もやもや病の第1病期の患者さんの治療
もやもや病の病期は1期から6期に分類されています.これはSuzukiらにより分類されました.その一番早い時期は、1期とされ以下のように定義されています.
1期:Carotid fork狭小期
Carotid fork(頭蓋内の内頚動脈の末梢部)が狭小化しているだけで、他に何の変化もない時期.
これは、わずかな血管の狭窄があるのですが、順行性に血流が流れ、もやもや血管や外頚動脈からの側副血行路は、まったく発達していない(現時点で、発達する必要がないため)という状態です.
しかし、症状として、典型的なもやもや病の虚血発作がある場合があります.この様な場合の治療方針は、決まったものはないように思います.一般的には、虚血発症のもやもや病の場合、いろいろな血管吻合が適応とされていますが、第1病期(恐らく第2期も)の患者さんを同様に考えてよいものかは、分かっていません.
逆に、このような早期の病期の血管に、血管吻合をした場合、かえって分水嶺のような領域を作り、虚血発作を悪化させるかもしれません.
このような患者さんを多数、経験したわけではないのですが、しばらく保存的に加療し、病期の進行、病状の悪化、虚血発作の繰り返しがある場合、次のステップに進むのが良いのではないかと思います.
また、よく似た血管撮影所見を呈する中枢神経系の血管炎や全身疾患に伴う血管変化などとの鑑別も必要と考えます.