文科省による軍強制の削除を狙った教科書会社への「指針」に抗議する!

 12月4日、沖縄戦「集団自決(強制集団死)」日本軍強制を削除した教科書検定問題で、文部科学省は、教科用図書検定調査審議会の意向を受けて「指針」を作成し、訂正申請している教科書会社に示しました。
 「指針」は、「日本軍の直接的な命令で『集団自決』が起きた例は確認できない」、「過度に単純化した表現」は「生徒の理解が十分にならないおそれがある」としました。これは、文科省が教科書会社に日本軍の強制性を明記しないように再申請を迫ったものです。「誤解のおそれがある」として日本軍強制を削除した検定意見と何ら変わらないもので、半年間にわたる沖縄県民の怒り、証言を全く無視するもので、許すことができません。日本軍による「集団自決」強制を直接的な軍命令の有無だけに矮小化してとらえることは、全くの詭弁です。
 
 「指針」は、「集団自決」に複合的な要因、たとえば@皇民化教育の存在、A軍が手榴弾を配った事実、B沖縄戦が軍官民一体となった地上戦であったことなどを明示するように要望したと伝えられています。日本軍の強制と責任を明らかにしないまま、「複合的な要因」としてさまざまな事実を明記したとしても、日本軍による強制死であり、日本軍の住民虐殺と何ら変わらないという「集団自決」の本質を明らかにしたことにはなりません。日本軍の強制と責任を明確にし、それとの関係で「複合的な要因」を問題にすることで、より深く沖縄戦の実相に迫る記述にしていかなければなりません。

 文部科学省の「指針」の背景には、「つくる会」や「教科書改善の会」、日本会議系国会議員による猛烈な巻き返しがあります。9.29沖縄県民大会の意義を過小評価するために、参加者数を「2万人以内」とキャンペーンをはるだけでなく、11月22日には日本の前途と歴史教育を考える議員の会の会合に文科省教科書課長を呼び出し、「訂正申請に基づき、教科書を再度書き換えるならば、必ずその根拠を明らかにしてもらう」と恫喝を加えました。28日には、日本会議国会議員懇談会総会で「教科書修正に対する反対決議」をあげています。

 報道によれば、12月中に教科用図書検定審議会の結果をまとめることになっています。まさに、今が記述復活に向けた正念場です。9.29検定意見撤回県民大会で示された沖縄の意志は、検定意見の撤回と「日本軍の強制」記述の復活をワンセットのものとして要求し、勝ち取ることです。早急に、文科省に「沖縄の怒りを受け止め、検定意見の撤回と記述の復活」を求める声を届けてください。

【要請・抗議先】
◆はがきの場合
 〒100―8968 東京都千代田区永田町1ー6ー1 福田康夫内閣総理大臣
 〒100―8959 東京都千代田区丸の内2ー5ー1 渡海紀三朗文部科学大臣

◆メール、FAXの場合
  文部科学省初等中等教育局教科書課調査係
      FAX 03-6734-3739   メール textbook@mext.go.jp

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