ウースター大聖堂


 西暦680年には、ここの場所に大聖堂が建っていたと記録されているので、1300年もの伝統を誇っていることになる。現在の建物はウルスタンが司教時代の1084年に建設されたものである。その後火災などにより何度かの改築が行われ、19世紀には現在の姿になった。ウースター地方にゆかりの深いジョン欠地王(1216年没)と、ヘンリー8世の兄アーサー王子(1502年没)の墓がある。ノルマン式地下聖堂と65メートルの高さを誇る塔が見所。

 この大聖堂は、ウースター、グロースター、ヘリフォードの3区が3年ごとにもちまわりで合唱フェスティヴァルを開催する「3大合唱祭」が開催される会場となっている。その歴史は古く、1717年(1715年という説もあり)に開始された由緒正しいフェスティヴァルである。1866年に開催された同フェスティヴァルを、当時9歳のエルガー少年が聴きに訪れており、強い感銘を与えられたという。その後エルガー自身もこのフェスティヴァルのオーケストラに参加するようになり、1884年にはアントニン・ドヴォルジャークの指揮棒の下で《交響曲第6番》と《スターバト・マーテル》を演奏している。これらの体験が後のエルガーのオラトリオ作品に強い影響を与えることになる。このフェスティヴァルに委嘱されて作曲したり、また彼自身が指揮したりと、生涯に渡ってエルガーとこの大聖堂は関わりを持ち続けた。

 エルガーの死後、1935年に《ゲロンティアスの夢》をモチーフにしたステンド・グラスが設置されている。病床のゲロンティアスが友人たちに見守られながら息を引き取り、天使の導きを受けて神の御前へと昇ってゆく様を見事に描写している。Praise to the HOLIEST in the highest and in the depth be praise(崇高なるところ、また深淵なるところにて、最も聖なる神をほめ讃えなさい)という第2部で合唱によって歌われる言葉とともに・・・。正面入口を入って右側に進んだ、すぐの所にあるのだが、これも事前に知らないと見落としてしまう可能性が強いので注意が必要。ちなみにこのステンド・グラスの写真は、ボールト指揮によるEMIの《ゲロンティアスの夢》のCDジャケットに使用されている。ギフト・ショップは大聖堂奥の場所にあり、エルガー関係のグッズも扱っている。また地下の図書室は、アイヴォー・アトキンスにより整備され、エルガーの自筆譜なども所蔵されている。


地図

ウースター大聖堂の外観360°パノラマビュー
同内装の360°パノラマビュー・・・エルガー・ウィンドウも映っている。
同聖堂の屋上から見るウースター市内360°パノラマビュー。



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