女性ともやもや病
日本における「もやもや病」の罹患率の男女比は,女性の方が1.7-1.8 倍多いとされています.また,若年発症の方が多いため,多くの若い女性のもやもや病患者さんがいます.つまり,子供の時に発症し ,その後、思春期を迎え,結婚・妊娠・出産といった問題に遭遇することとなります.しかし,残念ながら,この点に付いては,多くの脳神経外科医の関心の 対象にはなってきませんでした.また、産科医にとっても同様な状況でした.余談ですが,私の外来に通院されているもやもや病の患者さんで、不妊治療をされている方に,妊娠・不妊治療・出産の安全性について質問された時に,これら点に関しての資料が全くないことに気付き,少し時間をもらって調べたのが,そもそもこのホームページの始まりでした.
2000年度のもやもや病での特定疾患医療受給者証交付件数は8240人でした.すべてもやもや病確診症例ではないにしても、受給していない患者さんも多いことから、この数字を、もやもや病の患者さんの実数とすると、男女比1/1.8から、女性は約5300人くらいになります.もやもや病では、2つの発症のピーク年齢があり,若年の方が多人数であり,妊娠可能年齢の女性およびこれからその年齢になる女性の数を併せると、3500人はいるのではないかと思います.
疫学統計からの推定では,2000年度のもやもや病の患者数は,6300人ぐらいです.同様の計算をすると,約4000人が女性で,妊娠可能年齢の女性およびこれからその年齢になる女性の数を併せると、3000人はいるのではないかと思います.
いずれにせよ,かなりの人数の女性にとって妊娠・出産は大きな問題・悩みであると思います.
以下に,女性特有の問題として項目を設けました.
- 抗けいれん薬(けいれん止め)と妊娠
- 妊娠と抗けいれん薬(けいれん止め): 一般論
- 妊娠・避妊・不妊治療
- 女性もやもや病患者さんの妊娠・出産時の脳出血について
- 分娩と麻酔
- 過去のもやもや病と妊娠の報告のまとめ
- 出産と医療過誤
- 妊娠と抗血小板薬について
- 神経管閉鎖障害と葉酸と妊娠
- バルプロ酸と妊娠・催奇形性
- 妊娠時のレントゲン検査(神経放射線学的診断)のリスク
- 妊娠と脳血管障害へ(脳神経外科医からの意見-妊娠に合併する脳血管障害-. OB/GYN Current Concept and Practice 7: 24-27,2000)
- もやもや病と妊娠(もやもや病と妊娠. 臨床婦人科産科 52: 1543-1548, 1998)
- もやもや病と妊娠・出産およびその他の病気について (もやもや病の患者と家族の会の第20回総会での講演、2002.3.24, 大阪にて)
- 男の子誕生
- もやもや病と結婚
- またまた男の子誕生
- 女の子誕生