鉄道職員への道

「鉄道職員になりたい!」

そう思いを馳せている鉄道ファンも少なからずいるはずです。
でも、普段目にする駅員さん・乗務員さんはどんな仕事をしているのか、なんて見た目だけでは分かりません。
どうしたら鉄道会社に入れるか?鉄道会社に入ったらどんな仕事をするのか?などの疑問に少しですが説明してみましょう。

●まずは就職

駅員になるには、当然ながら鉄道会社に入らなくてはなりません(苦笑)。
最近は簡単には入れないようで、まず学生の頃からその道に詳しくなければ入社は難しいですね。
●和鉄道や●倉などの専門学校は最有力校らしいですが、ワタシはよく分かりません(^^;
学生バイトをして、その会社の駅務を知っておくと、入った時に有利みたいです。(入社の際のコネ等は全く関係ありません)
コネの話で思い出しましたが、「鉄道職員には2世が多い」とか言われます。
つまり、親子2代にわたって同じ会社で鉄道職員をやっているという事ですが、これには「親のコネがあったからだ」なんて噂もありました。
現在となっては定かではないですが、今では全くコネは通用しません。例え駅長の息子でも試験に落ちればそれまでです。

●全ては駅員から始まる

入社して最初の人事発表で、最初に志願した部署に転属になる事が多いです。
例えば「将来、旅客列車の運転士になりたい」などの意思表示をしておけば駅務掛から始まります。
逆に「線路の保安」「電力の管理」など、縁の下の力持ち的な職にも就くことがありますが、資格を持っているか等によって振り分けられますから、まず普通に入社したら駅務掛からスタートします。

●駅員さんの1日

駅員の1日について、皆さんはどこまで把握しているでしょうか?
出勤時間は?週休は?いつ寝るの?食事は?残業とかあるの?etc...
さて、いくつ知っていますか?

●仕事について
駅務の場合、殆どが24時間勤務です。出勤の基準は午前9時より明日の午前9時まで。シフトによってはこれより1〜2時間ずれて出勤・退社する場合があります。また、日勤のように9時から18時などの勤務もあります。(これも時間変更があり得る)
まず9時に前任者と忘れ物や金銭の帳簿などの引継が行われ、その日のシフトに合わせて改札や自動券売機の管理などをします。
大きい駅では特に混乱するのでマンツーマンで引き継がれ、受けた仕事はほぼ自分で処理する事になります。
ホーム立硝の交代なども同様です。立硝時間は30分刻みで大体1時間は立硝します。
駅員には休憩時間というものが存在しません。必ず何かしらの仕事をしています。
改札が終わったら清掃、清掃が終わったら改札、改札が終わったらホーム立硝・・・と、続けざまに仕事を引き継ぎます。
つまり、だらりとできる時間はなく、時間の合間に一服する程度の余裕しかないのです。
これが最終電車まで続きます。

●これが大変なんです

駅務掛という仕事は毎日規則正しく作業を行っていますが、毎日が必ず規則正しく過ごせる訳ではありません。
必ず何かしらのトラブルや事件が起こります。いわゆる「不測の事態」です(苦笑)。
一番多いのが「旅客とのトラブルと対応」。
お客様も十人十色で、色々な人がいます。
お金入れても切符が出ない、電車に忘れ物をした、切符をなくした、具合が悪い、なんだお前の態度は(苦笑)、金貸してください、○○駅にはどれに乗れば?、○○ビルにはどう行けば?、怪我しました、喧嘩してます、○○駅で待ち合わせの人に連絡を取りたい、人身事故、他社からの振替輸送の案内、車両故障、大雪でのトラブル、台風でのトラブル、停電でのトラブル、酔客の対応、これ預かっていてくれ(無茶言うな)、キセル乗車、スリ・痴漢、乗り越し・乗り継ぎがよく分からない、あれ、終電終わったの? etc...

これらのいくつかは即座に対応できるものばかりで、きちんとご案内できるようにしていますが、一番厳しいのが「苦情」です。
「運賃高いぞ」なんて言われても、ぺーぺーの一社員が「はい、じゃあお金お返しします」なんて言えないです(笑)。
とにかく無茶苦茶言われても、それをどうにかして丸め込む納得いただくのも仕事の一つです。
ただ、職員でもどうにもならないトラブルというのも起きます。主任・助役の出番になりますが、それでも無理となると警察も呼びます。
全ては営業規則に倣って営業しているのですが、これを曲げなくてはならない事件もあります。
駅員になってどこまで耐えられるか、あなたは耐えられますか?

●休みは?
職場での休みは終電から始発までの数時間だけの仮眠があります。
仕事中なら30分程度の食事休憩ぐらいです。
泊まり勤務が終了すれば、あとは自分の時間です。
1週間は以下のようなシフトが続きます。

1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 7日目
9:00〜9:00 9:00〜9:00 7:00〜19:00 週休 週休

これは勤務時間の一例ですが、泊まり→明けからは次の日まで休みになる事になります。
また日勤者もいますので、5日間勤務・2日週休となったり、1日目と2日目が日勤になる人もいます。
たまに仕事を頼まれたりすると、1日目から4日目まで帰れなかったりする時もしょっちゅうあります(苦笑)。
昔は「1ヶ月に2日休めればいい方だ」と言われていました。
当然ですが、駅には「週休」が存在しません(笑)。つまり、同じようなシフトを持った人が7組に分かれて1日づつずれているのです。
だから駅員と乗務員は「土日週休」という常識が全く通用しません。
ちなみに乗務員はこれと全くシフトが違いますが、それは後ほど。

さて、今度は自分が休みたいという時です。
俗に言う「有給休暇」ですね。しかし、ここで普通の職場と違うのは「勤務に穴が空いたら誰かが埋める」
という事です。つまり、休んだ分だけ自分の仕事ノルマが貯まるのではなく、確実に1名補充しなくては
いけないと言う事。無人駅になっては困りますしね(苦笑)。
結局誰も手が空いていなかったら絶対に休めません。本当に休まなくてはならない理由があったら、無理を通しても仕事を代わってもらうしか方法がないのです。
そこらへんがメリットでもあり、デメリットでもありますね。

※注意
文中に使用されている単語は、各企業によって異なる場合があります。
ここでは一例としてあげたものです。
また、現在とその内容が異なる場合もあります。全てが正しいとは限りません。