草むしり

 草むしりが好き・・・。正確に言うと畑にはびこっている細い葉っぱがぴゅんと出た雑草を掘り起こして長い長い根っこごと抜くことが好き。なんという草なのか名前はわからない。とにかく畑にくさるほど生えている(笑)

畑といっても、我が家は農家ではないから畑を持っているわけではない。父が退職後に家庭菜園をはじめ、市民農園や個人が貸し出している畑を借りて楽しみで野菜を作っていた。長男が中学、末娘が小学校へ入学するのを機に私たちは同じ市内に住む私の両親の家へ引っ越し同居をはじめた。父の畑仕事を時々夫と私も手伝うことがあった。

夏の暑い炎天下で黙々と草むしりをした。手伝うのはいつも草むしりのみ。種まきも収穫も私はあまり興味がなく、“手伝う”といえばとにかくひたすら草むしり(笑)

畑にはいろんな草がはびこるが、簡単に抜ける草にはあまり興味がない。カマで刈り取るような背の高い草にも興味はない。私の敵は唯ひとつ、地面から10センチほど細長く伸びたヤツである。5ミリほどの幅しかないこの細長いいかにも弱そうな葉っぱなのだが、地中では恐ろしいほどの長さと強さを持っていて、手で引っ張ったくらいでは葉は取れても地中の根っこはへとも思わずランナーを伸ばして見えないところで根っこをはりめぐらし、次々とあちこちに葉っぱを出してくる。

先が二股にわかれた草むしりのための道具があり、これとシャベルを駆使してこの強敵に挑むわけだ。父や夫が畑を耕したり水を運んだりいろいろと力仕事をしている中、ただただひたすら私はこの草と闘っている(笑)

じーっと地面にしゃがみこみ言葉を発することもなく、とにかくこの難敵をどうやって抜いてくれよう、きれいに抜きたい・・・その一心で私は何時間も畑で格闘をする。長い長い根っこ共々ズルっと抜いた時の爽快感ったらないわけ。←バカだ!

父がガンで逝ってからしばらくは夫と二人で父が毎日通った畑を続けた。毎日通うことはできない勤め人の私たちには父がやっていた時のように手をかけてやることはできず、2年ほどであきらめた。

大好きな草むしりももうすることもなくなってしまった。←家の庭の草むしりでもしろ!>ぢぶん。いやいや、家の庭にはあの草はないからなぁ。



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