この話は管理人が作った話なので内容の責任は持ちませんのでご了承ください。

こげぱん誕生

「さぁー、お前達おいしいあんぱんになるんだよ。
そう言うとパン屋のおじさんは僕達をカマドの中に入れました。
僕達はお店の人気商品、一日限定20個のあんぱんになるんです。
普通のあんぱんと違い、十勝産の高級小豆を使っているのですぐに売り切れてしまうんだ。
今日はいつもより忙しく、パン屋のおじさんはいろんなパンを次々に作っています。
大きくて柔らかい食パンに、クリームたっぷりのクリームパン。
とっても長いフランスパンも次々に売れていきます。
やっとのこと僕達はキレイなあんぱんになりました。
「おいしそうなあんぱんになったねー。」
おじさんが僕達をほめてくれたちょうどその時、
「おじさーん。メロンパン無いのー?」とお客さんが声をかけました。
メロンパンは僕達の前に出来上がったばかりだったので、
「出来たてがあるから今もって行くよー」
とおじさんがメロンパンを見たその時!!
あんぱんの乗ったトレイが傾き、あんぱんが1個カマドの中に・・・。
「お・おじさん、ボク落っこちちゃうよー。」
僕の声はおじさんには届かず、僕は出てきたばかりのカマドにまた入って行きました。
それから数分後、お店に並んだ高級あんぱんはすぐに売り切れました。でも、1個足りません。
「おじさん、限定20個なのに19個しかないですよ。」
お客さんに言われておじさんは初めてカマドにあんぱんを一つ落っことしたことを知りました。
カマドをあけると中からこげたあんぱんがでてきました。
「こげぱんになってしまった・・・。」
おじさんは、自分のミスでこげてしまったパンを捨てることが出来ませんでした。
「こげぱん。お前は売ることは出来ないからすみっこのほうにいなさい。」
そう言われた僕はお店のすみっこで周りを眺めていました。
「いらっしゃいませー。おいしいクリームパンはいかがですか?」
「おいしそうなパンの香りねー。ふっくらしてておいしそう。」
お店のお姉さんの声。お客さんの喜ぶ顔を見ながら僕は鏡を見ました。
「ぼ・僕、真っ黒にこげてる。硬いし、苦いし、これじゃあ売れないよね。」
売れることの無い僕はこれからどうなるのだろう。
「どうせすてるんでしょ。」
そう思った僕は、パン屋のおじさんの言うことを破り、キレイパンたちの並ぶ店頭へと足を運びました。
近くにいるキレイパンを触ってみる。
「や・柔らかい・・・。」
自分を触ってみる。
「か・硬い。」
これじゃあ売れないよね。思わずそう実感してしまった。
「こげぱんだー!!」
一個のキレイパンがそう叫びました。
「どうせ、こげてるよ。悪いか!!」
思わずそう言ってしまいました。
「すみません。こげぱんを見るのが初めてだったので思わず叫んじゃいました。」
「こう見えても中身は高級小豆なんだぞ」
思わず自慢した自分が少し情けなかった。
「このお店は大人気ですね。次々とパンが売れていきますよ。」
キレイパンがそう言うを、こげぱんが
「どうせ、僕は売れないけどね。お前は売れればいいんだよ。」
完全にやさぐれてしまいました。
僕はお店のすみっこに行き。ふて寝るすることにしました。
・・・・・数時間後。
「ふぁーあ。よく寝た。もうすぐ閉店だな。パンがほとんど無くなってるよ。」
パンもお客さんもほとんどいなくなった店頭に再びこげぱんが顔を出しました。
「こげぱんさんこんばんわ!」
自分のことを呼ばれて振り返ると、そこにはさっき話をしたキレイパンがいました。
「なんだおまえ、まだ売れてないのか?」
思わずこげぱんはそう言いました。
「僕は、高級小豆じゃない普通のあんぱんだから売れないんですぅ・・・・。」
キレイパンは泣きながらそう言いました。
「高級小豆でもこげていたらお店に並ぶことも出来ないんだぞ。」
そう言うとこげぱんはキレイパンのいるトレイに乗り込み、後ろにいたキレイパンを押しました。
「こんなに後ろにいたら売れるわけが無いだろ、もっと前に出て自分をアピールしろ!。」
「で・でも、もう閉店時間だし僕なんか売れないですよ・・・。」
「つべこべ言うな、まだお店は営業しているんだ、言うとおりにしろ!。」
「は・はい。」
そこに一人のお客さんがやってきました。
「おじさーん。まだパンありますか?」
「まだあるよ。でももうじき閉店だからあるものだけだよ。」
お客さんがこげぱんたちの近くに来ました。
「いまだ、笑顔だ!。」
「は・はい。」
キレイパンはこげぱんに言われたとおり笑顔いっぱいでお客さんをみました。
「このパン、おいしそう。買っていこうかな。」
キレイパンはお客さんに買われていきました。
「こげぱんさん、ありがとうございます。おかげでお買い上げして貰えました。」
「ふん、高級小豆じゃなくても売れるんだよ。」
そう言うとこげぱんはお部屋のすみっこに行きました。
ふとんの中でこげぱんが一言いいました。
「お買い上げされてよかったな。」


おわり