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Analog Science Fiction and Fact, May 2005
Novelettes
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Footsteps / Shane Tourtellotte
月面で発見された死体の謎の捜査に赴いた主人公の女性保安官。最寄りのエアロックからは数百メートル離れていて、足跡は被害者のものしかないのに、被害者は宇宙服ではなく、普通の衣類しか身につけていないのだ。事故か殺人か……。マスコミが騒ぐ中、引退した保安官や恋人の助言を受けつつ、主人公は事件の真実に迫っていく。
評価A。〜13400語。月面を舞台にした密室ミステリSF。どうやって被害者は空気なしでその場所にたどり着けたのかという謎が、ロジカルに導きだされている。それなりに納得できるラストだ。主人公や主人公と周りの人とのやりとりも魅力的に描かれている。
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Death as a Way of Life / Grey Rollins
私立探偵の主人公は、自分の記憶のコピーであるAIがネットワークに生きている。二人(?)の今度の依頼人は、毎週自分が死ぬところを番組にしているリアルTVものの主役の青年の母親。彼がこの前に死んだときにあり得ないはずの事故が起きて、記憶のコピーが全部抹消されてしまい、本当に死んでしまったのだ。事故ではなく殺人だと信じる母親は真実を調べてほしいという。彼らは記憶移植の会社や番組の関係者を調べていく。
〜11700語。記憶をコピーしておいて、なくなったときにはクローンの体にその記憶を移し替えて生き返ることができる未来。主人公は前に死んだときにトラブルがあって、普通だったらあり得ないのだが、記憶のコピーがネットワークで生きている……というシリーズものの一編。Analog2001年2月号 Or Die Trying、Analog2004年1月2月合併号 Private Eyes の続編。前の作品に比べると迫力に欠けるし、女性の扱いがオヤジくさいのが気になるかも。それでも、主人公たちの会話は楽しいし、リアルTVもののネタは面白かった。
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High Moon / Joe Schembrie
主人公は月の鉱物資源探査を行うベンチャー企業に勤め、遠隔操作でロボットローバーを操って作業を行っている。なぜか月で遠隔操作されているローバーたちは、みんな西部の開拓時代であるかのようなふりをしている。そこには、月の事業の独占を狙う大企業の悪漢ロボットがいて、主人公たちの弱小企業の鉱物を横取りしたり、破壊工作を行ったりしている。保安官代わりの国連の係員もいるが、役に立たない。同僚のローバーが破壊されたとき、主人公は酒場の女主人役のローバーを操る女性とともに立ち上がるのだった。
評価A-。〜13700語。そこまで極悪非道のことをされても法でさばけないのだろうとか、いろいろ疑問な点もあった。だが、ローバーがみんなカウボーイハットをかぶっているところとか、開拓時代のふりをするのを拒んでいた主人公がカウボーイハットをとるようになる部分など、愉快な作品だった。
Short Stories
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The Inn at Mount Either / James Van Pelt
主人公が最愛の妻とおとずれた山のそばにあるリゾートホテルは、様々な次元のホテルとつながっていることが売り物だ。ところが、妻が姿を消してしまった。ホテルの係員の指示に従わず、一人で別の次元を探検に行って迷子になったらしい。主人公は妻を捜して別の次元へと旅立つのだが……。
評価A-。〜7000語。夢の中のような世界を色彩豊かに描いている。それぞれの次元にも主人公と妻たちにあたる人物がいて、似ているようで違っているホテルの描写が、微妙な違和感を感じさせる。結局、彼は妻と出会って、もとの次元に戻ったのだろうか。不思議な余韻の残る作品だった。
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Tainted / Jerry Oltion
語り手はその惑星で一体だけ知性を得た生物だった。ほとんど不死の存在らしいその存在は、あるとき他の知的な存在を探すために宇宙に旅立った。そして、ついにある惑星にたどり着く。そこは廃墟となった未来の地球だった。
〜3400語、ページ。知性を持った異星人が地球の廃墟をおとずれるというネタは、そう目新しいとは感じないが、この異星人の描写の仕方は雰囲気があってよかったと思う。もっと異質な存在でもよかったかなという気もするが。
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Tomorrow's Strawberries / Richard A. Lovett
銀河文明と接触してから、人類は不老不死や様々な技術と引き換えに、地球の土地を切り売りした。今や地球は超高層建築物で地表がすべて覆われ、遺伝子工学の成果の様々な植物をもちいて、極限までに増加した人口を養っている。主人公はファーストコンタクトに関わった元宇宙飛行士で、野菜が育てられるバルコニーのあるアパートに住んでおり、恵まれている方だ。彼は皆の憧れである地球最後の自然公園「1万エーカー」で24時間過ごす権利をくじでもらう。自然の中で昔を思い出した彼がとった行動とは……。
〜6000語。どうにも暗くて感傷的な話だった。どうしてこれほどまでの科学力をもつ異星人が地球の土地に住みたがるのだろうか、疑問だ。それでも、このショッキングな暗黒の未来像はなかなか印象的だった。
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Smiling Vermin / Ekaterina G. Sedia & David Bartell
Analog2005年3月号 Alphabet Angels の続編。ジェシカは、ペットショップのオーナーで元遺伝子工学の有名な研究者であるガスと結婚した。ガスは二人の結婚記念日に小さなイルカのカップルを作るが、それが原因でヤクザまでを巻き込んだ大騒動となる。
評価A-。〜7600語。前作に比べればインパクトは少ないけれど、でも、二人のやり取りやいかにもマッドサイエンティストが作ってしまいそうな奇妙な生き物などが、すごく楽しく読めた。ラストへの展開が、ちょっとわかりにくくなっていて、もったいなく感じた。
Probability Zero
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Much Ado About Neuton / Carl Frederick
マサチューセッツ州ニュートンの高校教師の彼は、毎年アイザック・ニュートンを訴える訴状を出す。いつもは裁判までならないのだが、今年の判事は申し立てを聞いてくれた。彼と判事はわかっているのかわかっていないのかよくわからない会話を続けていく。
〜700語。数学と科学と法律の用語がごっちゃにだじゃれになったショートショート。笑いながら気楽に楽しむ作品なのだろうが、私にはちょっとわかりにくかった。
Essays/Articles
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Editorial: Alibis, Safety and Freedom / Stanley Schmidt
Robert J. Sawyerのホミニッドにでてきたアリバイ・アーカイブから、プライバシーの問題を考えている。
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Science Fact:
Big Brother Inc: Surveillance, Secutiry, and the U.S. Citizen / Laura M. Kelly
911事件以降のThe Patriot Actの成立によって、どんな活動がなされているのか、どんなデータ解析がなされているのか、どんな風にリスクを評価するかなどがまとめられている。
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The Alternate View: "Outlawing" Wormholes and Warp Drives / John G. Cramer
一般相対性理論関連でよく扱われている負の質量をもつ物質は存在するのかについての研究につい
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The Reference Library / Tom Easton
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Upcoming Events / Anthony Lewis
(2005年11月13日)
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