古本屋part1

 

 

 

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緊急の場合は
お楽しみなこれからだ
87分署シリーズ
ジャズ批評
リヴィエラを撃て
タイタニックを引き揚げろ
コンテイジョン
初秋
長いお別れ
ハームフル・インテント
BLOW UP!
虚無への供物
死因
あどりぶシネ倶楽部
レベル7
ペリカン文書
寄席芸人伝
さらば甘き口づけ

 

緊急の場合 ジェフリー・ハドソン(ハヤカワ文庫)
ジュラシック・パークの原作者であるM.クライトンのデビュー作。医学生時代に書いたらしい
が、その才能は驚くべきのもである。
病院を舞台にした実に良くできたミステリー。
この時代にすでに堕胎問題と麻酔事故を取り上げるとは・・・
ちなみに大森 一樹監督の映画「ヒポクラテスたち」でも引用されていた。



お楽しみはこれからだ 和田 誠 (文藝春秋)

映画の名台詞を集めた本である。1975年に出版されてからこの22年間にパート7まで続いて
いる。
まあネタは映画なんだから尽きないのだろうが、よく作者の情熱が続くものだ。
この本に出てる台詞を聞きたくて見た映画もありましたなあ。それに映画の資料的価値も充分
ある。
しかし最近は、無理している様な気がする。昔の自然のまま記憶に残ってる台詞の方がインパクト
が強い。
ファンとして残念だが、そろそろ終わって下さい。
ちなみに作者はハイライトのパッケージをデザインしたり、映画「麻雀放浪記」を監督した天才
イラストレーター。
金曜洋画劇場のタイトルバックも確かそうだったなあ。




87分署シリーズ エド・マクベイン(ハヤカワ文庫)
架空の町アイソラを舞台にした87分署の刑事たちの物語り、当然警察活動が中心になっている。
1956年にスタートした87分署は、キャレラを始め10人あまりの刑事やその家族恋人、そして
アイソラの街が主人公である。真夏のアイソラ、真冬のアイソラが実にいきいきとしている。
同時進行するいくつもの事件(エピソード)と街をうまく絡めていくマクベインの筆力には感心
するばかりである。
50作にせまるこのシリーズは黒澤 明監督「天国と地獄」や「恐怖の時間」の他多くの映画やTV
にそのプロットが使われている。



ジャズ批評 (ジャズ批評社)
現在通算92号まで出ているが、何冊刷っているのだろうか?しかし発行部数は少なくても内容は
非常に濃い。
ジャズの巨人や各楽器、年度別の特集を毎回200ページに渡って組み読みごたえも充分。ディスコ
グラフィも充実している。
もうすぐ100号記念号が出版されそうだが、いったい何の特集になるのだろうか・・楽しみ、
楽しみ。
一つ不満を言えば、ディスクレビューは必要だろうか?なにせ、3-4カ月に1回しかでないの
だから・・
(ちなみにこの本、マックで作ってるそうです。)



リヴィエラを撃て 高村 薫(新潮社)
直木賞を取った「マークスの山」や「照柿」もいいが、私はこちらの方が好きだ。
ここまで壮大でかつディテールまで隙がなく、一気に読ませた作品を国内では、私は知らない。
作者の作品は全て、重厚でハードボイルドで、言うなれば日本の土壌では出来ないような作風で
ある。
特に本作品は、作者を知らなければ海外の作品ではと思う人も少なくないのでは、と感じてしまう

早く次回作を読みたい。



タイタニックを引き揚げろ クライブ・カッスラー(新潮文庫)
ダーク・ピットとアル・ジョルディーノのコンビが活躍する海洋冒険小説。
処女航海で沈没した伝説のタイタニック号を引き揚げちまおう、とてつもないプロットだがホント
に引き揚げるのでは・・と思わせる、と言うか応援したくなってしまう。もちろん引き揚げる理由
は、今では懐かしい米ソの戦いが絡んではいるのだが。
結果を知っていても、尚面白かったのは本作と「ジャッカルの日」だけ・・・
シリーズを重ねるほどピットがスーパーマンになってしまい現実味から遠ざかってしまうが、
それでも面白い。



コンテイジョン-伝染- ロビン・クック(ハヤカワ文庫)
クックの医学サスペンスの15作目にあたる。
相変わらずエキセントリックな主人公が出てきて、そして尻つぼみなラストで終わった話では
あったが・・つい読んでしまった。
今回はアメリカ版健康保険(今、日本でも話題ですね。値上げをしたり財政が底をついたりと)
がバックボーンになっている話である。それにいろいろな恐ろしい伝染病を絡めている。
ペスト・野兎病(やとびょう)・ロッキー山紅斑熱など学生時代のノートでしかお目にかからない
ような病気(伝染病)が出てきたのにはたまげた。もちろん一般の読者はそんな名前知らなくても
十二分に楽しめる一冊である。



初秋 ロバート・B・パーカー(早川書房)
しっかし饒舌な探偵だなあ、スペンサーは。恋人のスーザンも負けていない。唯一寡黙なのは黒人
のガンマン・ホーク(こいつはカッコイイ!)だけ。
読後のすがすがしい余韻は本シリーズの中でも秀逸。
ただ、作中人物のビールの量と料理のレシピに関しては相変わらずである。それもそのはず
「スペンサーの料理」なんて本まで出してるのだから、、。
最近はスペンサーの饒舌が鼻につくようになった。それに中年同士のベッドシーンは見たくない。



長いお別れ レイモンド・チャンドラー(ハヤカワ文庫)
ハードボイルドのお手本。
マーロウ(マーローではない)もテリー・ノックスもアイリーン・ウェイドらの脇役もちょい役も
ぜんぶ、ぜ〜〜んぶカッコイイ!!!とにかく、読むべし。
人生はタフでなければ生きてゆけない、優しくなくては生きてる資格がない。(これは「プレイ
バック」の科白)
映画はちょっといただけなかった。監督の意気込みは分かったし、主演のエリオット・グールドも
良かったんだけどなあ・・こっちの思入れが強すぎるのかなあ?



ハームフル・インテント-医療裁判- ロビン・クック(ハヤカワ)
ロビン・クックも確か医者だったよなあ・・だからこの人の作品はコーマ(昏睡)、マインド
ベンド(洗脳)、アウトブレイク(感染)などの題名が多い。
どれも非常に良くできた作品である。(特に医者が読んだらより面白いと言うことではない)
最初は良くあるような事故、院内死亡で始まる。そこに、疑問を持つ主人公がいろいろ調べて
いくうちに、とんでもない陰謀が見えてくるのである。
この辺までは、本当に良くできていて一気に読ませてしまう。ところがいつもながら、ラストに
なると少し息切れしてしまうのである。プロットが弱いわけで訳ではないが・・、たぶんあまり
に見事な(火曜サスペンスの様な)ご都合主義的な結末なんで・・・そのせいかな。
しかし、出版される度に買ってしまうのは、やはり面白いからなんだろうな。



BLOW UP! 細野 不二彦(小学館)
コミック。
この作者、いったいどういう趣味なんだろか?映画と言い、本書のジャズと言い、ちゃんと
突っ込んで描いている。
サックス奏者の菊池オサムが大学を中退し、試行錯誤しながら様々な人間と出会いながら、
ついにはLive Under the Heaven(Live Under the Skyがモデル?)に出演するまでを描いてい
る。
クリフォード・ブラウン、リー・モーガン、ほか何人かがモデルになっている。さあ、何人分かる
でしょう?(そういう問題じゃないか・・・)



虚無への供物 中井 英夫(講談社文庫)
この本は推理小説と言っていいのかなあ・・?
まあ、密室殺人事件は起こるし、しろうと探偵が出てきていろいろ推理するし、犯人は捕まるし
・・推理小説なんだろうな、やっぱし。読後の印象はむしろ文学作品のようだ。しかし犯人が
まさか・・・・おっと、ルール違反は止めましょう。
水上勉の「飢餓海峡」と同じく洞爺丸の惨事が重要なエピソードになっている(このくらいバラし
てもいいか)。
エラリー・クイーン、ヴァン・ダイン、ガストン・ルルーを彷彿させるようなトリック、文体は
今読み返しても損はない。
まあ、トリックそのものは現代から見ればちょっとなーて感じだが、1200枚を一気に読ませる
ことには間違いない。



死因 パトリシア・コーンウェル(講談社文庫)
ご存じ女性検死局長スカーペッタが主人公。
職業柄、屍体がたくさん出てくる。当然謎も多い、作者は上手いところに目を付けたモノだ。
しかし設定だけでは読者はつかない。近代的な捜査技術や親友(恋人?)のFBI心理分析官や
マリーノ警部を絡めてグイグイと話しを引っ張っていく。
本作では当初高校生だった姪のルーシー(FBI勤務)に重要な役目させている。彼女のコンピュー
ターおたくとしての才能を遺憾なく発揮させている(使っているのは確かマイクロソフト
だった・・)。
最近は、ミステリー的な部分と同じくらいにスカーペッタの恋愛感情に重きがおかれている・・。
これは刺身のつま程度でいいんだけどなあ



あどりぶシネ倶楽部 細野 不二彦(小学館)
またまたコミックである。
全9話から成る、大学の自主映画制作部の話しである。部員がたったの4人だが、どいつも個性が
強く才能もあり、最終話ではプロからも誘われる。プロデューサー1人、キャメラ兼監督2人、
小道具兼外渉1人でそれぞれが役者を兼任している。もちろん学内から役者をスカウトもする。
撮影後の編集の苦しみとか、カット割り、弾着などの小道具の難しさ、監督が主演女優に惚れる
とか、実際に映画を作った者にしか分からないようなエピソードを上手くまとめている。
この作者、自主映画製作の経験があるのかしら・・・?



レベル7 宮部 みゆき(新潮文庫)
本屋さんに行くと、いつもこの本が山積みになっている(売れ残っているのではない、その逆
だと思う)。
題名も何かそそる物がある。読んでみようかな?、誰か知っている奴か信頼できる批評家の意見を
聞いて見るかな?
出版されたのはかなり前だから、いづれにせよ本の批評探すの無理だしな・・・。なんて思って、
何となく読んでいなかったがこの度読む本が無くなり、いよいよ手にした。
記憶喪失の男女、、ふむふむ。今時の高校生、、ふむふむ。良くありがちなおじいちゃん、、
ふむふむ。なんて思いながら、一気にラスト近くまで読んできた・・・。そして最後は
おおーっ、ドンデンだ・・。なにこれ?できすぎだよ!火曜サスペンスと同レベル・・。
なにか、ず〜〜〜〜〜っと前に読んだ赤川次郎の読後感と同じだ・・
やはり自分の第一印象は当たっていた・・・



ペリカン文書 ジョン・グリシャム(新潮社)
日本におけるデビュー作(真のデビュー作は「評決の時」)である。
わわっ!なんだ、すげえっ。ってなもんで一気に読んでしまった。
裁判官の相次ぐ暗殺から始まり、女子大生のちょっとしたレポートからどんどん話が広がり、
見えない敵との恐怖の追っかけっこ・・・
人物もそれぞれ魅力的で、特に新聞記者(名前忘れた)は儲け役。これから、グリシャムに
はまってしまった・・
映画も見たけど、さすがにストーリーを追うだけで終わってしまった。あれだけ中身の濃い話
だからしょうがないか。原作を読んでいないヒトは一回観ただけでは分からないんじゃないか
なあ。



寄席芸人伝 古谷 三敏(小学館)
またまたコミック。
実在の落語家のエピソードや、落語の噺の中のエピソード、落語の噺が出来るまでのエピソード
などを作者独特の作風で読ませてくれる。
ああ、これは誰それのことだな、ああ、これはあの噺のことだなと思いながら読むのも楽しいが、
それらのことを全然知らなくとも面白い。
私などこの本を読んで、あの噺を聴いてみようこの噺も聴いてみたいとCDを買い漁っている。



さらば甘き口づけ ジェイムズ・クラムリー(早川書房)
酒浸りの小説である。なにせ犬のファイアーボール・ロバーツでさえアル中なのだ。
しかしながら、その内容はチャンドラーを彷彿させるような見事な語り口である。
本筋のストリーテラーぶりもさすがであるが、それ以外の筋とは関係ないところでの登場人物は
実に饒舌で、かつ叙情的である。
そして、ラストシーンもお見事!