Gekic The Encores 2004

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・・・初回お申込者用添付の解説書・・・
ここにゲキチ氏の講演(全体は1時間の講義と30分程度の演奏)から、今回収録したセレナーデについて語られた部分を抜粋して皆様のご参考に供したいと思います。この講演で氏が語られた事は「作曲家の意図に忠実に従い、それを聴衆に伝えるという事は、書かれた音符を単純に過つことなく再生する事とは大きく異なる」という事です。氏は、リストの芸術上の一側面として「編曲物」という分野をとりあげ、編曲物はオリジナル作品ではないから価値が低いとする見解に疑問を呈し、芸術家の義務は作曲家の意図を正確に汲んでそれを聴衆に伝えることにあり、リストの編曲は正にこの義務に忠実であるという事を示してゆきます。このリストの姿勢は氏の姿勢と完全に一致しており、この点から、氏が何故リストの編曲作品を御自身の責務とお考えであるかのように熱心に演奏なさるのかが伺えます。

以下、講演の抜粋・・・

私がリストのトランスクリプションについて示したいのは、これらは効果のためだけの手段ではなく(無論率直に言って、効果のためということもあるのですが)他の何等かのアイディア、絶えることなく口にされていることですが、音楽を解釈することについての詩的なアイディアのためのものであるということです。音楽を解釈するというのは、芸術家にある種の責任があるのです。芸術家は楽譜を読み、感じて、理解し、そしてただ楽譜を再生するだけでなく、音楽を聴衆に正しい方法で伝えなくてはなりません。このために芸術家は方法論や技術や他の手段を発展させなくてはなりません。多くの演奏家は、20世紀になって、この責任を負わず、この責任(作曲家の意図を完全に理解し、目的に達するために必要な技術を理解し、作曲家の意図を聴衆に伝えるという)から足を洗おうとしております。
 さて、最後に私はリストがどのようにして、これを詩的な方法でやったかを示したいと思います。
シューベルトのセレナーデは有名な曲ですが、オリジナルは真中の2オクターヴくらいで展開するシンプルな曲です(演奏する)。リストはピアノは声に比べて、表現力が劣ることを知っていました。この表現力の不足は、音そのものだけではなく、歌詞がないということにも起因しています。普通の編曲であれば、書かれたままに、声のパートをそのままの音高で、そこにピアノ伴奏の部分を併せて、ビートを加えるということをするでしょう。リストがやったことは、この曲(コンポジション)をある程度まで変える、何等かの微妙な方法で変えるということです。彼は、原曲の最初の1ストロークの音高を変えたのです。ここです(原曲を演奏して示す)。原曲のこの音高はソプラノ、またはメゾ・ソプラノを示唆しています。リストは、これを動かしたのです(編曲版を弾く)。これは男性です。これだけでも良いアイディアでしょう。そして、更に、もう1つの(女性の)ストロークを加えたのです。そして最後にこれを一緒にしました、これは、幸せな、または不幸せな再会を示唆しています。彼はそれを同時進行にせず、カノンにしたのです。演奏してみましょう(編曲版を通して演奏する)