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Analog Science Fiction and Fact, July/August 2004
Serial
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An Old-Fashioned Martian Girl (Part 1 of 4) / Mary A. Turzillo
ナノアニーは火星の人里離れたハビタットで家族と暮らしているが、大人になって男の子とつきあうことばかり考えている。ナノアニーは近くに住む友人カペラから連絡をうけ、両親に黙って彼女のハビタットに向かう。生物学者であるカペラの両親が消息を絶ったのだという。だが、カペラに出会う前にナノアニーは何者かにとらえられ、両親のもとに連れ戻される。
そのころ、カペラはフェイサーと呼ばれるカルト教団の本部につれてこられていた。彼らはカペラの両親が重大な発見をしたと信じているのだが、彼女には何のことだかまったくわからない。カペラは重い病気にかかっており、治療のためにもうすぐ地球に向かうことになっていたのだ。そのカルト教団では、ηカシオペアを巡る惑星に植民しようとして、世代間宇宙船を建造しているというのだが……。
最後にまとめて評価する。〜27000語。作者Mary A. Turzilloの夫は、NASAに勤める研究者でSF作家のジェフリー・A・ランディス。そのせいか、作中の火星の描写に説得力を感じた。でも、主人公が元気が良すぎて、ついていくのがけっこう大変。
Novella
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To Emily on the Ecleptic / Thomas R. Dulski
主人公はある植民惑星で暮らす遺伝子を改変されて生まれた詩人。だが、彼は最近、創作の壁に悩み、作品を生み出せないでいた。そんなとき、彼は二十年ほど前に発見された異星人文明の遺跡の研究者にあうように言われる。彼はその女性科学者に自分の人生を語り、彼女は彼に遺跡で発見された不思議な装置を使わせる。その装置は彼を若きエミリー・ブロンテやエミリー・ディキンスンと出会わせるのだった。
〜19000語。主人公の暮らす惑星の描写や、彼のこれまでの数奇な運命、そして、まだよく分かっていない謎の異星人文明など、いろいろ思わせぶりだ。主人公がエミリーたちに出会うのは、時間旅行ではなくて、その時代につくられた量子力学的波と相関してどうのこうのということらしい。だが、会話で最後に説明されているだけで、それが物語にどうかかわっているのかよくわからなかった。
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Clay's Pride / Bud Sparhawk
主人公は宇宙艦隊の戦艦の士官で、無能な艦長に代わり、異星人の宇宙船と推定されるものからの攻撃に対処し、その宇宙船を撃破する。艦長は艦隊を支援する惑星政府から政治的に選ばれて派遣された人物だが、メンツを潰されたと感じて主人公を軍法会議にかけようとする。宇宙艦隊本部では主人公を守ろうとするが、惑星政府側はこそくな手段も使おうとしているらしい。そんなとき、彼は戦艦の乗組員だった若い女性と親しくなる。次の任務が決まった彼に、彼女は惑星での休暇を提案するのだが……。
〜21000語。有能な士官が艦長に代わって指揮をとって危機を回避するという前半は、緊張感があってかなり気に入った。しかし、この話はそこで終わらず、艦隊と惑星政府間の政治問題に発展していく。それも、メンツとか沽券とかの問題に。それなのに、主人公は敵のスパイかもしれない女性に骨抜きにされている。ファーストコンタクトできなかった異星人の宇宙船は撃破しちゃったままだし、それでよかったのだろうか。
Novelettes
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The Clapping Hands of God / Michael F. Flynn
主人公たちが調査を始めたその惑星では、住人たちは地球の十九世紀中頃の技術を発展させていた。美しい惑星で住人たちは幸せそうで、まるで楽園のようだった。しかし、別の惑星から別の知的種族の宇宙船が、観測していた街に攻撃を始めてしまう。そんな中、街の住人の一人が気球を打ち上げて、崖の上の地球人観測チームと接触しようとする。観測チームは彼を助けようとするが、悲劇が起こる。
〜17000語。エスニックな色合いが濃く(主人公たちの多くはイスラム系らしい)、どこか詩のように描かれたファーストコンタクトもの。これまでに多くの惑星を調査して様々な経験をしてきたチームリーダーの主人公がチームの女性メンバーに特別な感情を寄せ、こちらも悲劇におわる様子と重ねて描かれている。全体的に私にはよくわからないタイプの話だった。
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Moreau2 / Allen M. Steele
主人公フィルは月に駐在するジャーナリストで、勃発した戦争の取材のため、カメラマンのマリアーノと共に、国連軍に同行する。ところが、彼らの乗った機体は撃墜され、フィルとマリアーノだけが助かる。彼らはモロー博士と名乗る科学者によって助けられ、地下に隠された基地につれていかれる。そこには奇妙な姿の子供たちが暮らしていた。フィルはモロー博士に彼のプロジェクトについてインタビューをするが……。
評価A-。〜15000語。未来の月での出来事をジャーナリストの目から描いたハードSF作品。タイトルが示唆する通り、人間の遺伝子を改変する実験を行っている人物が登場する。主人公があまりにも淡々と運命を受け入れていることに多少違和感を感じたが、子供たちの未来のためと報道の自由のために主人公がとった方法にはどこか感動さえ感じさせられた。
Short Stories
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The Efficient / Bob Buckley
主人公は地球を侵略しようとする異星人の秘密エージェント。彼は車メーカーの社長として、背景放射(!)をエネルギーにして動く車を発売する。数カ月後、すべての移動手段が彼のエネルギーによるものに置き換わった時、彼はそのエンジンが全く動かなくなるように工作する。社会が壊滅状態になった時に、静かに地球を占領しようとしていたのだが、……。
〜5900語。地球人に同情を感じている侵略者の視点による侵略SF。この車の駆動方法がばかばかしいところがポイントなので、もっと短いショートショートなら、もっと面白味があったかもしれない。
Essays/Articles
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Editorial: The Price of Freedom / Stanley Schmidt
自由とそれに伴う責任について論じている。ワシントンの連続狙撃事件の犯人などを例にあげている。
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Science Fact: Artificial Vision and the "Kite and Key" Experiment -- Visual Prosthetics for the Blind / Joe Lazarro
今回は科学記事が2本。まずは、目の不自由な人に開発された人工的な視覚についての記事。健常者の視覚にはまだほど遠いが、ここまで技術がすすめられていることに驚かされた。著者は自身が視覚に障害があるが、コンピュータ分野での著作をもつ。別名 Joseph J. Lazzaro。アナログにこれまで短篇が2作品掲載されている作家でもある。
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Science Fact: Open Minds, Open Source / Eric S. Raymond
2本目の科学記事。コンピュータのソフト開発の新たな(?)流れ、オープンソースについて。
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The Alternate View: Neutrino News: SNO, KamLAND, and WMAP / John G. Cramer
ニュートリノについての謎と、最近行われた実験についての解説記事。
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AnLab Results
アナログ読者賞の結果発表。
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Hal Clement, 1922-2003
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Special Feature: Dear Analog: A History of Brass Tacks / Kyle Kirkland
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The Reference Library / Thomas A. Easton
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Upcoming Events / Anthony Lewis
(2005年4月3日)
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