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Analog Science Fiction and Fact, July/August 2000
Novella
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A Roll of the Dice / Catherine Asaro
ハヤカワ文庫から3作目まで翻訳されている(『飛翔せよ、閃光の虚空へ!』『稲妻よ、聖なる星をめざせ!』『制覇せよ、光輝の海を!』)スコーリア戦史の一作。未訳の The Last Hawk と同じく惑星 Coba が舞台で、 The Last Hawk の主人公だったケルリック(ソズの弟)もちらっと登場する。社会学者の主人公は調査のために訪れた Coba で、惑星中の男性がたしなむゲーム・クイスの腕を買われ、名家と無理やり契約を結ばされるはめとなる。クイスは単なるゲームではなく、惑星の政治さえ左右する。名家の女性当主と結婚の契約を結んだ主人公は、彼女を愛するようになるが故郷へ戻りたい気持ちは消しがたい。彼の気持ちはクイスを通して惑星中に影響していくのだった……。
評価4。これでもっとハッピーエンドだったら思わず評価を高くしてしまうかもしれないが、そういう甘い結末ではなかったから自制が効いてこの評価にした。シリーズの中の一作でなかったら、もう少し低い評価かもしれない。
Novelette
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A Day's Work on the Moon / Mike Moscoe
主人公の高校生の少女と幼馴染みのコンピュータの天才少年は、月面上のバギーを地球から遠隔操作することに夢中になっている。彼女は月面上のピザの配達員に雇われて、さらにその働きが認められてブルドーザーのオペレーターになる。ある日、月面上で墜落事故が起きて、同じ年頃の少女が行方不明になったという。主人公たちはなんとか彼女の居場所を見つけるが、救出チームが到着するまでに遭難者たちの酸素が切れてしまう……。
評価4。こんなにかわいげがあってまっすぐ育った女の子が世の中にいるのかが疑問けれど、かなり気に入った作品だ。きっと宇宙開発おたくの人たちにはもっとこたえられないでしょう。しかし、表紙のイラストの女の子の目に大きな星が光っているのはなんなのでしょうか。
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The Hanoi Tree / Shane Tourtellotte
知的異星人の住む惑星に植民地を作った人類。感情を表に現わすことのない異星人とはなかなか交流が進まず、地球人に悪意をもっているのでは、あるいは邪悪な存在なのではないかと考えるものも大勢いる。そんな中、主人公の少年は異星人の子供と知り合い、友人となる。町外れの Hanoi の木の下で待ち合わせるようになった少年が、最終的に知った真実とは……。
話の組み立て方や泣かせるツボの押さえ方はそれなりにできた話だと思う。でも、何となく納得できない部分が多い。なんといっても、科学者がたくさんいるのに非常に重要なことを少年が気づくまでなぜわからなかったのだろうか。それに、どう見ても見た目の全然違う異星人なのに、男か女かが主人公になぜ重要になるのだろう。作者の趣味だろうか。
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The Abyss / James Gunn
'99年9月号の The Giftie と'00年1月号の pow'r の続き。異星から送信されてきた情報をエイドリアンとフランシスが公開したことによって、ほぼ無尽蔵のクリーンなエネルギーが得られるようになっている。今回の主人公は前作でフランシスのエイドリアン探しを手伝ったジェシカである。彼らは異星人の技術を利用した宇宙船第一号を組み立て、今や初航海へ乗り出そうとしていた。そんなとき、誰かが妨害工作を行っていることが明らかになる。
どうしてまず無人機でテスト飛行しないのだろうか。エイドリアンとフランシスのイメージが毎回変わっている様な気がしてならないのはなぜだろう。だいたいなぜ毎回主人公が変わるのだろうか。そしてなにより、なぜ The Giftie が読者投票でNovelettesの一位になっているのだろう。 The Giftie の掲載号が11月号になっているのは単なる間違いだろうけれど。
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To Have What It Takes / Joseph P. Martino
地球をめぐる軌道上の基地で暮らし、死と隣り合わせで生きる軍のテストパイロットたちとその妻たち。先日もパイロット仲間の一人が事故で亡くなった。そして今回また、一人のパイロットの機体がテスト中に重大な欠陥を示す。彼は妻の元へ無事帰還できるのだろうか。
映画「ライトスタッフ」の様な感触がある。SFと言えるのかよくわからない境界にある作品。
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Cheetahs / Robart R. Chase
地球が壊滅した後の世界。人類は多くの植民惑星に別れて住んでいたが、超光速通信以外、ほとんど交通はない。そんな中ある惑星で疫病が発生する。まだ使える移民船をもつ近隣の植民惑星は移民船を排斥する意図もあって、医療チームを乗せた船を片道五十年(船内時間では半分くらい)の航海に送りだした。3交代制で人工冬眠しながらようやく目的地にたどりついた乗組員たちは、様々な問題点に直面する。
題名がチータなのは船長である主人公が目的地の植民惑星の住人に出会った印象から。実際、その印象は彼らの問題点を指し示していたらしい(現在のチータもそういう問題を抱えているかどうかは不勉強でよく知らない)。なぜか目的地は日本人のコロニーで、みんなよく似ていて主人公が困るというのには笑ってしまう。
Short Stories
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The Wisdom of Demons / Larry Niven
SFマガジン98年七月号(ラリイ・ニーヴン特集号)に掲載されていた<ドラコ亭夜話>シリーズの一作。地球人ばかりでなく大勢の異星人がやってくるドラコ亭に、昨日と同じ客がやってきた。彼は異星人に彼らの知恵が欲しいという望みをかなえてもらったという。しかし、彼の様子は昨日とまったく違って……。
3ページ弱の短篇。なんだか宗教かなにかの洗脳を受けて人格が変わった人も心配する周囲の人の話のようだ。悪くはないけれど、どこがおもしろいのか私にはよくわからなかった。SFマガジンに掲載されたのはかなりおもしろかった記憶があるのだけれど。
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A Real Bang-up Job / F. Gwynplaine Macintyre
'99年6月号 Time Lines の続編。タイムマシンを発明し、その後いろいろあってみやげ物屋で富を築いた男は、今度はロズウェル事件をネタに金もうけをしていた……ように見えたのだけど、タイムパトロールが調べてみると、本当はツングスカ事件の方を狙っていたのだった。
時間線は時間旅行者がいくら変更しようとしても厳重に保護されているという設定になっている。だから、時間旅行して過去に戻っていくら人を殺そうが本筋の歴史は変化しないのだそうだ。だからといっても……という感じがして、この話はそんなに好きではない。今月号には作者の Biolog も掲載されている。
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Built Upon the Sands of Time / Michael F. Flynn
金曜日のアイリッシュパブで、近くの大学に勤める物理学者が語り始める。彼は余暇に「幻の記憶」や「原因のない物体」(なぜここにあるのかわからない鍵など)のような奇妙なできごとを調べていたのだという。小さいできごとの連続が大きな事件に結びつくことがあるが、その途中のできごとがひとつ変わったらその後のできごとが全部変わってしまうだろう。そんな話を始めた独身の彼は、結婚して家庭をもっているというリアルな夢を見るようになったのだという。途中のできごとが変わってしまったために起こらなかった過去の幻なのだろうか……。
A→B→C のような記号が書いてあるから何かと思った。起こらなかった過去を振り返って悲しむ彼を思うと、ちょっとしんみりしてしまう話である。
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The Oedipal Concord / Laurence M. Janifer
LUNY(ニューヨーク地域大学)の調査隊が氷山の氷の中で発見したのは、フランケンシュタインの怪物だった。命を吹き返した怪物に、主人公たちはまともなようでどこかユニークな対応をとって……。Analog 編集長 Stanley Schmidt にあてた手紙の形式。
LUNYはlunaticからきているのだと思う。怪物は父親殺し系のコンプレックス(エディプス・コンプレックス)を持つことはないとちらっとでてきたが、だから題名がオイディプスの調和になるのは変な感じがする。
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Hullabaloo / Diane Turnshek
ある惑星に植民地を作った人類は、思いも寄らぬ敵に悩まされていた。それは彼らのつくり出した音を何度も繰り替えしまねする生物たちの騒音だ。住民たちは耳栓をつけ、手話で会話して暮らしていた。だが、主人公の恋人は彼らを研究するために一人植民地からでていこうとする。
四ページ弱の短篇。周囲が非常にうるさい世界にもかかわらず、しっとりした情感のある作品ではある。でも、わたしにはあまりピンと来なかった。
Probability Zero
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Sentences / Rajnar Vajra
自意識をもつ文章が発見されたという。だとしたら、超能力をもつ文章があってもいいのではないだろうか。例えば、予知能力をもつ文章。次の文章は「さ」から始まります。さもなければ……。
評価4。評価1ページのショートショート。姿を隠す能力をもつ文章や書いている途中で自分の好きなように姿を変えていってしまう文章などなど、こんなアイデアよく考えたと感心した。
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The Emperor's Dark Matters / Bud Sparhawk
大宇宙帝国の皇帝の前に地球人科学者たちが運んできたのは、目にも見えないし触れることもできないダークマターでできた装置だった。
1ページ半のショートショート。裸の王様のダークマター版というところか。
Poem
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First Contact / David Clink
Essays/Articles
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Editorial: Blunt Instruments / Stanley Schmidt
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Analytical Laboratory Results
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If Ben Franklin Had Gotten his Way/ Michael A. Burstein
どなたかBen FranklinとTurkeyの関係を教えてください。
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Brain- Machine Interactions / Kyle Kirkland, Ph. D
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The Alternate View:
Five Predictions For Century 21 / Jeffery D. Kooistra
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State of the Art: The First Martians / William Sims Bainbridge, Ph. D
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Biolog: F. Gwynplaine Macintyre / Jay Kay Klein
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Cryptic Crossword / James P. Hogan
昨年のJuly/Aigust号にもホーガンはクロスワードをつくっていた。やっていないけれど難しそう。
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Fictinal Space vs. The Real Space / Marianne J. Dyson
NASAの無重力体験訓練のための自由落下する飛行機の体験や、その準備のための低圧室での訓練のレポート。
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The Reference Library / Thomas A. Easton
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Upcoming Events / Anthony Lewis
(2000年8月28日)
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