ふいめいと旅する   アジア的イスラーム探訪
in シンガポール





ホテルの窓から見たスルタン・モスク




旅の一口メモ

旅の道連れ:


シンガポール的恋人さん
(プライバシー保護のため、音声を変えています)



旅の目的:

シンガポールのイスラーム服について知ること


旅の経費:
航空券(カイロ→シンガポール→日本(往復)) 
約10万円
宿泊費(1泊) 約7000円






言うまでもなく暑いです。緑もいっぱい。


「シンガポールのイスラーム服は、アラブとは一味違い、しかもかなりお洒落だ」という情報を得たふいめいは、日本へ帰る道すがら、シンガポールに立ち寄ることにした。


東西最大約42km、南北約23kmというごくごく小さな空間に多民族が共存するシンガポールには、中華街、マレー村、アラブストリート、リトル・インディアなど、それぞれの文化を反映した地区がある。また、雑然とした、活気あるそれらの地区から数百メートルも行かないところに、モダンなショッピングモールが連立する。


居住する者、訪れる者のあらゆるニーズに応える町、それがシンガポールなのである(なんのこっちゃ)。
アラブ・ストリート界隈を極めようと心に決めた私は、今回、少々贅沢かとも思ったが、アラブ・ストリートに面し、スルタン・モスクを見下ろすことのできる「ゴールデン・ランドマーク・ホテル」に宿泊することにした(←アラブ・ストリート・ウォーカーには断然おすすめ)。


暑さと旅の疲れから回復するのにしばらくかかった後、アラブ・ストリート周辺にくり出した。





シンガポールが各地区に分割されたのは、なんと180年以上も前のことらしい。当時のイギリス植民地指揮官ラッフルズは、親英的なスルタンの弟、フサイン・モハンマド・シャーの居住する地区をムスリム居住区とした。やがて、このムスリム地区はアラブ人商人を惹き付けるようになったのである。これが「アラブ・ストリート」のはじまりである。


現在、シンガポールのムスリムは、人口340万人の15%程度だと言われ、その大部分はマレー系である。「アラブ・ストリート」と言っても、アラブ人の姿を見かけることはほとんどない。


さて、この「アラブ・ストリート」であるが、何といっても目に付くのは、たくさんのスカーフ屋や洋品店である。これらの店は、主にマレー系ムスリムを対象としているため、店頭に並ぶ衣装のデザインはカイロや中東諸国で見かけるものと、おのずと異なってくる。








カイロのイスラーム服(アバーヤ)と比べて一番大きな違いは、ここで売られているものの多くが上下別のツーピースだという点である。特徴的なのは、下がスカートだということであろう。間違いなく、マレーの伝統服サロンの影響である(というか、このスカート、呼び名もそのまま「サロン」らしい)。


伝統的なチュニック式の上衣をバジュ・クロンと呼び、立体的に裁断されたものはバジュ・クバヤと呼ぶ。どちらも、カイロのアバーヤに比べると身体にぴったりフィットして可愛らしい。



スカーフの巻き方も特徴的であ。シンガポールのムスリム女性の間で主流なのは、正方形のスカーフであるが、被り方の基本形は以下の通りである。


スカーフを三角形に二つ折りし、頭に乗せ、あごの下で一度留める(安全ピンまたはブローチを使用)。次に、前に垂れた布端を左右順番に交差させるように肩の後ろに持ってくる。重なりが上となる布にブローチを留める。


カイロでも1年前までは正方形スカーフが主流であったが、最近では細長い長方形のスカーフが出回っている。正方形のスカーフをお洒落に巻く方法を編み出せなかったのかもしれない。しかし、シンガポールのムスリム女性はこれに見事に成功していた。


上の基本形に加え、布端を後頭部まで持っていって垂らしたり、二枚重ねにしたり、お洒落さんたちの創造力は果てしない。正方形スカーフのアレンジと肩のブローチ。これぞ、シンガポール流、「モダンなイスラーム服の着方」なのである。



シンガポールのムスリム女性たちのパワーに感動しつつ、次にふいめいは、以前からのお友達、シンガポール的恋人さんの案内を得て、シンガポール各地のモスクを巡り歩くことになった。

新しい建物が多いが、その形はさまざまでおもしろい。



こうしてシンガポールのイスラーム文化を堪能するかたわら、中華街で中華を食べ、リトル・インディアでサリーを選び、マレー村近くのショッピングモールでマレー・ムスリムのモードをさらに追及し、オーチャードのショッピングモールでエジプト用夏服を購入するなど、3日間の間にシンガポールを余すことなく楽しんだふいめいであった。


テニス捻挫中で、足を引きずって歩いていたふいめいに根気よく付き合ってくれた「シンガポール的恋人さん」に、この場を借りてもう一度感謝したいです。ありがとう。






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