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Kabuki Syndrome Network in Japan Newsletter 歌舞伎ジャーナル  第99号

<<平成22年4月3日>>

  療育手帳の再判定を受けました

 再判定テストの目的・・・知的障害者は成人するまで変化が大きく、障害程度を適切に評価するためには3年ごとに再判定を受ける必要があります。

 判定結果の出し方 ・・・指定された課題を実演し、到達度を確認します。⇒到達度年齢がわかります。

 下の表は、前回と今回の再判定で実施した内容を比較したものです。

面接で検査した項目
平成19年3月15日
平成22年3月18日
01   先生が「お名前は」と質問 「ぶどう」と答える 「りんご」と答える
02   絵カードに描かれている物の名前を聞く 7割程度正解  正解率…6/8 
    模型を示し、名前を言わせる 
−−
 
  @ 時計
−−
できる
  A 飛行機、スプーン、バナナ 
−−
口に入れて遊ぶ 
  B 車、帽子 
−−
英単語で答える 
03   碁石を使用し、黒白分ける(20個)  できる  できない。数えながら全部同じ箱に入れる
04   物の大きさの、大・小の判断  できない 
→→
05   積み木3個で、トンネルを作らせる  できない 
→→
 
06   ボタン、ネコ、糊、鉛筆、消しゴム(積み木、ボタン、犬、箱、ハサミ=22年実施)が並んでいる状態で先生が指示する  
  @ 「ネコをとって」と指示

(犬を取って) 

「ネコをとって」とオウム返し   

できる 

  A 消しゴムの上に糊を載せて

(ボタンを箱の上において)

何もしない   

できない 

  B ボタンを鉛筆の横に置いて

(ハサミを積み木の横へ置いて)

鉛筆を渡す  

できない

07 @ 穴通し(穴のあいた立方体、球に紐を通させる) 時間をかければ出来る。止めさせない限り続く

言われていない物も通す

ブツブツ言いながら行う

行おうとしない

匂いを嗅ぐ

  A 「片付けて」の指示 「片付けて」とオウム返し

2度目の指示に従う 

(「片付けて」の指示なし)
08   質問から何を連想するか? 
  @ 「眠くなったらどうする?」  オウム返し   「グー、グー、グー」 
  A 「おしっこしたくなったらどうする?」 「どうする」をオウム返し  反応しない 
09   先生の発する2語文、3語文をリピートさせる
  @ 冷たい水(2語)  できる 
→→
  A 赤いりんご(2語)  できる 
→→
  B 大きいクマ(2語)  できる 
→→
  C コイが泳いでいます(3語) 「およいでいます」
→→
  D ウサギがいます(3語)  「います」  できる
  E お母さんが洗濯しています(3語) 「洗濯しています」 できる
10   絵カード(鳥、時計、魚、卵、リンゴ、絵本)を見せながら関連するものを想像させる質問 
  @ 空を飛ぶものは? できない 
→→
  A 水の中を泳ぐものは?  できない 
→→
  B 本になっているものは?  できない 
−−
  C 時間を教えてくれるものは?  できる 
−−
  D 見たり読んだりするもの  できる 
−−
  E 鳥が産むもの  できない 
−−
11   記憶力テスト

・簡単な地図に「犬」と「車」を置き、覚えるように指示する。

・一旦片付けて、5数えた後に 

  @ 元の位置へ戻すように指示  やろうとしない  できる 
  A 「犬」を置いてと指示  置こうとしない。「犬」で遊ぶ 
−−
12   図形を組合せるテスト 
    同じ直角三角形2枚で長方形を作らせる  できない

直角三角形で遊ぶ 

できる 
13   置いてある積み木の個数の認識 
  @ 2個置いてある  無反応
−−
  A 先生が「2個」と言う  「2個」とオウム返し
−−
14   ものの数を数える 
  @ 机に黒の碁石を置き、「数えて」と言う  促されて行う
−−
  A 4個の中から「2個取って」  先生に全部渡す
−−
  B 「2個になった」 オウム返し
−−
15   紙に書いた簡単な迷路の問題 
    スタート⇒自宅へなぞらせる  全くできない
→→
16   先生の指示に従い絵を描く 
  @ 三角形  できない 
−−
  A 小さい丸  「消しゴム」と言う

指示に従わない  

−−
  B  先生に続いて、紙に直線、曲線を書かせる 
−−
できる
17   ものの形をインスピレーションで続きを完成させる 
    ヒヨコの上半分の続きを描かせる  足を省略し、描く
→→
18   2枚のカードから1枚の絵にする
−−
できる 
19   言葉の連想を求める 
  @ 塩は辛い、砂糖は? 
−−
反応なし 
  A 夏は暑い、冬は? 
−−
「カキ氷」と言う 
  B 子供は小さい、大人は? 
−−
反応なし
20   2枚の絵を並べ、同じかどうか確認させる 
−−
「1.2」と言うだけ
21   先生が3つの数字を言い、リピートさせる
    3.2.7 や 7.5.9 
−−
 
できる
         

  凡 例   −− 実施せず、 →→ 前回と同じ

        テストの順番は前回と今回で違っていますが、前回の順番を基準に記載しています。

 テストを受けて、3年前と変わらないもの。進歩したもの。代表的なものを列記します。

 変わらないもの

 02. カードの動物の名前を答えること⇒できます。

 04. 図形の大きい、小さいの判断⇒できません。

 05. 積み木などの立体的なものを認識する能力⇒できません。

 08. イマジネーションを問う能力「眠くなったらどうするの?」

    ⇒グー、グー、グー。先生の期待には副えませんでした。

 09. 先生の言葉をリピートすること⇒2語文は完璧。3語文は怪しい

 13. 物の数を認識すること⇒できません。

 

 進歩したもの(できるようになったもの)

 11. 地図上の物の位置を記憶すること。時間はかかりましたが、できました。

 18. 2枚の絵を1枚に組み合わせること(パズルで訓練)。

 21. 3つの数字の組み合わせを先生に続いてリピートする。

    例:5.7.4など

 

 再判定を通してわかった特徴(カブキ症候群すべてに当てはまるわけではありません)

 @ 自閉症的傾向・・・オウム返しをする・・・08.09.13.21など 2語文、3語文のリピートも特徴を裏付ける。

          一般論として知的障害者は自閉症の傾向があるとしています。

          この裏づけとして、(北米のアンケートDEVELOPMENTAL 発達)があります。

 A 視空間認知障害・・・歌舞伎ジャーナル第88号{U 脳の機能の特性に基づく療育}の裏づけ・・・04.05.07.12.17 など        

          「積み木3個で、トンネルを作らせる」、「穴通し」や「ヒヨコの上半分の続きを描かせる」

 

  知的障害程度の判定方法

 当然ですが、上記のテストだけで知的障害の程度の判定はされません(これらのことは訓練によりある程度できるようになります。現に学校で行っています)。判定のためのパーツに過ぎません。

 他の判定材料になるのは

 @テストの最中においても、どんな行動をするか。

 A保護者からのヒアリング

 例:食事・通学・運動の方法や排泄・入浴・着替えの見守り・介助の状況。好きなこと・嫌いなこと など。、

 

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