心臓病 (冠動脈疾患)と「もやもや病」



もやもや病での脳血管の病理学的な変化は、動脈硬化を伴わない動脈内膜の肥厚と内弾性板の延長・断裂です.この変化は頭蓋内の内頚動脈末端近傍の動脈におこります. この部位以外にも、そのような病理学的変化がくることが知られています.その部位は、腎動脈、脾動脈、冠動脈、浅側頭動脈などが挙げられます.この閉塞・狭窄の変化は、 必ず認められるというのではなく、一部の症例でのみ認められるということです.

腎動脈に狭窄がくれば、若年者であっても、腎性の高血圧になることが知られています.このような現象が、冠動脈におこれば、狭心症や心筋梗塞になる可能性があるわ けです

我々は、若年女性の狭心症の症例を報告し、過去に報告のあったもやもや病と冠動脈疾患の症例をまとめました.通常よりの若年の患者さんに、冠動脈に狭窄病変の ない狭心症がおこった症例や冠動脈に狭窄病変があり心筋梗塞をおこした症例の報告がありました.

もやもや病の患者さんが、冠動脈疾患を罹患する確率は、非常に低いと思われますが、この可能性を治療する医師も患者さんも知っておく必要があると考えます.


もやもや病と心臓外科手術

心房中隔欠損ともやもや病

参考文献


1. Komiyama M, Nishikawa M, Yasui T, Otsuka M, Haze K: Moyamoya disease and coronary artery disease. Case report. Neurol Med Chir (Tokyo) 41: 37-41, 2001[abstract]