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Analog Science Fiction and Fact, June 2005
Novella
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The Policeman's Daughter / Wil McCarthy
主人公の弁護士は、旧友の訪問を受ける。どうやらその友人は、ファックスで複製した自分の一人(というか、何人か)に命を狙われているのだという。弁護のために、彼の友人だった頃の若き日の自分の記録を呼び出してファックスで複製するが、若い彼は別れた元恋人(彼女の父親は警察官)のもとに飛んでいってしまう。
〜15300語。初長編『アグレッサー・シックス』が翻訳されたウィル・マッカーシーの、《The Queendom of Sol》シリーズの短編。前にこの著者がアナログ誌に登場したとき(2002年12月号)は、シリーズの長編の冒頭部分だったようなのだが、この作品はどうなのだろう。これも長編の冒頭でもおかしくないと思った。いまいち私にはわからない作品なのだが、かもしだされるイメージは強烈で印象的だった。
Novelettes
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Working on Borrowed Time / John G. Henry
主人公はタイムトラベラーで、美術館などと契約して過去の品や情報を持ち帰るのが仕事だ。そんなある任務中に、彼は何者かが20世紀初頭の歴史に介入して、ロンドンを隕石で壊滅させたらしいことを知る。彼は過去に戻って、別の女性タイムトラベラーと協力してそれを防ごうとするが、女暗殺者が彼らを狙ってくる。彼は大惨事を防ぐことができるのだろうか。
〜10300語。アナログ誌2004年12月号 Small Moments in Time の続編にあたる。過去に戻ってやり直すことができるのかとか、暗殺者の行動が奇妙すぎることなど、途中まではどうかと思った。でも、このカタのつけ方(隕石はどうなったのか)は、SF好きの心に響いてくるようなとてもいい結末だった。
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Netpuppets / Richard A. Lovett & Mark Niemann-Ross
企業のお客様テクニカルサポート係の仲間は、ある日、奇妙なウェブページ「Netpuppets」を見つける。心理学の学生が作ってそのままになっていたプログラムらしいのだが、適当なパラメータで指定した人物の人生をシミュレートしていけるのだ。彼らはあるトラブルを抱えた夫婦を設定して、彼らが幸せな人生をおくれるように彼らの人生を操作し始める。ところが、その夫婦は実在の夫婦だったのだ。その夫婦は偶然自分たちの人生が操られていたことを知ってしまう。そして、このプログラムを作成した研究者たちは、彼らみんなをこっそり観測していたのだ……。
〜15100語。ただのゲームだと思っていたら、現実を操作している。仲間割れをしたり、相手が反撃をしたりするという、ウェブ上のゲームという設定も悪くなかったし、描き方も悪くない。ただ、ゲームの制作者が出てきて結末にさらにひとひねりを加えたところで、なんかよくまとまりがつかなくなってしまった感じだ。登場人物が多かったからだろうか。作者の意図はわかるのだけれども、もう一つの感じがする。
Short Stories
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Improbable Times / E. Mark Mitchell
ビルが取引先でプレゼンテーションをしようとブリーフケースをあけたら、中では生きた鱒がぴちぴちはねていた。その後も訳の分からない出来事が次々とおこる。親友の物理学者に相談しにいくと、どうも友人が行っていた量子力学の実験が時空を混乱させたらしいことがわかる。あちこちにピンクのソファーが現れるし、吹雪の中ジンギス・カンの軍勢が追っかけてきて……。
〜5900語。量子力学をネタにしたユーモアSF。本当に真剣に馬鹿やっている感じだ(ほめ言葉)。ダグラス・アダムスと比較されているレビューがあったが、たしかに思い起こされる。
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This Little World / Carl Frederick
宇宙ステーションで撮影を行っていた主人公(元々は俳優で、ストレスがたまるとシェークスピアを引用する癖を持つ)は、ステーションの主任エンジニアと威張り散らすだけのボスとともに、部屋に閉じ込められてしまう。密封されてしまい、酸素が徐々に減っていく中、彼らは脱出できるのだろうか。
評価A-。〜6300語。科学技術と知恵とでサバイバルをせまられる主人公たちを描いた近未来SF。閉じ込められてしまう設定も、そこから脱出する方法も、それなりに納得させてくれる。主人公たちが人間的に描かれているし、悪者役のボス(閉じ込められる原因も彼にあるのだ)も最後にはちゃんと罰を受けている。おもしろく読めた作品だった。
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How Bears Saved the Change / Uncle River
地球に大災害が起きて、それを生き延びた人類はごくわずかだった。動物たちも危機に瀕して、特に、熊は災害を乗り越えることができなかった。けれど、災害の後、しばらくして、地球上にまた熊が現れた。なぜ? それは、その災害の前、ある田舎町で熊と人が奇妙な交流を持っていたことから始まるのだ。そして、そこに宇宙人が現れて……。
〜4900語。異色作家短篇集に入っていそうな作品だ。宇宙人や宇宙船が出てくるからSFなのだろう。それなりに出来が良くてきちんとおもしろい作品だと思う。
Essays/Articles
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Editorial: Zero-Pollution Solutions / Stanley Schmidt
公害なしのエネルギーなんて存在するのだろうか。水素エンジンとか。風力発電とか。
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Science Fact:
Gene Doping and the Other Scandals of the (Not So Distant) Future / Richard A. Lovett
アスリートの世界でのドーピングの歴史をまとめ、遺伝子ドーピングの危険な可能性について述べている。
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The Alternate View: Kelvin / Jeffery D. Kooistra
19世紀で最も偉大な物理学者は? ケルビン卿ではないだろうか、ということでケルビン卿の簡単な伝記と彼の研究についてまとめている。
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The Reference Library / Tom Easton
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Upcoming Events / Anthony Lewis
(2005年11月13日)
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