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パニック障害
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看護婦 |
「先生っ!急患ですよー。」 |
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Docトム |
「はい、はい。どんな症状があるんですか?」 |
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看護婦 |
「32才の女性で、道を歩いていたら急に胸苦しくなってうずくまってしまったようです。今も |
| 呼吸困難で・・・冷や汗がすごいですよ!」 | |
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Docトム |
「分かりました。ではすぐに診察室へ入れて下さい!」 |
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R子 |
「せ・せんせい、、、胸が痛くて苦しい・・・。息が出来ない・・・助けて・・・。」 |
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Docトム |
「はい、もう大丈夫ですよ、楽にして。このマスク口に当てて下さい、酸素が流れてきます |
| からね。」 | |
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R子 |
「はい・・・。」 |
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Docトム |
「そう、ゆっくり息を吸って〜吐いて〜・・そうです。」 |
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R子 |
「スーーハーー・・スーーハーー・・・。」 |
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Docトム |
「はい、胸の音は異常ないですね。血圧も大丈夫です。念のため血液検査とレントゲン、心電図 |
| 検査をしましょう。」 | |
| 20分後 | |
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Docトム |
「どうですか?少しは楽になってきましたか?」 |
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R子 |
「はい、ずいぶん楽になりました。これで3度目なんですが、いつももうこれで終わっちゃう・・ |
| ・って感じてしまうんです。」 | |
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Docトム |
「っ!3回もあったんですか、今までに?」 |
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R子 |
「はい。」 |
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Docトム |
「お医者さんには行ったんですか?」 |
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R子 |
「最初の時は楽になってから行ったんです。そしたらなにも異常はありませんよって。薬も |
| くれなかったんです。」 | |
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Docトム |
「なるほど。」 |
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R子 |
「2回目の時は、苦しくなってすぐ行ったんです。そしたら今日みたいにいろんな検査をして、 |
| やっぱり異常ありませんって。きっと自律神経失調症でしょうって言われて薬は | |
| 貰ったんですが・・・」 | |
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Docトム |
「どうでしたか?」 |
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R子 |
「だめです。飲んでも、何か恐くて外に行けないんです。また苦しくなったら・・と思うと。 |
| 次に苦しくなったら、きっと死んじゃうんじゃないかと思って・・・。」 | |
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Docトム |
「・・・。」 |
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R子 |
「先生、助けて。今度また起きたら、本当に死んじゃうかも。」 |
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Docトム |
「そんなことないですよ。確かに今回の検査でも、心臓や肺には異常はありませんでした。 |
| 従って、少なくとも内臓に病気はないということですよね。」 | |
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R子 |
「・・・・だったら、なんでこんなに苦しくなるんですか?先生も他の先生と言うことは同じ |
| ね。それで結局は自律神経失調症って言うんでしょ。」 | |
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Docトム |
「そんなに結論を急がせないで下さいな(^_^)。診断をつける前に少し質問させて下さい。」 |
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R子 |
「は・はい。」 |
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Docトム |
「今回のような症状はどんなときに起きるのかを教えていただけますか?ご自宅でも起きます |
| か?それとも外出したときだけですか?」 | |
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R子 |
「家の中で起きることはありません。ほとんど外出しているときです。ホームで電車を待って |
| いると、急にドキドキしてきて窒息しそうになったり、めまいが起きたりします。他に普通に | |
| 道を歩いていても、急に心臓が止まってしまうような感じがしたり、急に冷や汗が出たり、 | |
| なんか不安な気持ちになったり・・・。」 | |
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Docトム |
「そうですか・・・。必ずそうなるのですか?」 |
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R子 |
「いえ、ならない時もあるんですが、恐くて・・・いつまたあの発作が来るかと思うと、余計に |
| 外にでるのが恐いんです。」 | |
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Docトム |
「発作が起きるとどのくらい続きますか?」 |
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R子 |
「え〜・・そんなの分かりません。ただ発作の時は死ぬんじゃないかと思って、必死で息を |
| しようとするんです・・・時間にしては10分か15分か・・・。すっごく長く感じます。」 | |
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Docトム |
「そうですか、なんとなく分かってきましたよ。」 |
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R子 |
「先生、助けて下さい。これからもこんな状態じゃ、私生きていけなくなっちゃう・・・」 |
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Docトム |
「そんなことを言ってはいけませんよ。私も協力しますから、頑張って治療していきましょう |
| 、いいですね。」 | |
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R子 |
「分かりました。私の病気、何なのですか?どこが悪いのですか?」 |
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Docトム |
「う〜〜ん、1回の診察だけではなかなか診断はしにくいのですが・・・。」 |
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R子 |
「・・・。」 |
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Docトム |
「たぶん、パニック障害と言われている病気だと思いますよ・・・。」 |
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R子 |
「パニック・・障害・・??」 |
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Docトム |
「はい。いわゆる何の誘因や引き金がないのに、突然に不安感や恐怖感、窒息感、息切れ、めまい |
| 、発汗、などの症状が起きてしまう病気なんです。」 | |
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R子 |
「はぁ。」 |
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Docトム |
「以前は、不安神経症とか不安発作と言っていたんです。」 |
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R子 |
「不安・・・神経症・・・ですか・・。」 |
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Docトム |
「はい、一種の心の病気なんですよ。でも最近増えてきたんです。」 |
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R子 |
「なんか分かるような気がします。確かに急に不安になったり、悪い方悪い方に考えたりして |
| しまうんです。」 | |
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Docトム |
「そうですね。」 |
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R子 |
「傍目には元気に見えるんで、人に話しても信じてもらえないんです・・・。」 |
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Docトム |
「治療には少し時間がかかるかも知れませんが、きっと治ります。」 |
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R子 |
「そうですか。そう言ってもらうと気が休まります。でも、どんな治療なんですか、時間が |
| かかるってどのくらいですか?」 | |
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Docトム |
「はい、これこそ専門の先生にお願いすべき事なんですが・・・。まず一つは、R子さんが病気 |
| としっかり向き合って、こんな事で死んじゃうなんて思わないこと。(認知療法)」 | |
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R子 |
「・・・・。」 |
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Docトム |
「例えば、Tあっ幽霊だ!(また発作だ、もうダメだ)Uと思ったときにちょっと待てよ、 |
| なんだ枯れ草かUと自分の反応を替えるようにするんです。」 | |
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R子 |
「なるほどねぇ。」 |
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Docトム |
「それから、やはり薬を飲んで、もっと楽な精神状態になったり、生活習慣を少し替えてみて |
| ストレスを貯めにくくするんです。」 | |
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R子 |
「ふ〜〜ん・・・。」 |
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Docトム |
「もっといろいろな方法があるんですが、どれがR子さんに向いているかは専門の心療内科の |
| 先生に判断して貰いましょう。」 | |
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R子 |
「分かりました、頑張ってみます。」 |
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Docトム |
「では、紹介状をお書きするまでちょっと待っていて下さいね。」 |
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R子 |
「はい。ありがとうございました。」 |