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 色と光のカンケイ 


 前回は色の正体についてお話しました。 今回は色と密接な関わりを持つ光についてお話したいと思います。

 ずばり「光」とは何でしょうか?

 光はとても身近なものです。 しかし、当たり前すぎて光に対する好奇心はなかなか芽生えないものなのではないでしょうか。 光はとても不思議なモノです。 だって光っています。 なぜ、光るかは分かりません。 そういうものだからです。

 果てのない議論は置いといて・・・光はこの世で一番速い物質です。 他の誰も光の速さを超えることはできません。 というか、立ち止まることが許されません。 と言っても、一瞬で宇宙の果てまで光が届くわけではありません。 固有の速さを持っています。 およそ秒速30万キロメートルです。 この性質のおかげで、アインシュタインの相対性理論も成り立ちます。

 光は電磁波の一種です。 携帯電話から出るあの電磁波、はたまたテレビやラジオの電波、エックス線やガンマ線の仲間です。 そうです、波の性質を持っています。 だから、波長があるのです。 光は電磁波のうち、可視光線と呼ばれる380〜780nm(ナノメートル)の波長域の波です(1ナノメートルは10億分の1メートル)。

 しかし、ただの波ではありません。 かたまりをもった波なのです。 光は、つながった一連の波として私たちの目に届くのではなく、ぶつ切りの粒のような波として届きます。 光は粒子という性質も持っているのです。

 この一つ一つの光のかたまりは、光子と言います。 光子のサイズは相当に小さく、原子よりもはるかにミクロなものです。 原子は原子核と電子、原子核は陽子と中性子、さらにクオーク・・・と細分化できますが、光子は光を構成する最小のかたまりで、それ以上分割できません。 光子は、量子力学で言うところの電磁場における量子です。

 光子はエネルギーを持っています。 波として振動しているのですから、何となくイメージはつかめるでしょうか。 このエネルギーの大きさは、波長によって差があります。 波長が短い(周波数が高い)ほどエネルギーは大きく、波長が長い(周波数が低い)ほどエネルギーは小さくなります。 つまり、相対的に青い光は高エネルギーで、赤い光は低エネルギーなのです。 みなさんは赤外線や紫外線というものをご存知ですよね。 赤外線は赤い可視光線よりも波長が長く、紫外線は青い可視光線よりも波長が短い電磁波です。 赤外線は身体をじわじわ温めるのに対して、紫外線は短時間で肌を焼いてしまいます。 これが波長(周波数)によるエネルギーの大きさの違いなのです。

 夏場は黒い服よりも白い服を着た方が涼しいので快適だ、という話を聞いたことがあるかと思います。 これにも、ちゃんとした根拠があります。 白い色はあらゆる波長の光を反射する性質があると言いましたよね。 だから白い色の服の場合、日光が布地に当たってもほとんど反射してしまいます。 すなわち、エネルギーも反射してしまいます。 だから熱くならないのです。 これとは逆に、黒い色はあらゆる波長の光を吸収してしまいます。 したがって、黒い服だとエネルギーを受けて温度が上がってしまうのです。

 場面変わって、冬のスキー場。 雪焼けして真っ黒になった人、よくいますよね。 なんで冬に日焼けをするのかって言うと、原因は雪にあります。 雪は白い。 だから、太陽から降り注ぐ光は雪に当たってもほとんどはね返されてしまい、雪の上にいるスキーヤーが、反射光と頭上からの直射光のダブルパンチを浴びてしまうのです。 では、もしも雪が黒かったら? おそらく、黒い雪は太陽に当たると光を存分に吸収してすぐに溶けてしまうでしょう。 雪が白いからこそ、スキーができるのです。


光の反射と吸収」へススム。