MRIとMRA検査の違いについて
脳神経外科であつかう脳の病気の診断で、MRI, MRAは非常に大事な検査です.身体の中にペースメーカーや磁性体金属がない限り、また閉所恐怖症でない限り可能な検査で、まったく侵襲性がないために、特に子供の診断では有用です.
もやもや病の診断でも、まず行われるべき検査で、カテーテル検査が必要であっても、このMRI, MRA検査が先に行われます.さて、MRIとMRAは、何が異なるのでしょうか?MRIは、文字通りMRを使った断層写真です.つまり、頭部、脳を、ナイフで薄く切った断面の像を見せる検査です.MRAは、MRを使った血管撮影(angiography)です.血管の走行・太さなどが描出されます.と書くと、随分異なる検査のように思えますが、同じ機械を使い、異なったソフトウェアーを使うだけで、画像を作るという意味では、同じ検査といっても過言ではありません.このMRI, MRAは、まったく異なる検査ではなく、一連の検査と考えたらいいでしょう.脳血管障害を疑ったのであれば、同時に(同じ日に)検査がされます.(まったく脳血管病変を疑わない場合には、MRIだけ撮影することもあります).
もやもや病では、必ずMRAでは異常所見があります.つまり内頚動脈の末端で、狭窄や閉塞の所見があります.では、MRIはどうかというと、脳梗塞がなければ、一見、正常に見える場合が多いのですが、専門家が見ると、異常所見が認められることも多くあります.つまり、MRIでも、内頚動脈や中大脳動脈の狭窄や閉塞の所見が認められたり、もやもや血管が脳の深部に認められます.もやもや病では、造影MR検査は一般的ではありませんが、特徴的な造影所見があります.
あまり医学的な話ではないですが、MRI, MRAを同じ日に検査をせずに、わざと別の日に行う病院があります.これは、日を分けて、2回分のMRの検査料を取るためで、良心的な病院ではないことが分かります.一日で検査が可能なのことと、患者さんにとっても、二日間に渡って病院に来るという不利益があります.
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