Kabuki Syndrome Network Japan Newsletter 歌舞伎ジャーナル  第20号

<<平成15年9月日 発行>>

 日本時間平成15年9月20日に北米ネットワークより歌舞伎症候群解明に関するビッグニュースが届きましたので皆さんにご紹介します。以前、歌舞伎ジャーナル第11号 (平成15年4月19日発行)で、歌舞伎症候群の原因究明が近いとお知らせしましたように、その速報が出ました。

 このニュースには、染色体とか、遺伝子という言葉が出てきますので,復習の意味をかねて、過去にお見せした写真・模式図を再度ここに貼りつけます。

  22対の染色体と1対の性染色体の写真

    染色体模式図

 このニュースは,9月20日と9月21日に分かれて発表されました。掲載方式は,原文と日本語訳を段落毎に掲載いたします。

  9月20日発表     (翻訳:竹田 雪江)

  Dr. Milunsky called today to say they have found the chromosome -chromosome 8 - responsible for Kabuki. BUT, as a Network we will hold back with an 'official' announcement until his study has cleared the final step of approval. I believe he said that may only be a few more weeks. We will then be able to read the results of his study.

 ドクターミランスキーが今日電話してきまして、歌舞伎の原因に関連しているのは、 染色体8番であることをつきとめたと告げました。 しかし、歌舞伎ネットワークの 立場からすれば、彼の研究が最終的に承認され、公式な発表がなされるまで待つこと にしています。 ドクターによれば、公式発表まであと2−3週間ぐらいで、その時 に我々もあらためて彼の研究結果を読むことができます。

 I've been in a daze all day long. I think every parent has wondered one time or another whether their child actually has Kabuki. I've often wondered. I think I had to ask Dr. Milunsky 3 times if he's sure Tara had this abnormality on her chromosome! All those of us who got the 'letter' have sons or daughters with a similar defect on chromosome 8 (I think virtually all of the participants). Now that I've had a few hours to digest it all, I have more questions for him. Like, how soon will a test be available to verify Kabuki for every child that is now diagnosed based on presenting characteristics and for all the future cases?

 この電話をうけ、私自身は一日中茫然としていました。 どちらの両親でも、自分の こどもが実際に歌舞伎症候群なのかどうかということを、1度や2度は疑ったことが あると思います。 私自身はたびたびこの疑問をもちます。 実際に自分の娘タラ が、染色体になんらかの異常があるのかどうかを、ドクターミランスキーに3回も聞 いたほどです! ”手紙”をもらったすべての家族のこどもたちは、みんな似たよう な欠陥を染色体8番にもっているようです。 現在、数時間かけてこの情報を要約し ていますが、ドクターに対し更なる質問がでてきました。 現在、外見や病状の特徴 だけで歌舞伎と診断されているすべてのこどもたちに、科学的に証明するテストはい つごろ実用化されるのでしょう? また将来的に歌舞伎を診断するためにも、テスト の実用化はいつごろになるのでしょうか?

 As you read in the letter sent by Alison, Dr. Milunsky has requested that the participants of his study (approximately 20) submit another blood sample from the child and mother. The blood will then be 'immortalized' (too bad we can't be!) - in other words kept in a preserved state so that all further analysis can use the same blood sample. They will use these samples to look at the genes, with more detail, that lie on this defective chromosome and surrounding chromosomes.

 He would like blood samples from the moms because they suspect we carry the defective chromosome. I don't fully understand this yet. If we carry some sort of defect, why does it not show itself in us? Maybe it's not to the same degree as our children with Kabuki. And then that leads me to another biggy - will our other children potentially be able to get tested to see if they are 'carriers' of the defect? I'm sure I'm jumping the gun here but answers will be forthcoming soon enough, I'm sure.

 アリソンからの手紙にも書いてあるとおり、ドクターミランスキーが、今回研究に参 加した約20家族のこどもと母親から更に血液サンプルを提出するようにとリクエス トしています。 この血液サンプルは長期保存され、今後のすべての研究に同じサン プルを使うように管理されます。 このサンプルは、染色体8番や周辺の染色体に存 在する遺伝子を詳しく調べるために使われます。 ドクターは、患者の母親もなんら かの染色体異常があるかもしれないと疑っているので、母親からの血液サンプルもリ クエストしています。 でも私自身はこの考えには100%同意できません。 なぜ ならば、もし母親に何らかの染色体異常があるとしたら、なぜその症状がでていない のでしょう? おそらく、その異常の程度がこどもにでている程度と違うからなので しょうか・・・ そうなると、わたしたちの歌舞伎のこども以外の兄弟にもその可能性があり、将来的 に”キャリアー”かどうかのテストをうけられるのか? などの疑問もでてきます。 私は、少々フライング気味かもしれませんが、どちらにしろもうすぐはっきりとした 答えがでてくると思います。

 Thanks again to all the families who participated in Dr. Milunsky's study. Let's keep the momentum going - let's send those blood samples he needs.

 ドクターミランスキーの研究に参加してくださっているご家族のみなさんに感謝して います。 いましばらくこの成果を推進していきましょう、そしてリクエストされて いる血液サンプルを送りましょう。

 Dr. Milunsky has requested that KSN continue to appeal for newparticipants in his study. I will post information on KSN's Bulletin Board tomorrow as to how to contact him.

 ドクターは、更に新たなる参加者を研究のため望んでいます。 明日にでも、KNS の掲示板にドクターへのコンタクトの仕方を投稿します。

    9月21日発表   (翻訳:尾関敏伸)

 >>Is there any practical benefit to know that KS happens from chromosome 8?<<

 歌舞伎症候群は8番の染色体により起きるということを知って何か特別なメリットがあるのでしょうか。

 >>This is a very good question. I think the first practical benefit is the possibility of identifying if our kabuki children are carriers of the gene and therefore likely to pass it on. That is invaluable information so that they can make (hopefully) the right decision.<<

 大変よい質問だと思います。もし、私達の歌舞伎症候群の子供達が※歌舞伎症候群の遺伝子のキャリアであれば、『歌舞伎症候群は8番染色体により起きる』を知ることは、歌舞伎症候群と診断する上で、1番最初の実質的なメリットに該当すると思います。この事は(希望を持って)正しい診断を下すうえで大変貴重な情報となるわけです。

 And perhaps, with further analysis of the genes involved on chromosome 8, they will be able to give parents a better picture of what we should look out for as our children grow. Maybe they'll be able to predict certain conditions (kidney, gastro-intestinal, hearing defects, etc). Maybe Kabuki will be further sub-divided into several categories - this group is more succeptible to these set of characteristics, that group to another.

 そして多分、8番染色体の遺伝子のより詳しい解析により、歌舞伎症候群の保護者は子供達の将来に虹色の絵を描くことが出来るでしょう。おそらく、この解析により、 (例えば、腎臓、胃腸、難聴など) あらゆる予兆を見逃すことがなくなります。また、おそらく歌舞伎症候群はいくつかのグループに別けられ、その1つのグループも更に細分化されるでしょう。それぞれの特性に別けてグループ化されることでしょう。

 >>What is abnormal about chromosome 8?<<

 8番染色体の何が異常なのでしょうか。

 I don't know yet. I'm assuming we'll find out once we can read Dr. Milunsky's study.

 私にはまだ判りません。私は、一旦Milunsky博士の研究を読むことができれば私たちが見つけ出すだろうと考えています。

 >>Can anyone tell me where Dr. Milunsky is practicing? I want to communicate these preliminary results with the geneticist following my son but I don't know how to tell her how to obtain this information or communicate with the researchers.<<

 誰かMilunsky博士がどこで行っているか教えていただけませんか。私の子供の遺伝学の担当医に正式発表前の結果でもよいから情報提供したい。しかし、情報提供の手段もわからないし、どこにこの情報があるかも判らないし、誰と連絡をとって良いやらもわかりません。

 I've uploaded Dr. Milunsky's study on KSN's bulletin board: http://www.kabukisyndrome.com/bulletin.html

 Milunsky博士の研究を掲示板に掲載しました。上記のウエブにアクセスしてみてください。

 He has also been added to the Professional Advisory Group: http://www.kabukisyndrome.com/professional.html

 また、既に博士はプロフェッショナル・アドバイザー・グループに登録されています。上記のウエブにアクセスしてみてください。

 I would ask, though, that we do not request further information about his study at this time. Let's wait till it has gone through its final steps of approval and becomes 'official'. He has been kind enough to inform the participants of his study his preliminary findings and is requesting further analysis. Email and mailing lists means news travels at alarmingly quick rates. Please be assured that Dr. Milunsky will keep us informed!

 しかし皆さんちょっと待ってください。今この時期にあまり博士にあれやこれや言うことは得策ではないと思います。博士が最後のステップを踏み、正式発表されるまで待ちましょう。博士はすばらしい人です。研究に対して協力した人達には、予備結果のことや更に詳しい解析結果を教えていただけるでしょう。電子メールおよびメーリング・リストは驚くほど迅速なスピードでニュースを伝えます。Milunsky博士が私たちに情報を送りつづけてくださることに期待し,信用しましょう! Bye for now,

 それではバイバイ、

 Margot

 ※歌舞伎症候群の遺伝子のキャリア…と言うのは,ありえないことと思います。8番染色体の遺伝子のある一部分が, 欠けたり,並び順が違ったりしているのを指していると思います。

 最後に,これはまだ公式発表されたものでもなく,別の研究者が確認したものでもありません。非公式の未公認のものです。しかし、これが本当であれば,『遺伝学=経済学』という、また別の問題点も発生してくることをご承知ください。日本人にはちょっと想像できない、これが現代のアメリカなのです。(もっと詳しく記述したいのでが,これを書くと本論から逸脱するので止めます。) 

 以上です。御意見ご感想はメールにてお願いします。

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