全年齢対応の3.2F脳血管診断カテーテルシステムの開発
脳血管撮影は、もやもや病の診断に以前は必須でした.しかし、必ずしも、その手技自身が、100%安全とは言えず、少なからず合併症があります.今日MRI・MRAでももやもや病の診断ができるようになりました.特に、小児症例では、カテーテルによる脳血管撮影の侵襲が大きいため、積極的にMRI・MRAで診断をするようになって来ています.
一般的に、脳血管撮影は足の付け根から、カテーテルと呼ばれる細い管を、局所麻酔下で、大腿動脈に挿入して行われます.(子供は全身麻酔). その外径は、4または5F (フレンチ)(1.3-1.6 mm)で.内腔は、外径0.038 inchのガイドワイヤーというカテーテルの芯になるワイヤーが通過可能な大きさがあります.[3F = 1 mm]
しかし、実際にはシースという鞘を大腿動脈に導入し、このシースを通して、診断カテーテルを通します.つまり、血管にあく穴の大きさは、このシースの 外径によって決まります.私たちの病院では、外径3.2Fという非常に細いカテーテルを使用しているため、シースの外径は、4.7F(現在は4.0F)(1.6-1.3 mm)の細さで十分です.5Fのカテーテル用のシースの外径は、通常6.6-6.8F(2.2-2.3 mm)あるため、この外径の違い [1.3 mm 対 2.3 mm] から、大人であれ、子供であれ、この3.2Fのカテーテルシステムを使用した検査では、血管撮影後の安静時間は、3時間(現在は2時間)で、すぐに歩行が可能です. できるだけ低侵襲な検査を目指し、もやもや病の患者さんは、小さなお子さんから、大人まで、このカテーテルシステムを使用しています.
参考文献
1. Komiyama M, Yamanaka K, Nishikawa M, Izumi T: Prospective analys is of complications of catheter cerebral angiography in the digital subtraction angiography and magnetic resonance era. Neurol Med Chir (Tokyo) 38: 534-540, 1998 [abstract]
2. Komiyama M, Nakajima H, Nishikawa M, Yamanaka K, Iwai Y, Yasui T: A 3.2-F carebral diagnostic catheter for all ages: technical note. AJNR 22: 1602-1603, 2001 [abstract]