この裁判はおかしい!


 和解勧告が被告側に出されて2ヶ月、私は事の成り行きをじっと静観して参りました。

 ところが、被告側の過失を裁判所が認定したにもかかわらず、私の胸のつかえは収まるどころか益々不信が

 膨らんでいく思いでした。


 被告側は、最初に提出した答弁書以来、終始一貫して過失はないと主張し続けてきました。

 手術日前日の食事は「患者の盗み食い」とまで主張したのは、つい先日だったはずです。

 常識的にみて、過失がないのになぜ和解勧告に応じるのでしょうか?私だったら絶対に承知しない。

 過失がないなら最後まで正当性を主張すればよい。我々原告側は最後までつき合う心構えはできています。


 裁判所もおかしい。原告側訴状にも明記してあるのに、私から筑波学園病院での再々手術の話を切り出すと、

 「その話は初めて聞きました」と裁判官が言う・・・この2年半の公判は一体何だったのか??

 こんな状態で出された和解勧告には、私はまったく重みを感じることはできません。



 和解勧告が出されて2ヶ月経過していますが、私が当初から望んでいる真相究明は藪の中に葬られ、通院日数

 にいくらを乗ずるだの、何とか指数で算出すると遺失利益がいくらだの、母親の付き添い看護の交通費がどれ

 くらい認められるかだの、原告を除く法廷の全員が口を揃えてソロバン勘定ばかりをしている現状です。

 私はそんな事を知りたくて提訴したのではない!


 確かに民事の訴訟は、金銭でしか解決しないのは事実ではありますが、何が原因で事故が起こり、その事故の

 どこに過失があり、どのような判断で白黒の決着がつくのかも解らないまま、ただ数字のやり取りの中で解決

 させることが私の望んでいた本意ではないわけです。こうなるのが嫌で刑事告訴もしたのですから。

 業務上過失致傷の時効は5年なので、刑事告訴状が受理されている限り地検は1年以内に捜査を始めます。

 民事がいつまでも真相の究明に消極的でいるなら、我々は検察の捜査に全面的に協力していくまでです。


 どうして初期の粘膜内ガンの患者が術中に心停止するほどの状況に陥ったのか、他院で再度腸切除をしなけれ

 ばならなかったのか、現在も日に20回以上排便せざるをえない障害が残っているのか、まだ何も解らない。

 それに加えて、どうして責任ある立場の副院長(現院長)が、執刀医になりすまして私の前に現れねばならな

 かったのか?何を守ろうとしたのか?何を隠そうとしたのか?正しい事だと思っているのか?それを知りたい。



 我々原告は、事故の真相がうやむやのまま金銭で和解するくらいなら、徹底的に真相の究明をした上で判決で

 敗訴した方がよほどスッキリすると判断しましたので、この和解案は承諾しない方針で進めていく予定です。

 面識のない執刀医にも会ってみたいし、過失がないと執刀医が主張する手術の正当性も聞いてみたい。

 今後どのような対策が講じられれば、鏡視下による大腸の手術を患者が安全に受けられるのかも見極めたい。

 単に書面だけの問答で、議論もないまま片づく問題だと思われているなら大間違いなのです。



 とにかく現状のまま終わらせてしまうと、私や被害者である父親の意識の中に生涯消えない疑問だけが残る

 と思いますので、我々が納得する結論が見つかるまで法廷闘争は続けていくつもりです。

 被告側代理人は、被告を出廷させないで決着させればお手柄だったのでしょうが、当分の間はまだ骨を折って頂

 くことになりますのでそのお積りでいてください。始まってないのだから終わるはずはないのです。


 2ヶ月沈黙を守りましたが、もちろんこれからの裁判の経緯もすべてオープンにして参ります。

 今後も長くなると思いますが、訪問してくださる皆様もお付き合いよろしくお願い申し上げます。

 原告代表 冨田 将史