パリ散策編2
<パリ散策編2>

 
8月30日(日)  晴れのち曇り 

  この日はユースで朝食をとってから、パリ散策へと出発する予定だった。朝の5時30分頃に誰かに
 揺さぶられて目を覚ますと、リアが私の顔を覗きこんでいた。もう空港に向かう時間らしい。私は
 ペッドから下りて、別れの挨拶をした。お互いの頬にキスをする。私にとって、こういう挨拶は初めて
 のことだったが、すんなりと実行することができた。リアは笑顔で「Have a nice trip!!」と言って、
 ドアから出て行った。フランスに来て初めての友達との別れは、切ないけれど、これから自分はどんな
 人達に会うことができるのだろう、という期待を持たせてくれるものだった。
  それから私は少し眠り、朝食を食べに食堂に下りた。ユースの朝食は、クロワッサン2個にバターか
 ジャム。飲み物はミルク、オレンジジュース、コーヒーから好きなものを選ぶ事が出来た。やたらと
 そのクロワッサンが固くて、本場のくせに!と少し納得いかなかったが、食事係の体格のよい黒人の
 お姉さんが恐かったので、いそいそと口に詰め込んで急いで部屋に戻った。そして、私は荷物を持って
 ユースを後にした。

  ユースを出て最初に向かったのは、昨日帰りに予約してきた経済ホテル。まだ旅は始まったばかり
 だったので、自分の中で計画などを立てるためというのと、自分1人の空間がほしいという理由で、パリ
 での残りの2日間はホテルをとることにしたのである。
  場所は、同じレピュブリック駅の近くで、ユースから歩いて行ける距離だった。チェックインをすませ、
 部屋に荷物を置いて、早速出発することに。するとホテルのおばさんが、私を呼びとめて「今日はどこに
 行くの?」と聞いてきた。いくつかの目的地を言うと、おばさんは地図を広げて詳しい行き方を教えてくれ、
 この地図を持っていきなさいと、渡してくれた。私はお礼を言い、最初の目的地であるルーブル美術館へ
 と向かった。

  ルーブル美術館、この世界的に有名な美術館を改めて説明する必要はないだろう。昔からずっと憧れ、
 夢にまでみたこの場所についたとき、私は本当に感動した。頑張ってバイトをして、お金を貯めてよかった
 と本当に思った。一応言っておくが、この旅の資金は親からも誰からも援助してもらっていない。自分で
 せっせとバイトをして貯めたのである。
  本当は昨日きたかったのだが、日曜日だと入場料が45Fから26Fと安くなるのだ。そういうのを狙って
 くるのは当然私だけではなく、私がルーブルについた9時には、すでにたいそうな行列が出来ていた。私
 はその行列の最後尾に並び、日本語のガイドを手に取った。周りを見れば、私のようなバックパッカーも
   いれば、日本人の団体もいる。そういった人達を横目で見ながら
 順番を待ち、中に入れたのは9時30分頃だった。
  有名なガラスのピラミッドからエスカレーターをくだり、今度は
 チケット売り場で並ぶ。売り場はそれほど混んでいなかったので、
 結構スムーズに進むことができた。
 ここの中については、とにかく広いし、展示してある作品も膨大な
 数なので、省かせていただく。ルーブルに関しては、たくさんの情
 報が本などでも掲載されているので、あたしが思ったことだけを書
 こうと思う。
  まず美術館自体においての規則は、日本なんかよりも断然緩
 い。日本ではフラッシュをたかなくても、写真撮影、ビデオ撮影は
 絶対禁止されているが、ルーブルは、フラッシュさえたかなければ
 撮り放題である (とは言っても、フラッシュたいている人が多いのが現実) それに、作品の前にキャンパスを
 広げ、作品を模写しているアーティストも結構いる。さすが芸術に関しては、寛大な国である。

   ルーブルの作品はどれも有名なので、それぞれにファンがついて
 いたりするが、やはりいつも人がすごいのは、「ナポレオン1世の
 戴冠式」と「モナリザの微笑み」である。「ナポレオン1世の戴冠式」
 に関しては、ものすごい大きさである。それもそのはず、そこに描か
 れている約100人の人物は、ほぼ等身大なのだ。芸術性の高さ
 とその時代の尊厳などが表れたその絵は、人々を圧倒させる。
  そして、見たことがないなんて言う人はまずいないだろう、という
 ぐらい有名な「モナリザの微笑み」。天才レオナルド・ダ・ヴィンチ
 の作品は他にも展示されているが、この作品の人気はとにかく
 すごい。作品自体の大きさは、学校などで見かけるものと同じで
 ある。何度も盗難にあっているということで、ガラス張りになっていた。
  私はもっと近くで見たいと思い、その人込みをかき分けて前に出た。本当にすごい人なのである。人の波に
 押され、私は思わずゴンと額を上の写真のダ・ヴィンチの名前にぶつけてしまった。…痛かった。でもこれも
 記念だと思い、名前の部分を写真におさめ(もちろんモナリザも撮った)その場を離れた。
  私は簡単に見て周ることしかできなかったが、それでもゆうに4時間はかかってしまった。本当にゆっくりと
 堪能したかったら、1週間は通い詰めないとダメだと思う。
  その後、フランス彫刻が展示してある「マルリーの庭」でガイドを見ていると、その上に、ひらひらと木の葉
 が落ちてきた。ただの観葉植物なのだが、せっかくなので記念に持って帰ることにした。今も私のガイドブック
 には、この葉が大事にとってある。


左の写真  太陽王ルイ14世。ルイ14世は全く太らなかったと聞いたが、これを見る限りでは真実を疑う。
真ん中の写真  ナポレオン3世のアパルトマン(天井画)
右の写真  ・・・・う、忘れてる(汗)確かルイ14世か16世の食卓だった気が・・・。違うかも(^^;





 
  ルーブル美術館を時間の許す限り堪能した私は、またまたチュイルリー公園へと足を運び、今度は色々歩いて
 みた。公園の隣には、遊園地らしきものがあり、観覧車やゴーカートなどもあった。その観覧車の回転が速いの
 なんの!「それじゃ観覧できないじゃん」と思いつつも、でも、密かに乗りたいと思った私。
  お腹が減ったので、屋台でフランスパンのサンドウィッチと飲み物を買い、ベンチに腰を下ろす。隣では、おじい
 さんとまだ2、3歳と思われる男の子が、同じく昼食をとっていた。その子がじっとしていないので、おじいさんは
 手を焼いているようで、その様子がとっても微笑ましかった。
  しかし周りを見ると、座って律儀に昼食を取っているのは私達ぐらいなもので、他の皆はひたすら歩きながら
 パンやらクレープやらを食べていた。これはフランス中そうだったのだが、私はそれを見るたびに「ご飯ぐらい
 座って食べろよ」と思っていた。何をそんなに急いでいるんだろうと、疑問で仕方なかった。海外からは、日本人
 はいつも忙しそうにしてるねと言われるけれど、食事に関しては、よっぽどフランス人の方が忙しそうだと思う。
  それにしても、私が買ったこのパン、量が多すぎる。そして飽きる。半分ぐらい食べた頃には、かなり満腹状態
 になり、途方に暮れてしまった。だがそう思っているのは私だけらしく、隣を見るとおじいさんも子供も、それぞれ
 パンをペロリと平らげていた。フランス人の食欲ってすごいと、思わず唸ってしまった。

  何とかそのパンを胃に押し込み、少し散歩をした。遠くにオランジュリー美術館が見え、すごく行きたかった
 のだか、そんな余裕はなかったので「パリはルーブルのみで諦めよう」と思ってそこを通りすぎた。
  それからモンマルトルの丘に行きたいと思い、ガイドブックを広げた。でも、いまいちどこの駅で下りればいい
 のかわからなかった。なので、とりあえず迷わずに行けそうな道を選んでみると、パリの北駅が1番近いという
 結論に辿り着いた。あとから考えるとこの結論は全くもって間違っていたのだが、その時は全然気付かずに、
 私はRERへと乗り込んだのだった。
  北駅に着き、ウロウロしながら色んな道を歩き、やっとモンマルトルに続くらしき道を発見。そしてしばらく歩い
 ていたのだが、どうもなんか違うような気がする。道端には、フランス人なんだか何人なんだかよくわからない人達
 が座りこんだり、立って話しこんだりしていた。どうやら移住民の街らしい。私が通るたびにニヤニヤしながらこっち
 をじっと見つめてくる。まだ昼間で、外は十分明るいのに、ものすごく恐い!!「もしかして、私かなりヤバイところ
 に足を踏み入れてしまったのでは……」という不安が頭をよぎった。
  それを顔に出さないように歩き続け、別の別の道を通ってなんとか駅に戻ることができた。ものすごく汚い駅でも、
 着いたときにはかなり安心し、一刻も早くここから立ち去ろうと思った。あとで聞いた話では、パリの北部はかなり
 治安が悪いらしく、昼間でも女の子が1人で歩くのは危険な所だったらしい。あー、本当に何もなくて良かった。モン
 マルトルの丘にはすごく行きたかったが、そういうことで諦めることにした。しかし、諦めてばかりの旅だなと、今
 振り返って思う(笑)

  私はそのまま地下鉄に乗って、今度はシテ島へと向かった。ノートルダム寺院をやっと見ることが出来たが、
 残念なことに改装中で、そんな状態の寺院しか拝見することができなかった。
  それからは、セーヌ川沿いにひたすら歩く歩く歩く。セーヌ川沿いにある古切手や古本、その他の色んな雑貨等
 をちょこちょこ見ながら、とりあえず友達にあげるフランスのお土産として、コースターを購入。私の友達の間では
 旅行のお土産は安くて「何これ?」というものにするという、暗黙の了解が出来ているので、お土産選びは、非常に
 楽なのだ。持つべきものは、同じ感覚の友であると、つくづく思う。
  歩きまくって、色々見た後、17時ぐらいにホテルに着いた。荷物を置いた後、私は水を飲み干してしまったことに
 気付き、外に買いに出た。しかし、この日は日曜日。パリ(だけじゃないかもしれないが)の日曜日は、お店がほと
 んど開いていないのである。開いていても、閉まるのが早い。そのため、私は水欲しさにまた歩き回り、結局隣の駅
 まで行ってしまった。途中、何度か名所に遭遇したのだが、水を買うだけの為に出てきたので、カメラもガイドブック
 も持っていなかった。なので、ただ見るだけで終わってしまったのが、とっても残念。
  でもその分、やっと見つけたお店で水を3本も買ってきてしまった。これで明日の分まで大丈夫!と気を良くしな
 がら私はホテルへ戻った。明日は念願のパリ郊外へ行く。ヴェルサイユ宮殿である。


今日の出費: お土産    25F
          昼食代    22F
         スプライト   15F
         水+パン    23.5F
         RER       8F
              合計 93.5F
 


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