpera画面上のバンドや各種スライドスイッチ類などの各種設定を最大8つまで記憶(プリセット・メモリー)させてお
き、必要に応じてそれらの設定を一括して再現する事が可能な様にする為に、各々のUser Profile に名前を付けておく。 User
Profile
の呼び出しはトップライン・メニューの【VOCAP】の右脇に表示されている【現在のProfile名】をクリックして一覧から選択する。自宅と移動先、
バンド違い等でProfileを使い分ける。
●OpQSOモードでのQSO方法
注意:OpQSOモードの受信ではCPU使用率がかなり高くなり、特にWFallをONにするとCPU使用率がレッドゾーンになる事も有って、手持ちの
NetBook PCでは時折上手く受信出来ない事を経験しています。
1、バンド選択
Frequencies 又は右上のバンド上げ下げの上下向き三角ボタンでバンドを選択する。
136kHzバンドではOpQSOモードが設定されていないので、仮にOpera上では500kHzバンドを 選択し、送受信機は136kHzとします。
具体的にはOperaで500kHzバンドを選択して、Frequenciesでの500kHzバンドプランを以下の様に 読み替えて送受信機をそれに合
わせて設定します。
500kHz USB OpQSO (501.2-501.6) →
136.000kHz USB OpQSO (137.2-137.6)
尚、他者へ混乱を与えない為にPCはインターネットを切り離す。
2、ModeのスライドスイッチをOpQSOにする。
3、電文の選択
電文は5つの定型文と最大15文字の自由文が使える。それらの選択はOpera画面の専用のボタン [CQ], [CALL], [S/N],
[QSL], [BYE], [15
CH]のクリックにより行う。 相手のコールサインは受信画面をマウスでクリックしてADIFロゴの下の相手コールサインBOXに コピーするか、、又は
キーボードで打ち込む。 [15 CH]ボタンではCPU使用率メータの直ぐ上に有る送信テキストBOXに最大15文字までの自由文 が使える。
右下の四角の赤いTXボタンをクリックすると、送信テキストBOX内に表示されている文字が送信 される。 送信終了後は一定の時間は再び送信する事が
出来ない。送信可能になるまでの待ち時間はTXボタ ンの上に表示される。
★Operaは現在、試行錯誤でシステムを開発中の物と思われます。数
日毎に頻繁にシステムの仕様が変更されています。今、正
に新しい仕様のバージョンが発行されつつあるかも知れません。 従ってOperaの仕様や動作に関しては現時点でこの様だと言う事にすぎません
ので、ご注意下さい。送受で同じバージョンを使わないと情報伝達が不能な場合があります。
新しいバージョンでの変更点はダウンロードファイルの
中の Readme.txt に書かれています。
2012.MAR.19
■
JASON: キーボード to キーボード http://www003.upp.so-net.ne.jp/JH1GVY/Enbt.htm#Jason

国内でJASONを使おうという提案が有り、135kHzバンドで一つ二つの電波が出る事
がある。
使ってみると、このソフトウエアは開発の初期から10年程度は経過していると思われるが、色々と使い難く、ソフトウエアの完成度も低そうだ。
つまりは、あまり使われていない物と推測する。 JASON
V0.95はWin98から使えるがスピードがNormalのみ。 TurboモードやスピードのSlow/Fast の機能が付いたJASON
V0.99bはWin98では使えない。
Normalモードでのトーンの周期は11.9秒、周波数シフトは0.25Hz、17値AFSK(16シフト)、占有帯域幅は4Hz、通信速度は毎分2.
5文字@ターボOFF、毎分5文
字@ターボON(より多くのSNRが必要)。
JASONソフトウエアがダウンロード可能なサイト:
http://www.xs4all.nl/~nl9222/digisoft.htm
http://www.weaksignals.com/
受信してみたら:
WSPR信号のSNRが-20dB未満、平均-25dB程度の受信が出来ていた環境(室内置き小型Loopアンテナ、住宅密集地)で
JASONも1.5%から3%程度の文字化けや文字欠けで受信できた。距離は四街道市から草加市間の42km前後と思われる。JG1JZL/WSPRがこ
の程度以上のSNRで受
信できる環境であればJASONもまあまあの文字化け状態で受信できると思われる。(草加市内の農道で受信すればJG1JZL/WSPRはプラスのSNR
で受信できます)
CW, QRSS, DFCW, WSPR,
JASON のいずれも(CWやFSKなので)非直線増幅が可能となり、送信機が簡単且つ電源効率が高くて便利だ。PSK系では恐らくリニアアンプが必要
になりそうなので面倒で電源効率も大幅に下がりそう。
難しさ:
1、周波数合わせ
とにかく周波数合わせが難しく、よほどSNRが高くないとJASONのスペクトラム窓では信号も雑音も見分けが付かないスジになってしまう。
かつ1Hz程
度ずれてもデコードはNGかも知れない、2Hzずれれば間違いなくNGだ。周波数指定で待ちうけ受信しても、ほんの少しの周波数ずれで受信出来ない。他を
見れば、WSPRでは±100Hzでソフトウエアが自動受信してくれるし、QRSS/DFCWでは通常5Hzまたは10Hzの決められた周波数範囲に送信
すれば帯域まとめて、ある程度の局数をARGOが記録してくれる。

JASONを使って信号を探索することは相当に困難で、周波数の最後の微調整程度にしか使えない。JASONソフトウエア
の信号デコード窓は黄色い縦の二
本線の間に信号が納まっていて、デコード可能なSNRが確保されている場合だけ正常に行える。JASONはそのデコード窓内の入力信号だけに対してAGC
を掛けている模様で、信号がこの窓外になると、窓内スペクトラムの雑音などに対してAGCが掛かってしまいすぐそこの隣にある目的信号は上手く発見・デ
コードできない(周波数合わせが出来ない)。
JASONソフトウエアでは送信状態で入力文字待ち(現に送信すべき文字が無い)の状態では中心周波数を送出する模様なので、Tune信号として使え
る。
2、JASONの運用周波数
JASONの当面の運用周波数としてWSPRと同じ137.500kHzを提案している。その理由は信号の発見し易さ、受信者の利便性にある。CW、
WSPR、QRSS/DFCW、JASONと別々の周波数をワッチするのは局数が少ない現状では勧められない。
3、JASON信号の探索

JASONソフトウエアでデコード可能なJASON信号は、WSPR2.0の受信画面を見ていれば、デコードこそ出来ない
がその存在は認識できるので
WSPR2.0の周波数目盛(1〜2Hzのズレがある)からJASONソフトウエアで受信すべき周波数が概ねつかめる。もう少し正確な周波数の把握には
ARGOの10秒ドットのSlowで観測すれば良い。
4、他のアプリと競合
但し、JASONはWSPR2.0やARGOなどと相互に競合して周波数表示その他のおかしな動作が生じる事が多いので、受信機は同一でもその受信音声信
号をWSPR2.0やARGOなどが走っているのとは別のPCにも供給してJASONはそのPCで動作させる必要がある。
5、受信文字の記録
基本的にデータの誤り制御は行なわれていない模様なので、JASON信号無しで受信していると雑音で沢山のゴミ(文字)がJASON画面に現われる。信号
を受信してデコードが始まってもどこからが受信文字で、どこまでが雑音なのかがわかり難い。画面上の受信文字の編集も、消去も、コピーも出来ない。

唯一、Capture として予め分かっている受信文字に対してのみそこから受信文字を jason.log
としてテキストファイルに記録する事が設定できるが、記録の停止は受信モードを抜けた場合だけ可能だ。
受信側で最初の文字が上手く受信出来ないので、送信する場合には頭にスペース文字等の捨て文字を入れておくと良い。ビーコンモード送信の場合も同様にす
ると繰り返しの区切りとしてスペースが出来るので受信側で見易い。
6、送信ハードウエア
通常のPCのサウンドカード利用のAFSKと同じ。135kHz帯で直接AFSK/SSB 変調が掛けられない場合には他のバンドで変調して周波数ヘテロ
ダインで135kHz帯に持ってゆく。
Jasonの送信機能にTX Shift
Multi.Factor...というのが有ります。Normalの周波数偏移を指定の倍率(1から985)にする事が出来ます。
これを使うと、私の様な周波数分周型送信コンバータを使ってもJasonの信号を135kHz帯でNormalな周波数偏移で送信することが可能になりま
す。
例えば、3.5MHz帯を使って26分周で135kHz帯送信している場合にはOptionsの中のTX Shift
Multi.Factor...を26にしておけば135kHz帯でNormalの周波数偏移量になります。
送受切替信号らしき物は見当たらないので手動でPTTを操作するか、AFSKトーンで送信機のVOX機能を使う事になる。
■
WSPR(ウイスパー)ビーコン: WSJT 7のWSPR QSO
モードは
こちら
WSPR
“Weak Signal Propagation Reporter.”
日本語の説明書
WSPR
2.0 User's Guide (Japanese, JA7UDE) 「付録B」にWSPRプロトコルが書かれている。
トーン間隔 1.4648 Hzの4値FSK、キーイングレート: 12000/8192 = 1.4648 baud、占有帯域: 約 6
Hz、必要最低受信S/N 比: WSJT スケール (2500 Hz バンド幅) にて、およそ –28dB、送信開始:偶数分の1
秒目から、前方誤り訂正符号 (FEC): 拘束長K=32, 符号レート r=1/2 の畳み込み符号などが主な特徴。
WSPRのバージョン; WSPR2.0の他に,
WSPR2.1:IQオプション、WSPR2.2:周波数ホッピング(運用バンドを次々と変える)オプションがある。
WSPR2.1及びWSPR2.2ではRx
BFO周波数を既定値の1500Hzから変更すると、受信データのWSPRnetへのアップロードが出来なくなるので注意。
●
正しくない受信レポートの存在
受信時に大きなデータの誤りがあるとコールサインやロケータ、送信電力がまるで出鱈目になって復号され、それがWSPRのデータ構成にたまたま合致して
いるとそのままWSPRnetのデータベースにアップロードされてしまう事がある。あまり詳しくは調べていないがデータベースの2200mバンドや
600mバンドのデータにその様な物が多く存在している感触だ。 これはこれらのバンドが人工雑音や空電(雷雑音など)で強い妨害を受ける為かも知れな
い。
伝送路におけるデータ誤りの他に、現状のシステムでは人為的な誤りもWSPRnetのデータベースにアップロードされてしまう事がある。
それは、WSPRソフトに於けるユーザーの設定の誤りなどから生じる。WSPRソフトは送受信機との間で主にオーディオ信号により情報の受け渡しをしてい
るのでそれ以外はWSPRソフトに対して手動により情報を設定していて、そこでの過ちが発生する場合がある。(送受信機がWSPRソフトと連動するシステ
ム
の場合には間違いが起こり難い。)例えばグリッドロケータ、バンド、電力等は間違えるとデータベースのデータとしてふさわしくないと思える。バンドは運用
バンドを変えた時にWSPRソフトの設定し直しを忘れる事が良くある。日本で許可されていない600mバンドで日本の局がスポットされていたり、同様に許
可されていない2200m、600mバンドでUSAの局がスポットされている。2200m及び600mバンドでは送信電力(いわゆる空中線電力)の他に
EIRP(等価等方輻射電力)を扱うのでWSPRにおいてそれを電力として設定する局も居るが、WSPRでの電力が送信出力なのかEIRPなのかどちらか
に明確に統一しないと電波の強さで30dB前後は違ってくるので、一部分使えないデータベースになってしまう。
時間が遅れてWSPRnetサーバーがデータ処理を行っている部分がある模様です。例えば同一時刻に同一報告者から同一局のレポートが周波数違いで複数
データベースに上げられる場合があるが、通常はWSPR信号を同一局が複数波出している事は在り得ないので、多分サーバーがスプリアスと見て報告を数十分
後に一本化している現象が見られた(SNRが低い報告の削除)。
時折、とんでもない遠方の局が受信される場合があるが、これは実は誤受信である事が多い。受信者は驚いてその遠方の局が本当かどうかをWSPRnet
データベースで調べる事になり、WSPRnetデータベースではその誤受信コールサインがあたかも存在しているがごときに表示されるが、実はそれは誤受信
した受信者がアップロードした誤ったコールサインに他ならない、ハイ。
●
WSPR2.0での各周波数について
WSPR2.0 での Rx BFO, Dial, Tx,
スペクトラム表示窓の周波数目盛、受信レポート周波数、送信トーン周波数の各関係について述べます。
送受信機をSSBのUSBモードとして、オーディオトーンを1500Hzにする通常の設定ならば問題ないですがそれ以外の場合には既定の初期設定
を修正する必要があります。それらの項目を修正した場合のソフト側における動作を下記に説明します。
【Rx
BFO周波数】WSPRで通常使うSSBモードではなくて
受信機のCWモードを使っ
て帯域幅を狭めて受信する方法が考えられる(ここではその効果について
は議論しない)。しかし受信機によってはCWピッチをWSPRで普通使われる1500Hzにする事が出来ない物があるので、その場合にはWSPR2.0の
Setup メニューからAdvanced ウィンドウのRx BFO
(Hz)を初期値の1500Hzから受信機のCWピッチ周波数、例えば800Hz、に変更すれば良い。
これによりWSPRソフトの解析入力オーディオトーン周波数の中心値が1500Hzから800Hzに変更される。
つまり、WSPR2.0でのRx
BFO周波数とは
すなわちWSPR2.0が解析するトーン周波数の中心値のことです。
WSPRでは通常、受信周波数はSSB(USB)モードではRF信号スペクトラム周波数からオーディオトーンの1500Hzを引いた値にするが、CW
モードにおい
て
はRF信号周波数そのままとする。これはSSBとCWでは受信機の周波数表示の仕方が異なる為です。また、CWモードでは受信機のBFO周波数が信号の下
側になるモードを選らぶ(ICOMではCW-Rモード、KenwoodではCWノーマルモー
ド)。
CWモードでは正しい受信レポート周波数になる様に、WSPRでの
Dial周波数をCWモードの受信機のダイアル(受信周波数)からCWピッチ周波数を引
いた値にす
る。
受信機のCWモードを使う場合でも、送信ではSSBモードを使う事になります。その場合にWSPR2.0でのTx周波数は、送信に使用する希望のオー
ディオトーン周波数になる様に下記式に従って設定する。
Tx周波数=Dial周波数+送信に使用するオーディオトーン周波数
但し、このTx周波数は実際に送信される周波数とは異なるので注意が必要。
実際の送信周波数は、(送信機ダイアル周波数)+(送信に使用するオーディオトーン周波数)、になります。
WSPR2.1及びWSPR2.2ではRx
BFO周波数を既定値の1500Hzから変更すると、受信データのWSPRnetへのアップロードが出来なくなるので注意。
【Dial 周波数】と【Tx 周波数】、この値が影響する範囲
送信に使用するオーディオトーン周波数=(Tx周波数−Dial周波数)
スペクトラムのカーテン表示窓右側の周波数目盛=( Dial周波数+1500Hz )の下3桁 (BFO周波数に無関係)
WSPRnetへの受信待機中の周波数報告(注)=( Dial周波数+1500Hz )
受信レポート周波数=(Dial周波数+解析結果のオーディオトーン周波数)
注:
WSPR2.0を動作させて且つ又ネットワークにつなげるとWSPR2.0はWSPRnetに対して以下の二種類の報告をアップロードする。
一つはWSPR信号が受信された場合の受信周波数を含む受信報告で、他の一つはどの周波数を中心に受信待機中であるかの報告。
従って、例え何も受信されなくても少なくても受信待機している周波数が報告されるが、その周波数は上記の通り( Dial周波数+1500Hz
)に固定されている。一方受信レポート周波数は(Dial周波数+解析結果のオーディオトーン周波数)になるので、BFO周波数に1500Hz以外を使う
と待機周波数と受信レポート周波数の両方を正しくする事は不可能になる。
【 1台のTRCVでCWモード受信/SSBモード送信を使う 】
受信にCWモードを使う場合にも送信にはSSBモードが必要なので、TRCVのSPLIT機能を使い、送受で周波数及びモード(CW/SSB)を別々に
設定する事で一台のTRCVでCW受信/SSB送信が可能と思います(動作確認は未)。送受の切替は
PTTで行う?
●
SNR(SN比)について
他の方の実験も含めて結果を見る範囲では、WSPR受信報告の中のSNRはWSPR2.0が観測する範囲である200Hzの帯域内の雑音を元に
2500Hzの帯域に換算してる模様です。従って、受信機のフィルターで200Hzよりも狭い物を使うと実質的なビット誤りの減少を伴わないでSNRの数
値のみを大きくする効果がありますのでSNRの取扱いに注意が必要な場合があります。一例として、自宅二階室内で小型ループアンテナでIC7200のCW
モードBW=250Hz
で受信していてSNRが受信限界の−30dBかそれより少しは良い状態から、BW=50HzにするとSNRは30dB以上良く表示されましたが、受信信号
を上手くデコードできない割合はほとんど変わらないかむしろ状況は悪化しました。
Freq SNR
drift PWR
Reporter km BW
2010-10- 09 01:42
JG1JZL 0.137519 +5 0
QM05cq +37 JH1GVY PM95vu 42
50Hz
2010-10- 09 01:12
JG1JZL 0.137519 +2 0
QM05cq +37 JH1GVY PM95vu 42
50Hz
2010-10- 09 00:52
JG1JZL 0.137519 -31 0
QM05cq +37 JH1GVY PM95vu
42 250Hz
・WSPRnet データベースからと、自身のデータからの最良値。PC-PC直結を除いて受信信号はJG1JZL。
JH1GVYの受信はTS480で外部pre-ampは無し、IFBWは特記無きものは250Hz。
SNR 距離 備 考
+18dB
0m PC-PC直結, 1500Hz±100Hzのバンドエッジ辺りで
+11dB 9km
JE1BMJ Loop
+ 4dB 40km
JH1GVY/吉川市 先端10m傘形
- 9dB 40km
JH1GVY/吉川市 高さ1m小型Loop
-22dB 42km
JH1GVY 自宅二階室内 小型Loop
+ 5dB 42km
JH1GVY 自宅二階室内 小型Loop, IFBW=50Hz
●
PCの時計の正確な時刻合わせが必要です。
WSPR信号受信には±1秒以内の時計精度が推奨されていますが、送信側の誤差にもよりますが±2秒か場合によってはそれ以上の誤差が有っても受信可能で
す。最終的には時計の絶対精度ではなくて、個々の送受信間の時計の相対的ずれが問題になります。WSPR2.0
上で示されるDTはその相対的ずれ時間(秒単位)を示し、DTのマイナスは受信側が送信側に対して相対的に遅れている事を示している。
・時刻合わせ方法1(手動設定):電波時計を見ながら、PCの「日付と時刻の調整(プロパティー)」を開いて上手くタイミングを取って合わせます。コツを
掴むと1秒程
度の誤差で較正できます。
・時刻合わせ方法2(インターネット時刻サーバー利用):PCの「日付と時刻の調整(プロパティー)」を開くと「インターネット時刻」のタブがありますの
で、それを選
んでサーバーと同期を取ることで時計の較正が出来ます。誤差は数秒ある事があるので、ずれていたら再び同期の取り直しをします。
確認方法:PC内蔵時計とJSTとの誤差はここで確認できます。
http://www2.nict.go.jp/w/w114/tsp/JST/JST5.html
WSPR2.0 の表示しているPC内蔵時計と電波時計を見比べても1秒未満程度は確認できます。
●
WSPR2.0におけるDTと復号可能範囲
実測してみました。 条件:PC-PC直接接続、AFSK送信キャリア1500Hz丁度、送信コールサイン:6文字、送信GL:4文字、受信BFO=
1500Hz、SNRは+12または+13が表示される状況。
【結果】
DTの値が+6.5から−2.3の範囲で復号可能でした。
【コメント】
・DTのプラス値は送信に対して受信が進んでる(時計進み)を意味します。
・−2.3秒という限界から、これを送受で分け合うとWSPR2.0での時計精度の推奨値が±1秒以内であるのは妥当な値と思われます。
・受信だけならば、PC内蔵時計を+2秒程度にする方がDTの±のバランスが得られて安定受信が可能かも。
・SNRの状況によってはこの復号可能DTの範囲は変わるかも知れません。
・WSPR信号以外のゴミを誤って復号した場合には、この範囲外のDTが表示されるかも知れません。
・SNRを悪化させて追試験をしてみました。最初の試験は、
SNR=+12でDT=6.5、DT=-2.5 でしたが、SNRを38dB以上悪化させて
SNR=-26でDT=6.4、DT=-2.3
SNR=-28でDT=6.3、DT=-2.2
で復号しますから、この範囲のSNRではあまり大きくは変化しない模様です。
●
WSPR2.0 で、Decoding 表示が消えた後になって、しばらく時間が経過後に
遅れてデコード結果が追加されて表示される場合がある。

●
WSPR受信例
WSPR2.0 のRx
BFO設定を800Hzとして受信機がCWモードの場合のWSPR2.0の設定です。図をクリックすると拡大して見られます。Dial: 及び Tx:
のBOX内の周波数及びスペクトラム表示窓の周波数目盛は、CWモードでの設定の為に通常のSSBモードの時とは異なりますが、下の受信データテキスト窓
内の
周波数表示は正しくて、02:06zの沢山のゴミを除けばこのままレポートをWSPR..netにアップロード可能です。WSPRでの日時はUTCです。
この例では、Tx: と Dial:
のBox内の周波数差を約1500Hzに設定してありますのでPCからは約1500HzのFSKトーンが出ますので、137.500kHzでWSPRの送
信をする場合にはSSB(USB)で(キャリア)周波数を
137,500 - 1,500 = 136,000
としてください。尚、135kHz帯でSSB変調が可能な送信機は市販されていませんので自作又は、他のアマチュアバンドで変調した信号からの周波数コン
バータ
での対応又は、IC7800やTS590のPAドライブ出力(-20dBmから0dBm程度)をアンプで増幅して使う事になります。
受信場所:
吉川市 JCC1343 GL:PM95wv
辺りから四街道市JG1JZL局(距離約40km、5Wから10Wの送信電力)のWSPR信号を受信をしました。
受信機:
TS480 137.5kHz直接受信、CWモードピッチ800Hz、Pre-amp ON、AGC ON、ノイズブランカON
受信アンテナ:
10m傘型アンテナ、同調は適当
結果:
・1) 02:16z(11:16jst)から、S/Nが+3dBから+4dBでした。
音を聞いていると明瞭に聞えます、CWならばRST569程度です、WSPR画面での表示は信号受信時にRx Noiseよりも9dB
upでした。信号にアンテナを同調させればもっと良好かも知れません。
注)ロランのサイドバンドによる妨害がS7程度になりますがノイズ・ブランカをONする事でWSPR信号が無い時には妨害のSがほぼゼロなります。
・2) 図には出ていませんが、01:56zまで対角1mの多巻正方形ループアンテナ地上高1m
で、S/Nが−9dBから−10dB程度でした。この程度の
S/Nで耳でトーンが聞こえます。指向性の方角は南南東程度でした。10m傘型に比べてS/Nが最大で14dB少ないでした。
WSPRの説明によるとS/Nがマイナス28dB(BW=2500Hz)以上で動作するとあるので、占有帯域幅(6Hz)でのS/Nがマイナス1.5dB
以上(-1.5-26.5=-28dB)で動作すると考えられます。
FECなどでここまでの低いS/Nで誤りを訂正できて素晴らしいという見方も出来ますが、占有帯域幅でのS/Nで考えればCWでも多分この程度のS/Nな
らば十分に了解できると思われますので、WSPRもCWと大した差はないという見方も出来ます。
WSPRのS/N(BW=2500Hz)が-10dBの時にBW=250HzのCWフィルターでWSPRを聞いていて十分に聞えましたから多分更に
3dB程度の余裕が有ったとして、-13dBで聞えそうでした。
WSPRのS/N(BW=2500Hz)をCWのBW=250Hzに換算すると10dB補正して、-13+10=-3dBですから話は大体合致します。
・3)02:06zに沢山のゴミが出ていますが、アンテナのつなぎ変えや調整、オーディオレベルの調整などの作業をしていた頃です。
2010.Oct.12
・4)他との比較
JG1JZLとの距離が当方とあまり違わないJA8SCD(台東区)からの受信レポートがWSPRnetデータベースに存在しますが、そのSNRは
大きく変動(外来ノイズに因
ると推測)しているものの最大−13dBですので、今回の10m傘形アンテナでの受信での最大+5dBと比較すると18dB程度のSNR(感度)差があり
ます。 2010.Oct.13
●
WSPR移動運用時には電波時計を忘れずに
WSPRでは時間誤差は±1秒以内が推奨されている模様ですが、パソコンの時計は1秒程度はすぐに狂います
ので電波時計やGPS受信機のデータを基準に、忘れずにパソコンの時計を修正してください。
正確な時刻が得られない場合には、受信できるWSPR信号のDT表示を見て概ねDTがゼロになる様に時計を修正すれば大きな問題は無いかも知れません。
尚、実験
ではDTの値が+6.5から−2.3の範囲で復号可能で中心がゼロから少しオフセットしてるのでこれに注意が必要かも知れません。
●
WSPR用周波数137.5KHz付近のARGOでの妨害信号観測
上のWSPR受信例と同じ条件でARGOにより137.5KHz±50Hzの妨害信号を観測してみました。図の800Hzの所が137.5KHzになり
ます。
横の線が沢山出ている時刻にはノイズブランカをOFFしています。これを見るとONの所で残っている横線がロラン以外の妨害信号でしょうか。それとも、こ
の辺りで一番強い新島ロランのパルスでNBが働くので、残っているのはその他のロラン局からの妨害でしょうか。線が真直ぐなのでロランなどのしっかりした
信号源と思えます。 昼少し前の受信でした。
●
WSPRとARGOを一台のPC内で同時並列運転受信
WSPRとARGOは一台のPC内で同時並列運転して両方で同時に見られました。他のもう一台のPC(WinXP)でも同様に動作します。
●
WSPR対QRSS/DFCW
135kHzバンドでのDX信号のレベル変動のサンプルとして、VOR(ボイスオブロシ
ア)放送153kHzのカナダ・バンクーバでの受信レベル記録がVE7TILのサイトで行われています。
その一例を見ると、結構大きく変動して20dBを軽く超える場合も珍しくありませんし、時間的にも10分や20分も落ち込む場合があります。この状況で
QRSS120で交信しようとすると、コールサインを呼び合うのに数時間が必要ですが、受信レベル変動により信号が強い時は有り余る強さなのですが、ある
時刻にレベルが大きく低下する事で符合が途中受信出来なくて、結果的に交信が成立しません。
しかし、WSPRならば2分間の送受信なので、伝搬のピークの有り余る受信レベルになった時点で交信に成功するかも知れません。
●WSPR送信
・周波数安定度:
WSPR2.0が発生する4値FSKの周波数シフト幅は固定です。従ってWSPR2.0を使う限りCW/QRSS/DFCWの場合の様にHF帯からの分周
型トランスバータはWSPR用には使えません。135kHzバンドで直接WSPR変調が行えない場合には、HFバンドのWSPR信号を周波数ヘテロダイン
型コンバータで135kHz帯に落とすしかありません。
この場合には周波数安定度をなるべく良くする為になるべく低い周波数、例えば1.9MHz帯を使う事が良いでしょう。例えば10MHz帯を使ったとし
て、TRCVの周波数安定度が±0.5ppmだったとすると、±5Hzの安定度しか得られない可能性があります。一方、1.9MHz帯を使った場合には、
±0.9Hzの安定度が得られます。 しかし、WSPRは時間的に二分間区切りのデータ送受信を行うのでこの時間の中で大きく周波数変化しない限り、これ
よりも長い時間をかけたゆっくりした周波数の変化ならば10MHzでもあまり問題にはならないと推測しますが、急激な変化には注意が必要です。
・AFSKトーンの音量:
WSPR2.0ではAFSKトーンを発生させてSSB送信機で変調します。PCから出力されるAFSKトーンの音量はPCの音量調節のWAV信号音量及び
マスター音量に左右されると思いますが、他のソフトウエア、例えばQRSS/WFCWの為の‘QRS’ではWAV信号の音量が強制的に最大に設定されます
のでWSPRでは運用毎に音量を確認しないと変調過多過少になてしまうので注意が必要です。いつもWAVの最大音量でTRCVの変調感度を設定しておけば
WSPR2.0でも‘QRS’でも同じ変調レベルに保てます。
●WSPRとQRSS120
WSPRはUTCの偶数分の1秒目から2分間の信号送出の可能性がある。 一方、QRSS120は120秒つまり2分間を区切りの単位(一単点時間)とし
たモールス符合なので、キャリアが出ないスペース時間は2分の整数倍の時間の可能性がある。つまりQRSS120で偶数分の一秒目から信号を出しておい
て、そのQRSS120信号のスペース時間にWSPR信号を送信する事が論理的には可能だし技術的にも可能だろう。この場合、両モードで送信周波数を異な
る値にする事も技術的には可能でしょう。送信周波数を両者で同一にした場合には、WSPRの時にQRSS受信にどの様な影響が出るかを確かめる必要があ
る。 両モードで周波数を違えるかどうかは別にして、ビーコン発射でQRSS120とWSPRを一つの送信設備でまかなう事が可能になる。
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●
QRSS符合:
符合の構造:
基本的には従来のモールス符合と全く同じ符合を使い搬送波のON/OFFをしているが、たった一つの違いはそのスピードが極端に遅い(時間長さが極端に長
い)だけで、正にQRSSです。QRSS符合を録音して早回しで聞くと極普通の
CWとして聞えます、但しトーンは早回しの分だけ高くなるので耳で聞える周波数に下げる必要が生じる場合もあります。符号の基本が変形される場合が有っ
て、短点長点比率が通常の1:3から1:2に変更される事がある。耳で符合を認識するCWに比べて画像で符合を認識する場合には1:2でも長短の識別は容
易である事
から、交信時間を短縮する為に行われている模様だ。

電波の型式: A1A 無線従事者免許: 4級アマチュアは操作できない
名称の由来:
モールス符合でスピードを下げる事をQRSと呼んでいるが、それよりも更に数桁スピードを下げるのでそれを強調する意味で更にSを付け足してQRSSと呼
んだと想像されます。具体的なスピードは短点長さが3秒(QRSS3)から240秒(QRSS240)程度が使われる模様ですが、実際の交信には短い時間
のモードが使われて数十秒より長い
ものは大陸間の交信に使われる事は有るが、主にビーコンとして使われてその受信状況を観察する事でどの程度のスピードで交信可能かどうかの判断の手段に
なっていると思われます。
●
DFCW符合:
符合の構造:
符合という意味では基本的には従来のモールス符合に準じた符合を使うが、QRSSよりもより踏み込んで、時間の長さによる符合の認識の部分を限定して、
語間スペースを除いてはCWでの短点、長点、文字間スペースのすべてに同一時間を使い、点間のスペースは無い。例えばDFCW3秒モードでは短点、長点、
文字間スペース、のすべてが3秒で、語間スペースが6秒になる。視覚的に符合の判別をた易くする為に3秒毎に1秒(点の長さの三分の一長さ程度)のギャッ
プ
(Gap)を挿入する事も選択可能で、これが従来の点間スペースに相当する。{
尚、ギャップを挿入する場合においても冗長なギャップ(まったく役に立たない短点⇔長点の遷移時のギャップ)を省略して時間の節約をする事も選択可能。}
従って(冗長ギャップを省略しなければ)、符合の送出は極めて規則的で、3秒、1秒、3秒、1秒、、、、の時間間隔の繰り返しで、4秒クロックとも考えら
れるクロック周期で情報が伝達され
るデジタル方式に似ている部分がある。短点と長点はキャリア周波数の違いで表され、低い方が短点で高い方が長点になるのが一般的かも知れない。各スペース
とギャップは文字どうり無信号(つまりキャリアOFFにするキーイング)です。下図は点の時間を8秒、ギャップを2秒、合計10秒、周波数シフトを3Hz
にしたDFCW信号例です。

電波の型式: F1B 無線従事者免許: 4級アマチュアも操作可能
名称の由来:
モールス符合の短点と長点を従来からのCWでの様に時間の長さで表現するのでは無く、
異
なる2つのキャリア周波数により短点と長点を表現する事から、
Dual
Frequency
CWの頭文字をとってこのように呼ばれたと想像されます。基本はあくまでもモー
ルス符合であり、それを少し変形しているに過ぎない。
DFCWの受信方法:
ARGOでDFCWを受信する場合、例えばDFCW60ならばARGOでは30s dots mode
を選んだ方が見易い場合があるかも知れない。上の画像でもDFCW8(gap2)を3s dots モードで受信している。これを例えば 10s
dots モードで受信すると、Gapが2秒なので短すぎて10 dots 用のフィルターで鈍ってしまいGapが見え難くなる。
QRSSではそのままの dotsモードで受信すれば良い。
●
QRSSとDFCWでの所要時間:

同一電文のDFCWとQRSSでのQRSソフトでの送信所要時間を比較してみました。
QRSSで 1:2 及び1:3 は短点と長点の時間長さの比。 DFCWは single space, Key gap 18sec, Omit
redundant key gaps。
【電文=「7L1JHN JH1GVY RO」 での結果】
モード
送信前予告
実所要時間 所要時間比
QRSS60/1:3 194分00秒 (未実施) 2.5
QRSS60/1:2 84分00秒 約165分間 2.1
DFCW60
76分48秒 約 77分間 1.0(基準)
なぜか、送信前にQRSソフトが予告する時間がQRSS/1:2
では実際の結果と大きな違いがあったのでソフトウエアが予告時間の計算間違えを起こしている模様。1:3では過去に実施した時に両時間は大差が無かった
が、、、。
DFCWで送信終了時に、QRSSではJH1GVYのJが始まったばかり。
●
QRSS120 v.s. DFCW120:
QRSSとDFCWで、短点時間が同じの場合には時間的にDFCWが非常に有利なことは明白だが、信号了解度はどうだろうか。QRSSの場合には長点が短
点の3倍(設定によっては2倍)になっている事で、短点の了解度が悪くても(短点は長点に比べて了解度が下がる)長点の存在から短点を認識し易くなっては
いないだろうか。もしもそうならば、短点時間だけで構成するDFCWは同じ短点時間のQRSSに比べて全体の了解度が下がる可能性がある。従って、同じ電
文を送るのに時間が節約できるからとDFCWを使うと、信号が十分に強い場合にはそれで良いが、そうでない場合にはDFCWの時間スピードをQRSSのそ
れよりも下げなくては交信が出来ない事になるかも知れない。果たして、信号が弱い場合に同じ了解度を得るのに電文送出完了時間はQRSSとDFCWのどち
らが短いだろうか。 QRSS240が使われているのをあまり知らないがDFCW240は使われている模様だ。
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■QRSS符合とDFCW符合の受信レポート方法: TMOレポート
こちら、あるいはその
日本語訳を参考にして下さい。
TMOだからCWならば −、−−、−−−、T あるいは、M あるいは、O を送る。
QRSSの送信スピードが遅い場合には周波数精度が厳しく問われる。QRSS120モー
ドではARGOの観測周波数窓からして0.5Hzのズレがあると受信側で信号の捕捉が難しくなる可能性もある。周波数精度は0.1Hz以下を目指しまし
た。
●自局の場合
1.
ARGOの周波数較正
TS480のサイドトーン出力、又は自作の800Hz/1kHz信号発生器出力を入力としてARGOのQRSS120モードで行う。較正前の初期では
17Hz
程度のズレがあった。
2.受信機の較正(TS480の例)
±0.5ppm安定度(精度では無い)の基準発振器のオプションを導入した上で、幾つものNDBやラジオ放送を受信して、較正済みのARGOにより周波
数のズレを観測して
その結果から大まかに周波数精度を把握する。(製品がこの周波数で安定度や精度を保証している訳ではないが、136kHz x
0.5/(1,000,000)
= 0.068Hz)
周波数 kHz
|
局
|
ARGO観測での誤差
Hz
|
100
|
ロラン
|
+0.04
|
373
|
館山NDB
|
+0.14
|
594
|
NHK東京1
|
−0.01
|
693
|
NHK東京2
|
+0.21
|
954
|
TBS
|
−0.15
|
受信機の仕様によっては較正の必要が無い事が期待される(高級な製品は0.05ppmの安定度があり、136kHz x
0.05/(1,000,000) =
6.8ミリHz)。最近の普及価格帯製品では標準で0.5ppm安定度が装備されている物もある(IC7200
\104,790
税込)。
これにより、受信系の周波数較正が完了する。
受信機の周波数精度は、電波受信の実用上ではARGOの中心周波数をずらしたりして対応可能なので、必ずしもこれ程の値を必要とはしないが、送信周波数の
較正をこの受信機により行う為に必要とした。
3.送信周波数の較正(TS480の例)
較正された受信系により、送信周波数の較正を行う。最終段階では実際のQRSS120を定格出力電力で運用してARGO画面で数時間に渡って観測するこ
とにより、温度上昇や電源電圧の変動なども含めて較正を行う。周波数カウンタなどを用いると、周波数変動の平均値を観測することになる場合もあって、注意
が必要かも知れない。特に空冷ファンがON/OFFする場合や、送信機の通風状態などにも注意を払う。自局の場合、空冷ファンの自動ON/OFFでの温度
変動と、短点や長点の間のブレークインでの温度変化や電源電圧の変動の影響がある様子だったので、TS480のファンを強制的に常時ONとするスイッチを
設けると同時にQRSS送信ソフトウエアの設定でブレークイン無しとした。
尚、自局の送信システムはTS480の3.5MHz帯出力を周波数分周して135kHz帯の信号を発生させる方式の為にTS480の3.5MHz帯の送
信周波数精度が135kHz帯の送信周波数精度の全てです。ARGOでの観測では受信機の周波数変動にも気を配る必要があるかも知れない。
4.最終確認
実際にQRSS120で運用して、既に10年程度のQRSS実績が有って周波数精度が向上している海外の局に受信してもらい周波数精度を確認してもら
う。自称137.7775kHzにおいてQRSS120での海外での受信結果から、自局の周波数精度は0.1Hz以内であると思えた。必ずしも皆、同じ事
を言ってくるとは限らない。(2010年9月現在、海外は勿論、
日本でも幾つかのグラバー=
Grabberが運用されていて誰でもインターネットで閲覧する事が出来るが、GPSロックを採用したものを含めて周波数精度が十分に高いものが
ある。自らの電波を送信してそのグラバーでの受信画像を確認する事で送信信号の周波数精度やそのドリフトを確認できる。)
●GPSロック
自身では経験が無いが、GPSロックというやり方があるとの事です。GSP受信により正確な周波数を得られる模様で、それを周波数基準とする模様です。
●ロラン
Cの側帯波を基準とする方法:
こちらを参照
●まだ初交信も出来ていないのに、こんな事を考えるのも笑えますが、QRSSによる
DXの限界はどこにあるのか。
そもそも、なぜQRSSを使うのか。輻射電力に法的制限が有る、比較的に空中の雑音が大きい、等で受信機の帯域幅を狭めて受信しなければ通信距離を伸ばせ
ない。その為には送信スピードを遅くするしかない、という事だ。それでは幾らでも送信スピードを遅くすれば良いかというと、やはり、夜間でなければ電波が
飛ばないとすれば、その限界は通信をする2地点の一方の地の日没からもう一方の地の日出までの時間の長さにあるかも知れない。日本からブラジルなどの地域
とは伝搬経路が夜間になる時間が短いので、QRSS120の様に幾時間も掛けて交信する事は出来ない。つまりQRSSのスピードを遅くする事に制限があ
り、それは受信感度を良好に保つことに限界が生じて輻射電力に制限がある中で通信距離に限界を生じる事になる。これが一つの限界ではないだろうか。
しかし、その様に電文を一括して受信しようとしている事にこだわらなければ、極論として一日に一点(長点、または短点)を送るならば、交信が完了するの
に幾日も掛かるが、QRSSのスピードを更に遅くする事が可能な事に気が付く。短点時間Tsで信号が了解できるのであれば、その電波状況をTs時間以上
確保できるかどうかが次なる限界ではないだろうか。
●国内局が送信中は国内ではDX受信が不可能
一例として、日本で受信されることを期待してカナダからDFCWで送信している。
カナダからの信号を日本でARGOで受信を試みるが、それを知らない400km以上離れた他の日本の局が1.5Hz程度離れた周波数でQRSS送信してい
てその信号か
らARGOがカブリ(混信)を受けてカナダの信号が入感していたとしてもそれが認識できる状況に無い。周波数を変えてこの混信から逃れる為には少なくても
10Hz以上は必要と思われるが、そんな周波数はスケジュールQSOでも組まない限り誰も受信していない、つまりDXウインドは数ヘルツしかないのでその
ウインド以外は世界中の誰にも滅多にワッチされる事がない。
日本の誰かがDXからの信号を受信しようとすると、それを妨害しない為には、たとえ周波数が数ヘルツ離れていても、他の日本の局は送信出来ない事にな
る。
滅多にDXをする局が居ない現状なのに、この様な問題が生じるので将来運用局が増えた場合には全くDXに使い物にならなくなりそうだという事は容易に想像
できる。混信を無くす事の送信の交通整理が必要となれば、これは大変難しい問題だ。世界中の誰が何時どこで運用しているかを把握し、全ての運用局をコント
ロール可能にしないと交通整理がつかない。
他に考えられる事はバンドの両エッジを使ってスプリット周波数運用を基本の約束とする事が考えられる。以前の160mバンドでの1.910MHzと
1.820MHzでのスプリット周波数でのDX交信と少し似ているが、135kHzの場合には最大でも2.1kHzしかスプリット設定できないのでどれだ
けの効果が有るのだろうか。また、このバンドのアンテナはQが高くて、従って帯域幅が狭いので2kHzも周波数を移動するとアンテナの同調し直しが必要に
なる事が考えられる。送受で2kHzの周波数スプリットを行うと送受でアンテナ同調周波数をリレーなどを使って切り替える必要が生じるかも知れない。
2010.Sep.22
●
バンドプラン
日本では135kHzバンド内でCW及び狭帯域データ(占有周波数帯幅100Hz以下)が許されていて、バンドプランとしてバンド内を分ける特別な区分
は無いが、慣例とし
てCWは自然発生的に136.5kHz周辺が使われて結果的に海外における慣例と同じ、QRSS/DFCWはDXの目的があるので海外の慣例に合わせて
137.777kHz周辺が使われる。 WSPR等は137.5kHzが使われている。
CW :136.5kHz
QRSS/DFCW :137.777kHz ±5Hz
WSPR, JASON:137.5kHz ±100Hz
海外での正式な規定を調べていないが、提案されている物が
ここで
見られる。 2010.Sep.16
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■
QRSS/DFCW 送受信機周
波数の1Hzの桁
●送受信機の1Hz 表示
『TS850の周波数表示は10Hzステップですが、実はDDS動作は一桁下の1Hzステップと成っていて送受信周波数は1Hzの桁で表示周波数と合って
いない(1Hz台は何処に
あるのか解らなかった)、此れがARGOに表示される周波数が定まらなかった理由のようである。』という経験をされている方が居ります。
どうやら、KENWOODの製品では1Hzの桁はメイン周波数では表示桁が無い模様ですが、RIT/XITではそれが表示される様です。また、無償配布さ
れるPCコントロールソフトではPC上で1Hzの位の周波数表示があると思われますので(TS480で確認済みで類推でTS590もOKかと)機種毎に確
認が必要と思いますが。
何とか1Hzステップで使える模様です。
ICOMの製品の場合には(IC706、IC7200など)、チューニングステップ(TS)で1Hzに設定すると周波数表示に1Hzの桁が現われて
1Hzの位の読取が不自由なく行えます。また、RITでの周波数変更はリアルタイムではメイン周波数表示には反映されません。KENWOOD製品では
RIT/XITでの周波数変更はリアアルタイムでメインダイアルに反映されます。この違いを認識しないと混乱を生じます。
●当方のTS480も同じで、FINEモードで1Hzステップになりますが、1Hz表示がありません。
解決策としてはメインダイアル操作後にFINEモードにして、ダイアルに触れない様に注意しながらダイアルをLOCKした後で、RIT、XITをONする
とRIT/XIT
表示の部分には1Hz表示が出てきます。但し、これも周波数表示がおかしくて混乱しますので、結局1Hzステップは使わない方が良いと思います。
例えば、10Hzステップで 136.40Hz に同調してからRITで-1Hzにすると、
136.39Hz RIT -0.001 の様に表示され 136.39Hz からマイナス1Hzの様に見えますので混乱します。
ARGO自身の受信可変幅は2,700Hz程度ありますが、一方QRSS/DFCWではわずか5Hz以内の帯域以外はほとんど使わないので、ダイアルは
大雑把な
周波数ステップのいつも同じ周波数にして、後はARGOでチューニングします。ARGOのOffsetを設定すればARGO上で周波数直読可能です。
JA7NIさんは受信機をSSBモードにして135kHzの2.1kHz帯域内をARGOだけでチューニングしていると思います。
■
QRSSの dog bone
とCWのサイドバンド・スペクトル
●dog bone

QRSS
でdog bone(犬用の骨) という言い方がある模様です。この画像を見ればその意味を納得されると思います。この画像は始の部分がCWで VVV
JH1GVY が二回、その後がQRSS3で GVY です。
dog bone
になるのは信号が強くてS/Nが非常に良い場合です。どんなに波形を鈍らせてもキーイングにより周波数スペクトルが広がりますので、S/Nが良いとこの様
に短点や長点の前後に団子が記録されます。キークリックが強い場合にはその団子が長く縦線になります。
●CWでのサイドバンド・スペクトル
CWの部分は上下対象に5Hz程度ずれた周波数にスペクトルが見られます。これはCW短点とそのスペースを足した1周期の逆数、つまりキーイング周波数で
す。5Hzの周期は0.2秒(200ミリ秒)ですから、0.1秒(100ミリ秒)の短点の速さ(かなり遅いスピード)でCWを送信している事になります。
もっとキャリアに近いスペクトルは長音や符合間スペース、語間スペース等です。また、この例ではエレキーで送信している為にスピードが一定していますの
で、この様に5Hzの所にスペクトルが集中していますが、手打では打ち方によってもっとぼやけると思われます。
QRSSでは慣例上バンドエッジの137.800kHzに極めて近い、例えば137.780kHzなど、が使われますが、わずか20Hzのマージンしか
なくて、通常のCW運用の感覚からすると冷や汗物です。QRSS送信の前後に通常のCWでコールサインを送出してIDとする事が行われますが、これをあま
り早い速度で送出すると、上で説明したキーイングスピードに起因するサイドバンドが広がってオフバンドになりかねないので、キャリアの周波数とCWキーイ
ングスピードに注意が必要な場合も有るかも知れません。
●信号がもう少し弱い場合

上
の画像は距離7.7kmの場所からEIRP≒37mWで送信したものを小型の、従って感度が低い、ループアンテナで受信した物です。一方、こちらの画像は
同様にEIRP≒5.3mWでの場合です。信号が弱く(S/Nが悪く)なるとこのように見え方が違ってきます。

●QRSSのマーク時間とスペース時間に通常のCWを埋め込む事が出来る。例えばQRSS120では短点が2分、長点が4
分から6分、というように何か時間がもった
いない。そこでQRSSのマーク及びスペースの所に通常のCWを埋め込んで、QRSSとは別の相手との交信や繰り返して送り続けるCW
IDに利用する事を考えた。QRSSでのDX通信と通常のCWでのローカル通信が同一周波数で同時平行して行える! 又は、CWとQRSSでの同時ビーコ
ンとして周波数、設備、費用の有効利用が期待される。

●QRSSの数分間のマーク信号にほんの少し、例えば20秒前後、通常のCWで傷をつける。QRSSの所用時間は通常CWの所用時間分延長
する事はしないで、
連続したQRSSキャリアにCWでのスペース時間の切り込みを入れる(傷をつける)だけだ。QRSSはスピードが遅ければ
遅い程、受信ではDSPに因る1Hzよりもずっと狭いフィルタを使うので、割り込んだ通常のスピードのCWではそのフィルターにより除去されてQRSSの
受信結果に
は

ほとんど影響しない。QRSSのスペース時間においても同様で通常のスピードのCW信号はノイズだらけの受信信号の中の雑
音の一部分に過ぎなくQRSS
受信にはあまり影響しない。
一方、通常のCWとして受信できる良好なS/Nの状況では、QRSS信号の『ピー』という数分間も鳴りっ放しのマーク時間の中にCWスピードのスペース
の切
り込みが成されていると通常のスピードのCWを受信する受信機ではそれがCWに聞える、スペース時間もしかり、雑音以外に何もない所にCW ID
が聞えてくる。この方式だとQRSSが送出されている間はマーク時でもスペース時でもいつもCW ID
が聞えている。QRSSのスペース時間ならばCWでローカル通信も出来る。QRSSのマーク時間にCWのCQも出せる。
●CWメッセージメモリーキーヤはどこにでも良くあるが、電源を投入しただけでビーコンモードで動作してくれる物はあまり
多くはない
と思う。この場合、例えばタイマーIC(NE555)等で例えば30秒間隔のパルス発振回路を作ってメモリーボタンを押させるようにしておくと、電源投入
で自動的に選択してあるメッセージを30秒間隔で繰り返して発生させる事が出来る。選択

スイッチでメッセージの種類を選んだり、ビーコンモードをオフして
通常のメモリーキーヤとしても使える。QRSS信号を入力しなければ通常のCWでの動作になる。
QRSS信号と合成する為に混合回路を設ける。混合1、キー出力1(Full)はQRSSのマークとスペース等の全ての期間にCW信号を重畳する。一
方、混合2、キー出力2(Half)はQRSSのマークの期間だけにCW信号を重畳して、スペース期間には重畳しない。
この回路は手抜きしてあり、一つの欠点を持ている。それはQRSSのマーク期間にCWを埋め込むとCWの頭の短点または長点がQRSS信号とくっついて
しまい、結果的にCWとしては欠落してしまう。例えばJH1GVYのコールサインを送ると頭の短点が欠落してOH1GVYになってしまう。そこでメモリー
にはEの文字を加えて E JH1GVY
として目的のJH1GVYが送出されるようにする。この場合、今度はスペース期間では全てのCW符合がそのまま出力されるので頭のEがそのまま残って
E JH1GVY が送出されてしまうが、今の所はこのままとする。QRSSのマーク期間だけにCWを重畳するキー出力2ではこの様な E
を頭に追加する方法で問題が無い。
CWの頭の点の問題を解決するには、例えばメモリーを二つ使ってQRSSのスペースとマークに応じて頭に E
が有るか無いかのメッセージを使い分ける方法(回路)が考えられる。
●ソフトウエア“QRS”は
QRSS CW (又は単にQRSS)及び
QRSS DFCW
(又は単にDFCW)信号を送信する為のプログラムでそれは貴方に代わって
キーを叩
いたり、トーン信号を発生したり、PTTスイッチを押します。
短点が3秒のQRSS CW 信号は
QRSS3、短点
が120秒のQRSS CW 信号は
QRSS120と呼ばれていて、
マークとスペースの振幅のニ値で構成する通常のCW信号のスピードを極端に遅くしたに他なりませんが、しかし長点は通常のCWでは短点の3倍の時間ですが
“QRS”では2倍に設定することで時間の節約も出来ます。
DFCWは
QRSS CW
の情報伝送時間効率を改善したもので、長点は短点と同じ時間長さですが、周波数をほんの少し(1ヘルツ未満から最大数ヘルツ)ずらして
(Frequency
Shift
Keying)います。またスペース時間も節約される場合があります。このDFCW信号を縦軸を周波数/横軸を時間として印字すれば目視で
モールス符号として読み取れます。135kHz帯でDXをする場合には
QRSS又
は
DFCWが使われている。
QRSS符合とDFCW符合の構造も参考にしてください。
このソフトウエア
“QRS”を使う前に一度、Helpメニューの
About QRS、Interface、More Helpをご覧になる事をお勧めします。
QRSS、DFCW及びその他の
極狭帯域技術に関して詳しくは
こちらを参照して下さい。
●接
続:Interface
PCとトランシーバ(送信機)間の接続方法は
Helpの
Interfaceに
書いてあります。

そ
の回路図中のダイオードは一般の小信号用シリコンダイオードなら何でも使えますが、電源整流用は使わない方がよいでしょう。parallel port
の場合にも同じ回路を使いますがダイオードは不要です、しかし有っても害にはなりません。トランジスタは相手が真空管リグとか大電流が流れる特別な回路で
ない限り、2SC1815
その他、一般の小信号用NPNトランジスタなら何でも使えます。
PTT/DFCWの意味はQRSS信号の場合にはPTTとしてTRCVの送受切替に使い、DFCW信号の場合
にはFSKの周波数シフトに使います。PTTを使わなくてもTRCVのブレークイン設定によりKeyだけで送受切替が可能と思いますが、QRSSで周波数
安定度向上の為にブレークインを使いたくない場合にはPTTを併用します。
DFCWにおいて、一般的にはPTT/DFCWによる直接的な高周波の
FSKではなくてQRSソフト側(PCのサウンドカード)による AF
FSK トーン信号をTRCVの音声入力端子に供給してTRCVのSSBモードでDFCW信号を発生させる方法が多く使われると思われるので、

PTT/DFCW信号は使う事が少ないと思われます。DFCWはキャリアのON/OFFも行う複合変調です
がKey信号は
QRSS及び直接FSK DFCW の両方でキャリアのON/OFFに使います。AF FSK
トーンはQRSソフトにより周波数シフト及びトーンのON/OFFのキーイングも行われ、TRCVの送受切替には Key 信号
を使うことが出来ます。
AF FSK の場合232CのGNDループによる回り込みや発振などが有る場合にはフォトカプラなどを使ってGNDを切り離します。
フォトカプラは電流変換効率が、例えば0.5〜6.0倍(入力に
1mA流すと個々のばらつきで出力には0.5mAから6mAが流せる)なので相手の機械によっては駆動不足になる場合が有るので入力側の3.3kΩを例え
ば500Ω程度まで下げて出力駆動電流を確保する場合もある。フォトカプラはLED→トランジスタだが、似たデバイスに
フォトMOSリレーという物がある。入力側はフォトカプラと同じLEDだが出力
側がMOSトランジスタになっていて電流変換効率がフォトカプラよりも一桁大きいので、小さい入力電流で大きな出力駆動電流が得られる。ピン接続を確認す
ればフォトカプラをフォトMOSリレーに交換して回路の変更無しで出力駆動電流が増やせると思われる。
オーディオ信号は、IC7200の説明書にはAF
FSKの場合のPCとの接続として、入出力共にZ=2kΩの1:1の小信号オーデオトランスでGNDを切り離しています。この様にすると送信時の回り込み
やハムの問題が軽減されるかも知れないです。
SSBモードでAFSKを使う場合の回り込みや発振のトラブルから開放される方法として、TRCVのRTTYモードの使用が考えられない事はありませ
ん。トーン信号ではなくてQRSソフトが発生するPTT/DFCW信号をTRCVのRTTYシフト端子に加えてDFCWの周波数シフトを得ます。但し、
TRCVのRTTYモードでは一般的には設定可能な最も少ないシフト量は170Hzですので、135kHzバンドDFCWでの所要シフト量である数
100mHz程度から数Hzに比べて大き過ぎます。この場合には、HF帯の上の方のバンドや50MHzで170HzシフトのDFCWを発生させた後に、周
波数分周型コンバータを使って135kHzバンドに変換します。例えば50MHzバンドで170HzシフトのDFCWは364分周すると135kHzバン
ドの0.467HzシフトのDFCWになります。例えば14MHzからでは、102分周すると1.666Hzシフトになります。
・Serial (COM) port と Parallel (LPT)
port
Setup の
Port の中で選択する事で Serial (COM) port 又は
Parallel (LPT) port のどちらかが使えます。COM port が9つも有ってどれを選択すれば良いのか判らない場合には
こちらを
参照してみて下さい。何かの port が選択されると真っ赤なワーニングメッセージが表示されますが驚く事はありません。 port
初期化の為にインターフェースの各端子が状態不定になる事があるので、間違えて送信状態等にならないように注意を促しています。送信機電源をOFFしてあ
れば問題ないので、それを確認してからOKします。QRS立上げ時にもこのワーニングメッセージが表示されます。
・Serial port を使う場合
RTS信号及びDTR信号を使ってKeyとPTT/DFCWを操作します。信号と機能(KeyとPTT/DFCW)の関係は
Setup の
Port の設定の中で入れ替えられます。RS232C Serial
port の無いPCでは市販の
USB/232C
変換ケーブル等を用意すればUSB Serial port から232Cに変換して接続できます。
232CのコネクタがD-sub 9 pin の場合には、RTS信号は pin 7、DTR信号は pin 4、GNDは pin 5
です。D-sub 25 pin の場合には、RTS信号は pin 4、DTR信号は pin 20、GNDは pin 7 です。
・Parallel port を使う場合
QRS default 接続ではDB0信号(pin
2)でKeyを、DB1信号(pin3)でPTT/DFCWを操作します。DX4WIN互換の接続も設定できるとの事です。GNDは pin 18
から 25 です。
●Setup:
・Port ここで、トランシーバ(送信機)に接続す
るパソコンの
COM(Serial)又はLPT(Parallel)ポートを選択し
ます。また、ポートの
各端子の接続を選択します。詳しくは上記の●
接続:Interface を参照してください。
・Speed ここで、
短点長さを秒単位で1から3600までの値で入力します。
3を入力すればQRSS(DFCW)
3に、120を入力すればQRSS(DFCW)
120に
なります。QRSS/DFCW受信ソフトウエアARGOで見ると一般的には短点が3、10、20、30、60、90、120秒のモードが使われる模様で
す。またDFCWでは長点に相当する時間が短点と同じ時間で済む為にメッセージ送出時間が大幅に短縮されるのでDFCW240も使われる模様です。
・Text ここで、各自が内容を入力して登録した
Text1から
Text10の
中から送信しようとする一つのTextを選択します。この時に設定してあるSpeedでのText送出所要時間が分・秒で表示されているので、
Repeat設定の参考に出来ますが、CW
ID 送出の所要時間を別途追加する必要があります。Text内容はメインメニューのTextから最大10件の各Textを入力ます。
・Repeat
ここで、選択されているTextの繰り返し回数とその繰り返し周期を(選択されているText及びCW ID
の送出1回に必要な合計時間以上を分単位で)入力します。周期は次の送出までの空白待ち時間ではないので間違えの無いように。送出設定してあれば繰り返し
毎にCW ID
も送出される。繰り返し回数にゼロを指定するとエンドレス繰り返しになる。繰り返ししない場合には1を指定する。周期設定が面倒な場合はゼロを設定する
(最低限必要な周期でText及び設定されてればCW IDが送出される)。
・QSK ここで、Textの途中で一時的に受信する(ブレークイン)設定をする。
・Mode ここで、QRSSの
短点と長点の長さの比1:
3(CWでは標準)あるいは1:2、又は
DFCWのスペース時間を選
択する。1:2、1:3の表示がダイアログBOXの枠で切れて見えないかも知れませんが、一番上が1:3、次が1:2です。
・Alarm ここで、Alarm time を秒単位で入力すると、
送
信終了前のその時間からPCスピーカからアラーム音が発せられる。この機能を使うとサイドトーン機能は使えなくなります。この機能を停止す
るには0(ゼロ)またはブランクにします。
・Sound ここで、トーンの
出力先をPCスピーカまたはサウンド
カードのどちらかに選ぶ。またCW and QRSS及び、DFCWで個別に
トーンのON/OFF及びその周波数が設定可能。DFCWの場合には
短点周波数と周波数シフトした長点周波数の両方を指定します。CW and
QRSSトーン周波数はDFCWモードでの送出前後の
CW ID及び
Testで使われます。Alarm機能を使うとPCスピーカでのサイドトーン機
能は使えなくなります。
・DFCW ここで、DFCWの周波数シフトの極性、キー・ギャップ時間の秒数、冗長キー・ギャップ(周波数シフトを伴うキー・ギャップ)
省略の有無、を設定をします。キー・ギャップ時間は点の長さの三分の一(DFCW30ならば10秒)程度が一般的な様です。
・CW ID ここで、
CW ID のスピード、
Start ID のON/OFF、
Stop ID のON/OFFを選択する。DFCW
においても直接FSK又はAF FSKによるCW ID が挿入できますが、四級アマチュアではCWを操作できませんので注意が必要です。AF FSK
ではSoundで設定したCW and QRSSでのトーン周波数が送出されます。
・Sync. ここで、送信と受信間の同期をとる時間を指定する。
●Text:
QRSS又はDFCW送信で使う10の定型文、及びText 送信開始時と終了時のCW ID文を予め記憶させておく事ができます。
・Text 1
・
・
・Text 10
・Start ID
・Stop ID
●Start:
・Now これを選択すると上記設定に従って即座に送
信を開始します。
・Later 送信開始時刻をHHMMSS(時分秒)で指定して自動送信を行います。
・Test Key及びPTT/DFCW信号に対する送信機動作を確認する為の試験ができます。Soundで設定したCW and
QRSSのトーン周波数が発生します。
・QSO 文字を入力しながら送信出来ます。
●Help:
・Copyright
・About QRS このQRSソフトウエアの概要説明です
・Interface 接続に関する説明です
・More Help 以上述べてきた各メニューの詳
しい説明へのショートカット集です(取扱説明書)
・AutoStart
●
QRSS/DFCWテクニック:
・調整信号
送信前に調整信号を出すことがあるが、例えば120秒短点モードなどの遅い場合には、そのすぐ後に交信の為の信号を出すと受信側では両方
の信号が関連がある様に受信される。これを防ぐには両者の時間を十分に大きく取る必要があるので、多少面倒だ。 他の方法としては調整信号の周波数をずら
す事で直ぐに交信の為の信号を発射開始できる。あまり大きく周波数をずらすとアンテナ調整のやり直しにつながるので、短点モードの時間によるがARGO画
面で明らかにずれるような周波数値、1ヘルツから数十ヘルツ程度が妥当かもしれない。QRSSなどでは上側バンドエッジに近いので下の周波数にずらす事が
安全だ。
・CW ID
受信された信号が強いと調整信号と同じ問題があるが、QRSSでは CW ID
の周波数だけをずらす事は出来ない。Start ID、Stop ID のText
で空白を幾つも入れておいて、最後に短点一つ"E"を入れておくとか、送信本文をスペース文字で始めるなどで自動で時間間隔が取れる。
AF FSK DFCW での CW ID では Sound の設定でCW and QRSSのトーンをDFCWのトーンから少しずらせておくと
CW ID
だけ周波数をずらす事が出来る。調整信号と同じで135kHz帯で上側バンドエッジから遠ざかる方向に周波数をずらす為には、LSBモードの場合にはCW
and QRSS
トーン周波数をDFCW のDot 周波数よりも高く設定しなければならない。
例: DFCW: Dot = 800 Hz, Dash = 799 Hz
CW and QRSS: 805Hz
●
送信トーン音量の調節
ソフトウエア“QRS”ではPCの送信トーン音量調節としてWAVソースの音量を最大に設定する模様です。他のソフトウエア、例えばWSPR2.0では
PCの音量調節をソフトウエア側が強制的に操作することが無い模様です。従って、両方に共通化可能な「WAVソース音量最大」を前提にTRCV側の入力レ
ベル設定をしておく事で、変調過多過少が無くていつも同じ変調レベルを保てるかも知れません。
●
周波数分周型トランスバータ使用時のDFCW AFSKの設定方法
慣れていないとAFSKの周波数設定には混乱する事がある。その上に周波数分周型トランスバータを使うと、分周をも考えた周波数設定にしなければならず、
混乱に輪をかけることがある。

当方の使っているCW/QRSS/DFCW対応の周波数分周型トランスバータのブロックダイアグラムを右に示します。
DFCWは直接FSKではなく、QRSソフトウエアによるAFSKトーンによりTS480の3.5MHz帯SSBモードによりAFSK変調により行ってい
ます。
図の下端に簡単な表が有ってDFCWにおける動作が理解できる様に簡単な情報が載せてあります。
(1) 図で Ftx
はTS480アンテナ出力における3.5MHz帯のSSB(LSB)キャリア周波数(LSB送信機の表示している周波数=ダイアル周波数)で、
Ftx = 26 x 136k + tone
にします。
136k とあるのは136kHz帯におけるDFCWの短点キャリア周波数です。
tone とあるのはAFSKの短点トーン周波数です。
例: 137.777kHzの短点周波数でDFCWを送信したいとし
ます。周波数は短点を低く、長点を高くします。 tone は2,000Hz(2kHz)としてみます。
Ftx = 26 x 136k + tone
Ftx = 26 x 137.777 + 2.000 = 3,584.202 kHz となります。
おさらいすると、Ftx = 3,584.202 kHz で 2kHz のトーンでLSB変調すると送信スペクトラムは Ftx から tone
周波数だけ低い所に発生しますので、その

周波数は 3,582.202 kHz です。それをトランスバータで26分周すると、F136k = 137.777
kHz になり、予定どうりの短点周波数です。
長点周波数はAFSKのシフト幅で決まります。136kHzでのシフト周波数は3.5MHz帯でのシフト周波数の1/26 です。
DFCW Fshift @136kHz = (Fshift @Ftx )/26
136kHz 帯で0.2Hzの周波数シフトをしたければ3.5MHz帯でその26倍のシフト、つまりAFSKでは0.2Hz x 26 =
5.2Hz
のシフトを必要とします。また136kHz帯での長点が上側である事と、LSBを使った関係でAFSKでは短点トーン2,000Hzからマイナス
5.2Hzのシフトとして、1,994.8Hz の長点トーンにします。
3.5MHz帯 LSB AFSK 変調出力の26分周トランスバータと仮定すると、
短点周波数 = 137.777kHz
長点周波数 = 137.7772kHz (シフト量 = 0.2Hz )
AFSK短点 = 2.000kHz
AFSK長点 = 1.9948kHz (シフト量 = −5.2Hz )
3.5MHzダイアル= 3,584.202kHz LSBモード
AFSK
はQRSソフトDFCWモードのSoundで例えば図の様にします。シフト幅はDashの周波数で調整する。
【
SSBモード】 3.5MHzでは
LSBモードが一般的ですのでそれを使う事にした。
【
キャリア周波数】 3.5MHz
LSBのキャリア周波数は
CWでの場合よりも AF
のDot周波数(2000Hz)分だけ高くする。つまり、CWでは135KHz帯での周波数の分周比(26)倍に3.5MHz帯の周波数を
設定するが、DFCWではそ
れよりも2000Hz高くする。2000Hzは切りの良い数字なので周波数設定が判り易くなる。
CW の場合: 137.78kHz x
26 =
3,582.28kHz
DFCWの場合: 137.78kHz x 26 + 2kHz = 3,584.28kHz
●
耳で聞分けられるDFCW送信AFSKトーン
通常DFCWでトーンの高低は耳ではほとんど解りません。ARGOで描かせて初めて短点か長点かが解ります。
しかし、当方の送信機は3.5MHzからの周波数分周型(26分周)の為にAFSKトーンの周波数高低差は135kHzバンドでのそれよりも26倍ありま
すので、耳でPCが発するAFSKトーンを聞いていると長点と短点のトーンの高低さが耳で解ります。135kHzバンドでシフトが1Hzの場合
3.5MHzバンドでは26Hzのシフトになります。
●
QRSS 1:2での所要時間見積り
送信テキストを決めると送信開始前に送信終了までの所要時間の見積もりが表示される場面がありますが、QRSS 1:2
では見積もりの計算が大きく狂っている場合があります。
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■
QRSS
Viewer ARGO(QRSS受信ソフトウエア、アルゴー)の使い方:
●なぜ受信ソフト
ウエアが必要か:
何しろQRSSでの短点は3秒以上最大240秒まで使われている様子なので、通常のCW
の様に人間の脳でQRSSを受信することは難しい、というかあまりにも苦痛だ。QRSS3(3秒短点モード)では何とか短点、長点、スペース、語間を聞き
分けてそれをモールス印字機の様に紙に・と−を書いてゆけば受信できない事もない。しかし、QRSSでは通常その様にトーンが耳で聞分けられる程の良好な
S/N状態で使う事はあまりなくて、ほとんど雑音に埋もれて人間の耳では聞分けられない程の劣悪なマイナス数十dB(例えば帯域幅400Hzで)のS/N
で使われる。受信帯域幅を狭めればS/Nは向上して耳でも聞分けられるが、例えばS/N向上の為に0.005Hzの帯域幅を使ったとして、でどうやって信
号に同調可能なのでしょうか、それはほとんど不可能に近い。
ARGOでは、スペクトラム分析とその結果を時系列で画面に表示させる事で、劣悪なS/Nと極狭帯域幅の環境の中で人が目で信号を捕らえる事を可能にして
います。受信帯域幅を超える周波数ドリフトがあっても心配はいりません。また遅いスピードの信号を夜通し人間が付き切りで観測しなくてはならないという心
配も有りません。QRSS3程度ではリアルタイムで交信することも可能でしょうが、もっと遅いモードでは夜通し受信機とパソコンを働かせておき、後でその
結果を解析してメッセージを受け取ったり、返信は夜通し送信機とパソコンを働かせてQRSSソフトウエアで信号を送り続ける様な、場合もある。
似かよった仕組みは微弱電波を使った遠距離通信などで使われているかも知れません。
Argo V1 build 134 ダウンロード(ZIP
467kB) 又は
http://www.weaksignals.com/
●
最新版 ARGO137 2012.Mar.15 ダウンロード:http://dl.dropbox.com/u/15089947/Argo137.zip
1、時刻表示をUTCとローカルタイムに切替可能
2、ユーザの情報をARGO画面に表示可能 例えば JH1GVY PM95vu Soka
3、画面が大きくなった
4、例えば30秒モードで、以前は表示範囲が6.5Hzだったのが10.5Hzに拡大されている
5、時間の目盛にタイムスタンプが追加表示された(画面の下の部分、また、秒表示は隠す事が可能)
6、FTPアップローダが組み込まれた
7、PolyFFT
8、スクリーンキャプチャー機能が強化された、ファイル形式;JPEG(画質調整含む)、BMP、GIF
9、結果的に
134
よりもPCのメモリーサイズや処理スピード等のリソースに対する負荷が重くなっているので、PCによっては負担が大きい。
(幾つかの不具合が報告されていて、バージョンが138、139と更
新されているが、まだ問題解決に至っていない模様。 2012.Apr.27)
ARGO138: http://dl.dropbox.com/u/15089947/Argo138test.zip、 ARGO139:
http://dl.dropbox.com/u/15089947/Argo139.zip
----------------初めて使う---------------
●
接 続:
受信機のオーデオ出力をARGOがインストールされたパソコンのオーデオ入力端子につなぐ。私の経験ではライン入力につなげた方が良好でした。マイク入力
につなげると動きが遅いAGCが掛かる性か一様の強さの長い時間の信号が尻すぼみ(極端なサグやオーバーシュートのような波形)になってしまう。受信機の
オーデオ出力はスピーカ
やヘッドホン出力でも、受信機のボリューム調整の影響を受けないオーデオ出力端子(RTTYやPSK受信でのデータ出力端子と呼ばれるかも知れない)でも
構わない。
●
初めて使う簡単な使い方:
初めてARGOを使う場合に、少し混乱する事があるかも知れないので、これらを中心に取り合えず動作させられる様にします。当の本人もまだあまり使いこな
してはいませんので、、、。
1、受信機で普通のCW交信を適当な音量で受信して下さい、この時に
必ずしも狭帯域のCWフィルタは必要ありませんArgoでは広い帯域をいっぺんに観測できます(CWモードでは0Hzから11kHzまで)。受信機のオー
デオ出力をパソコンに接続して下さい。ARGOでの受信の基本は受信機周波数は固定して、ARGO画面で受信周波数が直読可能な様に周波数表示のオフセッ
トを設定しておき(後述
Calibration)、
観測する周波数はARGO上で変化させます。
2、Argoを立ち上げる
3、ArgoのSetupメニューから→Select Input
→
Real Time Input
を選択(Setupは保存操作をしなくても最後の状態が次回同じ設定で再現します)
4、ArgoのSetupメニューから→Select Input
→
Choose Real Time Input
を選択するとパソコンのオーデオ入力選択ダイアログが表示されるのでマイクあるいはライン入力などの受信機オーデオ出力を接続したを入力を選択する。この
時に選択した入力のボリュームがゼロになっていない事も確認して下さい。下から1/4から1/3程度で十分でしょう。
5、Argo のMode メニューから
CW(NDB)を選択します。
6、更にArgo のMode メニューから
Band View を選択します。
7、右下の
Start ボタンをマウスでクリックすると縦のスクロールが動き出します。
8、左端の緑色の棒グラフが入力レベルを示します、過大入力の場合に
は赤色になりますので受信機の音量を下げるか、ステップ4でボリュウムを下げたりマイクにつなげている場合にはライン入力に切り替えて、接続もライン入力
に変えたりしてみて下さい。
9、左下の
Visual Gain、
Sensitivity、
Contrast を信号が見易いように調節します。
10、マウスのカーソルををArgoの画面の中に持ってくると十字の
カーソルとその場所でのレベルがカーソルの脇に表示されます。
11、上の方の周波数目盛をマウスでつまんで左右に動かすと観測する
オーデオ周波数範囲が変化します。範囲は0Hzから2750Hzまでです。
12、縦スクロール画面に縦の筋が見えたらそれが何かの信号かビート
ノイズです。それをマウスでクリックすると、ステップ5で選択したModeに適合した横スクロール画面になります。
13、必要に応じて、Argo のSpeed
メニューからスクロールスピードを選択します。
14、必要に応じて、
Visual Gain、
Sensitivity、
Contrast
を調節します。この調整は少し慣れるまで中々上手くゆきません。また、短点やスペースが極端に短い場合など特徴のある符号は判り難いです。レベルを上げす
ぎるとキークリックまで見えて見難いトレースになります。
15、画面右下のStopボタンを押すとスクロールが止まります。マ
ウスを表示されている信号の上にもってゆくとStart/Stopボタンの上に信号周波数、レベル、記録時刻が表示されます。
16、画面内の Full Band View
ボタンを押して、その後にArgo のMode メニューから
3s dots を
選択してみます。
17、再び縦の筋をマウスでクリックすると、QRSS3モードに適し
た横スクロール画面に切り替わります。その画面の中心周波数はマウスでクリックした周波数になっています(キャリブレーションが行われていない場合には多
少周波数ズレがあるかも知れません)
18、必要に応じて、Argo のSpeed
メニューからスクロールスピードを選択します。
19、必要に応じて、
Visual Gain、
Sensitivity、
Contrast を調節します。
20、信号が画面の中心からズレている場合には信号のスペクトラムを
マウスでクリックするとその周波数が中心周波数になります。
------------ メニュー ------------
●
Setup:

・
Select Input
から信号の入力元を選びます。
・
Real Time Input を選ぶとChoose
Real Time Input... で選択されているオーデオソース(マイク、ライン入力、CDプレーヤなど)が選ばれます。
・
Choose Real Time Input...から、オーデ
オソース(マイク、ライン入力、CDプレーヤなど)を選べます。受信機出力のオーデオ信号を接続したソースを選択します。
・
Open Wave File...から、録音済みの音声ファイル
を信号ソースとして選択できます。
・
Calibration
から、正確な周波数のオーデオ信号(
信号発生器例)を入力することでARGOの
周波数目盛の較正(修正)が出来ます。一例として、較正前では800Hzにおいて17Hz程度の誤差があった。観測画面が縦スクロールしている場合にはそ
の画面の周
波数目盛の較正になり、横スクロールしているの場合にはその画面の周波数目盛の較正になります。尚、Calibration画面の中でOffsetを設定
できますが、例えば 受信機周波数をCWモードで 137.700kHz にして、CWピッチ周波数を800Hzにしている場合には Offset
= 137700 - 800 = 136900
とすればピッチ周

波数が800Hzの信号をARGOの周波数目盛で137700Hzの様に表示できます。受信機の選択度の範囲であれば受信
機の周波数ダイ
アルをそのまま動かさないで ARGOの周波数目盛から受信高周波の周波数が読み取れる事になります。
モデルによるのかメーカによるのか知らないがCWピッチ周波数は製品出荷時の値が幾つか(一例:ICOM
IC706MK2=IC7200=600Hz、YAESU FT817ND=700Hz、KENWOOD
TS480=800Hz)あるが、最近の製品では好みに合わせて設定を変更できる模様だ。
・
Save Settings as ....セットアップ状況を
名
前を付けて保存できます。通信モードなどに応じて好みのセットアップを名前を変えて幾つも保存して、必要な時にLoad Settings
from...から好みのセットアップを再現することが可能になります。保存操作をしなくても最後のセットアップが再現されます。
・
Load Settings from
....保存していあるセットアップ状況の中から好みの物を選んで再現する事が出来ます。
・
Load Default Settings セットアップを初期
状態に戻します。
・
0dB = ADC Full Scale
レベル表示の基準(0dB)をA/Dコンバータの最大入力レベルにします。
・
0dB = Select Reference
これを選択するとスペクトラム画面上のマウス・カーソルに Sel. Ref.
の文字が表示され、マウスでスペクトラム画面上をクリックするとその場所のスペクトラムのレベルが レベル表示の基準(0dB)になります。
・
0dB = Use Reference
以前に選択したレベルがレベル表示の基準(0dB)になります。
●
Mode:

通信モードに適した画面設定が提供されます。上から順に通常スピードのCW(NDB無線標識)モード、3秒短点モード、
10秒短点モード、、、、120秒短点モードを選択できます。
・
Band View
これを選択すると、横軸がオーデオ周波数、縦軸が時刻、スペクトラム各点の明るさがそのレベルを表す3次元スペクトル表示の縦スクロールの画面になりま
す。周波数目盛をマウスでつまんで左右に動かすと0Hzから2750Hzまでのスペクトラムを観測できますので、受信機のフィルターを3kHz程度にして
おけば135kHzバンドの2.1kHz幅は受信機を同調し直さなくても全て観測できます。(右の図:横スクロール画面で
□ Full Band View のボタンが現れますが、Band
Viewと同じです)
信号を探す場合には、最初に3s dots モードに設定しておいて、まづはこのBand View
モードから入るのが探し易いかも知れません。その後、それらしいスペクトラムが見つかったならば、そのスペクトラムをマウスのカーソルでクリックすると、
設定してあるモード(この場合3s dots
)で横スクロールに変わります。横スクロールでマウスのカーソルでクリックするとその周波数が中心周波数になります。更にスペクトラムを詳細に見る場合に
はドットモードを10s→20s→、、、、、と長くしてゆきます。その度に周波数目盛が細かくなり、目的のスペクトラムが中心周波数からずれていると画面
の外に出てしまうので、再び目的のスペクトラムをマウスのカーソルでクリックして中心にします。
・Spectral Estimator 判りません
・Short Ticks
時間軸目盛線が画面の端で短くしか表示されません。
・Long Tics
時間軸目盛線が画面の端から端まで表示されます。
●
Speed:
・Slow 画面スクロールスピードを Normal よりも遅くします。
・Normal 標準的な画面スクロールスピードにします。
・Fast 画面スクロールスピードを Normal
よりも早くします。
(横スクロールの場合のみ有効、縦スクロール:Band View では無効)

●
Palette:
・Standard いつもの画面です。
・Darker 試してみてください。
・Lighter 試してみてください。
●
Capture:
Capture
はArgoの画面を一定時間間隔、又は欲した時にその場で画像ファイルとして保存する機能です。画像ファイルの保存場所とファイル名の冒頭の部分(プリ
フィクス)はSetupで指定し、プリフィクスに連続番号が自動的に付加されたファイル名で記録されます。用途としては、無人受信とその記録です。夜
通しの無人受信とか、あるいは移動運用で電波を出して帰宅したらその電波の自宅での受信記録を見ることが出来て、自分の電波の届き具合を自分で確認できま
す。尚、他のウインドがArgoの上に重なったり、スクリーンセーバが働いても、設定された時間間隔で一時的にArgoにフォーカスが移って画像ファイル
は保存され、その後フォーカスは元に戻ります。但し、電源が自動的にスタンバイにならないようにパソコンの設定をして下さい。
・Setup 
Setup画面が出てきます。画面の
Changeボ
タンで画像ファイルの保存先を指定します。Argoを立ち上げた後で毎回ここを開いてOKをしないとStartのメニューは薄い灰色のままで機能しませ
ん。一通り設定を済ませて受信画面に記録を始めてから、このSetupを開いて記録時間間隔を確認あるいは設定してからOKする事がよいでしょう。。
Compute screenfull timeボタンで一画面分の
時間が計算されて
Interval in seconds?にそれが
記入されます。Interval 時間は手入力で好みの時間を設定することも可能です。
ちなみに、SpeedをNormalとした場合に各ModeでのInterval は下記の様になります。
3s dots = 168秒(2分48秒)
10s dots = 504秒(8分24秒)
20s dots = 1008秒(16分48秒)
30s dots = 1680秒(28分)
60s dots = 3360秒(56分)
90s dots = 5040秒(84分)
120s dots = 6720秒(1時間52分)
・Start
CaptureのSetupを開いてOKをしてあればこのメニューが有効になり、クリックするとCaptureの機能が働き始めて決められた時間ごとに指
定した場所にARGOの画像ファイルが保存されます。ARGOの画面下の丸い大きめのボタンが同じ働きをします。
・Stop
Captureの機能が既にStartしていればそれを停止できます。ARGOの画面下の丸い大きめのボタンが同じ働きをします。
・Capture Now CaptureがStartしていよう
がStopしていようが、欲した時にここをクリックすればその時のARGO画面が画像ファイルとして保存されます。

●
Log:
ソ
フトウエアに付属の説明書を読んでください。
・Setup Serial Log シリアル通信ポート
・Start Serial Log
・Stop Serial Log
・Setup File Log ファイルを作成
・Start File Log
・Stop File Log

●
その他:
メ
インメニュー行の下から順に;
・
時分秒、
年月日、信号の
最大レベルの周波数と(レベル)表示
・
Modeと
Speed表示、
Spectral Estimator modeの表示、
Full Band View への切替ボタン、
オーデオ信号の録音ボタン
Save
WAV file {サンプリング周波数はCW (NDB)では22050Hz、(Full) Band
Viewでは11025Hz、QRSS横スクロールでは5512Hz、録音開始するとサンプリング周波数の変更を伴うモードの変更は出来ない}で音声録音
しておけば、画面への記録を失敗しても後で録音音声を再生して、たとえ画面設定の周波数がずれていても幾度
も画面への
記録を試す事が出来ます。音声帯域幅が135kHzバンドの幅を全てカバーできます。また、自宅で無人受信録音させておけば時間をシフトして受信出来ま
す。自分で移動運用した自分の電波を自宅で録音しておいて帰宅後に確かめられるので自己完結型の各種実験が出来ます。
・左端のには
オーデオ入力レベルの表示、通常は緑の棒グラフで、過大
入力時には赤に変わるので、これを目安に入力レベル(受信機出力レベル)を調節する。
・右端縦に長い物はオーデオ周波数目盛の
中心周波数を調節するスライダーで、
マウスでつまんで上下させる。
・スライダーの左横に
オーデオ周波数目盛があってモードによって目盛
の細かさは固定されている。
・画面の中に表示される赤い目盛が
Ticksで、この状態が
Short Ticksモード。
・左下隅に
Visual Gain
があって、AGC、Low、High
を選び、画面表示の利得を調節する。入力スペクトラムのレベルの大小は明暗で表示され、同じレベルでも利得を上げれば明るくなり、利得を下げれば暗くな
る。オーデオ入力レベルの表示棒グラフがこれによって変化する事はない。
・Sensitivity, Contrast はVisual
Gain の調節です。信号が見易いように調節します。
・
Capture OFFボタン
・
Ticks: 時間軸目盛の細かさを表示します。
・Mouse: この画面では表示されていないが、マウスのカーソル
をスペクトラム表示画面内に置くと Ticks
表示のすぐ上にカーソルの場所の周波数、レベル、それが記録された時分秒が表示される。カーソルのすぐ近くにもレベルが表示される。
・
中心周波数調整:スペクトラム表示画面内をマウスでクリックする
とその周波数が画面の中心周波数になる。但し、ここで示している画面では表示が0Hzまでなので、ここで表示されているモールスのスペクトラムをクリック
しても表示の限界で何も動かない。ここでは、例えば3000Hz辺りをクリックすると中心周波数がその周波数になる。
・Start/Stop:ここで示している画面では
Startだが、既にスタートしている場合にはボタン表示は
Stopになる。
・Exit:Argoの終了
●
不具合や改良要求、他:
・
NDB(CW)モードにすると画面がフリーズする事があるという報告がある。自身も経験しました。
・日時の表示がローカル時刻なのかその他UTCなどの表示なのかが分かり難い。 ARGO V1 build137以降改良
・ARGO画面を間違えてクリックする事があり、意図しないのに観測中心周波数が変更されてしまう失敗を犯す事がある。それを知らないままに過ごす事もあ
る。特にタッチパッドでは、注意していてもクリックになってしまう事もある。ダブルクリックによる操作にした方が使い易くはないか。
・ARGOで記録したWAVファイルが再生不能の事が度々生じる(原因不明)。
・ユーザのコールサインなどがARGO画面内に表示される様にして欲しい。 ARGO V1 build137以降改良
・(ARGOにフォーカスされている時にEscキーを押すとARGOが閉じられる。)
●ArgoUpload (アルゴー・アップローダー) download v1.12 (ON7YD
のウエッブサイトのZIPファイル)
(ARGO V1 build137以降はARGOにアップローダーが組み込まれている)
ARGOスクリーン・チャプチャ(又はその他)を簡単に常に自動的に貴方のWEBサイトにアップロードする、又はそれらを貴方のローカルHDDにコピーし
ます。
・ARGO upload セッティング例:
事前に上記ARGOのキャプチャ設定で保存する画像はJPG形式にしておく。
この例ではARGOのキャプチャ設定で画像保存先をARGOcapt という名前のホルダーとして、capt という prefix
の画像名で保存する例。
実際に保存される画像の名前は prefix に00000 から始まる連続番号が付されて capt00000.jpg という名前から始まる。
FTP address 及び FTP file name (実例でのftp003.upp.so-net.jp/public_html/
の部分)は各自のFTPサイトに合わせて設定するが、最後のファイル名はだけは
[prefix].jpg (上記具体例では capt.jpg )にする。
ARGOが capt00000.jpg から始まる連続番号で次々と画像を保存するが、アップローダーは capt00000.jpg
から始まる画像の最新の名前の番号部分を省いて capt.jpg の名前でサーバーにアップロードする事になる。
・ブラウザ(IE8)をオフラインにしているとアップロード出来なかった。
・マカフィーアンチウイルスのファイアウォールの設定でのプログラムの許可機能で argoupload.exe
がインターネットのアクセスを許可(送信のみだけでも可)されていないとアップロード出来なかった。
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■分周型トランス
バータの親機としてのTS480とIC706MK2の比較:
●135kHzバンド用の周波数分周型トランスバータを、所有しているTS480及び
IC706MK2を親機として実際に動作させて検討してきた結果と各製品の仕様から比較する。あくまでも所有している各一台での結果なので実力なのか故障
なのか等、不明な点もあります。
項
目
|
TS480DAT
(50W)
|
IC706MK2M
(50W)
|
送信に使えるバンドと分周数(N)
|
1.9MHz
(N=14)、3.5(26)、7(52)、10(74)、14(104)、21(156)
(7MHz以上は未実験、24MHz以上は未調査)
|
同
左 |
トランスバータ出力周波数分解能
|
1Hz/N
Nはトランスバータでの分周数
|
同
左 |
| 親機送信電力調節(製品仕様) |
最
小5W
|
最
小2.5W |
受
信周波数分解能
|
1Hz
注)QRSS等の場合に受信機の周波数は固定してARGO等の受信ソフトウエアによりPC上で目的の信号にチューニングするの
で、必ずしも受信機の1Hzの分解能は必要が無い。
|
同
左 |
| 周
波数表示 |
10Hz
(1Hz)
注)メインダイアルでTUNING(1Hzの位がゼロで10Hz
step)した後に必ず、メインダイアルに触らない様に注意しながらFINE(1Hz)モードに切り替えて、すぐに周波数
ロックしてしまってからRITを使うと、RITの周波数表示が相対値としてだけでなくメイン周波数表示と連携して絶対周波
数の1Hzの位までの読み取りが可能。但し、RITつまみの回転に対して非常に敏感
でパタつく場合がある。 |
1Hz
|
135kHz
受信感度
|
実
用可能
|
TS480
比約20dB劣る
(外部プリアンプなどの挿入が適当か)
|
ア
ンテナ端子数
|
2
|
1
(HF/50MHz)
|
| 外
部アンテナ切替(HF/50を除く) |
送
受別のアンテナならば不要だが、一つのアンテナを送受に使う場合には必要
(TX周波数が2.5MHz以上の場合)
|
必
要 |
周波数安定度
(製品仕様)
|
±
5ppm 以内(Option SO-3:±0.5ppm 以内) |
±
5ppm 以内(Option CR-502:±0.5ppm 以内 Typ)
|
周波数安
定度はOption未装着でもQRSSである程度までは何とか使える可能性が高い。IC706MK2のオプション基準発振器CR-502はメーカ販売は終
了している模様で、入手するには中古を探すしか無いと思われます。
下図は接続の参考です。TX周波数は一例であり、どちらのトランシーバでもどちらの周波
数も使えます。但し、TS480の場合、図の様にANT1とANT2を送受で使い分けるにはTX周波数が3.5MHzとそれ以上のバンド(TX
周波数が2.5MHz以上)で
可能で、1.9MHzを使う場合にはどちらか一方のアンテナ端子しか使えません(135kHzと1.9MHzが同一バンドとしてTS480
で処理される
為)。TX周波数に1.9MHzを使う場合にはTRVT(トランスバータ)内の分周比を1/14にします、同じく7MHz、10MHz、
14MHz、21MHzの場合には各々1/52、1/74、1/104、1/156にします。ファイナルを駆動する信号のDutyは50%にします。
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●水晶発振分周式
単独送信機:
一番簡単な送信機で135kHzバンドに使える水晶振動子あるいは発振器をいかに見つけ
るか。
135kHzバンド用に分周数
Nが偶数になる
X'tal を探す場合の周波数表を作っておきました。この表を見ながら
こちらのサイトのX'tal 在庫(コ
イルのページが表示されますが、ページの中程にX'tal があります。
136.75kHz
も在庫あり。)を調べると、使えるX'tal
がそれなりにみつかる。分周数が偶数で無い場合にはファイナル駆動波形がDuty=50%にならないために送信機動作の保証が出来ません。
発振回路を自分で組むのは少し時代遅れなのか、発振器も秋月電子で安く@100〜150円で手に入る。
【水晶発振】→【分
周】→【ドライバー/Keying】→【Pwer
MOS FET】→【LPF】→ANT
3.579545MHz(Color TV) - 13分周(74HC163) - 2分周(74HC74) - 137.6748kHz
12.000MHz - 44分周(74HC163) - 2分周(74HC74) - 136.36363kHz
他に比べて、周波数安定度が一番良さそうで120秒短点モードのQRSS120とかではこれに限るかも知れない。
●
PLL式VFO内蔵単独送信機:
腕に自信のある方はPLL回路を組んで1HzステップのVFOを作る。
●DDS式単独送信機:
DDSデジタル式信号発生器キットが売られているのでこれで1Hz単位で希望の周波数が発生可能。基準発振安定度がどの程度か分からない
が、QRSSを想定して0.1Hzの安定度を得るには 0.1/136k =
0.74ppmなのでかなり厳しい。50ppmの安定度ならば136kHzで6.8Hzの周波数変動が有り得る。
【DDS】→【ドライバー/Keying】→【Pwer
MOS FET】→【LPF】→ANT
●外部VFO単独送信機:
昔のトランシーバでは外部VFOが売られていたので、それを信号源にして水晶発振の代わりにする。
例えばFV-101Bでは定格では8700kHzから9200kHzだが、アナログ式なので多少おまけがあって8684.8kHzから8819.2kHz
で64分周すれば135kHzバンドをカバーできる。他にも、分周数を適当に選べば使える外部VFOがあるかも知れない。QRSSにはあまり向かないが
CWでは問題ない安定度が得られ、水晶発振に比べて周波数可変出来る所が良い。
所有しているFV-101Bの周波数安定度を測定してみた結果は下記のとうり。
1、電源投入時
電源投入一分後を基準にして、15分後に75Hz(136kHzバンド換算で1.17Hz)、60分後に85Hzでほぼ飽和し、後は気温変
化の影響の方が大きそう。電源投入時の安定度は抜群だ。
2、温度
特性
概ね+100Hz/℃で、つまり+11.43ppm/℃。136kHzバンドに換算すると+1.55Hz/℃で自励発振フリーランとしては
そこそこ優秀な安定度と思えるが、QRSS3程度が限界か。
3、負荷変化
電源電流に2.7A負荷したり外したりした場合の周波数変化はほとんど判らなくて、有っても1Hz以下。136kHzバンド換算でその64分の一以下なの
でQRSS3程度には問題ない。この結果は13.8Vの元電源から5Vの三端子REGを介して使っている結果です。
【FV-101B】→【64
分周】→【ドライバー/Keying】→【Pwer
MOS FET】→【LPF】→ANT
●ダブル水晶発振
−ヘテロダイン式単独送信機:
単一の水晶発振の場合、周波数安定度は良いのだが135kHzバンドではほとんど周波数を変化させられない欠点がある。そこで高い周波数で
周波数差が135kHzの2つの水晶発振を置いて、それのヘテロダインで135kHZに落とし信号を発生させる。勿論135kHzの整数倍の周波数差で後
で分周しても良い。水晶の周波数が特殊になりがちで、少なくても片方は特注しなければならないかも知れない。
【固定水晶発振】→【混
合】→【場合によっては分周】→【ドラ
イバー/Keying】→【Pwer MOS FET】→【LPF】→ANT
↑
【可変水晶発振】→→
●トランスバータ
式:(従来の周波数ヘテロダイン式)
例えば、トランシーバから10.135MHzで送信して10MHzのローカル発振で混合し、135kHzに落とし、送信する。周波数読取に
便利だ。
受信も同じローカル発振で135kHzから10.135MHzに上げてトランシーバで受信する。送信はリニアアンプでないとCWではキークリックが気にな
るかも知れない。受信のフロントエンドも作らなければならないのが面倒くさい。QRSSでは1Hz未満の周波数ドリフトも問題になる場合があるのでトラン
シーバの10MHzバンドの周波数安定度が問題になる場合があるかも知れない。何しろ単独水晶発振分周式でもTCXOが欲しくなるみたいだから。
10MHz
での5ppm(TS480、IC706MK2のオプション無しの標準仕様)は50Hzで、それがそのまま135kHzで生じるので135kHzでの安定度
は50Hz/135kHz=370ppmになってしまい自励LC発振器並の安定度に低下してしまう恐れがある。通常のCWでは大丈夫だが、QRSSモードでは使い物にならない可能性が大きい。0.5ppmの基準発振のオプ
ションでも一桁の改善しかないのでQRSSモードでは使えない可能性は否定できない。
【トランシーバ】→【混合】→【リニアアンプ】→【LPF】→ANT
↑
|
←【水晶発振】
↓
【トランシーバ】←【混合】←【プリセレクタ】←ANT

例えば、トランシーバからQRPで3.536MHzで送信してそれを26分周して136kHzに落とし、送信する。送信の
注意点としては、キーイングをトランシーバで行わない事だ。そうしないと通常のCWでは、多分キークリックが大きく出る(QRSSならばあまり心
配が要らないかも知れない)。トランシーバの送信中は常にキーダウンでキャリアを出し続けて、キーイングはトランスバータで行う。トランシーバの出力電力
はなるべく下げて、トランスバータ内に簡単なダミーロードを抱かせておく。
この方式は周波数安定度に大変優れている。例えばTS480や
IC706MK2の標準仕様周波数安定度は±5ppm
以内だが、分周後の周波数安定度も全く同じなのでそのままQRSS120まで使える可能性が高く、オプションを装着すれば全く問題がないと推測される。
(但し、135kHzの受信安定度は不明)
この方式は、送信周波数の読取に多少の問題があるが、例えばTS480には従来方式のトラン
スバータの場合に周波数表示を変更する設定が可能だが、周波数分周型トランスバータに対応して分周比を入力すれば周波数表示を変更可能な様にメーカにして
もらうのは将来的には可能なのではないか。また、いっその事、メーカー製TRCVに分周型トランスバータモードを設けてもらいボタンの一操作だけで
135kHzバンドの受信周波数に対して必ず予め決められた偶数倍をTRCVの送信周波数にしてもらう。この場合、送信周波数帯はほとんどのアマチュアバ
ンドが使える。1.9MHzだったら14倍、3.5MHzだったら26倍、7MHzだった52倍、10MHzならば74倍、14MHzならば104倍とい
う具合。この様に出来れば送受信同一周波数になりTRCV本来のメリットが取り戻せる。ほとんどソフトウエアの修正だけで済み、恐らく材料コスト等はほと
んど掛からないと思われる。
その他に、例えば
1、TRVT内に周波数カウンタを内蔵させてキーイング前のキャリア周波数を読ませて表示する。TRCVから送信させるがTRVT内ではキーダウン(送
信)させない専用のスイッチを設けてもよさそうだ。この場合にはドライバの手前にカウンタを接続しておく。→こんな事をするくらいならばDDSキットを
使った方がよっぽど良い?
2、TRCV送信と135kHz帯送信の双方向の周波数対照テーブルを作成しておいてそこから読み取る方法はどうか。この際、切の良い四つの周波数をチャ
ンネル呼称してしまおう。
|
135kHz |
1.9MHz |
3.5MHz |
|
CH |
135kHz |
1.9MHz |
3.5MHz |
|
135.7 |
1899.8 |
3528.2 |
|
1 |
136.0 |
1904 |
3536 |
|
135.8 |
1901.2 |
3530.8 |
|
2 |
136.5 |
1911 |
3549 |
|
135.9 |
1902.6 |
3533.4 |
|
3 |
137.0 |
1918 |
3562 |
| ◎ |
136.0 |
1904.0 |
3536.0 |
|
4 |
137.5 |
1925 |
3575 |
|
136.1 |
1905.4 |
3538.6 |
|
|
|
|
|
|
136.2 |
1906.8 |
3541.2 |
|
|
|
|
|
|
136.3 |
1908.2 |
3543.8 |
|
|
|
|
|
|
136.4 |
1909.6 |
3546.4 |
|
|
|
|
|
| ◎ |
136.5 |
1911.0 |
3549.0 |
|
|
|
|
|
|
136.6 |
1912.4 |
3551.6 |
|
|
|
|
|
|
136.7 |
1913.8 |
3554.2 |
|
|
|
|
|
|
136.8 |
1915.2 |
3556.8 |
|
|
|
|
|
|
136.9 |
1916.6 |
3559.4 |
|
|
|
|
|
| ◎ |
137.0 |
1918.0 |
3562.0 |
|
|
|
|
|
|
137.1 |
1919.4 |
3564.6 |
|
|
|
|
|
|
137.2 |
1920.8 |
3567.2 |
|
|
|
|
|
|
137.3 |
1922.2 |
3569.8 |
|
|
|
|
|
|
137.4 |
1923.6 |
3572.4 |
|
|
|
|
|
| ◎ |
137.5 |
1925.0 |
3575.0 |
|
|
|
|
|
|
137.6 |
1926.4 |
3577.6 |
|
|
|
|
|
|
137.7 |
1927.8 |
3580.2 |
|
|
|
|
|
|
137.8 |
1929.2 |
3582.8 |
|
|
|
|
・
親ト
ランシーバに IC7200M または FT817ND
を使用した場合のQRSS120における送信周波数ドリフト例
各3.5MHz帯5Wキャリア連続送信( 図で T 5W の区間)、送信休止は( 図で R の区間)、キーイングは分周型トランスバータで行う。

たった5W出力なのに、両機種共(TS480DAT他も?)に背面にあるヒートシンクが60℃程度になり、平面的な部分を触ると火傷しそうになる。
さすが、QRP機だけあって、FT817NDは消費電力が少なくてDC電源の電流計で2A以下。IC7200Mの場合には、送信スタンバイに入るだけで
4A程度キーダウンして5W送信すると7.5A以上。 136kHz送信機/分周型トランスバータやJUMA TX136 は50W送信しても5A。
IC7200M の場合には熱容量が大きい性か、一度温まると途中 R
の区間での受信時間を経過して再び送信が始まっても再び周波数が変化し始める事は無い。 一方、FT817NDの場合には熱容量が小さい性か、同様の状況
で、再び周波数変動が繰り返して起きる。
【IC7200について】
残念ながらこの製品に関しては、135kHzバンド受信/3.5MHzバンド送信などのクロスバンド運用に問題が有った。
IC7200取扱説明書の64ページのスプリット運用の記述の中の左上に
『※同一バンド内の周波数で運用してください。』
と書いてある。
具体的な問題点は、この両バンドに限らず、クロスバンドで送信開始した瞬間にALCがすっ飛んでRF出力が極めて小さいレベルに抑えられる。通常のRFレ
ベルに落ち着くには、フルパワーの設定で約1.5秒、最小設定レベル近くでは3秒程度の時間が必要になる。このALCの動きはバンド切替時の終段保護動作
みたいだ。
PCとのAFSKオーディオのやり取りは結局トランスで絶縁しないと発振してしまい、室内実験中に送信コンバータのファイナルを二回壊しました。他の
TRCV(TS480, FT817ND)ではトランス無しで安定に動作します。
価格が安く、オプション無しで周波数安定度もQRSSでなんとか使える優秀さなど135kHzバンドを手軽に楽しめる製品かと期待したが、このクロスバ
ン
ドでのALC問題により、135kHz帯の一部のモードの送信では問題が生じるので残念でした。手
動でPTT操作をすれば使える場合もありますが、CWでもブレークインは使えないです。WSPRでは通信ポートで送信機を送信モードにした後で1秒程度遅
れてから信号が出るのでぎりぎりPC任せの運用が可能。
また、
IC7200、FT817NDの受信性能に関しては
こちらを御覧下さい。
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●
プッシュプルと
シングル:
送信機終段構成方法にプッシュプルとシングルがあり、シングルでも200Wクラスを実現している例がある。電源電圧を便利な13.8V等
の、大きな電力を出そうとするには低めな電圧にすると、当然にインピーダンスが下がる事で電流が大きくなりRds
(ON)や
コイルでの損失等で作り難く、損失(効率)も悪くなりがちではないだろうか。そこで、プッシュプルにすると同じ単電源でも理論上は二倍の電源電圧にした事
になり、インピーダンスが上がって大きな電力を取り出したい場合に便利そうだ。
●
プッシュプルと差動:
プッシュプルには幾つかの回路がある。単電源でコイルのセンタータップから給電し、理論上は二倍の電源電圧にしたに等しい回路や、いわゆる
ハーフブリッジと呼ばれる2電源式や、フルブリッジと呼ばれる単電源で二倍の電源電圧にしたに等しくて済むが素子が4つ必要なものが知られている。最初の
方式は良く見ると正に差動アンプだがプッシュプルと差動は同義語だったかな?他の2つのブリッジも差動と呼んで良かったかな?そういえばSEPPという言
葉を思い出したがハーフブリッジと同義語だったか?ハーフブリッジ以外は出力端子がニ端子共にホット(平衡)なので、通常はトランス等を介して片方の端子
を接地(不平衡に)して出力す
る。
●
共振型?と非共振型:
送信機終段MOS FET
ドレインに大きな静電容量を抱かせてインダクタンスと共にあたかも共振回路を構成している共振型?とリンギングを取り除く為の小容量のコンデンサしか背
負っていない非共振型がある。共振型は昔からの真空管終段のスタイルだが、MOS FET によるスイッチング方式では同じ動作をするのだろうか。
●
CクラスとDクラス:流通角
CクラスとDクラスというのはベンツの車の名称にあったかも、、、。
Cクラス(アンプの話)では確か流通角というのがあって、プレート電流の流れている期間は半サイクルよりもずっと短い時間で済み、残りの時間はタンク回路
がサイン波として再生すると記憶しているが。半導体送信機終段のDクラスというヤツは、造り易い為か、なぜか50%(半周期)だ。Dクラスの定義は何だろ
うか、素子の飽和(ON)と遮断(OFF)の二つの状態で動作するアンプの事だったか。
その場合、出力電力の調節はPWMによりONとOFFの割合(流通角)を調節して行うか、又は電源電圧を調整する(シングルの場合、P = Vdd
2/2R
のVddを変える)。アマチュアの137kHzバンドの送信機には電力調節機能をあまり見かけないが、MOS FET ゲート駆動パルスのDuty
を変えるか、電源電圧を変えるか、又は終段のインピーダンス変換トランスにタップを出しておいて切り替えればよい(P = Vdd
2/2R
のRを変える、インピーダンスのミスマッチは生じない)。
●
インピーダンス変換が不要な送信機終段:
137kHzバンドの先輩達の資料を見ていると、送信機終段と50オーム出力端子との間にトランスまたはLCによるインピーダンス変換回路が全て入ってい
る。当たり前と言えば当たり前で、例えば13.8Vの電源で50W出そうとすれば、そこでは50オームよりもずっと低いインピーダンスでなければならない
からインピーダンスの変換が必要になる。送信機終段を作ってみると分かるが、このインピーダンス変換回路は寸法と重量が大きくて、発熱(電力損失)を伴う
厄介な物だ。
そこで、インピーダンス変換回路が不要な送信機終段を考えると、
Vdd=√(2PR)
ここでP:出力電力=50W、R:インピーダンス=50オームとすると、
Vdd≒70V
にすれば、インピーダンス変換回路が不要で直接に50オームを駆動して50Wを出力できる。
つまり、出力電力に応じた電源電圧で設計すればインピーダンス変換回路が不要で小型軽量高効率のアンプが設計可能なのではないだろうか。
●
電源リップルは厳禁:
Dクラスアンプの場合、電源電圧にリップルが含まれていると、それはそのままの割合で出力信号の振幅に反映される(電源のハムでAM変調される)ので注意
が必要で、完全な電圧安定化電源が必要になる。
オー
ディオのDクラスアンプではNFBにより電源のリップル分の
影響を減衰させているが137kHzの送信
機ではその様な機能を備えていないのが通常だ。
●
プッシュとプルでのゲート駆動のDuty差:
プッシュとプルの両者のドレイン電圧波形の高さに20%程度の違いがあるので、調べてみたらゲート駆動波形のDuty比が両者でわずか1.
5%(約0.1uS)の差が有る事が原因していた。原因として、トランス巻線のアンバランスやFETの特性のアンバランスや波形の正負での負荷インピーダ
ンス(歪)の
違いを想像していので意外だった。
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■
135kHz帯の免許審
査:免許申請した局のBLOG等を見ると、、、、
1、空中線電力と終段デバイスの許
容電力損失
終段デバイスの許容電力損失は送信機定格出力(≒空中線電力)の
3倍以下を
要求される。許容電力損失とは多分
Tc(ケース温度)=25℃の場合
の
Pc(コレクタ許容損失)を言っていると考えられる。これに従わな
い場合には、代わりに
定格出力を制御する方法(回路等)及び
空中線電力の実測値及び
使用測定器(電力計)の説明が求められる模様だ。
JH0MUC BBS、 下記JI3KDH
BLOG (1) にも。
・私の場合にも同様だったが、回答としては以下で済んだ。
定格出力を制御する方法 → 電源電流の監視(電源電圧の監視でも
良かったかも?)
空中線電力の実測値 → 50W
使用測定器(電力計) → 抵抗擬似負荷、オシロスコープ(***
電子製、型名:OSS−$$$$)で電圧測定
2、周波数逸脱防止
自作機について、周波数帯域外で電波を発射できないようにするコントロールの方法の説明を求められたとの事。
JI3KDH
BLOG (1) (市販トランシーバとクリスタル局発による自作トランスバータならOK??)
3、電波型式
・A1A(通常のCW)のみの場合、工事設計書ではA1Aだけを記入して、無線局事項書等はA1Aを含むところの一括記載コード
3LAを記載する。(当方は最初からその様にして申請)
→免許状は3LAとなる。JA1BML BLOG JI3KDH
BLOG (2)
尚、モールス符合による通信は4級アマチュアが操作できない。
・
QRSSは送受にPCを使うがA1Aの電波型式になり上記と同様になる。
・
DFCWはF1B(RTTY
FSK)の電波型式で、工事設計書にF1Bで記入するが、無線局事項書等はF1Bを含むところの一括記載コード
3LA(3アマ以上の場合)又は
4LA(4アマの場合)を記載する。モールス符合とはみなされず4級アマチュア
でも操作可能。
周波数26分周トランスバータを使った自局のDFCW付属装置の諸元例(2010.Feb.2 申請時) 第_送信機
(【4】周波数偏移は送信機の構成により変わり、135kHz帯出力端で0.1Hzから最大5Hz程度で占有帯域幅が100Hz以下に
なる様にします。)
【1】変調の方式 :AF FSK 及び副搬送波のON/OFF(100%の振幅変調:ASK)の複合変調
【2】通信速度 :毎分欧文約1語(DFCW3秒モード)から、同約0.025語(DFCW120秒モード)
【3】副搬送波周波数:最大2600ヘルツ
【4】周波数偏移 :最大 130ヘルツ (135kHz帯出力端では最大5ヘルツに相当)
【5】電波の型式 :
F1B
・
WSPR
(WSJT系全て) は
F1D との事(TSSによる)です
・PSK:
G1B
・
OPERA:
当面
はA1A(将来はA1B or A1D ?)
OPERAは聴覚による受信でもなければモールス符号でもないので、「モールス符号以外の電信の自動受信」としてA1Bが妥当と思われたが現状の諸規定に
よりアマチュアには限られたバンド(3.5M, 7M,
14M)内でしか免許できないとの事。しかし、送信機系統図や付属装置(PC)の諸元にOPERAに対応した記述を行い申請したらA1Aとして認められ
た。
4、EIRPとアンテナ
『EIRPが1Wです』とか『アンテナは利得が幾らで、、、』は記述不要。通常、移動する局はアンテナの記載不要、当方は移動する局なのでアンテナに関し
ては空白で提出。
固定局の場合(50W超の場合?)経験が無いので良くは判りませんが、TSSと総務省の下記資料(JH0MUCのBBSで発見)を参考に単純にアンテナの
寸法を書けばよい?。
総
務省の資料はTSSの資料に
比べて結果の表は同じだが、より詳しく根拠となる計算式を示している。これを見ると、やはり、アンテナにおける損失分として接地抵抗しか計算に入れていな
い。ローディングコイルの損失抵抗を無視している(計算に組み込む事を忘れている?)ので利得が高く設定されている(これに従うとEIRPが低くなる)。
2009年9月に地方総合通信局から135kHz免許取得済み局に通知が届いて、鉄道線路から100m以内ではEIRPを更に下げなければならないとの
事。この件に関して詳しくはJARL
http://www.jarl.or.jp/Japanese/2_Joho/2009_news-8.htm#0904、
を御覧下さい。この時期以降から発給の免許状には鉄道線路からの距離に関しての記載がある模様です。 2009.Oct.6
5、定格出力と空中線電
力
・定格出力は通常どうり送信機の出力電力を記載すればよい。
・空中線電力は10W以下が10W、10W超20W以下が20W、20W超50W以下が50W、50W超100W以下が100W、100W超200W以下
が200Wと決まった値を記載する。
http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/2008/pdf/081112_4_bt4.pdf
のページ 26/29
QRPなどでどうしても10W以下の免許状が欲しい場合には定格出力を超えない範囲で特別お願いすると許される場合がある。 通常:定格出力1W→空中
線電力10W指定 特例:定格出力1W→空中線電力1W指定 また、200W超は本省決済で許されるかも知れない。
・移動する局は50Wを超えられない。
但し、地方総合通信局毎に対応が多少まちまちな模様で、四国総合通信
局では工事設計書で定格出力を通常どうり記載させて、無線局事項書などでは(EIRPではあるまいし)空中線電力1Wとされる(
JI5RPTさんの
Blog)、『等価等方輻射電力が1W以下に限る、高周波利用設備からの混信を許容しなければならない』と免許状に書いている例(上記
JA1BML BLOG、関東総合通信局)と、そうでない例[ 上記JI3KDH (2) ]がある。
A1Aの電波型式を指定する総合通信局(近畿、四国)もある。混乱している総合通信局(
JI5RPTさんの
Blog(2))。 2009年夏
6、市販送信機での申請
・国内メーカ
型名やシリアル番号で識別できない100W製品と50W製品が技術基準適合番号が無くて市販されている。この製品で50W保証認定申請する場合には
50W
である事を証明する事を要求される模様です(2010.Feb 現在、複数事例あり)。
例えば納品書に「 製品名 OOOOO/50W
」とか書いてある物とかが証明に使えるかも知れない(50W製品である事を指し示すメーカーが発行する納品書等々は保証認定を受ける為には重要な書類で
す)。
・Juma社 model TX136
TSS株にJR1CHUさんの
申
請前例が有った性か私の場合にはコメントは無かった。メーカーでは
電源電圧が公称14V(使用範囲12〜15V)で定格電力60Wにしているが、キットは自作扱い、つまり電源電圧の設定は自由と考えて使用電源電圧を下げて、 13V/実測52Wとして
50W移動局として申請した。事実、車のバッテリーではエンジンを掛けていなければいわゆる13.8Vにはならず、配線での電圧低下も有るので13Vも得
られないかも知れなく実情に即していると思う。出力電力は誤差を含めての実測値が+20%まで許されると思うので、50Wの場合には実測60Wまで許され
ると思うが、ここまでギリギリだと難色を示されるかも知れないので55Wを超えない電源電圧で申請すれば問題ないでしょう。
添付した送信機系統図はJuma社HPにあるBlock daigram
をプリントして、それに電源電圧の訂正、及び半導体名と個数、周波数関係、出力電力の測定方法と機器名、電力測定結果を手書きで追記して提出した。尚、
TX136本体が表示する電力は私の測定よりも多めなので、正しく表示される様にTX136本体のサービスモードで補正した。
■
市販の測定器類:
1、
アンテナアナライザ:周波数範囲に135kHz帯を含む物が数機種みつかった。
・AEA VIA ANALYZER (JACOM)
・RigExpert (REJ)
2、SWR/Power 計
・ダイアモンドアンテナ(第一電波)
SX-200、SX-100等
が、周波数仕様範囲外だが割と使えそうという情報あり。
他にも市販品で試してみれば意外に使えるかも知れない。低い周波数帯の仕様になっている物が狙い目。
3、接地抵抗計 (
横河の製
品カタログPDF)
・135kHzバンドのアンテナの輻射効率(利得)の確保に欠かせない項目の一つとして接地抵抗の低減は欠かせないが、
これを確実にする為に接地抵抗計を購入する方もいらっしゃる。値段は高くはなく新品が数万円で買えるし、中古も沢山ある。
これらの測定器は電気設備の安全の為の接地工事の目的で、測定周波数は数百ヘルツを使っていると思われ、
アースマット等の特殊な接地方法の接地抵抗測定には使えない。この場合には
アンテナとして総合的にアンテナアナライザ等
によりアンテナ入力抵抗を測定した結果から、コイルの損失抵抗などを差し引くなどして接地抵抗値を推定する事になる。
■
135kHz帯の高
調波:放送等への妨害とアンテナによるフィルター効果
妨害が出る周波数
送信機の終段がスイッチング動作である事、送信の高調波がアマチュアバンドではない事を
前提にすると高調波に気を配らなくてはいけない。4倍から11倍の高調波はAMラジオ放送帯になるので、放送局からすればゴミの様な妨害信号なので遠くま
で考え
る必要は無いが、自局の近隣世帯には注意が必要かも知れない。また、136.25kHzから136.61kHz
の14倍はアマチュアの1.910MHz帯に落ちる可能性がある。
| 基
本波\高調波 |
2
|
3
|
4
|
5
|
6
|
7
|
8
|
9
|
10
|
11
|
12
|
13
|
14
|
| 下端
135.7kHz: |
271.4
|
407.1
|
542.8
|
678.5
|
814.2
|
949.9
|
1085.6
|
1221.3
|
1357.0
|
1492.7
|
1628.4
|
1764.1
|
1899.8
|
| 上端
137.8kHz: |
275.6
|
413.4
|
551.2
|
689.0
|
826.8
|
964.6
|
1102.4
|
1240.2
|
1378.0
|
1515.8
|
1653.6
|
1791.4
|
1929.2
|
自宅近隣のラジオ等
|
|
|
|
693
NHK2
|
810
AFN
|
954
TBS
|
|
1242
ニッポン
|
|
|
|
|
ア
マチュア
|
アンテナによるフィルター効果
一方で、このバンドのアンテナは装荷コイル付きの短縮アンテナがほとんどで、例えば10mH程度の装荷コイルで、自己損失(Q)と接地損失抵抗など合わせ
て50オームの損失抵抗と仮定すれば、その負荷Qはドライブ抵抗50オームも考えると Q
L=85
程度になる。もしかしたらアンテナ自身で高調波に対するフィルーター効果がかなり期待できるかも知れない。但し、コイルの自己共振周波数が低いと駄目な
ので、どうなのだろうか。ストレイ容量が10pFだと自己共振は既に503kHz当たりまで下がっているので、フィルター効果は期待薄だろうか。
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JARLメールマガジン第80号(2009年4月20日号)にて、TSS(株)保証事業
部のWebサイトに『135kHz帯のアンテナの条件』が掲載されているとの知らせがあり、この内容を検証してみました。
こちら
尚、その後に、総務省サイトでも同様な
資
料(こちらが源?)が発見できましたが、内容はTSSよりも詳しくて、計算式が提示されています。それによると接地抵抗は10Ωに、ローディング
コイルの損失抵抗は除外(つまりゼロに)されています(忘れた?)。
クラスタに関してはあまり知識が無いが、DX Summit
に137kHzバンドのメニューがあります。DXSCAPEでは書き込みが出来てDX Summit
にも反映されますので、自身ではDXSCAPEから書き込んでいます。但しDXSCAPEでは135kHz
バンドのメニューがありませんので観測するのに面倒です。2009.Oct.6
J-クラスタでは、2009年9月にPCから書
き込めるようにしていただきましたが検索方法が有りませんでした。2010年6月に135kHzバンドのメニューが追加され135kHzバンド
のみのレポートが読めるようになり、また携帯電話機で
も読める様になりました。携帯電話機からの135kHzバンド書込みは2010年6月下旬から可能になりました。 DX Summit
等のDXのクラスタには反映されませんのでDXに関してはJ-CLUSTER以外から行って下さい。 2010.Jun.26
■
ハムログ
/QSObank/LoTW の135kHz対応
心配していたのだが、ハムログ 及び QSObank が両者
共に完全とは言い難いが、135kHzバンドの最低限の対応をしていてくれている。
ハムログでは Ver5.12e 以前は周波数バンドに1MHz
未満を入力するとQSOデータを保存できなかったが、このバージョンからは 0.135 や 0.136 MHz
を入力しても受け付けられるので利用可能になった。但し現状ではそれ以外、例えば
Wkd/Cfm リストは対応していない。
135kHzバンドQSOデータの検索は、単に各QSOデータの周波数欄に例えば 0.136
と入力してある(その他の欄には周波数情報なし)として、複合条件検索の[検索2]でその 0.136
を検索すると一覧が表示されますのでこれが簡単かつ周波数単位がMHzになっているQSObank, LoTW
にも適合していて、今の所一番良さそうです。複合条件検索の[検索1]では周波数欄で 0.136 などを入力しても検索できない。
QSObank では
0.135 や 0.136 MHz のQSOデータは以前は認証されなかったが、これも認証可能になっている。但し現
状ではそれ以外、例えば国内伝搬実績チャートやJCG/JCCアクティブリストなど、細かい所はまだこのバンドに対応していない。周波数入力の単位は
MHz。 2009.4.24現在
LoTW では2190メータバンド【
2190M (136-137kHz) 】として対応が出来ている。メーターバンドのみ入力する場合には2190M、周波数のみ入力する場合には
0.136 又は 0.137, 0.136M, 0.137M などと入力する。周波数のみ入力でもLoTW
サイトでのLogではメーターバンド表示され、入力した周波数も表示される。両方入力するとメー
ターバンドが優先するかも知れない。
135kHzバンドでは「EIRPが1W以下であること」とい
う制限が設けられている。 Rik ON7YD
のHPに書かれている様にヨーロッパでは電界強度測定結果から逆算する事で間接的にERPの測定を行っている。その記事の中で「測定されたERP」と「計
算上のERPの見積もり」を並べて比較している。
しかし、アンテナ利得や効率や放射抵抗、損失抵抗が容易には判らない中で、どの様にERPを見積もっているのかが大いに疑問であった。ERPが計算で見積
もれるのならば苦労は要らないのだ。以下はRikにその事を質問したやり取りです。
結果は、ERPの見積もりはアンテナ形状からの放射抵抗の計算値(=見積:放射抵抗の見積もり方法は彼のHP上に書いてあります)と給電点電流の実測
値、及びアンテナの原理的な利得(つまり、効率を含まない指向性利得)
で行っているとの事です。
また、実大地では低い仰角に於いてアンテナ
利得が下がるので完全大地での利得を適用して計算すると誤差が大きいのではとの質問に、表面波ならばどうなのだろうかとの事でした。
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Q1:(GVY)
http://www.strobbe.eu/on7yd/136ant/#ERPresultsで、ERPを計算しているが、どのように計算するのです
か(アンテナの最終的な利得をどのように計算するのですか)。
A1:(Rik)計算されたERPは、下記の公式に基づきます:
ERP = Rant * Iant^2 * G
ここで、Rant = 放射抵抗、Iant = 給電点電流、G = ダイポール比のアンテナ利得です。
短い垂直モノポールでは G = 1.83倍(絶対利得では G =
3倍)。この値は、(古い)ハンドブックで見つかるか、シミュレーション(完全大地の上で)によって得られます。
損失性物体(緑樹、建物)が放射抵抗を減らす(アンテナの実効高さを減す)という事実のために、ほとんどの場合、測定されたERPは理論的なERPに対し
て数dB低いです。
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Q2:(GVY)この公式での放射抵抗Rantは実際に測定された値
ではなく計算上の値で、また、給電点電流Iantは実際のアンテナでの測定値だと推測します。この公式で計算されたERPは、あなたが指摘した放射抵抗の
低下の他にも大きな誤差を生じると考えます。その理由はあなたがGに対して完全大地での利得を適用したからです。ご存知の様に低い仰角ではアンテナ利得は
大きく低下します(グラフを参照下さい)。従って、この公式を使う事は危険だと思います。しかし、他に適当なERPの計算方法が無いのも事実です。
A2:(Rik)放射抵抗またはERPを決定することは難しいです。
完全でない状況(実大地、アンテナの近くの物での損失)で放射抵抗を計算したり、シミュレーションすることは、ほとんど不可能です。
アンテナシミュレーションは、確かに仰角の増加を示します。しかし、このシミュレーションが表面波を考慮に入れるならば、私にはわかりません。
以前(1999〜2000)、いく人かのハムは異なるソフトウェアで同じアンテナをシミュレーションして、非常に異なる結果に達しました。
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接地形の垂
直アンテナで、接地抵抗がゼロで、エレメントその他の損失も無いとしても、大地の損失の為に放射は低い仰角程大きく減衰する。
しかし、周波数によってその減衰の仕方は違う様で、低い周波数ほどその影響は少ない。
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