個人医療情報:退院抄録(サマリー)の手渡し




あなたは(または、あなたのお子さんの)、MRIの結果を詳しく知っていますか? あなたは、脳血管撮影の結果を覚えていますか? あなたの頚動脈の狭窄は右と左どちらが高度か知っていますか?脳血流検査の結果はどうでしたか?あなたは、どんな種類の吻合術をいつ受けたか覚えていますか? あなたは、結婚や引越しで、住所を変えたとき、今までの医療情報を、新しい担当医に知ってもらえますか?医師の紹介状に大事な医療情報が全部含まれていると思いますか?


私は、1997年の夏ごろから、もやもや病の患者さんだけではなく、私が主治医になったすべての患者さんの退院抄録(サマリー)を必ず自分で書いて、そのコピーを退院時に患者さんに説明しながら手渡してきました.医学用語が随所にあり、一般の患者さんには、分かりにくいのですが、上記の情報は必ず記載されています.このサマリーを無理やり手渡してきました.

その目的は:


1.診断名、諸検査結果、処方内容、治療経過、今後の方針などを、文章で手渡すこと.

2.患者さんが、急変したり、引越ししたり、(私とうまが合わなかったり)、いろいろな理由で他の病院で治療を受けるときに役立てること.

3.セコンド・オピニオンを求めると時の資料にしてもらうため.


の3点です.必要であれば、積極的に他院での、意見を聞くことも奨めています.4年間、このようにしてきましたが、中にはお守りのようにサマリーを常に携行してくれている患者さんもいます.


患者さんの医療情報(検査結果など)は、基本的に患者さんのものと考えています.しかしこれらの情報は、病院の倉庫に眠ってしまい、数年後には殆どが廃棄されてしまいます(本当です).大事な個人の医療情報をそれぞれの個人に渡すのは、むしろ当然と考えています.



参考資料: 大阪府医師会ニュース 第2112号 平成11年3月3日号 「勤務医の窓」 884から


カルテとレントゲン写真の保管について