子供・成人共通編



Q8 もやもや病は難病のひとつですが、そんなに難しく、困難な病気なのですか?

A8 確かに、原因が解明されておらず、かつ頻度が高くないため難病に指定されています.これは、医療費を国が援助して、患者さんの情報を集めて原因を探ろうという意図があります.動脈硬化に伴う脳梗塞や脳動脈瘤によるくも膜下出血などの脳卒中もきちんと原因が解明されたわけではありませんが、かなりメカニズムが分かってきていることと 患者さんの数が違うわけです.もやもや病の患者さんの数は確かに少なく、より原因は分かっていないのですが、たくさん患者さんが、元気にこの病気と付き合っているのも事実です. 決して「難病」=「原因不明」=>「元気には過ごせない」ではありません.

Q9 もやもや病は遺伝するのですか?

A9 もやもや病の原因は分かっていません.ですから遺伝するかどうか分かっていません.ただ、親子、兄弟でのもやもや病の発症が10%ぐらいにあることや 日本人に圧倒的に多いため遺伝的な要素があると考えられています.その発症には、遺伝的な要素と環境的な要素(感染症、他)が関係しているのではないかと 推測されています.

もやもや病と原因遺伝子

Q10 もやもや病は大学病院でないと治療はできないのでしょうか?

A10 必ずしも、大学病院が、この病気の治療に習熟しているとは限りません.この病気は、一生付き合っていく病気であるという認識からすると、 数ヶ月や半年で担当の医師が変わる病院は避けて方が良いでしょう.これから妊娠・出産などを控えた若い女性の患者さんは、産科のある総合病院が良いかもしれません.

Q11 病院で、もやもや病についていろいろ説明を受けましたが、あまりよく分かりませんでした.どうしたらいいでしょうか?

A11 病気について、また、あなたの病状、これからの治療について納得がいくまで説明を聞きましょう.これが出来ない医師には、治療を任せないほうがいいと思います.インフォームド・コンセントの項を参考にしてください.


Q12 吻合手術のあと、何年もたっていますが薬をずっと飲んでいます.必要なのでしょうか?

A12 まず、何の薬で、何の目的で飲んでいるか、主治医に確認しましょう.もやもや病そのものに有効な薬はありません.対症療法として投与されているわけですから、プラス面とマイナス面を良く考える必要があります.Q5も参考にしてください.

Q13 引越しで病院が変わり担当の医師も変わりました.以前からの薬をそのまま飲んでいていいのでしょうか?

A13 今の担当の医師があなたの病気に責任があるわけですから、疑問があるのでしたら、その旨を遠慮せず聞いてみましょう.何の目的・効果で今の薬が投与されているのか、いつまで必要なのか、どんな副作用があるのかなどについて.遠慮せずに.これは医師の当然の仕事です.

Q14 もやもや病は治りますか? 治癒しますか?

A14 もやもや病の原因は不明です.脳血管は進行性に閉塞していくため治癒はありません.ベストでも、血管構築に変化がないことです.治癒を目的とした具体的な治療法はなく、対症療法があるだけです.血管吻合も治癒を目的とするのではなく、予後の改善を目的とします.
つまり、この病気とうまく一生付き合う覚悟が必要ですし、脳神経外科とも一生うまく付き合うことが必要です.一過性脳虚血発作で発症した患者さんが発作がなくなると、もやもや病が治癒したと勘違いをする場合がありますが、それは間違いです.

Q15 もやもや病は、感染症ですか?周辺の人にも感染する可能性があるのですか?


A15 以前、もやもや病が先行する(過去の)感染症の結果、起こると考えられた時期があり、いろいろ研究がなされました.しかし、それは証明されず、正確には原因不明ですが、現在では先行する感染症が原因ではないと考えられています.つまり、ある種の細菌やウイルスが原因でもなければ、もやもや病患者さんにずっと感染しているのでも決してありません.そのため、周辺の人に感染する可能性は全くありません.もやもや病に感染性があるといった誤解や偏見は禁物です.