もやもや病についての説明
キーワード: 難病、原因不明、進行性の病気、稀な病気
もやもや病の説明をするとき上記のキーワードが、必ず説明の中に入ってきます.患者さんに理解してもらうよう注意して説明をするわけですが、医師の考えと異なり、これらの言葉は患者さんに大きなインパクトがあるようです.
もやもや病の原因は確かに不明です.先天的病気ではなさそうですが、先天的な要素と後天的な要素により発病するように考えられてきています.ここで考えていただきたいのは、もやもや病以外にも原因が不明の病気はたくさんあります.例えば、良性・悪性の脳腫瘍がなぜ出来るのか?脳血管の奇形がなぜ出来るのか?脳動脈瘤がなぜ出来るのか?など、たくさんの脳神経の病気の原因は不明です.
もやもや病は原因が解明されておらず、かつ頻度が高くないため「難病」に指定されています.これは、医療費を国が援助して、患者さんの情報を集めて原因を探ろうという 意図があります.動脈硬化に伴う脳梗塞や脳動脈瘤によるくも膜下出血などの脳卒中もきちんと原因が解明されたわけではありませんが、少しずつメカニズムが分かってきていることと患者さんの数が違うわけです.もやもや病の患者さんの数は確かに少なく、より原因は分かっていないのですが、たくさん患者さんが、元気にこの病気と付き合っているのも事実です. 決して「難病」=「原因不明」=>「元気には過ごせない」ではありません.
もやもや病が「進行性」と言うのは、脳血管撮影を経時的に追っていると、病期が1期から6期の方向へ進むことを言います.ただ、必ず進行するかと言うとそうではなく、比較的短期に進行する場合もあれば、長期間、病期が進行しない場合もあります.子供のころ虚血症状があり20−30年以上も全く無症状の患者さんもいます.また、必ずしも5期が3期より臨床的に病状が進行しているとも言えません.つまり、病期と臨床症状がパラレルではないと言うことです.誤解してはいけないのが、悪性腫瘍と同じように「進行性」=「必ず悪化する」と考えてはいけないことです.