◆うん、そうか、わかった◆


  3月の名古屋での講演のテープを起こしてくださった方があって(ありがとう!)、読んでいたら、ついこの間なのにすっかり忘れていた父との会話のことを話していました。

 三月の終わりにマンションに引っ越しました。契約に際しては保証人が要ります。父に頼むしかなかったのですが、自分で電話をするのがいやだったので家人に頼みました。

(ここから講演)

 で、帰ってからね「どんな返事だった?」って聞いたら、そのことについては一度話しに行くと言われたって、え〜、ちょっと待ってよ、この人反対なんだって思ってね、やっぱりおびえますね。で、ほんとに、僕バカだなと思うんだけど、そういう言葉を聞いただけで、心がぐらぐらとしてね、次の日まで心が全然穏やかじゃない。

 そういう時にどういうふうにするかと言うとですね、もう、向き合うしかないんです。逃げててもダメね。今度行くって言われて、その時まで待ってたら、ずっとこの不安な気持ちは続くわけでしょ。だからもう、これはこっちから電話するしかないなと思って、次の日電話しました。

 実は今度、引っ越そうと思うんだけども、保証人になってくれないかという話から始めたんだけど、やっぱりちゃんと言おうと思ってね。実は3月で、今の医院を退職することになったとね。それからは、フリーで、講演とか執筆活動を続けるんだということを言ったら、非常に意外でした。

「うん、そうか、わかった、それはすごい良いことだ、がんばってくれ」

と言ってね、何も僕が恐れてる事は起こらなかったですよ。で、保証人は?「それはもちろんなってやる」と言ってね、非常にすんなりと事が運びました。

 こっちの思ってる恐れとか不安って、自分がこしらえてる、作り上げてる訳です。だから、そんなことは必ずしもないんで、父が、これまでの父が反対したからと言って、今のね、あるいはこれからの父が同じように反対するという理由はどこにもないんでね。だから、恐れないでぶつかってみれば、わりあい、道は開けるかなという気はします。

 子どもが何かをいってきた時に、うん、そうか、わかった、がんばってくれ、といえるようなそんな親に僕もなりたい、と思いました。

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