




| ●ク
ロスバンドSPLITにおけるALC動作 この組合せでの IC7200 TRCV は受信を135kHz帯、送信を3.5MHz帯または1.9MHz帯でのクロスバンド・スプリットで行っている。 しかし、この機械の取扱説明書によるとスプリット機能は同一バンド内で使用するようにと書かれていて、具体的にはクロスバンドで送信開始した瞬間に ALCが最大まで振れてしまい送信出力レベルが大きく抑圧される動作になっている。 その後、ALCが正常動作になって出力レベルが安定するまでには、今回の使い方の様な低いレベル(Power L )では3秒程度、フルパワーでも1.5秒程度が必要になる。 また、AFSKを使うDFCW, WSPR, JASONではALCが安定するまでの過程でシステムが不安定になる事がある。 これらの特性の為に以下に示す運用上の制限が生じます。 ●AFSK トーンのトランスによる絶縁 他のTRCVではGNDループが出来ないように処理すればAFSKトーンを用いたSSBモードでの変調に特には問題が無かったが、このTRCVではトー ン信号のトランスによる絶縁をしないと発振して送信コンバータのファイナルが壊れる。TRCVの説明書には図入りで詳しくトランス挿入の説明がなされてい る。 |
| モード |
運用方法 ( IC7200 ) |
| CW QRSS DFCW |
クロスバンドALC動作の為にブレークインは使えない。 手動PTTで送信状態にして2秒程度遅らせてキーイング又はPCの送信操作を行う。 |
| WSPR |
PCのCOMポートのPTT信号から少し遅れてWSPRの
AFSKトーンが出る為に何とかWSPR任せの自動送受信が出来る。 |
| JASON |
手動で送信コンバータをTUNE⇔OFFにモードを切り替える。 元々、JASONには操作に連動した送受切替信号出力が無い。 |

| ●イ
ンターフェース FT817ND及びTS480は共にケーブル接続のみで送信コンバータ及びPCとインターフェースが可能。 おまけに、DATA端子コネクタのピンアサイ ンに互換性があるのでどちらのTRCVでも同一ケーブルが共用可能で便利。 |
| モード |
運用方法 ( FT817ND、TS480) |
| CW |
ブレークイン |
| QRSS DFCW WSPR |
PC制御 |
| JASON |
手動で送信コンバータをTUNE⇔OFFにモードを切り替える。 元々、JASONには操作に連動した送受切替信号出力が無い。 |




| 送
信機: 送信機系統図に見るように基本回路は非常に簡単で、左半分のFV−101Bの部分を除くと、能動素子は 2SC1815、74HC4024、TC4428(TC4427)、IRFW540A x 2 の4段5素子しかありません。下に示したパラレル終段の全体回路図を初めて見る方には複雑そうに見えるかも知れませんが、上段の部分がこの基本回路に当た り、その下の 段はアクセサリや幾つかの動作モードで使う為の冗長回路です。信号源として三種類(mode)の中から選択できますので、各modeのブロック図を参照して、必要 な部分だけ取り出して回路図をご覧下さい。 またファイナルはMOSETでのパラレル式及びプッシュプルの2タイプ検討しました、が最終的にはプッシュプルを現用しています。 ![]() 外部VFO(8.7MHz/FV101B)を使わなければ、 1/64分周器、12V電源は不要ですし、トランスバータとして使わ ないかあるいは手動操作 にすればTRCV Controller も不要です。キークリック防止回路(Smoother)も現状のバンド状況では無くても、Inhibit 端子でキーイングすればOKです(クレームが出そうなローカル局は居ない?)。但し、その場合にキークリック成分が許容占有帯域幅の規定(500Hz未 満)に入るかどうかは未確認です。QRSSの場合にはキークリックが有っても、滅多にキーが動かないのであまり問題にならないかも知れません。内蔵の 3.579545MHzはご存知のとうりカラーTVのカラーサブキャリア周波数用で安く入手も簡単と思います。 スプリットモードに設定した既存のトランシーバと組み合わせて、分 周型トランスバータとして動作させることを目標にしています。この方式の概要は下記の「Frequency dividing Transverter mode」の ブロックダイア、及びこちらを参照して下さい。 (スプリットモードを使わなくても:JA3GNさんの BLOGに載っていたのですが、高級なトランシーバ(例えばIC7800)ではトランスバータ対応機能を活かすソ フトウエアのVer UP(ヨーロッパバージョンに変更?) により、トランスバータ専用の端子から弱い135kHz信号を出力する事が可能で、送信ブースタアンプを付ければ135kHzで送受信のTRCV動作が可 能との事です。また、CQ誌2009年7月号のICOMの広告にもIC-7800はメーカー製唯一の135kHz対応機、と載っていた。) |
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| 受
信機: TS480DATを使っています。IC706MK2ではTS480に比べて約20dB程度感度が低いので少し不安があります。但し、使っている受信ループ アンテナが小さいので、これを大きくした場合はIC706MK2も使えるかも知れません。TS480の高安定度オプション組み込みと空冷ファンの常時回転 の改造でQRSSでの安定度に 問題は感じていません。むしろ送信機内蔵のX'tal(3.579545MHz)の方がドリフトします。 |
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受信アンテナ: (結果的にはこのアンテナは10から20dB程度利得が低過ぎて実用には耐えませんでした。)取り合えず、一辺が約75cmの正方形(45度回転して対角を上下左右にして空中に保持し、◇の 形)、φ1.2mmのエナメル線を5mm程度の間隔を空けて15cm程度の間隔でスペーサで線間を保ちつつソレノイド状に9回巻きした1.9MHzループ アンテナに8,520pFコンデンサと数百pFのポリバリコンをかませて136kHzに同調させて います。ピックアップループは同調ループよりも一回り大きい程度が良さそうだったが、面倒なのでほとんど同じ大きさにした2C程度の細い同軸ケーブルで作 り、外皮をシールドに使って、中心導体がピックアップルー プになります。その外皮は給電部の反対側で開いて外皮がショートリングにならない様にしています。ピックアップルー プと同調ループは接続されていなく絶縁されています。つまり、同調ループは電気的に宙に浮いています。この構造はシンプルで調整もし易くノイズ的にも有利 ではないかと考えています。サイズが小さいのでそのまま車に積む事 もできますし、部屋に置いてもあまり邪魔になりません。フレームは細い竹を十字に組んで固定し長い方を支柱に兼用しています。支柱を差し込むスタンドを作 りそのまま部屋に置いたり屋外では地面に置きます。受信アンテナを木造二階の屋内に設置してTS480で受信しながらアンテナ端子を ショートするとノイズが大幅に低下することからすると、受信感度はそれなりにあると推測され ますが、どの程度実用に耐えるかはこれから実際に使い込んでからになります。この受信ループアンテナとTS480ゼネカバ受信機能で、自身が移動運用で送 信したEIRP=0.5W程度の通常のCW信号が距離29.5kmを隔てた木造の自宅二階の部屋の中で了解度5で受信出来ています(録音音声)。 |
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送
信アンテナ:●バルーンアンテナを使 います アンテナは長さ50mの細いワイア・エレメントを直径80cm前後のガス風船で吊ります。 50W出力でEIRP=1Wが実現します(利得=マイナス17dBi )。 ●接地 約92cmx92cmのブリキ板を数枚、地面に置いてアースマットとしてアンテナのアース側を接続して使っていますが、草地などで地面から浮かなければ、 例えアスファルトの上でも意外に良好な感 じです。アースマットの上に乗って土の地面に押し付けるとアンテナ電流が増える事から、マットの枚数を増やしたりして地面との結合を良好にす ると 接地抵抗が軽減される可能性があります。逆にもっと損失の多いアンテナ系ではアースマットを簡略できそうです。ブリキ板のエッジで怪我をしないようにアセ テートテープで保護し四隅は折り返しておく。 |
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![]() |
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| ●15m高、四本骨の傘形アンテナ EIRP=1W @送信電力
50W 15mグラスファイバー竿を使った長さ各15mの四本の傘の骨。 アースマット16枚を農業用水路(U字溝)に水没させる(接地抵抗=1.5Ω)。 ローディングコイルは3.7mH、Qは約900、 利得=マイナス17.3dBi 。 ![]() |
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| ●簡易アンテナ 10mグラスファイバー竿を使ったT形 (傘形)アンテナも用意しています。 50W入力でコイルのQと接地抵抗の例に対する、EIRP、利得は Q=360、接地抵抗=25Ω、EIRP 50mW、マイナス30dBi Q=1000 接地抵抗=3Ω、EIRP 210mW、マイナス23.8dBi ![]() |
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●主ローディングコイルポリエチレン製直径50cm(テーパーあり、巻線部分は直径約45cm)漬物樽にφ1.2mmのPEWを丸々2kg、120回巻、コイル長さ約26cm。 10mグラスファイバー竿を使った移動用T形(傘形)アンテナに使える多めのインダクタンスを確保してあり最大7.5mH、また50m 高バルーンアンテナの場合には4mH程度のタップで使います。 コイルはその性能(低損失)をあまり検討せづに作ったので、まだ検討の余地は大きいかも知れない。この例では、エナメル線の密巻きに近い巻き方だが、線 の太さと同じ程度の巻線間隔を空けたスペース巻きが損失が少なく(Qが高く)良さそうです。例えば、テフロン絶縁被覆などの電線を使って、その被覆厚寸法 で巻線(導体)間隔を確保 する事が考えられます。 このコイルの直流抵抗は約2.5Ωです。バリオメータ【実用二号機】との組合せのQは約360有った、高周波損失抵抗分19.3Ω(周 波数136.5kHz、L=8.1mH、TX136 Power=MIN(3W)送信出力の一部分から給電し1kVバリコン直列同調端の電圧と直列挿入の47Ω抵抗端のオシロ スコープでの電圧測定から計算、室内測定)。 最初に作ったコイルは大部分がφ1.0mmのエナメル線で巻かれ一部がφ1.2mmでして、直流抵抗は4Ω程 度(使用周波数でのQは300程度と言われ、自身の測定でも作り直したバリオメータ含めた状態で高周波損失抵抗分が約23.5ΩでQは約300でした)。
★φ0.08x30本のリッツ線を
10本撚りでQ≒1100 インダクタンス:4.4mH 直流抵抗 :1.6Ω 高周波抵抗 :3.2Ω (136.5kHz) コイル寸法 : 直径約35cm、 高さ(長さ)約39cm |
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●バリオメータ【実用一号機】主ローディングコイルに加えて、それとは分離した約1.5mH(可変幅は約0.5mH)のバリオメータを直列に接続して使います。 主ローディングコイルのタップ切替で粗同調した後に、バリオメータで微調整します。バリオメータでのインダクタンス可変範囲は少なくした方が微妙な同調が可能 で使い易いです。 下側のコイルの直径は約23cmです。カメラの三脚のエレベータ機構を使って小さいコイルを大きいコイルの中で上下してインダクタンスを可変します。 この方式よりは下の実用二号機の様な回転コイル式の方が良いと思われます。 メインコイルの中に回転コイルを設けて一体化する方法もあります。 |
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| 【実用二号機】 一号機の欠点として三脚が金属である為に帯電して触ると感電するので操作時には作業用として売られている分厚いゴム手袋が必要だった、全体として寸法が大 きくて車に収納し難い、微調整が可能だが、可変幅が狭い、メインコイ ルよりもQが低そうでインダクタンスもそれなりに有る、等が上げられる。 これらを改良したのが二
号機で、実用一号機の下側のコイルを流用して、中に回転コイルを設けた。何の事は無い極ありふれ
た物だ。一号機を作った頃にはバリオメータの回転コイルの構造と加工にあまり自信が無かったので、周りにある物で簡単な加工と構造で三脚と大小の樽を使う
事になった。その時に一番心配したのが、回転コイルの角度が安定に保てるか、接続ワイア等の撚りの反発力などで自然に回転してしまうのではないか、という
事だったが、実際に物を作ってみると特段の工夫をしなくても全くその心配は要らなかった。樽がポリエチレンでそこに多少小さめの横穴を貫通させて回転軸は
デルリンの棒
でポリエチレンの柔らかさの為に、適度な回転摩擦があって、接続ワイアーにリッツ線を使ったがそんな必要も無かった様な感じだ。実用二号機ではバリオメータのインダクタンスが一号機よりも少ないので、その分をメインコイルで接続タップをつなぎ変えて巻数で4回多くした。 可変幅は十分で、微調整も少し粗いが何とかOK、もう少しインダクタンスを減らしてより微調整になる方が良いかも知れない。 これで、メインコイルの台の樽とバリオメータをメインコイルの樽の中にコンパクトに収納可能で車への積み込みも楽になる。 |
||||
●アンテナ給電
BOX 一号機アンテナインピーダンス50Ωと35Ω切替スイッチ付き。50Ωは同軸直接接続、35Ωはトランスを介してつなぐ。メーターはアンテナ電流ではなくて、 50Ω送信出力電流を示す。フルスケールで2Aの電流を示す、つまりハーフ・スケールで出力50Wを示す。このメータを見ながらバリオメータでアンテナの 同調 をとる。 |
||||
●送
信用スモール・ループ(15m六角MLA) エレメントは周長44m、頂角高さ15mの六角ワンターン・ループ、3/10/30/φ0.08mm構成のリッツ線。
利得は約 -33dBi。 |
||||
|
■アンテナ定義ファイル ・10m傘形: 二本傘、ハイQコイル使用、アースマット16枚水没 ・15m傘形: 四本傘、ハイQコイル使用、アースマット16枚水没 ・50mバルーン: ノーマルQコイル使用、アースマット8枚アスファルト舗装 ・15m六角MLA: 周囲長44m、リッツ線 3/10/30/Φ0.08mm USTC |







| 出
力LPFについて |
| 定
数: |
海外の例を見るとどれも送信機出力LPFは大体同じで、定数も大体似通った物が多い。多分、定K型と言われるπ型LPFで二段(2区間とも言う)の右図の様な定数になって
いる。 しかし、上記の定数では高調波の切れが悪そうなので最終的にはトロイダル・コア活用百科(山村英穂
著
CQ出版)第5章5.1ローパスフィルターに書かれている定数を採用した。インダクタンスの値は両者であまり変わらないが、コンデンサの値は下の図の回路の方が約2倍になっている。 |
| 区
間数(段数)とインピーダンスの性質: |
| π型、またはT型の一段を一区間と呼んでいるが、電気長が四分の一波長
の同軸ケーブルと同様な性質、つまりケーブルの出力端をショートすると入力端からは開放に見えて、同様に開放するとショートに見えるのでこれをクオータ・
ウエーブ・フィルター(四分の一波長フィルター)、又は(λ/4)型と呼んでいるらしい。区間数が奇数の場合には(λ/4)型の性質を持つ。 また、ハーフ・ウエーブ・フィルター(半波長フィルター)とはつまりは二区間構成の事であり、電気長が半波長の同軸ケーブルと同様な性質、つまりフィル ター の出力端をショートすると入力インピーダンスがショートに見えて、同様に開放すると開放にに見えるのでこれを(λ/2)型と呼んでいるらしい。フィルター の負荷インピーダンスが入力インピーダンス にそのまま見えるので都合が良い。区間数が偶数の場合には(λ/2)型の性質を持つ。 試作したパラレル終段送信機(上側の回図参照)では終段とπ型二段LPFをつなぐインピーダンス変換の為のL1, C1がπ型一段のLPFになっていて、その後の2段構成のπ型LPFと合わせると区間数が奇数になるので全体として(λ/4)型の性質を持つ。従って送信 機出力端を開放すると終段からはショートに見えてしまい大きな電源電流が流れてしまう。 |

| プッ
シュプル・ファイナルアンプ動作説明 |
| 概
要: |
| この回路はアマチュア無線の135kHz帯のCW送信機であり、
50Ωの負
荷に対して50ワットの出力です。左端から135kHzの0−5V振幅の矩形波信号を入力し、その信号はPower MOSFET ドライバーIC
TC4428でCWキーイングされ、ファイナルのPower MOSFET IRFW540Aを差動でドライブします。 ファイナルのPower MOSFETは飽和ON領域と完全OFF領域間のスイッチング動作をして、そのプッシュプル出力はフェライトコア・トランスで合成され、同時に一次と二次 の巻数比により50オーム負荷に所要の電力が供給されるようになります。 この図では示してありませんが、トランスとアンテナの間には、一般的にπ型のLPFが二段挿入されてスイッチング動作による高調波を除去します。 電源電圧は移動運用を考慮して13.8Vにしました、電流は約5Aです。 |
| 入
力信号: |
| 入力信号は5V電源のC-MOSデジタル・ロジック回路
(74HC***等)からの出力を想定しています。従って信号の振幅はほぼ0−5Vです。135kHz信号のDuty比は50%を想定しています。 |
| ド
ライバー段: |
| Power MOSFETを駆動する為に設計された IC TC4428
を使ってみました。Power MOSFET
は入力の直流抵抗は非常に高いのですが、入力容量が1000pFから数1000pFもあるので、それを高周波の矩形波で駆動するためにはアンペアオーダー
の突入電流を流し切らなければ電圧波形が鈍って電力効率が低下します。 TC4428
はその為に設計された専用のICで、ピークで1.5Aを流せる回路が2ch分入っていますがA−F間が反転動作でC−D間が非反転動作です。このICの出
力段形式はプッシュプルでインピーダンスは7Ωです。同系列のICでは反転動作2chのTC4426と非反転動作2chのTC4427があります。メーカ
違
いの互換品はMIC4426/7/8、IR4426/7/8、HP4426/7/8、MAX4426/7/8
が有る模様です。入力スレッショルド電圧は電源電圧VDDに無関係です。電源電圧VDDはファイナルFETのゲート駆動電圧を決定付け、FETのON抵
抗、しいては電力効率に影響しますから十分な大きさの電圧にします。今回の回路ではゲート駆動電圧は10V程度は確保されています。 このドライバー段のVDDをON/OFFして135kHz信号にCWとしてのキーイングを行います。もっと前段のデジタル・ロジック回路でキーイングす る事の方が簡単なのですが、そうすると物凄いキークリックが発生すると考えられます。キークリックを防ぐ目的で、キークリック防止回路によって作られた、 ゆっくりとON/OFFに遷移するVDDによりキーイングされます。キークリック防止回路(Smoother)は上の全体回路図を参照して下さい。この キーイングはON/OFFの遷移途中でファイナルFETの電力効率を低下させますので、あまりにゆっくりなキーイングは危険です。 入力端子に直列に入っている1.2kオームの抵抗器はTC4428のVDDがLowの場合(KeyがOFFの場合)に過大な入力電流が流れる事を阻止 し、またそれによってファイナルMOSFETのゲートにそのスレッショルド電圧以上の信号が加わらない様にしますが、あまり大きな抵抗値は135kHz信 号の矩形波を鈍らせてしまいます。ICの入力容量は12pFです。 ドライバー段とファイナルFETのゲート端子との間に簡単な回路が挿入されていますが、これは回路が故障してFETのゲートが直流的にプラス電位に保た れた場合にFETに直流の大電流が流れ続けてメルトダウンする事を防止する為です。 0.1uFのコンデンサで直流を遮断した後に、ダイオードにより直流再生を行い(DCクランプ)、再び0−VDDの電圧振幅を得ています。この0.1uF の直流遮断コンデ ンサは、あまり小さいとゲート駆動電圧に損失を与え、あまり大きいとキーイングにより直流電圧が発生した場合に充電時間がかかりその間はFETに直流電流 が流れて損失になります。直列に入っている4.7Ωはあまり吟味していませんが、FETのゲート入力容量による過大な突入電流を抑制する目的と多少リンギ ング抑圧にもなっているかも知れません。VDDにはFETのゲート入力容量を駆動する大きなスパイク電流が流れると思われますので十分に低いインピーダン スのパスコンを取り付けます。直流再生(DCクランプ)用ダイオードはショットキーダイオードが必要であると、よく書かれていますが、今回はごく普通の小 信号シリコンダイオードを使 いました。結果のどこを評価すればシリコンダイオードでの良否を判定できるのかが判りませんのでそのままになっていますが、特段の不都合は感じていませ ん。 |
| ファ
イナル段: |
| ファイナルアンプはスイッチング動作のプッシュプル回路です。スイッ
チングには単価50円で売られてるPower MOSFET IRFW540Aを
使っています。色々実験して壊れても安いので気になりません。この素子は、このクラスの素子で一般的なTO-220等のネジでヒートシンクに取り付ける種
類のパッケージではなくて、面実装タイプのD2-PAKです。ヒートシンク無しに近い状態(プリント基板の銅箔のみ)で使っている為に、簡単な不注意で今
までの一ヶ月半の間に4つも壊しました。このFETのブレークダウン・ドレイン電圧は100V、連続ドレイン電流は28A@Tc=25℃、パルスでは
110A、ON抵抗は41mΩ/Typ.です。 尚、このMOSFETの種類を細かく言うと、Nチャンネル・エンハンスメント型で、 トランジスタのNPNに相当します。ゲート(ソース間)電圧がゼロの場合にはドレイン電流は流れません(IDSS=0)。 ゲート電圧を正にして行くとドレイン電流が流れ始める電圧があって、これをゲート・スレッショルド・電圧(ピンチオフ電圧?)と呼んでいる模様です。これ は、NPNト ランジスタがベース電圧0.6V以上でコレクタ電流が流れ始めるのに相当する電圧で、今回のFETでは2Vから4Vとの事です。この電圧の違いを除いては まるでNPNトランジスタを使うように気軽に使えます。 FETの選択は電力効率を大きく左右しますので、電源電圧の選択と 共に重 要です。今回の場合、移動運用と出力電力50Wを考慮して、自動車のバッテリ電圧を直接に使えるようにする為に電源電圧を13.8Vにしました。この電圧 でも数百ワットの出力電力は可能ですが、電流(効率が80%と仮定すると13.8V/200Wでは18A)が大き過ぎて一般的には電力効率が低下しますの で、その場合にはもっと高い電源電圧が使われ、FETの選択においても対応して耐圧の高い素子を選択します。耐圧の高い素子は低い素子よりもON抵抗が高 く、その様な素子を電源電圧の低い回路に使うと大きな電力効率の低下を招きます。従って電源電圧とFETの選択は関連します。また、ドレイン許容電流や許 容電力損失が大きい素子はON抵抗が低いですが、ゲート入力容量が大きくて数千pFにもなり、ゲート駆動回路の大きな負担になりますので、両者のバランス を考えて選択します。大きな送信電力を生む為には素子の並列接続や、プッシュプル回路、複数のアンプの電力合成が使われます。 プッシュプル回路を今回使った理由は、電源電圧を二倍にしたに等し くて回路のインピーダンスが上がり損失が抑えられて、電力効率の向上が期待できるのではないかと考えたからです。また、出力コイル(トランス)の直流励磁 が少なくてコアやコイルの電力負担を軽減できて小型化に向くのではないかと期待しました。シングルのアンプではキーイングに応じて流れる直流電流の為に、 特にトロイダルでない組立てコアでは、同期してコアがカチカチと鳴りますが、プッシュプルではそれが大幅に少ないです。(プッシュプルの構成方法により事 情は異なる) リンギング吸収回路として1nF(1000pF)と51Ω二本並列 (25.5Ω)を直列接続した回路がドレイン/ソース間に最短距離で接続されています。定数はまだ最適化されていません。オシロでドレインのスイッチング 波形を見ながらMHzオーダーのリンギングがなるべく小さく且つ速やかに収束するようにコンデンサと抵抗の値を選びます。定数によっては本来の 135kHzに損失を与えます。抵抗器はかなり発熱しますので、0.5W又はそれ以上の容量が必要かも知れません。 出力トランスはETD29/F44 (V)というフェライトコアのトランス用材に、二次として直径0.8mmのエナメル線を20回巻き、その上にテフロンテープで絶縁して一次として直径 1.2mmのエナメル線を10(5+5)回巻きました。回路に問題があるのでしょうか、一次コイルは太い電線でないと銅損が大きく、もっと太さが欲しくな ります。このトランス用材は通販でコア、ボビン、コア・バンドの設計用キットで入手し、良く使われるトロイダルコアよりも値段は高めですがプリント基板取 り付けには便利ですし、ボビンにソレノイドと同じ要領で線を巻けますのでトロイダルよりは巻くのが便利。E形状のコアの開口部を二つ向かい合わせにして磁 路を形成しています。型名の29はコアの寸法、F44 はコア材質で皆さん良くご存知の#77材同等と思います、Vは縦型の意と思います。34、39サイズのキットも入手はしてありますが29サイズで 足りています。400Wクラスのアンプでは44サイズのETD44/3C85(F44材や#77材相当)が使われていました。 トランス巻数の決定は次の様に行いました。 アンプは電源電圧に依存する定電圧源、つまり出力インピーダンスは極めて低いと考えて、出力電力はそこに接続(負荷)するインピーダンスと電源電圧によ り、 P = E2/R により決まりますので、低いインピーダンスを負荷すればする程に出力電力が増えます。少し混乱しますが最適インピーダンスマッチングの考え方ではありませ ん。 ![]() 出力のLPFを含めた送信機負荷特性から分かるとうり、約6.8Ωの出力イ
ンピーダンスですので、LPFの内部損失インピーダンスを考えれば終段回路自身は更に低いインピーダンスである事が容易に理解できます。
![]() R = η(2E)2/P η= 0.8 (80%)、E = 13.5V(電源ラインに0.3Vの電圧低下を想定)、P = 50W とすると、 R = 0.8 (2x13.5)2/50 = 11.664 Ω のインピーダンスを負荷すべきです。 トランス巻数比 r はアンプのアンテナ接続インピーダンスをZo=50Ωとすると r = √(Zo/R) = 2.07 です。 一方、トランスのコイルとしてのインピーダンスZLは無負荷電流として無効な電流(励磁電流)が流れますのである程度の大 きさのインダクタンスが必要で、今回は一次を10回巻きとすると、ETD29/F44のAL値(カタログ=1950nH +30/-20% /N2、実測=2.0uH/N2)から、f = 136kHz として、 L = AL N2 = 200 uH ZL = 2πfL = 170.9 Ω となって、負荷インピーダンスR = 11.664 Ωに比べて約15倍になり十分な値と思われます。最初は6回(3+3回)巻きでZL = 61.5 Ωでしたが無負荷でもトランスの発熱が大きかったです。 結局、トランスの巻数比=2.0、一次側巻数=10(5+5)回、として二次側は20回巻きました。 一次側センタータップは絶対に交流的に接地してはいけ ません、トランスが発熱しますので交流的にフローティングして下さい。一般的にはここに大きなインダクタンス(mHオーダー)やトロイダルコアに巻いた RFCが使われている様子ですが、今回は小型化低コスト化で電源のノイズフィルタに使う小型のインダクタ10uH (TDK SL1215)を使ってい ます。多少発熱がありますが問題はありません。 電源のパスコンは、低損失なポリプロピレン(PP)コ ンデンサの1から2マイクロファラッドを使っている場合が多いですが、インピーダンスを計算すると1uFで約1.2Ω程度もあるので残留(リップル)電圧 が無視できない大きさです(機械的寸法も大きい)。今回はマザーボード用ケミコンとして売られている超低ESR(等価直列抵抗)品、ルビコン社のMCZシ リーズ(製 品スペック)を 使ってオシロで残留電圧を観測したところ効果絶大でしたし、小型化もできました。特に1000uF/16V品の等価直列抵抗ESRは 12mΩMAX/20℃@100kHzと素晴らしい低さです。残念なのは耐圧が16V以上が無いことです。念のためにチップセラミックコンデンサも並列接 続し135kHz高調波も考慮してあります。135kHz送信機の電源電流はパソコンのマザーボードの電源電流と同じ高周波パルスです。 トランス式の長所は、
出力電力の調節が容易である事が一つ挙げられます。トランスの二次巻線にタップを設けてそこに負荷をつなげれば容易に出力電力を調節可能です。単純に考え
ると同一回路でタップの変更だけで1kWから10Wまでの送信機を設計出来ます。一方、LC式の逆L形のインピーダンス変換回路ではコイルとコンデンサの
値を変更しなくてはならず、しかも共振している回路なので微妙な調整が必要で簡単には電力調整が出来ません。当初、タップはインピーダンスマッチングの為
かと思っていましたが、そうではなく電力調節です。出力電力の調節の他の方法としては、ファイナルの電源電圧を前出の P = E2/R
の式に従って調節する方法があり、高級なデジタル・オーデオアンプにも使われています。また、電源電圧をON/OFFしてCWキーイングする事も行われて
います(昔のプレート変調と同じ)。ファイナル駆動矩形波のDutyを変える事でも可能かと思います(デジタル・オーデオアンプで使われている)が検討し
ていません。 |
OIKey-F88 を改造して、OSC
10MHzと書いてあるセラミック発振子の下に追加したスイッチを切り替えて通常CW以外にQRSS3も出せる。但し、無理やり改造した為に副作用として、QRSS3モードでは、リピートさせると1回目は良いが二回目以降のリピート開始までの空白期間が非常に長くて 62秒程度になる、800Hzトーン信号は65Hz程度になってしまう、リピート無しではメモリー再起動まで約23秒間ボタンを受け付けない。 |
![]() |
47Ω/10Wのセメント抵抗を四本直並列にしている。実験等では便利な一
品。50Wを連続で加えると所有している温度計の測定限界の180℃を超える高温になり、間違えて触ると火傷する。 |
お遊び電球ダミーロード 110V/200W LampFV-101B, Power MOSFET Push-pull
50W Amp.,
OIKey-F88 QRSS3 Keyer, 110V/200W
Lamp
|
| 対象物に向けてボタンを押すだけで素早く簡単に温度が測れて実験に便利 です。 |
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| アンテナチューニングで電流最大を観測するのに使う。 |
![]() アンテナ給電BOX一号機用:FT82#61トロイドコアに数回巻線を施して二次側として、コアにアンテ ナ線を通してRF電流を検出する。二次側出力をショットキバリアダイオード1SS108等で整流してDC電圧としてポケットテスタで観 測する。検出感度の較正は、例えば50Ωダミーロードに136kHz送信信号を加えオシロスコープ 等で電圧測定する等で電流を測定して行えば良い。周波数特性 があって高い周波数で電圧が大きくなる。#77材コアでは感度が高いが1Aの電流でも出力電圧が飽和している模様。 その後、送信中にアンテナインピーダンス変換トランスを挿入抜去するスイッチを操作するとダイオードが二回壊れたので念の為に、二号機と同じに様にコイ ル両端に51オームを取り付けてみたが、結局はダイオードも1SS99から1SS108に変更して対策した。感度は数パーセント下がった程度でほとんど変 化なし。2010Nov15 その後の実験で、やはりこの一号機の回路は間違えで、二号機の様にトランスに50オーム負荷を抱かせる事が正しい電流トランスであるらしい。 一号機の 初期では周波数で感度が大きく変化したが、二号機では1.9MHzや3.5MHz、7MHzでもほぼ同じ値を示す事が確認され、他のバンドのアンテナ電流 計としても指示値の大きな変化無く使える事が確認できた。 |
アンテナ給電BOX二号機用:Juma TX136 の回路を参考にした。 1A以下の直線性は問題ない事を確認した。 二次巻線の負荷に51Ωがある事がミソかも知れない。 |
QRSS受信用ソフトウエアARGOの周波数較正に使う。10.24MHzのクリスタルから分周してduty50%の1kHzまたは800Hzの矩形波を発生させる。1kHzと800Hzはスイッチで分周数を切 り替えて行う。出力レベルは100分の1に分圧して約50mVp-p、出力インピーダンス1kΩにしてある。CR一段の簡単なLPFで高調波を多少減衰さ せてい る。電源5VはUSB端子から取る。 尚、TS480の取扱い説明書ではCWのサ イドトーン周波数は±50ppmだそうで、800Hzならば±0.04Hzとの事。試しに較正済みARGOで測定してみると800.00Hzと表示され た。 |
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| 車
内PC用電源(12V→19V/1A DC-DCコンバー) |
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●回路の特徴
このDC-DCコンは135kHz送信機で経験したPower
MOSFETを使って簡単な回路で出来上がった。DC-DCコンのスイッチング周波数は約90kHzでこの1.5倍が137kHzにあたり、基本波や高調
波が135kHzバンドからなるべく遠ざかるように設定した。 この種の回路ではノコギリ波を発生させてコンパレータで基準電圧と比較し
PWMパルスを発生させて出力電圧を制御すると思うが、今回の回路では波形を三角波としてこの発振とコンパレータをロジックゲートIC 74HC86
EXOR の4回路中の2個で構成した。出力電圧帰還ループにはオペアンプ無しでツェナーダイオードと 74HC86
のスレッショルド(コンパレート)特性だけで何とかループ利得を確保した。
スイッチング素子のPower MOSFET は135kHz
送信機でお世話になっている IRFW540A
@50円を今回も使った。この素子が壊れないように、ゲート駆動はコンデンサを介して結合して、駆動回路等が故障したり動作停止してもMOSFETに直流
が流れ続けることが無いようにして、素子の破壊を防止している。
また、ゲート駆動もわざわざ専用の駆動ICなどを使うこともなく、駆動電
流制限抵抗を挿入して
74HC86
で駆動して回路の簡素化を行っている。また二種類の電圧のツェナーダイオードは実は手持ちのトランジスタのベース・エミッタ・ブレークダウン電圧の適当な
物を選んでツェナーダイオード代わりに使って済ませている。この辺はアマチュアらしい、いい加減な回路だ。レギュレーション特性もあまり良くはないが、今
回の目的に支障がない程度だ。
スイッチングで発生した入力電圧よりも高い電圧の整流にはショットキー整
流ダイオードを使っているが、これがOFFした後にMHzオーダーのリンギング波形が大きかったので、ダイオードに並列にQダンプ抵抗を抱かせた。
電源投入時の回路起動の為に抵抗とダイオードを各一本追加。PCの消費電
流が急に変化した場合に追従するように電圧制御帰還ループの定数を短めに設定した。これらのことでPCにバッテリーが装着されていなくてもこの電源単独で
PCを動作させることが可能で、装着されていればバッテリの補助と充電に使える。
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