Fuimei's Report 映画を楽しむシリーズ(1) キリスト最後の12時間


メル・ギブソン監督の話題作・問題作

『ザ パッション オブ ザ クライスト』

二回目に観に行くことになったのを期に、聖書を読み返してみました。


専門でもなんでもないので、素人判断で聖書を引用しました。
『新約聖書』は日本聖書協会1954年訳を使用。読みやすく一部言葉を変えたところもあります。
詳しくは聖書そのものでお確かめください。




まめ知識


◎新約聖書にはイエス=キリストの生涯・言行を記録した福音書が四つ入っている。それぞれ、マタイ、マルコ、ルカ、ヨハネの福音書とよばれる。

*それぞれ、記述内容が少しずつ異なっています。本レポートでは、マタイによる福音書を中心に映画で描かれたエピソードを四書から抜粋して併記しました。引用の最後に出典を記しました。 (マタイ18章)とは「マタイによる福音書」第18章のことです。


◎イエスの十二弟子…ペテロとその兄弟アンデレ、ゼベダイの子ヤコブとその兄弟ヨハネ、ピリポとバルトロマイ、トマスと取税人マタイ、アルパヨの子ヤコブとタダイ、シモンとイスカリオテのユダ




マグダラのマリヤに関する記述


律法学者たちやパリサイ人たちが、姦淫をしている時につかまえられた女をひっぱってきて、イエスに言った。「先生、この女は姦淫の場でつかまえられました。モーセは律法の中で、こういう女を石で打ち殺せと命じましたが、あなたはどう思いますか。」


彼らがそう言ったのは、イエスを試して、訴える口実を得るためだった。しかし、イエスは身をかがめて、指で地面に何かを書いておられた。彼らが問い続けるので、イエスは身を起こして彼らに言われた。「あなたがたの中で罪のない者が、まずこの女に石を投げつけるがよい。」そしてまた身をかがめて、地面に物を書き続けられた。これを聞くと、彼らは年寄りから始めて一人一人出て行き、ついに、イエスだけになった。


イエスは身を起こして女に言われた。「女よ、みんなはどこにいるか。あなたを罰する者はなかったのか。」女は言った。「主よ、誰もございません。」イエスは言われた。「わたしもあなたを罰しない。お帰りなさい。今後はもう罪を犯さないように。」(ヨハネ8章)




イエスのことば


◎過越の祭が近づいたある日、イエスは宮の庭で両替や商売をしている者たちを見つけ、「出て行け、わたしの父の家を商売の家とするな」と言って叱咤した。そこでユダヤ人たちはイエスに尋ねた。「こんなことをするからには、どんなしるしをわたしに見せてくれるのか。」イエスは答えて言った。「この神殿を壊したら、わたしは三日のうちにそれを起こすであろう。」ユダヤ人たちは「この神殿を建てるのには四十六年もかかっている」と驚いた。イエスは自分の身体である神殿のことを言われたのである(ヨハネ2章)


◎わたしはよい羊飼いである。よい羊飼いは、羊のために命を捨てる。羊飼いではなく、羊が自分のものではない雇人は、狼が来るのを見ると、羊をすてて逃げ去る。そして、狼は羊を奪い、また追い散らす。わたしはよい羊飼いであって、わたしの羊を知り、わたしの羊はまた、わたしを知っている。それはちょうど、父がわたしを知っておられ、わたしが父を知っているのと同じである。そして、わたしは羊のために命を捨てる。(ヨハネ10章)


◎『目には目を、歯には歯を』と言われていたことは、あなたがたの聞いているところである。しかし、わたしはあなたがたに言う。悪人に手向かうな。もし、誰かがあなたの右の頬を打つなら、他の頬をも向けてやりなさい。あなたを訴えて下着を取ろうとする者には上着をも与えなさい。(マタイ5章)


◎『隣人を愛し、敵を憎め』と言われていたことは、あなたがたの聞いているところである。しかし、わたしはあなたがたに言う。敵を愛し、迫害する者のために祈れ。こうして、天にいますあなたがたの父の子となるためである。天の父は、悪い者の上にも良い者の上にも、太陽をのぼらせ、正しい者にも正しくない者にも雨を降らせて下さるからである。あなた方が自分を愛する者を愛したからとて何の報いがあろうか。(マタイ5章)









キリスト最後の12時間


イエスは言った。「あなたがたが知っている通り、二日後には過越の祭だが、人の子は十字架につけられるために引き渡される。」ちょうどそのとき、祭司長たちや民の長老たちが、カヤパという大祭司の中庭に集まり、策略をもってイエスを捕らえて殺そうと相談していた。しかし彼らは言った、「祭の間はいけない。民衆の中に騒ぎが起るかも知れない。」


時に、十二弟子の一人イスカリオテのユダという者が、祭司長たちのところに行って言った、「彼をあなたがたに引き渡せば、いくら下さいますか。」すると、彼らは銀貨三十枚を彼に支払った。その時から、ユダはイエスを引き渡そうと、機会を狙っていた。


さて、除酵祭の第一日に、弟子たちはイエスのもとに来て言った。「過越の食事をなさるために、わたしたちはどこに用意をしたらよいでしょうか。」イエスは言われた。「市内に入り、かねて話してある人の所に行って言いなさい、『先生が、わたしの時が近づいた、あなたの家で弟子たちと一緒に過越を守ろうと、言っておられます』、と。」弟子たちはイエスが命じられた通りにして、過越の用意をした。


夕方になって、イエスは十二弟子と一緒に食事の席につかれた。そして、一同が食事をしているとき言われた、「特にあなたがたに言っておくが、あなたがたのうちの一人が、わたしを裏切ろうとしている。」弟子たちは非常に心配して、つぎつぎに「主よ、まさか、わたしではないでしょう」と言い出した。イエスは答えて言われた、「わたしと一緒に同じ鉢に手を入れている者がわたしを裏切ろうとしている。たしかに人の子は、自分に書いてある通りに去って行く。しかし、人の子を裏切るその人は、わざわいである。その人は生まれなかったほうが、彼のためによかったであろう。」イエスを裏切ったユダが答えて言った、「先生、まさか、わたしではないでしょう。」イエスは言われた、「いや、あなただ。」


一同が食事をしているとき、イエスはパンを取り、祝福してこれを割き、弟子たちに与えて言われた。「取って食べよ、これはわたしの身体である。」また杯を取り、感謝して彼らに与えて言われた、「みな、この杯から飲め。これは罪のゆるしを得させるようにと、多くの人のために流すわたしの契約の血である。あなたがたに言っておく。わたしの父の国であなたがたと共に新しく飲むその日までは、わたしは今後決して、ぶどうの実から造ったものを飲むことをしない。」(マタイ26章)


イエスは夕食の席から立ち上がり、上着を脱ぎ、手ぬぐいをとって腰に巻き、それから水をたらいに入れて、弟子たちの足を洗い、腰に巻いた手ぬぐいでふき始められた。その後、イエスは弟子たちに言った。「主であり、教師であるわたしが、あなたがたの足を洗ったからには、あなたがたもまた、互いに足を洗い合うべきである。わたしがあなたがたにした通りに、あなたがたもするように、わたしは手本を示したのだ。よくよくあなたがたに言っておく。僕はその主人にまさるものではなく、つかわされた者はつかわした者にまさるものではない。」「よくよくあなたがたに言っておく。あなたがたのうちの一人が、わたしを裏切ろうとしている。」そして、イエスはその一人としてユダを示された。そのとき、サタンがユダに入った。そこでイエスは彼に言われた。「しようとしていることを今すぐするがよい。」(ヨハネ15章)


彼らは、賛美を歌った後、オリブ山へ出かけて行った。そのとき、イエスは弟子たちに言われた。「今夜、あなたがたは皆わたしにつまずくであろう。『わたしは羊飼を打つ、そして、羊の群れは散らされるであろう』と書いてあるからである。しかしわたしは、よみがえってから、あなたがたよりも先にガリラヤへ行くであろう。」するとペテロはイエスに答えて言った、「たとえ、皆の者があなたにつまずいても、わたしは決してつまずきません。」


イエスは言われた、「よくあなたに言っておく。今夜、鶏が鳴く前に、あなたは三度わたしを知らないと言うだろう。」ペテロは言った、「たといあなたと一緒に死なねばならなくなっても、あなたを知らないなどとは、決して申しません。」弟子たちもみな同じように言った。


それから、イエスは彼らと一緒に、ゲツセマネという所に行かれた。そして弟子たちに言われた、「わたしが向こうに行って祈っている間、ここに座っていなさい。」そしてペテロとゼベダイの子二人とを連れて行かれたが、悲しみを催しまた悩みはじめられた。そのとき、彼らに言われた、「わたしは悲しみのあまり死ぬほどである。ここに待っていて、わたしと一緒に目を覚ましていなさい。」そして少し進んでいき、うつぶせになり、祈って言われた、「わが父よ、もしできることでしたらどうか、この杯をわたしから過ぎ去らせて下さい。しかし、わたしの思いのままにではなく、みこころのままになさって下さい。」それから、弟子たちの所に来てご覧になると、彼らが眠っていたので、ペテロに言われた、「あなたがたはそんなに、ひと時もわたしと一緒に目を覚ましていることが、できなかったのか。誘惑に陥らないように、目を覚まして祈っていなさい。心は熱しているが、肉体は弱いのである。」また二度目に行って、祈って言われた、「わが父よ、この杯を飲むほかに道がないのでしたら、どうか、みこころが行なわれますように。」また来てご覧になると、彼らはまた眠っていた。その目が重くなっていたのである。それで彼らをそのままにして、また行って、三度目に同じ言葉で祈られた。それから弟子たちの所に帰ってきて、言われた、「まだ眠っているのか、休んでいるのか。見よ、時が迫った。人の子は罪人らの手に渡されるのだ。立て、さあ行こう。見よ、わたしを裏切る者が近づいてきた。」


そして、イエスがまだ話しておられるうちに、そこに、十二弟子の一人のユダがやって来た。ユダは一隊の兵卒と祭司長やパリサイ人たちの送った下役どもを引き連れ、松明やあかりや武器を持って、そこへやってきた。しかしイエスは自分の身に起ろうとすることをことごとく承知しておられ、進み出て彼らに言われた。「誰を探しているのか。」彼らは「ナザレのイエスを」と答えた。イエスは彼らに言われた。「わたしがそれである。」(ヨハネ18章)


イエスを裏切った者が、あらかじめ彼らに、「わたしの接吻する者が、その人だ。その人をつかまえろ」と合図しておいた。彼はすぐイエスに近寄り、「先生、いかがですか」と言って、イエスに接吻した。しかし、イエスは彼に言われた、「友よ、なんのために来たのか。」このとき、人々が進み寄って、イエスに手をかけて捕まえた。すると、イエスと一緒にいた者の一人が、手を伸ばして剣を抜き、そして大祭司の僕に切りかかって、その片耳を切り落とした。そこでイエスは彼に言われた、「あなたの剣をもとの所におさめなさい。剣をとる者はみな、剣で滅びる。それとも、わたしが父に願って、天の使いらを十二軍団以上も、今つかわしていただくことができないと、あなたは思うのか。しかし、それでは、こうならねばならないと書いてある聖書の言葉は、どうして成就されようか。」そのとき、イエスは群衆に言われた、「あなたがたは強盗に向うように、剣や棒を持ってわたしを捕らえに来たのか。わたしは毎日、宮で座って教えていたのに、わたしをつかまえはしなかった。しかし、すべてこうなったのは、預言者たちの書いたことが成就するためである。」そのとき、弟子たちは皆イエスを見捨てて逃げ去った。


さて、イエスを捕えた人たちは、大祭司カヤパのところにイエスを連れて行った。そこには律法学者、長老たちが集まっていた。ペテロは、大祭司の中庭まで行き、そのなりゆきを見とどけるために、中にはいって下役どもと一緒に座っていた。さて、祭司長たちと全議会とは、イエスを死刑にするため、イエスに不利な偽証を求めようとしていた。そこで多くの偽証者が出てきたが、証拠があがらなかった。しかし、最後に二人の者が出てきて言った、「この人は、わたしは神の宮を打ち壊し、三日の後に建てることができる、と言いました。」すると、大祭司が立ち上がってイエスに言った。「何も答えないのか。これらの人々があなたに対して不利な証言を申し立てているが、どうなのか。」しかし、イエスは黙っておられた。そこで大祭司は言った、「あなたは神の子キリストなのかどうか、生ける神に誓ってわれわれに答えよ。」イエスは彼に言われた、「あなたの言う通りである。しかし、わたしは言っておく。あなたがたは、間もなく、人の子が力ある者の右に座し、天の雲に乗って来るのを見るであろう。」すると、大祭司はその衣を引き裂いて言った、「彼は神を汚した。どうしてこれ以上、証人の必要があろう。あなたがたは今このけがし言を聞いた。あなたがたの意見はどうか。」すると、彼らは答えて言った、「彼は死に当るものだ。」それから、彼らはイエスの顔につばをかけて、こぶしで打ち、またある人は手のひらで叩いて言った、「キリストよ、言いあててみよ、打ったのは誰か。」


ペテロは外で中庭に座っていた。すると一人の女中が彼のところに来て、「あなたもあのガリラヤ人のイエスと一緒だった」と言った。するとペテロは皆の前でそれを打ち消して言った、「あなたが何を言っているのか、わからない。」そう言って入口の方に出て行くと、他の女中が彼を見て、そこにいる人々に向かって、「この人はナザレ人イエスと一緒だった」と言った。そこで彼は再びそれを打ち消して、「そんな人は知らない」と誓って言った。しばらくして、そこに立っていた人々が近寄ってきて、ペテロに言った、「確かにあなたも彼らの仲間だ。言葉づかいであなたのことがわかる。」彼は「その人のことは何も知らない」と言って、激しく誓いはじめた。するとすぐ鶏が鳴いた。ペテロは「鶏が鳴く前に、三度わたしを知らないと言うであろう」と言われたイエスの言葉を思い出し、外に出て激しく泣いた。


夜が明けると、祭司長、長老たち一同は、イエスを殺そうとして協議した上、イエスを縛って引き出し、総督ピラトに渡した。


そのとき、イエスを裏切ったユダは、イエスが罪に定められたのを見て後悔し、銀貨三十枚を祭司長、長老たちに返して言った、「わたしは罪のない人の血を売るようなことをして、罪を犯しました。」しかし彼らは言った、「われわれの知ったことか。自分で始末するがよい。」そこで、彼は銀貨を聖所に投げ込んで出て行き、首をつって死んだ。祭司長たちは、その銀貨を拾いあげて言った、「これは血の代価だから、宮の金庫に入れるのはよくない。」そこで彼らは協議の上、外国人の墓地にするために、その金で陶器師の畑を買った。そのために、この畑は今日まで地の畑と呼ばれている。こうして預言者エレミヤによって言われた言葉が、成就したのである。すなわち、「彼らは、値をつけられたもの、すなわち、イスラエルの子らが値をつけたものの代価、銀貨三十を取って、主がお命じになったように、陶器師の畑の代価として、その金を与えた。」


さて、イエスは総督の前に立たれた。すると総督はイエスに尋ねて言った、「あなたがユダヤ人の王であるか。」イエスは「その通りである」と言われた。しかし、祭司長、長老たちが訴えている間、イエスはひと言もお答えにならなかった。するとピラトは言った、「あんなにまで次々に、あなたに不利な証言を立てているのが、あなたには聞こえないのか。」しかし、総督が非常に不思議に思ったほどに、イエスは何を言われても、ひと言もお答えにならなかった。


さて、祭の度ごとに、総督は群衆が願い出る囚人の一人を、ゆるしてやる慣例になっていた。ときにバラバという評判の囚人がいた。それで、彼らが集まったとき、ピラトは言った、「おまえたちは、誰をゆるしてほしいのか。バラバか、それとも、キリストといわれるイエスか。」彼らがイエスを引き渡したのは、ねたみのためであることが、ピラトにはよくわかっていたからである。また、ピラトが裁判の席についていたとき、その妻が人を彼のもとにつかわして、「あの義人には関係しないで下さい。わたしは今日夢で、あの人のためにさんざん苦しみましたから」と言わせた。


しかし、祭司長、長老たちはバラバをゆるして、イエスを殺してもらうようにと群衆を説き伏せた。総督は彼らに向かって言った、「二人のうち、どちらをゆるしてほしいのか。」彼らは「バラバの方を」と言った。(マタイ26章)


そこでピラトはイエスを捕らえ、むちで打たせた。兵卒たちはいばらで冠を編んでイエスの頭にかぶらせ、紫の上着を着せ、それからその前に進み出て、「ユダヤ人の王、ばんざい」と言った。そして平手でイエスを打ち続けた。するとピラトはまた出て行ってユダヤ人たちに言った。「見よ、わたしはこの人をあなた方の前に引き出すが、それはこの人になんの罪も見いだせないことをあなた方に知ってもらうためである。」イエスはいばらの冠をかぶり、紫の上着を着たままで外に出ると、ピラトは彼らに言った。「見よ、この人だ。」


祭司長たちや下役どもはイエスを見ると「十字架につけよ、十字架につけよ」と叫んだ。ピラトは彼らに言った。「あなたがたがこの人を引き取って十字架につけるがよい。わたしは彼には何の罪も見いだせない。」ユダヤ人たちは彼に答えた。「わたしたちには律法があります。その律法によれば、彼は自分を神の子としたのだから、死罪にあたる者です。」この言葉を聞くと、ピラトはますます恐れ、もう一度官邸に入ってイエスに言った。「あなたは、もともとどこから来たのか。」しかし、イエスは何もお答えにならなかった。そこでピラトは言った。「何も答えないのか。わたしには、あなたをゆるす権威があり、また十字架にかける権威があることを、知らないのか。」イエスは答えられた。「あなたは上から賜るのでなければ、わたしに対して何の権威もない。だから、わたしをあなたに引き渡した者の罪はもっと大きい。」


そこでピラトはイエスをゆるそうと努めた。しかし、ユダヤ人たちは叫んだ。「もしこの人をゆるしたなら、あなたはカイザルの味方ではありません。自分を王とする者はすべて、カイザルにそむくものです。」ピラトはこれらの言葉を聞いて、イエスを外へ引き出し、ガバタで裁判を行なった。時は十二時頃であった。ピラトはユダヤ人らに言った。「見よ、これがあなたがたの王だ。」すると彼らは叫んだ。「殺せ、殺せ、彼を十字架につけよ。」ピラトは彼らに言った。「あなたがたの王を、わたしが十字架につけるのか。」祭司長たちは答えた。「わたしたちには、カイザル以外に王はありません。」


ピラトは手のつけようがなく、かえって暴動になりそうなのを見て、水を取り、群衆の前で手を洗って言った、「この人の血について、わたしには責任がない。おまえたちが自分で始末するがよい。」すると民衆全体が答えて言った、「その血の責任は、われわれとわれわれの子孫の上にかかってもよい。」そこで、ピラトはイエスを十字架につけるために引き渡した。


彼らが出て行くと、シモンという名のクレネ人に出会ったので、イエスの十字架を無理に負わせた。そして、ゴルゴタ、すなわち、されこうべの場、という所に来た。彼らはにがみをまぜたぶどう酒を飲ませようとしたが、イエスはそれをなめただけで、飲もうとされなかった。彼らはイエスを十字架につけてから、くじを引いて、その着物を分け、そこに座ってイエスの番をしていた。そしてその頭上に、「これはユダヤ人の王イエス」と書いた罪状書きをかかげた。(マタイ27章)それはヘブル、ローマ、ギリシアの国語で書いてあった。ユダヤ人の祭司長らはピラトに言った。「『ユダヤ人の王』と書かずに、『ユダヤ人の王と自称していた』と書いてほしい。」ピラトは答えた。「わたしが書いたことは、書いたままにしておけ。」(ヨハネ19章)


同時に、二人の強盗がイエスと一緒に、一人は右に一人は左に、十字架につけられた。(マタイ27章)そのとき、イエスは言われた、「父よ、彼らをおゆるし下さい。彼らは何をしているのか、わからずにいるのです。」(ルカ23章)そこを通りかかった者たちは、頭を振りながら、イエスをののしって言った、「神殿を打ちこわして三日のうちに建てる者よ。もし神の子なら、自分を救え。そして十字架からおりてこい。」祭司長たちも同じように、律法学者、長老たちと一緒になって嘲弄して言った。「他人を救ったが、自分自身を救うことができない。あれがイスラエルの王なのだ。いま十字架からおりてみよ。そうしたら信じよう。彼は神に頼っているが、神のおぼしめしがあれば、今、救ってもらうがよい。自分は神の子だと言っていたのだから。」


一緒に十字架につけられた強盗までも、同じようにイエスをののしった。(マタイ27章)十字架にかけられた犯罪人の一人が、「あなたはキリストではないか。それなら、自分を救い、またわれわれも救ってみよ」と、イエスに悪口を言い続けた。もう一人はそれをたしなめて言った、「おまえは同じ刑を受けていながら、神をおそれないのか。われわれは自分のやった事のむくいを受けているのだから、こうなったのは当然だ。しかし、このかたは何も悪いことをしていない。」そして言った、「イエスよ、あなたが御国で権威を持っておいでになる時には、わたしを思い出して下さい。」イエスは言われた、「言っておくが、あなたは今日、わたしと一緒にパラダイスにいるであろう。」(ルカ23章)


さて、昼の十二時から地上の全面が暗くなって、三時に及んだ。そして三時ごろに、イエスは大声で叫んで、「エリ、エリ、レマ、サバクタニ」と言われた。それは「わが神、わが神、どうしてわたしをお見捨てになったのですか」という意味である。すると、そこに立っていた人々が、これを聞いて言った、「あれはエリヤを呼んでいるのだ。」するとすぐ、彼らのうちの一人が走り寄って、海綿を取り、それに酢いぶどう酒を含ませて葦の棒につけ、イエスに飲ませようとした。他の人々は言った、「待て、エリヤが彼を救いに来るかどうか、見ていよう。」(マタイ27章)


イエスの十字架のそばには、イエスの母と、母の姉妹と、クロパの妻マリヤと、マグダラのマリヤとが、たたずんでいた。イエスは、その母と愛弟子とがそばに立っているのをごらんになって、母に言われた、「婦人よ、ご覧なさい。これはあなたの子です。」それからこの弟子に言われた、「ご覧なさい。これはあなたの母です。」そのとき以来、この弟子はイエスの母を自分の家にひきとった。


そののち、イエスは今や万事が終わったことを知って、「わたしは、かわく」と言われた。それは、聖書が全うされるためであった。そこに、酢いぶどう酒がいっぱい入れてある器がおいてあったので、人々は、このぶどう酒を含ませた海綿をヒソブの茎に結びつけて、イエスの口もとにさし出した。すると、イエスはそのぶどう酒を受けて、「すべてが終わった」と言われ、首をたれて息をひきとられた。


さて、ユダヤ人たちは、その日が準備の日であったので、安息日に死体を十字架の上に残しておくまいと、ピラトに願って、足を折った上でしたいを取り下ろすことにした。そこで兵卒らが来て、イエスと一緒に十字架にかけられた二人の者の足を折った。しかし、彼らがイエスのところに来たとき、イエスはもう死んでおられたのを見て、その足を折ることはしなかった。しかし、ひとりの兵卒がやりでその脇を突き刺すと、すぐ血と水とが流れ出た。それを見た者があかしをした。そして、そのあかしは真実である。その人は自分が真実を語っていることを知っている。それは、あなたがたも信ずるようになるためである。これらのことが起ったのは、「その骨は砕かれないであろう」という聖書の言葉が成就するためである。また聖書のほかのところに、「彼らは自分が刺し通した者を見るであろう」とある。(ヨハネ19章)


すると見よ、神殿の幕が上から下まで真二つに裂けた。また地震があり、岩が裂け、また墓が開け、眠っている多くの聖徒たちの死体が生き返った。そしてイエスの復活の後、墓から出てきて、聖なる都にはいり、多くの人に現れた。百卒長、および彼と一緒にイエスの番をしていた人々は、地震や、いろいろのできごとを見て非常に恐れ、「まことにこの人は神の子であった」と言った。(マタイ27章)



*** 三日後にマグダラのマリヤらが墓に行き、入口を塞いでいた石が取り除かれて遺体がなくなっているのを発見する。恐れる女たちに対して、神の御使がイエスが復活したことを伝えた。








いかがでしたか?ではでは、映画本編をお楽しみくださいませ。



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