ふいめいのにっき  ふいめいの変身願望? 


2004年1月24日

ひじょうに個人的な話だが、ふいめいは小さい頃からちょっと出っ歯である。


昔はまったく気にならなかったらしい。中学生のときに歯医者で、「今のうちに矯正しておかないと、どんどん出てくるかもしれないよ」と脅かされ、矯正なんてぜったいイヤだと逃げ帰ったこともあった。しかし、お年頃(も過ぎてしまったが)のせいか、ここ数年このちょっと出っ歯が気になるようになっていた。


留学直前に通っていた、腕の良いまっちょな歯医者さんに「矯正したいんですけど…」と相談したが、さすがに時間がないのでダメ、とすげなく却下されてしまった。そこで思いついたのが、「カイロで矯正プロジェクト」である。




カイロっ子もすてきな歯がお好き?
(イメージ映像 本文とは関係ありません)

カイロ生活にも慣れてきた12月、ふいめいはそれまでの想念を実行に移すことを決意、カイロの矯正歯科を探し始めた。


Cairo Guideなどを参考に、いくつかのクリニックを見つけ、つたないアラビア語で予約をし、医師の話を聞いた。受け付けの女性はアラビア語オンリーの場合が多いが、歯科医師の多くは留学経験があるらしく、流暢な英語で受け答えしてくれる。


結局、家から徒歩5分のところで偶然見つけた歯医者が一番都合良いという結論に達し、矯正治療をしてもらうことにした。


この歯医者は週二回、しかも夜18時以降しか診察をしていない。矯正歯科の医師は30代後半のとても感じのよい女性である。治療の予約・変更をなんと携帯メールで連絡できる。ほとんどお友達感覚に近い。


まずは大きな病院への紹介状をもらい、頭部のレントゲンを撮りに行った。レントゲンにとくに異常がなかったため、まずは輪のようなもので奥歯の間に器具を埋め込むための隙間をつくる。



一週間後、矯正器具をはめることになった。まだまだ「出会いへの期待」を捨てきれないふいめいは、つけていることがそれほど目立たない白いバージョンにしてもらうことにした(しかし、これは銀の鎖に比べて弱いらしく、医師はあまりお勧めしないらしい)。さすがに抜歯はしないことにしたためでもあるが、お値段は日本の10分の1くらいである。物価の違いがあるとはいえ、驚くほど安い。


いよいよ装着の段階となって、奥歯の治療跡のせいで矯正器具がうまくはまらないというハプニングが起こってしまった。美人医師のため息に私は緊張した。すると、しばらく呼吸を置いた医師は、おもむろに「ビスミッラーヒ・ッラフマーニ・ッラヒーム(慈愛あまねく慈悲深きアッラーの御名によって)」と唱え、ぐい、と力を入れたのである。







カイロの歯科看板
(イメージ映像 本文とは関係ありません)

医師とふいめいの願いが通じたのか、器具はうまく奥歯にはまり、ふいめいは無事、「カイロで矯正プロジェクト」を軌道に乗せることができた。


自分で望んだとはいえ、矯正中というのは食べ物が全然おいしくないし、一口大に切らなければ何も食べられない。歯ブラシキットを何よりも大切に持ち歩き、うがいのできるきれいな洗面所のあるレストランでしか食事ができない。おいしそうなターメイヤがあったからといって食べ歩きすることなど不可能である。こんな矯正ライフは、食欲旺盛な若者にとってなかなか辛いものである。しかし、始めた以上は全うし、笑顔がすてきな三十代を迎えたいと思うふいめいであった。


今後一年は、不自然な偽善スマイルを浮かべてしまうかもしれないふいめいですが、そういう事情ですので、どうか暖かい目で見守ってくださいませ。




(2004/2/10記)




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