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[ 博物館を覗いてみる ] - The Wallace Collection
ウォレスコレクション
 
ウォレス・コレクション
 こんなに立派な博物館が入場無料。
 こじんまりした外見ですが、中は広々、展示品ギッシリ。
 しかも混雑せずにゆっくり観られます。
 元々はお屋敷か何かだと思うのですが、室内もなかなか豪華です。
 RPGやメタルフィギュアから中世武器にハマった人間なら、絶対に避けて通れないバイブルが マール社の『武器』。
 この本を良く見ると、(ロンドン,ウォレス・コレクション所蔵)と書かれた図版が多いのに気づきます。
 それがこのウォレス・コレクション。元々はウォレス一族(といっても知りませんが)の個人的なコレクションらしいのですが、絵画や彫刻、武器など圧倒的な収蔵量を誇ります。
 特に中世の武器や防具をこれだけ見られるのは、おそらく世界中探してもココ位だと思いますので、ロンドン観光コースに加えて絶対に損はありません。
 ワタシは1999年夏、2001年早春と2度訪れています。

公式ページ(英語)
http://www.the-wallace-collection.org.uk/

[ 圧倒的な展示量 ]
武器展示室のショーケース
展示フロア
 大きな木製ショーケースが、いかにもお屋敷っぽい雰囲気です。
 武器の展示室は一番奥なので、華やかで明るい部屋に飾られている、絵画や彫刻を見ながら進みます。

 途中(という言い方も失礼ですが)に展示されている絵は数が多すぎ、壁に縦横に掛けなければならないほどでした。
 どれも立派なものなのですが、沢山ありすぎて有り難みを感じないほどです。

 彫刻はカメオや工芸品などの小さなものが多く、保護のためそこのショーケースだけには、緑のシートがかかっています。
 シートをピラピラめくりながらの鑑賞は、それだけで何だか楽しいですね。けっこうワクワクします。

 …と、これらを全部じっくり見ながら進んでしまうと、多分武器にたどり着く前に閉館時間になってしまいます。ワタシはゆっくり歩きながら全体を見回し、所々ピラピラする程度に止めてしまいました。

武器のショーケース
 詰め込めるだけ詰めてみました、と言わんばかりの物量。よくもまぁコレだけ集めたものです。
武器のショーケース
 武器フロアは1Fの半分近くを占めています。ヨーロッパものに3室、東洋ものに1室。
 とにかくもの凄い数の武器や防具が、ショーケースに入るだけ入っています。
 馬に乗った騎士が2セット、鎧は数10。剣や盾などの小物は、もう数え切れません。
 「あ、これ本で見たなぁ」というモノがザクザクあります。

 ヨーロッパの武器は、装飾彫刻自体は細かいのですが、刃の造りなどは意外にアバウトでした。
 日本刀のような滑らかな輝きは無く、600番位の紙ヤスリをかけた程度の荒さでした。刃のない部分は、全体に何となくブツブツしています。釘の表面みたいな感じで。
 スパッと「斬る」というよりは力で「断つ」、「刺す」、あるいは「殴る」ようなものだったんだろうなぁ、とか想像できます。刃こぼれとか関係ないんじゃないでしょうか。
(古いモノなので、劣化もあるとは思うのですが)

 刃の荒さとは対照的に、握りや鍔には細かく美しい彫刻が施されていました。
 元々がコレクションなので、美しいものを中心に集めたのだと思いますが、貴族的な優雅さに溢れていました。
 
東洋の武器
アジアの武器
 どれも美しく、思わず暗殺したくなります。
 美しさではヨーロッパ製を上回っていたのが、ペルシャやインドなど、アジア圏の武器です。
 短剣が中心なのですが、鞘や柄が金、貝、宝石などのモザイクになっていて、とても華やかです。
 刃の造りもヨーロッパのものより丁寧で、金工技術の高さを物語っているようです。

[ 鎧のオーラ ]
呪われそうな鎧
 
呪われそうな鎧
 怨念のこもったような彫刻が全身に施された鎧。
被ったら最後かも…
美しくペイントされたヘルメット
 これも被ったら最後、絶対に脱げなくなりそう。
 圧巻だったのは、部屋を囲むように立つ鎧の数々です。
 特にフルプレートアーマーはマシーンっぽくて、侍の鎧に無い重々しさと迫力を感じます。 

 ゲームの世界では、発見した鎧は着るまで威力が分からないんですが、本物を見ると、
 「あ〜、こりゃ着たら絶対呪われるよなぁ…」
 っていう、怪しいオーラに満ち満ちてます。

 西洋のプレートアーマーは、中に人が入っていなくても人の型になっているので、鎧そのものに意志があるのでは、と思わせるものがあります。
 ここで多数の鎧に囲まれると、何というか、鎧の視線を感じる気がするんですよね。
 ゲーム鎧が脱げなくなるのも、何で?と思っていたんですが、それもありそうな感じです。

[ 西洋地下秘密 ]
地下展示フロア
 
明るい地下フロア
 お屋敷の古い部屋とは対照的な、モダンで明るい地下フロア。
 1999年に訪れた時には、「ミレニアムに向けて一部改装中」との事で、トイレが仮設になっていたりしました。
 展示フロアの制限などは無かったので、改修といっても補強程度なんだろうな、と思っていたのですが、今回行ってみてビックリ。
 地下に全く新しい展示スペースが誕生していました。

 ウォレス・コレクションは中庭を囲むような建物なのですが、ココがガラス屋根ですっぽり覆われ、お洒落なカフェになっていました。
 キレイで明るく、天井も高いので、空調完備のオープンカフェ、といった開放的な雰囲気です。

 一旦この中庭に出て、階段を下りると新設のモダンなフロアが現れます。
 地下にも絵画や武器が多数展示されています。今まで展示しきれなかったモノが並んでいるんだと思うのですが、1Fに見劣りしないものばかりでした。明るいので、金属の輝きも増しているように見えますね。
 絵画コーナーでは、王室の肖像画を集めた特別展が行われていました。

地下展示フロア
 
鎧職人の仕事と道具
 イギリスの博物館は、センスのいいディスプレイが多くて感心します。
 展示品の増加と共に、今まで無かった教育的な施設が作られていました。
 鎧職人の仕事を、実際の道具と共に紹介したイラストパネルや、金属板が鎧になるまでの制作過程を実物で見せたものなど、今までに無かった博物館っぽい展示物は、より一層の興味をかきたててくれます。  この他にも、フィルムライブラリや講座室などがありました。

 うらやましかったのは、その日たまたま開かれていた武器教室
 20人位の生徒(おじさん、おばさんが中心)が、様々な武器についての説明を、本物を触りながら受けていました。
 窓から覗いただけなので、声は聞こえませんでしたが(聞こえても英語ですし)、楽しそうでしたね。ちょっとでイイから触らせて!ってカンジでした。

[ 鎧を体験 ]
体験コーナー
 
鎧体験コーナー
 レザーアーマー、チェインメイル、ブレストプレートなどを試着できます。
かぶってみました
 
かぶってみました
ずっしり重いので、かぶるだけで結構怖い。
 ちょっとだけなら、実際に鎧を装着出来る体験コーナーで触れます。
 写真に写っているレザーアーマー、チェインメイル、ブレストプレートに加え、フルフェイスのヘルメット、キルティングの柔道着のようなアンダーウェア、あとナゼか現用警官の防弾チョッキまで置いてありました。
 一人で行ったので、「一人で着てたらバカみたいだなぁ…」と思いつつも、誰もいなかったので色々と遊んでしまいました。

 どれもコレも、とにかく重いコトが実感できます。
 写真の装備は、鎧としてはかなり軽装な方だと思うのですが、ブレストプレートだけでも持ち上げるのに一苦労する位重いです。
 ヘルメットも緩衝剤が無く、鉄の地肌が直接頭に触るので、気を遣わないとかぶるだけで怪我しそうです。
 実際には頭巾のようなものの上から被ったんだと思いますが、それでも、上から殴られたらイチコロなんじゃないでしょうか。 
 視界も狭く、かぶるコト自体が怖いです。

 たったコレだけの体験コーナーではありますが、見た目は美しくても、これで戦った人たちは命がけ…という、当たり前の事実を体で理解出来ました。やっぱ怖いです、戦争…。


 …という訳で、ウォレス・コレクション、いかがでしたでしょうか?
 「次に行くときには是非回ってみよう」と思っていただけたら嬉しいです。

 武器関係では、ここ以外では『ビクトリア&アルバート博物館』、王室関係は『ロンドン塔』などが充実しているようですが、残念ながらワタシはどちらも未見です。

 ちなみに、ホントは撮影禁止みたいなので、係員に怒られたら撮影は止めましょう。 

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