2000年11月3日 通し狂言「桜姫東文章」
国立劇場
三幕七場
発端 江の島稚児ヶ淵の場
序幕 第一場 新清水の場
第二場 桜谷草庵の場
ニ幕目 第一場 三囲の場
第二場 岩淵庵室の場
三幕目 山の宿町権助住居の場
大詰 三社祭の場
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ドラマ「ブランド」を観て以来、すっかり市川染五郎さまのとりこになってしまった私は、偶然にも某誌でこの公演のことを知った。しかも松本幸四郎まで観れてしまうという、お楽しみ度倍増のキャスティング。
これは行くしかないでしょう!迷わずチケットを手配。間違いなく行きたがるであろう母上と妹君を誘って。
思い起こせば10年ほど前。私は一度歌舞伎を観に行ったことがある。学校の学外研修で。
だけど今でも不思議なのは、どうして英文科の学外研修で歌舞伎だったんでしょうねぇ。
なんで?と思いながら思いっきり受身で観ることになったけど、実際観てみたらものすごくおもしろくて、ちょっとしたカルチャーショックだったことをよく覚えてる。演目がなんだったかも全然思い出せないけど、「成駒屋!」という声が飛び交ってたことだけは覚えています。
国立劇場の外観は正倉院のような校倉造。
正倉院を観たことが一度もないから、もちろん校倉造を見るのは初めてです。
ぜーんぜん関係ないけど、国立劇場のすぐ近くにTOKYO FMってあるのねー。TOKYO FMには学生時代本当にお世話になったものです。
会場に入ってまずイヤホンガイドを借り、プログラムを買う。
これが安い!イヤホンガイドは1650円(だったと思う。私がお金を出したわけではないので)、しかも返却時に保証金1000円は戻ってくるので結局は650円だし、プログラムは1000円出しておつりが来るんです!
観客はきっと年配の方が多いんだろうと思っていたら、これが意外とそうでもなくて、若い人もけっこう来てた。ちょっと意外で驚きました。
年配の方の中には着物で来てる方々も。いいなぁ・・・私もホントは着物で行きたかった。
お席のほうはこれまた素晴らしくいいお席で、1階の10列目!しかも花道が両側に!左側だけだと思っていたらなんと両側!しかも!右の花道は本当にすぐそばなのです。
間近で染さまが見れる?超期待!
そして拍子木の音、そして大向うの「高麗屋!」の掛け声と共に幕は開いたのであった。
演目は「桜姫東文章」。とある姫様の数奇な人生を描いた作品です。
最初の場面はいきなり心中から始まる。しかもいわゆる同性愛者同士の心中。
なんだけど、役者の登場は花道からだった。
おおっ!歌舞伎は会場全体が舞台みたいなもんだ。
登場したのは幸四郎さんと染さま!幸四郎さんが僧清玄の役、染さまが稚児白菊丸の役で登場。
そして場面が変わる。セットチェンジの間は水色の幕がかかっている。(浅葱幕というそうです)セットチェンジが完了して場が変わる時、その幕は振り落とされるのです。これがまたいいんだ。迫力あって。
そして、この場面では舞台がせりあがってくるんです。う〜ん、これよ、これよ。これが歌舞伎のおもしろいところなんだわっ!迫力!
セットのほうは豪華絢爛!そして染さまは今回女形です。染さま、美しい!
ここで出てきた悪役の市川團蔵さんがめちゃくちゃ迫力あってカッコよかった。隈取もホントに悪そうな感じの隈取で、すごい迫力がありました。
豪華絢爛な場面が終わると、またセットチェンジ。
このセットチェンジを見た時、私はマジで笑いそうになったし、横にいる妹にこうささやきたかった。
「ド、ドリフだ・・・」
そう!舞台が回ったのです。思いっきりドリフなんです。「8時だヨ!全員集合」の芝居から歌にセットチェンジする時の、あのセットチェンジのしかたと同じなのです。
ていうか、ドリフが歌舞伎の手法を取り入れたってのが正解なんだろうけど。意外なところでドリフと歌舞伎の共通点を見出してしまった。(^^;;;
次の場面ではいわゆる濡れ場があるんだけど、これは帯をほどいて「あ〜れ〜・・・」って感じのおなじみのヤツですね。(^^; (めちゃくちゃボキャ貧な筆者を許せ)
で、この後ちょっとしたアクシデント発生!
この濡れ場を見つかってしまう場面でするするっとセットの御簾が上がっていくはずが、上がらない!ひっかかってしまっているのか、上がらない!ここぞという場面なのに。
これは役者さんたち全員あせったに違いない。しかもこの日は初日だったし。
結局、黒子さんが出てきて手で御簾を巻き上げたけど、抜けるはずだったであろうヒモが舞台の中央にぶら下がってしまっている状態に。これもあとで黒子さんが切りに来たけど。
さすがにこれには客席から笑い声が。そりゃそーだよなぁ。
だけど、こういうアクシデントがあるからこそやっぱり舞台はナマモノだ。まあ本来ならあってはいけないものだけど、これこそがライブ!普通だったらめったに見られないアクシデントだろうから、これはこれでレアものだよね。
というわけでここまでのお芝居ですでに1時間45分経過!
これがまたあっという間に終わってしまって、こんなに長い時間お芝居を観ていたとはまるで感じなかった。
ここから30分の休憩に入る。観客はそれぞれお弁当を食べたり、予約しておいたレストランでお食事をしたりする。
私たちは700円のおにぎり弁当を食す。これはオススメ品です。おいしかった。
休憩が終わってからのお芝居はなんと!右の花道から幸四郎さん登場!
座席5〜6人分くらいしか離れていない花道を幸四郎さんが歩いてきたのです。
反対側の染さまは美しいし、どっちを見ていいのやら・・・
お芝居の中で何度か早変わり(幸四郎さんは1人3役だった。違う役へすばやく変身すること)があったんだけど、一体いつ衣装チェンジしたんだ?と思ってしまう。
あと、宙吊りもあったんですけど・・・。
あれって人形をつっていたのか、はたまた幸四郎さんがつられていたのか?
手の動きからして、多分幸四郎さんがホントにつられていたんだと私は思っているんだけど・・・
ああ、もう書いていたらキリがない!とにかく、ホントーにおもしろかったんです。
また観に行きたいです。
歌舞伎って、とっても高尚なお芝居と思う人も多いかもしれないけど、昔は大衆芸能だった。
今でもそれは変わっていないんだろうって思った。
まだ一度も歌舞伎を見たことがない方、ぜひ一度観てほしいです。歌舞伎座では一幕だけ見れるお席もあるそうだし。(しかも安いんだって)
(2000/11/28)
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