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「術後良好」実は腹膜炎転院時双方見落とす
「90%大丈夫」説明あったのに…
「治っていたはずの早期がんなのに――」。2002年暮れ、早期の胃がん手術を受けた土浦市内の男性会社員(当時47歳)が担当の医師たちのミスで腹膜炎にかかり、死亡していたことが2日、県警の調べで分かった。医師はいずれも刑事責任を問われたが、残された妻の悲しさと悔しさはやはりまだ晴れてはいない。
県警によると、かつて筑波メディカルセンター病院(つくば市)に勤め、手術を執刀した男性外科医(39)と、転院先のつくばセントラル病院(牛久市)の女性外科部長(42)の2人が業務上過失致死容疑、またセンター病院に勤めていた男性麻酔科医(35)が業務上過失傷害容疑で書類送検された。
3人のうち、外科医は手術後、患者の血液検査で血清中のたん白が異常値を示すなど、縫合不全による炎症の疑いを認識しなければならなかったのに、適切な処置を取らなかったうえ、外科部長に「術後は良好」などと伝え、腹膜炎で死亡させた疑い。
外科部長は患者の脈拍数などに異常があったのにもかかわらず、引き継ぎをうのみにして必要な検査を怠り、腹膜炎を悪化させ、死亡させた疑い。
容疑について、男性外科医は「検査結果に異常はあったが、忙しさもあり、引き継ぎの際に失念した」、外科部長は「良好という言葉を信じきっていた」とどちらも過失を認めているが、死亡との因果関係については否認し、麻酔科医は認めているという。
会社員の妻によると、02年12月26日の手術前、筑波メディカルセンター病院で外科医に「早期の胃がんなので、90%大丈夫です」と説明された。それが手術後、下半身にまひ症状が。
年が明けて1月6日、転院先のつくばセントラル病院で亡くなった。手術からまだ11日しかたっていなかった。司法解剖の結果、死因は腹膜炎と分かった。
「なぜ夫は腹膜炎なんかに」。妻は強い疑問を持つようになった。本を読んだりして必死に勉強し、医療ミスとの確信を深めていった。妻は「仕事も充実していたし、天国の夫もまさか死ぬとは思っていなかったはず。早く真相を知りたい」と遺影に向かって話していた。
筑波メディカルセンター病院はホームページで「亡くなられた患者さまとご家族の皆さまには哀悼の気持ちをささげます。関係者の皆さんにもご迷惑をかけ、申し訳なく思っています」との院長のコメントを発表した。
つくばセントラル病院は取材に「担当者が不在で、コメントできない」と答えた。
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