Kabuki Syndrome Network in Japan Newsletter 歌舞伎ジャーナル  第87号

<<平成20年9月19日>>

  地元教育委員会主催の交流会がありました

 特別支援学校・特別支援学級の交流会はおそらくどこの市区町村でも実 施されているとは思いますが、今回地元の教育委員会主催の交流デイキャンプがありましたので紹 介します。

 T.事業の紹介

 目的は市内在住の特別支援学校・特別支援学級の児童・生徒、保護者及 び関係教員が一堂に会し、デイキャンプを通して交流・情報交換を図ることと思 料します(プログラムには目的が書かれていません)。1年に1回の事業です。

 参加者数…名簿より

 児童生徒数…75名、 保護者数…59名、 教員数…29名、 合計 163名

 実際に参加した教員数はもっと大勢(名簿には登載されていませんが、 校長先生も大勢来ていらっしゃいました)のようで、反対に児童・生徒はどうして も欠席者が出るのはやむをえないと思います。

 『平成20年度かがやきデイキャンプ』のプログラムより

日程・注意事項など / 野外の炊事(レシピ)

   

 デイキャンプの内容は

 @『カレー』と『しらたまフルーツ』つくり…原則全員参加

 Aシャボン玉やゲーム…子ども、ゲームの最中に保護者会も同時開催

 ↑のビデオ説明

 ・カレーづくりのための『火』は古代の人がしたような火起し機を使う ことから始まります。

 ・それができない子どもはグランドで体を動かしたり、「しらたま」を 丸めます。

 ・大きななべで肉や野菜を煮たあと、カレールーをつくります。

 ・全員でいただきます。語彙不足のためうまく表現できませんが、十人 十色の個性が現れました。

 ・食後の片付けをします。できない子は再びグランドで体を動かします 。

 ・教員がシャボン玉作りの指導をし、その後おのおのでシャボン玉を作 ります。

 ・わが子はシャボン玉作りに成功すると手をたたき喜びを表現します。

 写真説明

火起しの情景 / 食事をいただく前の様子

 

 U.この交流会でわが子はどうだったか( 親の目の検証ですから割り引いてください)

 食事介助…ほとんどの子が自立しています(わが子は必要)。

  参加者の中には、カレーライスの「ごはん」と「ルー」が混ざっていると食べられない。 また、逆のパターンの子もいた。

 紙おむつの着用…多くの子は自立しているようだ(わが子は必要)。

 共同で食事を作る…できる子とできない子に分かれる。

  (わが子は、不器用であり調理はできない。マイペースで共同生活に 馴染もうとしない、両面性をもつ)

 発達障害の子どもの参加が比較的多いようだ。

 V.この事業で感じたこと

 市の児童・生徒数とこの事業参加者(予定を含む)の対比表は次のとおり です。

 

 Aは平成20年5月1日現在の人数

 B・Cは平成20年度かがやきデイキャンプの名簿より人数のみ抽出

 D・Eの根拠

 出典:財団法人 日本障害者リハビリテーションセンター協会 月刊  ノーマライゼーション 障害者の福祉 平成18年12月号の特集で『特別支援教育― 障害児教育の未来は?』より

 ◎日本は、特殊教育の制度を利用する児童生徒の割合は、義務教育段階 のすべての子どもの1.6%に留まっている。

 ◎文部科学省の実態調査で児童・生徒の6.3%に達する報告があった。

 ※『6.3%』は特別な支援を必要とする児童・生徒数の見積もり数値であ り、『学級』への在籍数とは自ずと違います。 イメージ図参照

 @主催者に対する要望

 折角の機会であるから、教育・福祉・医療の担当者のオブザーバーとし ての出席があってもよいのではないか。

 その効果として、保護者会のときに障害福祉サービス・障害者医療につ いての説明が期待できる。

 特別支援学校との連携をもっと図る必要がある。

 養護学校からの参加は高等部を除いてほんのわずかであった。地元から の交流を通した情報の収集は必要不可欠であり、そのお膳縦はこのような場合、 市教育委員会がすべきではないでしょうか(実際には積極的なお誘いがあったにも かかわらず養護学校側が拒否したのかもしれない。そのあたりのことは全く分か らない)。

 A養護学校の態度はこのままでよいのか

 今回の養護学校の参加を見ていると単に『お茶を濁す』程度で本当にこ れでよいのでしょうか。

  余談ですが、毎朝通勤時に養護学校スクールバスの停留所に何人かの お子さんと保護者を見かけます。

 ・障害者福祉の傾向は、『脱施設⇒地域へ』であり、統計的にも養護学 校卒業後は地元の授産所へというケースが多い。

 ・福祉サービスの自己負担や国民健康保険税は『居住地特例』制度が原 則になっている。

 養護学校の児童・生徒や保護者のことを考えるともっと積極的に地元と の交流を図る必要があるのではないでしょうか。

『居住地特例』…自立支援法では、障害者支援施設に入所する障害者の介 護給付・訓練等給付を施設所在地にするとその自治体の財政負担が過大となり、 公平性を欠くため、入所前の居住地の市町村が給付する(19条)としています。生 活保護、国民健康保険についても同様の扱いとしています。→一般論として大都 市は土地代も高く、自然環境にもあまり恵まれていない。それに比べて、田舎は 土地代も安く、自然が豊富にあるため入所施設は田舎に多いようです。。  

 (以下、再確認のために)改正学校教育法では・・・ 文部科学省のホームページより

特別支援教育を推進するための制 度の在り方について(答申)の概要


特別支援教育の理念と基本的な考え方

 障害のある幼児児童生徒の教育の基本的な考え方について、特別な場で 教育を行う「特殊教育」から、一人一人のニーズに応じた適切な指導及び必要な 支援を行う「特別支援教育」に発展的に転換。


盲・聾・養護学校制度の見直しについて

 幼児児童生徒の障害の重度・重複化に対応し、一人一人の教育的ニーズ に応じて適切な指導及び必要な支援を行うことができるよう、盲・聾・養護学校 を、障害種別を超えた学校制度(「特別支援学校(仮称)」)に転換。
 「特別支援学校(仮称)」の機能として、小・中学校等に対する支援を 行う地域の特別支援教育のセンターとしての機能を明確に位置付ける。

地元と養護学校の間に目には見えない大きなバリアがあるように感じてなりませ ん。何とかこのバリアがなくならないものでしょうか。

 ◎平成6年 ユネスコによるサラマンカ宣言での提唱は"inclusive"(インクルーシブ)「包み込み教育」であり、決して"enclosed"(エンクローズド)「囲い込み教育」ではない。

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