女性もやもや病患者さんの妊娠や出産について



もやもや病は男性よりも女性に多く、また若年者で 発症することが多いため、虚血発症の女児が、成長し結婚・妊娠や出産といった問題に遭遇することがあります.しかし、残念ながら、これらに関してのガイドライン は今だ存在せず、相談を受ける医師側も困惑します.

実際には、多くのもやもや病の女性が、問題なく出産していますが、いくつかの問題があります.


もやもや病と妊娠の問題を考えるときには、その臨床像の違いから、まず
妊娠以前にもやもや病と診断され ている場合と、妊娠中にもやもや病が発病する場合をわけて考える必要があります.


妊娠前に診断されている場合

避妊法:経口避妊薬は脳梗塞のリスクファクターとされており、その使用はできれば避けた方が良いように思い ます.

分娩方法:帝王切開による分娩と自然分娩でどちらが安全かという問題があります.過去の報告からすると自然 分娩の方が危険であるという証拠はありません.しかし、医療訴訟が多くなってきている今の世の中、何か問題が起こったときの対応を考え、帝王切 開を選択される場合が多いように思います.

不妊治療:その過程でホルモン剤の投与が行われます.もやもや病との関連では、不妊治療が過去に問題を起し たという報告はありませんが、避妊法と同じ理由でややリスクがあるように思います.

妊娠中の管理:妊娠中毒症を避け、過激な運動を避け、体重管理も重要と考えられます.


娠中に初めて診断される場合

多くの症例が脳出血で発症するため、生命にかかわる症例も含め、重症例も多く含まれます.母体の安全を優先し、脳出血の治療を行い、帝王切開可能な月齢であれば、 帝王切開で出産をすることが多いようです.一般論で、妊娠中の脳卒中は、非妊娠中の脳卒中と同様に治療するのが原則です.妊娠初期を除けば、治療上の投薬、 レントゲン検査、手術などの胎児への影響は、あまりないとされています.



女性もやもや病患者さんの妊娠・出産時の脳出血について


もやもや病と妊娠 ある患者さんのお話