更新:2005年2月13日

シンガポールへ旅行されたことがある方なら「カヤトースト」を食べた人も大勢おられ、そしてその味にハマってしまったのではないでしょうか。ココナッツミルク、卵そして砂糖で作られるシンガポール名物の「カヤ」はカヤトーストにぬるジャムとして有名で、現地の多くのコーヒーショップや専門店などでスタンダードな朝食として、またスナック感覚でコーヒーと一緒に食べられています。このカヤトーストでココナッツの香りが口いっぱいに広がる至福のひと時を日本でも手軽に味わうことが出来るよう、日本でも手に入る材料を用いて簡単にKAYAを作るレシピをご紹介します。ぜひ一度お試しになってみて下さい。


カヤの作り方はココナッツミルク、全卵そして砂糖を混ぜ合わせたものを煮詰めるだけで、とても簡単に作ることが出来ます。カヤ作りの成功への第一歩は分量配分にあります。ここでは100ccのココナッツミルクをベースにした分量割合での作成例を紹介します。この分量なら煮詰める時間は約12分〜15分程度しかかかりません。湯銭式の作り方もありますが、所要時間が2倍程多くかかるので、私は以下のような直火式で作ります。火加減を弱火にして、木べらでこまめに混ぜていれば焦げつかせる事もありません。

「甘さ控えめ」にこだわる方は砂糖の分量を減らしたいと思われるでしょう。たしかにここで紹介している砂糖の量は多く感じるかも知れません。しかしペースト状のカヤを完成させるには最低限の砂糖による糖分が必要です。砂糖の分量 50g→40gまでならなんとかペースト状になりますが、それ以上少なくすると「そぼろ」状になってしまい「とろみ」が出てきません。火加減と混ぜ方のバランスがとても重要です。
 
 
1 材料の配分割合
 ココナッツミルク---100cc
 全卵---1個
 砂糖(グラニュー糖)---50g
  2. ボウルに全卵を移してワイヤーの泡だて器などで軽く全卵を溶きほぐします。
     
 
3. ここへ砂糖(グラニュー糖)を加えます。   4. 卵と砂糖(グラニュー糖)も軽く混ぜ合わせます。決して泡立てないこと。
     
 
5. さらにココナッツミルクを加えます。   6. 全ての材料を混ぜ合わせるとこのような白色になります。
     
 
7. この材料を混ぜ合わせたKAYAの原液を片手なべに移して加熱していきます。   8.じっくりと加熱して煮詰めていきます。火加減は「弱火」です。次第にココナッツの良い香りが漂ってきます。
     
 
9. 火にかけて約8分経過するまではとろみは出てきません。あせらず、じっくりと。時々火からなべを離したりして分離しないよう気をつけること。   10. 火にかけて約10分経つととろみが出てきてペースト状になってきます。更に色合いもココナッツの色が現われ始めて鶯(うぐいす)色に変色します。
 
11. 手作りカヤの完成
添加物など加えていない手作りカヤは熱湯消毒したガラス瓶などに保存して冷蔵庫に保存すれば1週間程度ならOKでしょう。でも出来ればフレッシュなうちに食べたほうが美味しいので、大量に作り置きせずに少量だけ作られることをお勧めします。
     

   
カヤはパンダンと呼ばれる葉を香り付けとして、また色付け(緑色)として用いる場合があります。パンダンはココナッツとの相性が良い甘い香りがします。シンガポール・マレーシアのお菓子にもよく使われます。但し、配分を間違えるとココナッツの香りとケンカする事もあるので、使い慣れるまでは少なめにしたほうが無難でしょう。パンダンは繊維質が多いので、ミキサーで粉砕しても繊維が沢山残ります。よってミキサーでジュースにした後で、茶漉しなどで濾して繊維を取り除く必要があります。この濾したパンダンジュースを上記「6」の過程で加え、後は同じ手順で仕上げて行きます。ココナッツとパンダンの香りがブレンドされて奥の深い香りに仕上がります。但し、パンダンの香りはその人の好みによので意見は分かれるかも知れませんね。
 
●これがパンダンの葉です。とても甘い南国独特の香りがします。現地ではスーパーなどで簡単に手に入りますが、日本ではアジア食材店へ行かないと見つかりません。   ●100CCのココナッツミルクに対してパンダンの葉一本を利用しました。ちなみにココナッツミルクは粉末タイプをお湯で溶かしたものです。
     
 
パンダンの葉を細かく切り刻み、ココナッツミルク50ccと一緒にミキサーでジュースにします。   ●前述のような手順で作ったカヤ。色はパンダン抜きに比べるときれいな緑色になります。

 
市販品のカヤと比べてみましょう。写真のものは左からラフルズホテル製、ヤクン製そしてグローリー製の3種類です。

それぞれに特長があり美味しいのですが、やはりラフルズホテル製のカヤが最も食感が良くて甘さも程ほどで上品な仕上がりです。このように作るには、砂糖をやや少なめにして分離する直前まで煮詰める時間を少し長くする。経験を積まないと失敗する確立高し。

ヤクンのカヤはとろみ固めで甘さがかなり強い。このタイプは比較的簡単に作れる。

グローリーのカヤは平均点をあげたいのですが着色料が使用されておりマイナス点。

   
さて、他国ではカヤはどのように扱われているのでしょうか?私の旅の途中で見つけたカヤに関した情報です。
     
 
HongKong

香港の九龍サイドにあるHarbour Cityのスーパーで夕食の材料を購入最中に"アジア産品"の棚で見つけたカヤです。その名称も「香葉蚕椰醤」。香葉とはパンダンリーフのことで、蚕は卵、椰はココナッツ、そして醤とはソースというかペースト的な意味となるのでしょう。

中身はマレーシアで製造されたもので香港でパッケージされたようです。ラベルのパンにぬられた写真が示すように、シンガポールのカヤとほぼ同じ仕様のカヤです。グローリー社製のカヤに良く似ています。

カヤが香港の人たちの間で好まれて食べられている訳では無くて、シンガポールやマレーシアからやって来ている人達に対して販売しているものなのだろうと思います。
 
Phillippines

これはマニラの中心地マカティのショッピングセンターで購入したものです。ジャム売り場で探していたところ「KAYA」という名称では全く見当たりませんでした。そして見つけたのが「COCO JAM」という名称のものです。

しかし、その中身はと言うと我々のKAYAとは全く別物でした。材料はココナッツと砂糖だけで、卵は入っておりません。色は深い茶色をしており粘度はかなり高く、ジャムというよりもペーストと言うべき形状です。残念ながらココナッツの香りはあまりしません。

このLudy'sというメーカーでは3種類、その他のメーカーのものもあり、ココナッツジャムというものはフィリピンでは市民権を得ているようです。
     

さて、カヤトーストの作り方です。

シンガポールの名店「YaKun」のカヤトーストのように作りたい場合は、サンドイッチ用のパン(薄切り耳なしタイプ)を使うと雰囲気が出るでしょう。下の写真のようにトースターでこんがりキツネ色に焼き上げて、トーストにカヤをたっぷりと塗り広げ、その上に薄くスライスしたバターをのせます。もう片方のトーストで挟んで出来上がり。ガブリと口の中に入れて噛んでいると、カヤの甘さとバターの塩味が複雑に交わり、更にココナッツの香りが口の中に広がってきて最高です。


ちなみに
「YaKun」で使用しているトースト用のパンは、ビスケットの様な生地のものを使っているので、焼き上げるとサクサクとした食感になり、スナック感覚で食べ易くなっています。これは日本で市販されている一般的なパンとは異なります。

気軽に食べるなら、8枚切りか10枚切りの食パンをカリッとトーストにして、薄くマーガリンを塗り更にその上にカヤを塗って下さい。あえて二枚のトーストでサンドイッチにする必要もないと思います。カロリー控えめがモットーの人にお奨めです。

まあ、こうして食べなきゃ!っていうほどの食べ物では無いので、自由に好きなように食べましょう。
  COCONUT BRAND特製のカヤをたっぷり塗付けバターを挟むタイプのカヤトースト。最高!

     
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