名画座part1

 

 

 

<上映作品>

ザ・ドライバー
シンシナティ キッド
駅 STAITION
狙撃
ストリート オブ ファイアー
おもいでの夏
仁義の墓場
風と共に去りぬ
アンタッチャブル
ヒポクラテスたち
ガントレット
新幹線大爆破
ブルース ブラザース
天国と地獄
殺しのドレス
冬の華
ボギー!俺も男だ
アメリカの夜

 


ザ・ドライバー ウォルター・ヒル監督 1978年度作品

なんて雨が好きな(似合う)監督なんだろう、またそのライティングの巧みなこと。この映画は極端に台詞が少なかった気がする。
ブルース・ダーンとイザベル・アジャニーとライアン・オニール、そして「夜の光」がこの映画の主役である。

ライアン・オニールは、まだ甘っちょろい感があるが、後の二人がそれを補って余りある存在感を示している。
ブルース・ダーンの飲むコカコーラがカットが進むにつれて、ビンの中身が増えているのはご愛敬でしょう。(誰がそんな細かいところみつけたんだろう?)

えっ、ストーリーだって?忘れちゃった、どんなんだっけなぁ〜・・・。




シンシナティ・キッド ノーマン・ジェイソン監督 1965年度作品

ディキシーランド・ジャズの流れる街中、男達はスタッドポーカーをしている。趣味としてやっている者、それを生業としてやっている者。ちょうど一昔前の日本の雀荘のような雰囲気である。

街で一番強いのがスティーヴ・マックイーン扮するキッド。相手をいるような眼光、勝負感は群を抜いている。そんなキッドが奥さんや恋人の心配をはねのけ、エドワード・G・ロビンソン扮する全米チャンピヨンに挑む。
3日3晩続いた勝負に決着が着くときが来た。キッドの眼が光り、口元には勝利を確信する笑みが・・・。しかしチャンピョンは言い放った。
「いい勝負だった。しかし、ワシがいる限り君は2番だ!。」

ギャンブルを題材にした映画は数多くある。
ポール・ニューマンの「ハスラー」「スティング」、ジョアン・ウッドワードの「テキサスの五人の仲間」、日本では「麻雀放浪記」
どれもそれぞれ良くできている。




駅 STAITION 降旗 康男監督 1981年度作品

長〜い映画だったなぁ。
いくつかの女性が絡んだエピソードで構成されていたような気がしたけれど・・・。

二カ所だけは鮮明に覚えている。
いしだ あゆみが高倉 健と別れる場面。雪の降り散る冬、列車の搭乗口からホームに佇む高倉 健に向かって敬礼しながらの泣き笑いの顔。
小料理屋の女将・倍賞 千重子と高倉 健が日本酒を飲みながらNHK紅白歌合戦を観ている場面。八代亜紀の「舟唄」ってこんなに良い曲だったかなぁ、と感心。

この映画、あとはいらないや・・・。





狙撃 堀川 弘通監督1968年度作品

当時、日活の無国籍アクション映画が全盛だった。
リボルバーから何十発も玉が飛び出たり、銃撃戦の最中に唄を歌ったり、ギターを弾いたり、車と馬が競走したり・・・。

この映画はそんな作品とは一線を画している。
「若大将シリーズ」の加山 雄三をスナイパーに配し、車や銃などの重要な小道具のディテールに徹底的に拘って作っている。

同列の作品「弾痕」とともに怪優 岸田 森、トビー門口などで脇を固めたこの映画は30年経た今でも、日本のハードボイルド映画の屈指の傑作である。





ストリート オブ ファイアー ウォルター・ヒル監督 
1984年度作品

カッコイイ、とにかくカッコイイ、カッコ良すぎる!!
始まりのクレジットが入るカットも、ダイアン・レインが歌っている時のカット割りもめちゃくちゃカッコイイ。

出演者ではマイケル・パレも良いけれど、女闘士役のエイミー・マディガンがいいよなぁ。最初の配役では男性だったそうだが、彼女にして大正解!。
そうだっ、ちょこっとしか出ていないけれど黒人の警察署長もカッコ良かった。

ウォルター・ヒルの映画ってカッコ良すぎるね。でもそれが全然鼻につかない。
音楽活劇(そんなジャンルあったかな?)の傑作!




おもいでの夏 ロバート・マリガン監督 1971年度作品

この題名を聞いただけで、何となく胸がしめつけられる様な痛みを感じてしまう。
(別に病気ではないよ)

なにより、この映画を永遠の青春映画の代名詞にさせたのがミッシェル・ルグランの音楽である。
夫の戦死を知った若妻ジェニファー・オニールが自分に憧れている少年と一夜を共にする、その切なさ。悲しくなるようなこのベッドシーンは映画史上に残るシーンであろう。

飯田橋の佳作座にこの映画がかかったときには、4日間連続で観に行ったっけ・・・。





仁義の墓場 深作欣二監督 1975年度作品

「仁義なき戦い」でドル箱監督になった東映の深作監督が、日活から「無頼」の渡 哲也を招いて撮った傑作、というか怪作であろう。

渡の鬼気迫る演技に真っ向から立ち向かう女優陣は、多岐川 裕美と芹 明香。男優陣は梅宮 辰夫に松方 弘樹、ハナ 肇、田中 邦衛とそうそうたるメンバー。
彼らを「仁義なき戦い」のスタッフ陣が支える。

親を親とも思わず、兄弟を裏切り、暴れまくる渡、シャブを打つ渡、人骨をかじる渡、そして刑務所の鉄塔からダイブする渡・・・。
やくざの掟さえも足蹴にして、狂犬の如く周囲に噛みつき、死に向かって突っ走った実在の人物「石川力夫」を描いた日本で最も凶悪な人物を描いた作品。
彼の辞世の句「大笑い 三十年の 馬鹿騒ぎ」


最近の日本映画は原作なしで、これくらいの脚本を書けよなぁ・・・。じゃないともっと衰退しちゃうぜぇ。




風と共に去りぬ ヴィクター・フレミング監督 1952年度作品

世界中でこの映画が上映されない日はない、とまで言わしめた名作中の名作。
主演ヴィヴィアン・リー、クラーク・ゲーブル良し、脇役陣良し、音楽良しと欠点が見つからない・・・、と日本の映画評論家諸氏はおっしゃる。映画評論家界には、この映画を貶すことはまかりならん!という暗黙のお達しがあるのだろうか?

私は、この映画を3回観た。好きだからではない。これほどまでに褒め称えられている映画はさぞや素晴らしいのであろう、と思い観に行くのだが、いつも途中であまりの退屈さに睡魔に負けてしまうのである。

誰か、私にこの映画が何故あれだけもてはやされるのか教えて欲しい・・・。




アンタッチャブル ブライアン・デ・パルマ監督 1988年度作品

ショーン・コネリーの渋さ・・・良いですねぇ。もう完全にジェームズ・ボンドの呪縛から抜け出していますね。
日本のフーテンの○○さんから最後まで抜け出すことが出来ずに亡くなってしまった誰かさんとは大違い。(これは個人を責めているのではなく、あの俳優を使いきれなかった日本映画界を責めているのです)

それとカポネの会計士が捕まる前の駅の階段での銃撃戦。あの息詰まるような沈黙の中での緊張感。突然の銃撃戦が始まってからの躍動感!、細かいカット!。
スローモーションを多用した、あの問題の乳母車の階段落ち!

映画モンタージュ理論を教科書とも言うべきエイゼイシュタインの「戦艦ポチョムキン」をモデルというかパクったのだろうが、遙かにこちらの方が勝っていた。
うう〜〜ん、お見事。





ヒポクラテスたち 大森 一樹監督 1980年度作品

医学生を主人公としたドラマは、良くテレビ番組で見かける。しかしこれらは単に設定が医学生であるだけで、物語の主軸になっている訳ではない。そう言う意味で、この映画は唯一医学生を描いた世界で唯一つの映画である。

同じような経験をしてきた者として、懐かしく身につまされながら、「うんうん分かる分かる、そうなんだよなぁ〜。」と思って観ているうちに、アメグラ式の終わり方であっという間に終わってしまった。
監督がどのような気持ちでメガホンを取ったかは知らない。自分のグラフィティのつもりなのだろうか?。もしそうだとしても、独りよがりにならずに、万人に納得してもらえる一級の娯楽作品にまで昇華させている。

今改めて出演者を確認すると凄いねぇ:古尾谷雅人・伊藤蘭・柄本明・阿藤海・内藤剛志・手塚治虫・原田芳雄・北山修・etc




ガントレット クリント・イーストウッド監督 1977年度作品

公開当時のTVCMは、摩天楼の中を走るバスに何万発もの銃弾がさながらトマホークの如くぶち込まれるシーンばかりが流された。これだけが見所では面白くないなぁ、と思いつつ映画館に足を運んでみると・・・。
とある事件の重要参考人である女子大生売春婦ソンドラ・ロックをラスベガスからフェニックスへイーストウッド扮するはみ出し刑事が護送する。それだけに映画なのだが、とてつもなく面白い!!

ストーリーやラストの銃弾戦も良いが、一番の見所はなんと言ってもソンドラ・ロック!!。蓮っ葉だがチャーミングな役をやると天下一品である。監督の実は、自分の女はこんなにも可愛いんだぜぃ!って言いたいためだけに作ったんじゃないかと勘ぐるほどである。

間違いなく、ソンドラ・ロックの代表作。




新幹線大爆破 佐藤 純弥監督 1975年度作品

高倉 健、山本 圭、千葉 真一が主演のパニック映画。

当時、洋画ではパニック映画が全盛で大型客船がひっくり返ったり、高層ビルが火事になったり、空港が大雪で閉鎖されたり大騒ぎだった。
そんな中日本でも邦画界でも日本が沈んでしまうといった映画を作ったが、そのせこいこと・・・。

そんな中で唯一プロットが秀逸なのがこの「新幹線大爆破」。
ただ、どうして日本映画って最後に夫婦間・男女間のジメジメを出すんだろう・絶対にやめて欲しい。別に女優が出なくたっていいじゃん。





ブルースブラザース ジョン・ランディス監督 1986年度作品

サタデイナイトライブ出身のコメディアンが一躍、日本で有名になったスラップスティックコメディの傑作。

全作「アニマルハウス」というやはりコメディ映画があったが日本ではほとんど流行らなかった。ブルースブラザースがヒットした後、物知り顔の評論家諸氏は、こぞって「アニマルハウス」を誉め始めた。曰く「これが分からない日本のコメディの土壌は云々」「曰く私はずっと前から注目していた云々」
アニマルハウスは面白くないよ〜だ、だからヒットしなかったんだよ〜〜!

この映画は出だしからばかばかしくて良い。歌も良い。役者も良い。えっこんなミュージシャンが出ているの?ってくらい良い。

しかしジョン・ベルーシがあの巨体でいきなりトンボを切ったのにはたまげた・・・。
彼はやはり天才だったか・・・急逝無念。




天国と地獄 黒澤 明監督 1963年度作品
エド・マクベインの87分署シリーズ「キングの身代金」が原作。しかし誘拐した相手と身代金の要求相手が違うというアイディア以外は完全に黒澤監督のオリジナル。

映画初出演の山崎 努の鬼気迫る演技には脱帽。
東海道線を使っての身代金受け渡しのトリックも見事だし、警察の捜査方法や犯人の心理は映画を越えて社会現象にもなったとか・・・(実際、警察はこの映画を一時
誘拐捜査の教本としていたようだし、吉展ちゃん誘拐殺人事件の犯人はこの映画
をヒントにしたとかしないとか・・・)

この映画モノクロだが、それがとてつもない効果を挙げている。それは観てのお楽しみ・・・。



殺しのドレス ブライアン・デ・パルマ監督 1981年度作品
出だしがいきなりアンジー・ディッキンスン(おばさん)のボカシだらけのシャワーシーンで始まる。おいおい、シャワーごときでそんなに悶えるなよ、ポルノか?これ
は・・・
しかし、その後は誰が見てもデ・パルマの映画だ。このシーン、あのカット、思いっきりデ・パルマしてるなぁ。

ヒッチコックの出来の悪い模倣か、それともオマージュかは意見が分かれるところだろうが、そんなことどうでも良い。とにかく面白ければいいんだぃ!

ナンシー・アレンはこの映画といい「ミッドナイトクロス」といい可愛いなあ。どんな監督も自分の彼女はやっぱり可愛く撮るんだよね。




冬の華 降旗 康男監督 1978年度作品
監督は降旗だが、この映画は間違いなく脚本の倉本 聡が高倉 健に、またかつてのヤクザ映画に捧げたオマージュである。

内容はと言うと、あしながおじさんとヤクザ映画を合体したような物で、高倉 健は昔ながらのヤクザなもんで、今のヤクザについていけず悶々としているという
役どころ・・。
確かに今更♪義〜理と人〜情を秤にかけりゃ〜♪はないよな、、、、。
じゃあ、面白くなさそう・・・、そうつまらない映画なんです。ただ一カ所を除いて!
高倉 健を慕っている小料理屋(寿司屋だったかな?)の板前の小林 念侍。ホントにちょっとしか出演時間がないのに、あの眼と肩の演技は絶品です!!!
これから、見るヒトはそこんとこだけ要チェックです。



ボギー!俺も男だ ハーバート・ロス監督 1973年度作品

ハンフリー・ボガート主演の「カサブランカ」を下敷きにした、非常に良くできたパロディ映画。
それまでウディ・アレンと言う人は、単なる貧相なユダヤ人のコメディアンといったイメージしかなかったが、それを(本人もそう言うイメージを持たれているのを知っているのだろう)見事に逆手に取っている。
スラップスティック・コメディが苦手な私としては、シーンごとににやにやしながら観てしまった。

「カサブランカ」は日本で言えば「忠臣蔵」のようなモノで、知らない人はいない映画なのだろう。だからこそ科白やシチュエーションがパロディになるのだが・・・。

原題名「Play it again,Sam」もカサブランカの主題歌「As Time Gose By」にまつわるパロディになっている。




アメリカの夜 フランソワ・トリュフォー監督 1974年度作品

題名だけを聞くとなんか勘違いしそうである。
アメリカの夜とは夜の場面を昼間に撮影するときに行う映画技法でフランスでの呼び名だそうだ。

内容はトリュフォー監督が米国女優(ジャクリーン・ビセット)を招いて、不倫映画を作る過程を大道具、助監督、俳優、スクリプタ、プロデューサーなどのエピソードを交えて撮ったフランス版「蒲田行進曲」(ちょっと乱暴かな・・・?)

まさしくジャクリーン・ビセットの美しさとトリュフォー監督の映画への愛情で作られた1本。
映画を愛する方には是非とも観てほしい。トムのベスト3に入る作品。