ウィリス動脈輪閉塞症 重症度基準 (1998年)について



厚生労働省特定疾患 ウィリス動脈輪閉塞症の研究班により重症度の判定基準が決められています.以下が、その内容です.


ウィリス動脈輪閉塞症重症度基準判定のための指針 (1998年)


1.ウィリス動脈輪閉塞症では、発症年齢、症状ともに多彩であるが、成人では病型によらず主にADL (activity of daily living)によりその重症度を判定する.

2.現在TIA (transient ischemic attack: 一過性脳虚血発作)を認めるもの、抗痙攣薬服用中の者はGrade 2とする.またTIA型に関しては、一定期間をおいて再評価することが望ましい.

3.小児においては、ADLのほか知能障害の程度も併せて評価し、重症度を判定する.知能障害の程度は、現在通学中の学級により判断する.場合により、知能テストの結果を参考とする(重症度基準の注を参照)

4.本疾患における外科的治療は発作予防に重点が置かれているため、重症度が低くても手術適応になりうる.また、療養給付に関し本基準が用いられる場合、手術を行った例に関しては、重症度に関係なく手術費、術後フォローアップ期に要する費用に対し援助すべきである.


ウィリス動脈輪閉塞症重症度基準

Grade 1
Grade 1
Grade 2

Grade 3
Grade 4
Grade 5
ADL

後遺症なく健康
軽度の障害があっても仕事可能 (TIAを認めるもの、抗痙攣薬服用中の者もこれに含める)
自力で日常生活可能 (歩行可)
一部要介助
全面介助
知能障害(小児)注)

知能障害なし
普通学級へ通学(軽度知能障害)

特殊学級へ通学(中等度知能障害)
養護学級へ通学(重症知能障害)
通学不能(最重症知能障害)


注)小児においては、ADLのほか知能障害の程度も併せて評価し、重症度を判定する.知能障害の程度は、現在就学中の学級により判断する.場合により、知能テスト(Wechsler知能テスト、津守稲毛式発達テスト、ビネー式知能テストなど)の結果を参考とする.