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。。。変人が好きだ(変人と変態は違うゾ!)他人とはちょっと違う人が好きだ!。。。
| ■ 変人の意味 |
個性的な探偵キャラクターは推理小説の王道である。しかし、使い古されたパターンであるソレは、目の肥えた一部の読者には物足りなく感じることもあるだろう。そんな現代において、変人探偵ミステリを書く勇気のある作家は少ない。。。
”変人”というのは”変わった人”、つまり”普通とは違う”という意味だが、それは周りの人間よりもずば抜けた才能の持ち主であるともいえる。天才となんとかは紙一重というが、それと同じである。故に、わたしの云う”変人”とは、最高の誉め言葉なのである♪
| ■ 変人名探偵の掟 |
名探偵は、どこか”変!?”でなければいけません。顔もスタイルも頭も性格までもいい人なんて嫉妬されるだけですから(笑)
では、変人名探偵の条件をいくつか挙げてみよう。(しつこいようだが、ここで言う”変人”とは最高の誉め言葉であり、”天才プラスアルファ”な人のことである)
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頭脳明晰・容姿端麗は、女性読者にとってタマラン条件である。それゆえに「モテモテの美形でありながら女性には興味がない」というと変人呼ばわりされてしまう原因の一つとなる。しかしながら、恋人はもちろん、ワトソン役(相棒)でさえ、とにかく近くに美女がいてはいけない。これは嫉妬以外のなにものでもない。(笑)
さらに、頭がいいからなんでも知っているのか、博学だからウンチクブチカマシとなるのか、ウンチクを演説してしまうから性格が悪いと言われるのか、、、もう、このあたりになると堂々巡りとなる。
例外として、水乃サトルは決して口も性格も悪くない穏やかな男である。ただ、フィギュアマニアの今時のオタク、つまり現代版変人探偵なのだ。彼には、いつも可愛い女の子がついて歩くのだが、これがまた才色兼備とまでいかないホドホドの線で(失礼だが)「これなら仕方ないか」と乙女心の刺激を最小限に押さえるような、実に上手い描かれ方をしている。
可愛い女の子といえば、我孫子武丸の人形シリーズに登場するオムっちゃんも同じく許せる範囲だろう。が、このシリーズは、朝永嘉夫というより鞠小路鞠夫という人形が探偵役なので、今回はあえて選外とする(汗)。
また、吉村達也作品にもセラピスト・氷室想介という名探偵がいるが、残念なことにワトソン役の女性がテキパキとした優秀なしかも超美人の助手であるうえ、その変人ブリもまだ可愛いものなので、こちらも今回は次点と考えざるを得ない。(ここしばらく氷室想介シリーズを読んでないので、読んだらまた気持ちも変わることだろう)ちなみに、このシリーズもなかなか楽しいミステリである。
さて、既にお気付きのことと思うが、以上の変人探偵はみな男性である。性別を入れ替えて考えたとしても、上の条件に当てはまる女探偵は見かけない。というのも、女探偵の場合、必ずといっていいほど男性ワトソンが存在するからだ。山村美紗のキャサリンシリーズはいい例だろう。(彼女を変人扱いしていいものか?)
実際、わたしの中で山村美紗は、女流ミステリ作家の中でも別格な存在である。キャサリンシリーズも売るほど読んだ。(実際、古本屋に売った)
キャサリンは美人で、大富豪の娘で、好きな仕事もでき、それなり(?)の恋人もいて、しかも趣味で事件を解決してしまう。好奇心旺盛な女性にとって、憧れの生き方だと言える。が、そんなヒロインの本を好んで読む男性は少ない。女探偵ヒロインは現実的すぎるのだ。「そんなヤツはいねーよ」と思いつつ、強い女性が増えたこんな時代、もしかしたらいるかもしれない?と不安になるのだろうか。。。その点、男性変人探偵は、同じ男性がいくら憧れたとしても、絶対になれない!(キッパリ)ムリ!その現実離れした探偵は、暗い殺人事件を明るくするために必要不可欠な存在であり、そこがフィクション世界のいいところなのだ。
| ■ エンターテイナーな変人探偵 |
変人名探偵が活躍するミステリ本には次のような大前提がある。
- 読みやすい
- 明るい
- 摩訶不思議な謎がある
- 物質的なトリックがある
探偵が得意気にトリックを解説しなくてはならないのだからトリックがあるのは当然として、ミステリの明るさとはこれいかに!?というのが、先ほど少し触れた、暗い殺人事件を明るくする変人名探偵のキャラクターなのだ。
人が何人死のうとも、関係者がどんなに悲しい生い立ちであったとしても、そしてどんなに不気味な事件が起ころうとも、読後の気分は爽快でありたい。ガチガチな社会派と呼ばれるミステリに変人名探偵がいないのは、ヒーローよりも事件自体を印象付けたいタメだ。とはいえ、変人名探偵が何も考えていないアホだと思わないで頂きたい。彼らの抱える事件の裏にも、ちゃんと時代背景や社会の闇が取り込まれているのだから。。。
彼らはエンターテイナーとして読者を楽しませようとしているのだ。読後、いつまでもウジウジと暗い気分が続かぬようにするためには、彼ら名探偵たちが必要なのだ。
摩訶不思議な謎、あっと驚くトリック、劇的な解決シーン、読後の爽快さ、これらすべては「1. 読みやすい」に集約されるかもしれない。変人名探偵物は人物もストーリも現実離れしていると言える。それは、読者を楽しませるエンターテイメントとして、いい意味での”非現実的”なのだ。
美形だから好きだという男性読者はいないだろうが(いるかも!?)、とにかく、異性からも同性からも好かれる変人探偵は本物であり、この先いつまでも愛され続ける名探偵に違いない。ホームズや明智のように・・・。
−了−