子供・成人共通編
Q1 虚血発作はないのですが、頭痛が続きます.どうすればいいでしょうか?
A1 虚血発作がある患者さんで、頭痛をよく経験します.血管吻合術が、まず奨められると思います.しかし、吻合術を受けた患者さんでも、慢性期においても頭痛で悩まされる患者さんもいます.鎮痛薬で対症療法が行われることが多いです.場合によっては、精神安定剤やカルシウム拮抗剤が効果がある場合もあります.精神的なストレスが原因で、頭痛がある場合も良くあります.
Q2 血管吻合術を受けたのですが、時々、虚血発作が出現します.どうしたらいいのでしょうか?
A2 手術は、一側ずつ、両側に対して行われることが多いです.直接吻合術のほうが、間接吻合術よりも早期に効果があると考えられていますが、患者さんによって、比較的早期に虚血発作が消える場合と、ゆっくり発作の頻度と程度が改善し、場合によっては一年近くかかることもあります.もちろん、吻合術が効果的でなかった場合もあるわけですから、虚血発作が続く場合は、担当の医師と相談してください.
Q3 MRIは、どのぐらいの頻度でとればいいのでしょうか?脳波はどうでしょうか?
A3 MRIは、症状が安定しているのでしたら、1−2年間で一回でよいでしょう.脳波検査でrebuild-up現象という所見がもやもや病の特徴とされますが、今ではMR検査・脳血管撮影により診断されるため、けいれん発作がある場合を除いて、脳波検査の診断的な意味はほとんどありません.したがって、脳波検査は、けいれんがないのでしたら、あまり検査をする必要はないと思います.
Q4 直接吻合と間接吻合とどちらがいいのですか?最もよい手術方法は何ですか?
A4 手術治療のページを参考にしてください.最もよい手術方法に関して、脳神経外科医の中でも意見は一致していません.私たちは、 直接吻合可能な症例は、大人であれ子供であれ、直接吻合の方が有効と考えています.しかし、間接吻合でも良いとするグループもあるのも事実です.実際に治療に当たられる担当医と よく相談してください.
Q5 抗ケイレン薬(けいれん止め)や抗血小板薬(アスピリン、バファリン、パナルジン)は、ずっと飲む必要があるのでしょうか?
A5 けいれん(てんかん)発作がある場合は、抗ケイレン薬(けいれん止め)は、必要でしょう.吻合手術後、しばらく 抗ケイレン薬を飲んでもらうことはありますが、ずっと飲み続ける必要はないでしょう.だらだら投与が続けられる場合もありますが、術後のけいれん止めとしては、飲み続ける必要はありません.一般的に、けいれん発作が3年間なく、脳波検査で、発作脳波が認められない場合に、慎重に抗けいれん薬を減らすことが多いです.抗血小板薬であるアスピリン、パナルジンや抗凝固療薬のワーファリンのもやもや病の患者さんへの有効性に関してのコンセンサスはありません.抗血栓薬が有効として投薬を行う病院と私たちのように積極的には投与しない病院があるようです.いずれにせよ、 その必要性、有効性に関して、担当医とよく相談してください.
Q6 病気のことを相談できる場がありますか?
A6 病院の担当の脳神経外科医に相談する以外に、自治体によって保健所などが中心となり「難病患者療養相談会」のような催しを行っています.また「もやもや病の患者と 家族の会」(略称もやの会)でもいろいろな情報を得ることが出来るでしょう.私とのメールでの御相談で良ければお受けします. こちらへ.
Q7 カテーテルによる脳血管撮影は、危険性があると聞きましたが、この検査を受ける必要がありますか?
A7 確かに、危険性がゼロではありません.検査で得られる情報のメリットと危険性のバランスで、手術前には子供の患者さんでも脳血管撮影をすることが多いです. 決して、合併症率は高くないのですが、各施設での差もあると思いますので、検査前によく担当の医師から説明を受けてください.血管撮影の目的は、血管吻合をするにあたり、 血管の走行、その太さ、脳での血流の悪い部位、自然と形成された血管吻合があるか、ないか、などを知りたいからです.また、合併する血管奇形や大人の場合、 動脈瘤がないかも見ます.場合によっては、腎動脈のチェックもします.