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re: 追記>編成法 投稿者:Largo Valle  投稿日:02月28日(月)11時25分37秒
サクソルンについて、音楽の友社「新音楽辞典」の用語を現代の現場での用語に直すと、

小ビューグル:Es フリューゲルホーン
ビューグル:B フリューゲルホーン
アルト:アルトホーン(もしくは単にアルト)
バリトン:バリトンホーン(もしくは単にバリトン)
ユーフォニウム:ユーフォニアム(ユーフォニウムではない)
中バス:Es バス
大バス:B バス

 調性は全てドイツ語読み。ユーフォニウムは文部省教育用語で、現場ではユーフォニアムと発音する(特に海外ではユーフォニウムでは通じない)。アルトは昔の吹奏楽ではホルンの代用として使われていたために、ホルンと同じ形状(ただし構えが左右逆)のものもあり、メロホーンと呼ばれる。もちろんピストンホルンとは別物です。

 以上、ご存知かと思いますが、参考まで。前回、前々回の投稿も含め、記憶だけで書いているので、間違いがあったらごめんなさい。&前回の投稿で改行を忘れていました。こちらもごめんなさいです。

re: 編成法 投稿者:Largo Valle  投稿日:02月28日(月)11時05分34秒
NAPPさん

>件の編成史ですが、あれは現在ほとんど入手不可能な文献資料から(略)

 こういう文献ってあまりないですよね。僕が持っている(実家に置いているので手元にはない)ものは音楽の友社の吹奏楽講座、佼成出版社のフェネルの文献、かなり古い「吹奏楽法」(著者失念)。それとフランスで書かれたもので吹奏楽法という本(普通の本屋さんの文庫本のコーナーにある)にはギャルドの古い編成やグランド・オーケストラについて触れられています。これくらいかな?

>ぜひ本業の音楽研究家の人達に気合を入れて調べて、発表してもらいたいものです。

 まったくです。

>「F メゾソプラノサックス」

 アドルフサックスがサックスを発明した当時は、Cメロディーサックス(テナーサックスの長2度上の楽器)とともにFのアルトサックスがあったと思います。それのことでしょう。多分、管長の違う楽器を多く使って豊潤なサウンドを作ろうとしたのではないでしょうか?
 現代の吹奏楽団でもサクソルン族のバスにB、C、Es、Fの各調の楽器を使って低音域の音色の幅を広げているバンドがあります。


>>え? ワグナーチューバはホルン族じゃ...。

> そう、ここらへんが最も私を悩ませていることなんです。


 うーん、この伊福部氏の著書そのものが混乱させているようですね。(笑)

 学問としてはともかく、現代の現場レベルでは低音の金管楽器の分類は以下の通りでしょう。

サクソルン族           チューバ族(?)   ホルン族
 Bb バリトン/ユーフォニアム            ワーグナーチューバ
 Eb バス            F/Ebチューバ  (調は忘れたけど
 Bb バス            C/Bbチューバ   管長は2種類ある)

 上記のうちバリトンBaritone HornはテナーTenor Hornとも言われる。バリトンとユーフォニアムとの違いは管の形状による音色の違いで、円筒形のバリトンは明るい芯のある音色であり、円錐形のユーフォニアムはやわらかい暖かな音色である。チューバはバスよりも円錐に近く、荒いバスよりもつやがある音色が特色ですが、バスのほとんどがピストンバルブ、チューバのほとんどがロータリーバルブを採用しているのが特徴です。
 ワーグナーチューバはホルンのマウスピースを使用し、ホルン奏者の持ち替えの範囲であるのでホルンの分類。オバール型のバスホルン(?)と考えていいとおもいます。しかし、昔はオバール型のバリトンもドイツ付近で存在したようですので、オバール型はホルンの仲間というわけではないようです。
 また、このほかにバリトンと同一音域のBbバストランペットも存在します。これはトロンボーンやバリトン/ユーフォニアム奏者が持ち替えます。管の形状はバリトンとほとんど変わらないので、バリトンの変形(トランペット型)と考えて差し支えないと思います。
 ワーグナーチューバ以外は作編曲者の指示に関わりなくプレイヤーや指揮者サイドで判断して楽器を選択しているのが実情です。その実例は以下です。

マーラー/交響曲第7番「夜の歌」
 Tenor Hornをバリトン
ムソルグスキー(ラベル編)/「展覧会の絵」より「ビードロ」
 Tenor Tubaをユーフォニアムかバリトン。ワーグナーチューバで演奏した例もある。
ホルスト/惑星
 Tenor Tubaをユーフォニアム
ベルリオーズ/幻想交響曲
 Tubaの1部をユーフォニアム。

 以上のうち、幻想交響曲は初演当時は2部のオフォクレイドで演奏していたもので、それを現在の楽譜では2部のTubaとなっているますが、最高音がdouble high-Bbであり楽器法上でのBbチューバの最高音のオクターブ上となること(つまり非常に高いということ)から2本のチューバにユーフォニアムをかぶせて演奏するのが通例となっています。ただし、各1本のBb(またはC)チューバとFチューバで演奏した例もあります。

どうもすみません 投稿者:Jun  投稿日:02月28日(月)09時28分22秒
昨晩はお騒がせしました。>NAPP様。
さて改めて。

1)3月20日の『多摩ブラスフェスタ』で、天野正道さんの新曲が演奏されるそうです。
旧約聖書の「出エジプト記」を題材にした10分程度の曲だとか。都立永山高校吹奏楽部の演奏です。
ついでながら、やはり氏のアレンジで胡弓!と吹奏楽による『川の流れのように』も取り上げられるそうです。面白そうですねー(^^)。

2)三善先生の『管弦楽のための協奏曲』、CD持ってます。もう絶版かな?
DENON COCO−78443
三善作品/松村禎三:『オーケストラのための前奏曲』/小山清茂:『管弦楽のための木挽歌』野田?行:『コラール前奏曲』/武満徹:『テクスチュアズ』
岩木宏之指揮NHK交響楽団

もし必要でしたら、メールください。
伊藤 順(盛岡ウインドネットワーク)

http://www.freepage.total.co.jp/junmwn/index.html


初出現! 投稿者:あべちょ  投稿日:02月28日(月)00時58分45秒
どうもはじめまして。
NAPP氏の後輩のあべちょというものです。
よくこの掲示板は見には来ていました。

>三善晃「管弦楽のための協奏曲」
この曲むかしCD買おうと思ったんですけど今になったら売ってない!
テープにとってあったのは誤って消してしまった!
僕もCD捜してるんです。学校にはレコードしかないし・・・

ところでNAPP氏ぃぃ!!
最近になって気付いたんですが、三善せんせの「管弦楽のための協奏曲」この第一楽章がシェーンベルクの「5つの管弦楽曲op16」の第一楽章とスゴイ似てるんですけど・・・
ホントに似てるんでニヤニヤしながらCD聴いてたんですが、周囲の人からみたらさぞかし不気味だったであろう。(学校で・・)
NAPP氏・・もしご存知でしたらごめんなさい。

re:雑談 投稿者:TAI  投稿日:02月27日(日)22時17分06秒
NAPPさん、こちらでは初めまして。

>三善晃「管弦楽のための協奏曲」

昔、松村禎三「前奏曲」・矢代秋雄「ピアノ協奏曲」「チェロ協奏曲」とカップリングになったのがありましたが、現在は生産中止になったようですよ。

雑談 投稿者:NAPP  投稿日:02月27日(日)17時16分18秒
春休みのBGMに、とちょっと多めにCDを買ってきました。
その中から吹奏楽に関係しそうなものを数枚紹介しますね。
 まずはジョン・アダムスの「ライト・オーヴァー・ウォーター」の入ったCD。これは「200CD」に紹介されてましたから、べつにいいですよね。まぁ、これは吹奏楽というより金管合奏なんですけど。
 次にヴァレーズの「砂漠」、「エクァトリアル」、「ハイパープリズム」の入ったブーレーズ指揮、アンテルコンタンポランのCD。この三作は全部吹奏楽と言える秀作。とくに2台のオンド・マルトノと合唱、オルガンと管楽合奏による「エクァトリアル」はヴァレーズの最高傑作とも言われる、ぜひ聴いておきたい一曲です。200CDにも紹介されていないので、後日CDレビューに詳しく書きますね(って、何枚分たまってるのだ!?)。
 最後にクセナキスの「オレスティア」のCD。オレスティアはアクラタよりもさらに吹奏楽に近い楽器編成による管楽合奏と、児童合唱、18声部の合唱のための曲。これまた200CDで紹介されていないので・・・・・(以下略)

 他にも色々と吹奏楽以外のCDも買ってきました。いま流れているBGMは石井眞木のオーケストラと日本太鼓のための「モノ・プリズム」。 う〜ん、メトセラをやる団体にはぜひ聴かせたい(笑)。
 ところで、三善晃「管弦楽のための協奏曲」の収録されたCDが売ってあるお店、どなたかご存知ないですか?

re:編成史 投稿者:NAPP  投稿日:02月27日(日)17時15分02秒
Largo Valleさん、はじめまして。
件の編成史ですが、あれは現在ほとんど入手不可能な文献資料から、私が独断と偏見で重要と考えたものを纏めただけなんです。 書いてあることはほんの概略。もっと細かいところまで分かっているんですが(例えば、ギャルドの編成については10年間隔くらいで細かく書けたりします)、本当に要点しか押えてありません。 私のような素人に毛の生えた程度の人間でも、ちょっと調べただけでこの位分かるのですから、ぜひ本業の音楽研究家の人達に気合を入れて調べて、発表してもらいたいものです。

 それはともかく、ご指摘いただいた点について・・・・・

> 原資料がカタカナでなくフランス語であれば「プチ・バス」。小バス
>ですね。

 私もそうだと思います。原資料での記述はカタカナでした。きっと原語だと「Petit basse」なのでしょうね。

>>エドウィン・フランコ・ゴールドマンなどが(略)
> たぶん、パーカッションが落ちていると思いますが、それにしても
>括弧書きで書かれた楽器が大編成派との折衷案みたいで面白いですね。

 Percについては、多分落ちてますね。調べなおしておきます(資料は学校の図書館にあるんです)。たしか人数のみが書かれていたような・・・・・
 それにしても、括弧書きの楽器の中の「F メゾソプラノサックス」っていうのがよく分かりません。なんでそんなのが入ってるの?

>>ギャルド(1947)は時として弦楽器群を加えて管弦楽団として活動
>>することもありました。
> たしか”Orchesta grande”かそういう名前だったと思いますが、
>「グランド・オーケストラ」として提唱されたんだったと記憶しています。

 その通りです。書き方としては「管弦楽団として再編された中の管楽セクションが吹奏楽団としても機能していた」という方が正確だったかもしれません。

> ベンチルホルンはピストン式ホルンと思います。この編成は軍楽隊
>としては標準的の範囲内だと思います。フルート無しのピッコロは常套
>です。
(中略)
>小ケースなんてのは普通の人にはわからないと思うので一般的な
>言葉に直したほうがいいと思います。小ケース→小太鼓、グロス
>ケース→大太鼓。フランス語です。

 なるほど。ありがとうございました。書いただけで力尽きてしまい、不明な楽器の現在での呼称までは詳しく調べなかったものでして。助かります。それにしても、お詳しいですね。

>え? ワグナーチューバはホルン族じゃ...。

 そう、ここらへんが最も私を悩ませていることなんです。ちょっと伊福部管絃楽法から注釈を引用してみますと・・・・・
 「現代一般に、所謂Tubaと呼ばれている金管楽器は、実際には一種のものではなく、数種のものが混用され、又其の名称も混乱を極めている。然し現在の処、之を整理する方法もないから、読者は、其の混乱した状態の儘、記憶してもらうより以外に方法はない。又、Wagnerが全然Tuba族で無い楽器をTubaと名づけ、又、真のTubaをもTubaと呼んだ爲に、混乱は更に大きなものとなつた。 (中略) 次に、現在Tubaと呼ばれている金管楽器の個々に就いて説明を試みるが混同しない様に注意されたい。 金管楽器の発達の項で述べた、古代ローマのTubaと呼ばれた楽器は、茲に述べるTubaとは全然関係の無い楽器である。 次に、先ずWagnerがTuben,Tubaと呼んだ楽器から説明を始める。」(旧字体は直してあります(笑))
 で、初っ端に書かれていたのが「Wagner-Tuba」で、これがさらに、1「Tenor-Tuben」、2「Bass-Tuben」、3「Kontrabass-Tuba」と細分化されてます。で、この後に「以上記した1,2,3の三者がWagnerに依つてTubaと呼ばれた処のものであるが、現在吾々が単にTubaと呼ぶ場合には、1,2とは別種の楽器を指すのである。」と書かれています。
 実は私はこの伊福部管絃楽法をあまり信用していない(というか、楽器の進歩がはるかに先を行っていると思う)のですが、現在これを越える本が出版されていないのが恐ろしいところです。ほとんど全ての日本の作曲家がこの本をもとにオーケストレーションを学びますので、より一層オーケストラ作家と吹奏楽の間にギャップが生まれることとなっているような気がします。

編成史 投稿者:Largo Valle  投稿日:02月25日(金)14時27分15秒
Largo Valleと申します。

「編成史」読みました。幾つか僕の思うところがあったのでお知らせしたいと思います。それにしてもすごい資料ですね、これは。敬服します。


>陸軍軍楽隊の編成中に「ピテットバース」という表記がありました。

 原資料がカタカナでなくフランス語であれば「プチ・バス」。小バスですね。


>エドウィン・フランコ・ゴールドマンなどが「楽器編成委員会」の会議を1931年にもち、
>楽器編成の統一の方向付け(とくにスクールバンドにおいて)を試みました。

 たぶん、パーカッションが落ちていると思いますが、それにしても括弧書きで書かれた楽器が大編成派との折衷案みたいで面白いですね。


>ギャルド(1947)は時として弦楽器群を加えて管弦楽団として活動することもあ
>りました。

 たしか”Orchesta grande”かそういう名前だったと思いますが、「グランド・オーケストラ」として提唱されたんだったと記憶しています。


>「薩摩藩軍楽伝習隊」

 ベンチルホルンはピストン式ホルンと思います。この編成は軍楽隊としては標準的の範囲内だと思います。フルート無しのピッコロは常套です。


>山口常光隊長時の陸軍戸山学校軍楽隊
>小ケース 5 、グロスケース

 小ケースなんてのは普通の人にはわからないと思うので一般的な言葉に直したほうがいいと思います。小ケース→小太鼓、グロスケース→大太鼓。フランス語です。陸軍は初期の教官をフランスから呼んでいるのでフランス語の呼称が残っていたようです。人数については、おっしゃる通りたまたま敗戦当時に学校に全国の軍楽隊から研修にきていた人数ということでしょう。


>*伊福部はこの他にもワグナーテューバなど、「テューバ属」というものを別に分類し
>ている。

 え? ワグナーチューバはホルン族じゃ...。
 しかし、サクソルン族あたりはよくわかんないですね。ラベルが展覧会の絵で指定しているテナーチューバっていうのもいろんな説があるし。そもそもサクソルン族やらサリュソフォン族やらサクソフォン族なんて名前がややこしいっ!(笑)

ポール・メイエ 投稿者:NAPP  投稿日:02月24日(木)02時26分31秒
現代ソロCDの続きでふ。

以前書いた、ポール・メイエの吹いているCDの詳細です。

「クラリネットの至芸 (20th Century Music for Unaccompanied Clarinet)」
 ポール・メイエ  DENON  coco-78917

 このポール・メイエの吹くアルバムには、ストラヴィンスキー、ベリオ、シュトックハウゼン、ジョリヴェ、ブーレーズによる有名どころの曲が収録されています。
 このアルバムは、以前JUNさんが書かれていたBISから出ているドゥラングル演奏の「孤独のサクソフォーン」も持っていると面白さが増すでしょう。 ベリオ「セクエンツァ IXa」はクラリネットのために書かれたもので、「IXb」はそれをSaxに編曲したものです。実は楽譜を見ると細部が微妙に異なっており、なかなか興味深いです。
 また、シュトックハウゼン「友情に」がなんといっても特筆すべきでしょう。この曲はSax版、Vn版、BassCl版、など数多くの版が出ていまが、その大元であるのはクラリネット版です。ClとSax、二つの版をぜひ聴き比べてみてください。
 このシュトックハウゼンの「友情に」ですが、この曲はぜひ聴いておきたい曲です。「しゅとっくはうぜんの曲」というと、なにか奇妙な先入観が付きまといますが、この曲を聴くと彼がとても優秀な作曲家であることを再認識できるでしょう。楽譜を見るとあちこちに細かい言葉が挿入されているのはご愛嬌ですが、おそろしく構造的、かつ極めて緊張感のあるこの曲はじつに素晴らしいものです(私的には20世紀後半の独奏クラリネット曲のベスト3に入る曲)。 
 他のストラヴィンスキーのラグタイムを取り入れた「小品」やベリオの「リート」、チャンスオペレーションによるブーレーズ「ドメーヌ」なども、メイエの卓越した演奏で楽しむことができるでしょう。

レスなど 投稿者:NAPP  投稿日:02月23日(水)02時40分15秒
すみません、遅くなっちゃって。ちょっと呆けてました(?)

>阿部さん
 ということは、ノンサッチ盤ですね。なるほど。
 私は演奏内容よりも、曲のカップリングでCDを選んでしまうタイプなんです。ですから、CHANDOS盤もそういった観点から買いました(全部吹奏楽のミニマル、っていうところに惹かれました)。 ん〜、CHANDOS盤は演奏はイマイチかなぁ。ちょっと「覇気がない」っていうか。
 ところで、アダムズ「ライト・オーヴァー・ウォーター」のCDって、どこに行っても無いんですけど・・・・・ (池袋・新宿にて。渋谷はまだ)

 ドナウエッシンゲン音楽祭の1926年の再現CDって、面白そうですね。いしづかさんも書いておられますが、12枚組のCD、決して高い買い物ではないかもしれませんね。収録曲がおいしすぎます・・・・・

 ちょっと訂正。「In Memoriam Dylan Thomas for Tenor」と「 弦楽四重奏とトロンボーン4本の曲」っていうのはベツモンでしたね。ゴメンナサイ。
 あと、アンサンブル・モデルンの来日は昨年ではなく、おととしでした。

>いしづかさん
 いつもながら貴重な情報、ありがとうございます!
 どんなに感謝しても、しきれないというか、とにかく滅茶苦茶ためになっています。 ぜひ、続きもお願い致します。
 この掲示板をご覧のみなさんも、ぜひこれらのCDを聴いてみてくださいネ!

>畠中さん
 その編成史ですが、いきなりですが補筆を行いました。フランスの吹奏楽史とアメリカの楽器編成委員会の方針とを追加しております。よろしかったらご一読くださいませ。
 配置については、EWEとその他数団体のものを追加しておきました(見にくいです。すみません)。残念ながらスーザ吹奏楽団の並びは分かりませんでした。
 「空間的」というのは、実は私のつたない作曲様式において大変大きな意味をもっておりまして、ここ最近の曲ではかなり意識して書いております。それらの経験を踏まえまして、ぜひ吹奏楽でも試みてみたいのは「鏡像配置」でしょうか。全く左右対象に、同じ楽器を配置する、いわば「ニ群の吹奏楽」というやつです。 また、「空間」という概念を「ステージ上」という呪縛から離れて考えてみるのも面白いでしょうし(私は2台のピアノを左右のバンダにした協奏曲、というのを一回書いてみたいと思ってます)、逆に一回PAを通すことによって空間性を消失させたものを共時的に混在させることも面白いでしょう。いずれもかなり使い古された手ではありますが。 とくに札幌のkitaraホールのような特徴的な構造のホールならば、さらに色々なことが考えられるでしょう。
 これらのことを実行できる配置の欠点は、「その曲しか演奏できない」ということなんですけどね。でも、曲によって位置を入れ替わる労を惜しむようなことは、時間的な制限が無い限りないのではないのでしょうか。う〜ん。

 なお、今年私は、ある方に触発されて一曲吹奏楽曲を書くつもりでいます。先方の許可があれば詳しくお話できますが、まだその時期ではないので。 職業音楽家ではない人達でも容易に演奏できる範囲で、ちょっと珍しいソノリテを持った曲にするつもりです。 蛇足ですが、大学院入試のための作曲、というのが表向きです (^^ゞ

勉強になりました 投稿者:畠中 秀幸  投稿日:02月22日(火)17時04分57秒
ご無沙汰いたしております。
ウィンド・シンフォニカofサッポロの畠中です。
いつも楽しく拝見させて頂いております。特に今回記載された編成史ですが、吹奏楽の出自を知る上で、大変勉強になりました。

現在私どものWEBにおいて吹奏楽(特にウィンドオーケストラとしての)の配置について皆様の知見をお伺いしながら、研究を進めたいと考えております。
私事で恐縮ですが、前にも書きましたが私が建築を生業としております関係上、NAPPさんの言われる「空間的な配置」という考え方に非常に興味を持っております。
特にそのあたりについて、皆さんのご意見を伺うことができれば幸いです。
よろしくお願いいたします。

PS NAPP様
  EWEの初期の配置について情報を頂けること、大変楽しみにしております。
  また恐縮ですが、スーザ吹奏楽団の配置もご存知でしたらお知らせください。
  (次回の演奏会でマーチを取り上げる予定ですので・・・)
  それから、貴殿がどのような音楽を創造されているかに興味を持っております。
  われわれ自体も新しい響きを追求していこうと考えておりますので、何かの形で
  お聞かせ頂ければうれしいのですが・・・
  ご連絡お待ちしております。

http://sapporo.cool.ne.jp/wss


『ドナウエッシンゲン音楽祭の75年』は、 投稿者:いしづか  投稿日:02月21日(月)22時56分35秒
12枚組で190ドルですか、思わず買ってしまいたくなる内容ですね。ブーレーズの撤回された作品:『ポリフォニーX』が入っているのも目を惹きますし、ブールが振ったベリオの『シンフォニア』、ロスバウトが振ったクセナキスの『メタスタシス』も聴いてみたいですねえ。ノーノなら、チューバソロとライブエレクトロニクスの為の『前- 後奏曲』が入っているところが良いなあ。

ちなみに、ここに収録されているグロボカールの作品は、これとは別に1枚モノのCDとしてリリースされています。col Legno は、日本での輸入元がIMS に移って、その販売価格もかなり下がりましたが、まだ1枚3000円以上の値段をつけて売っている店もありますからね。買うなら何軒かCD屋をハシゴして、価格調査をしてからにした方が良いでしょう。

ソロ系現代音楽CDのおすすめ:1 投稿者:いしづか  投稿日:02月21日(月)22時06分41秒
nappさんにmailでお知らせした通り、私の持っているソロ系現代音楽からお薦めのCDをご紹介いたします。一応、かなり厳選して書いているつもりなんですが、かなりな分量になってしまいました。これで半分くらいなので、残りはそのうち書き込みます。


E.BLUM 福島和夫フルート・ピアノ作品集(Hat Hut)

『実験工房』にて武満徹、湯浅譲二らと共に活動した作曲家:福島和夫は、フルートにおける前衛的な演奏技巧と東洋的な感性が見事に融合した数々の作品を書いたことで知られている。これらはいずれも、フルート奏者にとっての欠くべからざるレパートリーとして、後世に残すべき素晴らしい曲の数々なのだが、そんな傑作の産みの親である福島氏は、現在では東洋音楽の研究に没頭するあまり、殆ど作曲を行っていないという。フルートのレパートリーの拡充という点から言うなら、非常に大きな損失であると言うほか無い。ここでは、スイスのレーベル:Hat Hut において、ケ−ジ・フェルドマンの録音に八面六臂の活躍を見せる看板フルート奏者:ブルームと、ケ−ジのピアノ曲全集の録音を継続中のドイツのピアニスト兼作曲家:シュライエルマッハーによるお薦めしておく。このCDは現在店頭在庫だけだと思うので、見つけたなら即入手しておくのがお薦め。余談ながら、福島氏には弦楽のクラスター的な響きと打楽器を組み合わせた作品などもあり、これらの作品がCD等で聴けるようになった時こそ、この作曲家独自の「東洋への眼差し」を総括することが可能になるだろう。

E.BLUM 日本のフルート音楽(Hat Hut)

そのブルームがリリースした、日本の作曲家によるフルート音楽を集めたCDがこれ。このCDでは、何と言っても日本を代表する作曲家:松平頼則のフルートソロ作品:『蘇莫者』が収められている点に注目したい。松平は1951年の『ピアノと管弦楽のための主題と変奏』を機に、自らの作品に十二音技法を作品に導入し、以後総音列技法、アレアトリーといった戦後前衛の語法を雅楽を通じて全く独自の方法で吸収した才人。松平氏が、西欧、東洋の様々な音楽に通暁した碩学であることは、氏の著書:『近代和声学』をひもとけば明らかであるが、作曲家としても、その作品がカラヤン・ブーレーズ等によって演奏され、ブーレーズの創作( 「マデルナ追悼のためのリチュエル」等 )に影響すら与えている偉大な人物であることは特筆すべきだろう。雅楽『蘇莫者』を題材にアレアトリー( 管理された偶然性 )の手法を用いて作曲されたこの曲は、管楽器ソロという表現手段と東洋的な音楽要素の相性の良さをも感じさせる名品。氏の一人息子である、松平頼暁による『ガッゼローニのための韻』も、演奏の良さもあって、演奏者:ブルームがポップアートとの関連を指摘するような、非常にユニークな演奏効果を獲得している。

A.DAMIENS 現代クラリネット作品集(ACCORD)

ダミアンは、かのアンサンブル・アンテルコンタンポランでの活動で知られるクラリネット奏者である。彼の録音としては、メシアンの傑作を広範なダイナミックスを生かした素晴らしい演奏で聴かせた『時の終りのための4重奏曲』の録音(ADDA)が思い出されるが、甘さの無い深い解釈で現代のクラリネット作品の数々を聴かせたこのCDも素晴らしい出来。音色の美しさという点では、ポール・メイエにかなわない部分もあるが、ダイナミクスのメリハリはこの上なくはっきりしてるし、「計算された荒さ」のようなものを導入することによって、音楽に思いもかけぬインテンシティ( 強度 )が生まれている点も見逃せない。

ソロ系現代音楽CDのおすすめ:2 投稿者:いしづか  投稿日:02月21日(月)22時02分19秒
C.DELANGLE 日本のサキソフォン音楽(BIS)

パリ音楽院教授という、フランスサックス音楽の伝統における嫡子とも言える地位にあるドゥラングルは、むしろその伝統から積極的に逸脱していくことにより、新たな伝統を名誉あるフレンチ・スクールの歴史に加えようとしている演奏家といえるだろう。アンサンブル・アンテルコンタンポランのサキソフォン奏者という側面から知れる通り、現代音楽分野での活躍に焦点が当たる演奏家であるが、オーソドックスなクラシックのレパートリーでも、情に溺れない素晴らしい演奏をすることはもっと知られて良い( こうした彼の美質が良く表れた、ケックランの練習曲等を収めたCDが、現在では非常に入手が難しい状況にあることは残念である )。このCDでは、湯浅譲二の増幅器を伴ったサキソフォンのための傑作:『私ではなく、風が』に耳を傾けよう。グラフ用紙を用いて作曲を行うという*前衛作曲家*である湯浅氏は、同時に、子供の頃から謡( うたい )を習わされていたという、非西洋的時間感覚の持ち主でもある。湯浅氏が5線紙に直接音符を書き込むことをやめ、グラフ用紙を用いて音楽を思考しはじめるようになってから、湯浅氏の持つ『非西洋的時間』が作品中に具体化され始め、その音楽の独自性は決定的なものになった。私達は、ここでも前衛語法がその抽象性故に容易に非西洋の音楽要素と結び付き、素晴らしい成果を挙げた例を目の当たりにすることが出来る。

姜泰煥( Kang Tae Hwan ) (ちゃぷちゃぷレコード)

姜泰煥は、韓国フリージャズ界において、真にインディペンデントな活動を行うアルト・サキソフォン奏者の一人として知られている。微分音程をうつろい、複数の倍音間をなめらかに渡り歩く息の長い演奏は、聴く者に比類の無い印象を残す。この驚異的持続は、彼の持つ循環呼吸の技術と同じくらい、彼を育んだ大陸の民俗音楽の伝統に多くを依っていることは言うまでも無い。このCDは彼の日本における演奏の記録であるが、素晴らしいソロが最大の目玉であることは勿論のこと、雅楽等の息の長い音楽をターンテーブルに乗せることで、姜泰煥の音楽へと歩み寄る大友良英とのデュオも聴き物。クラシック・サキソフォンの愛好者が聴くと、姜泰煥の音は、ノイズが多くギスギスしているように聞こえるかもしれないが、これはマウスピース等に工夫をこらすことで、敢えてこのような音を出しているわけで、「彼等が下手だ」などと考えるのはとんでもない誤解である。ノイズを自身の演奏に取り込み、音楽に強度を加えていく手椀に関して、ポピュラー系奏者はクラシック系奏者の考えも付かないような問題意識を持ちつつ活動している。クラシック系サキソフォン奏者の録音したポピュラー系作品が、つまらなく聴こえたりする理由は、概してこうした点を誤解しているところにあるのだとも思う。

続く(予定)。

いろいろ 投稿者:阿部達利  投稿日:02月18日(金)23時05分33秒
アダムズのCD、私も迷いましたが、作曲者指揮のロンドン・シンフォニエッタを買いました。まだ演奏についてはどうこう言えないのですが、カップリングの「室内交響曲」はなかなか面白い曲だと思います。CHANDOS 盤は以前目をつけていたのですが、新宿TOWERにはありませんでした(と思う)。

クシェネクの「3つの愉快な行進曲」も吹奏楽曲です。聞いたことないけど。
それから、トッホの「シュピール」もコーポロンが録音しています。
「ドナウエッシンゲン音楽祭」ついでですが、上記の2曲が初演された1926年のプログラムを再現したCDもあるようです。ヒンデミットが3日で書いたといわれている「演奏会用音楽」もこの年の音楽祭のために書かれた作品ですね。

http://users.erols.com/crsnews/store.html

DONAUESCHINGEN:

Clarinet Sonata, Paul Hindemith;
Suite fur Trompete, Saxophon Und Posaune, Ernst Pepping;
Drei Lustige Marsche, Ernst Krenek;
Kleine Serenade fur Militarorchester, Ernst Pepping;
Spiel fur Blasorchester, Ernst Toch;
Konzertmusik fur Blasorchester, Paul Hindemith

John Russo, clarinet
Lydia Walton Ignacio, piano

Mostly Modern Chamber Players Furman Civic Wind Ensemble
John C. Carmichael, conductor

CD 9051 (BAR 7 89658 90512 4)

http://www.wizvax.net/abe/winds/


CD話あれこれ 投稿者:NAPP  投稿日:02月18日(金)15時48分09秒
>阿部さん
 プネウマのCDのご紹介、ありがとうございました!
 私はネット検索が下手なんですね。いつも助かってます m(_ _)m
 さて、ご紹介にあずかった「ドナウエッシンゲン音楽祭」のCDですが、さすがに個人で購入するのはためらわれます。ですが、資料的価値も高いものですので、これはぜひ大学の図書館に買わせるつもりです。新ヴィーン楽派から、現代作曲家の諸作品が収められているのは、かなりいい感じです。個人的にはストラヴィンスキーの「In Memoriam Dylan Thomas for Tenor」( 弦楽四重奏とトロンボーン4本)とか、微分音で有名なハーバの弦楽四重奏第二番とか、アルフテルの室内楽と電子音楽のための曲とか、グロボカールの曲とか、色々と手許に置いておきたい曲がいっぱいはいってるんですが。
 エルンスト・クシェネクの「 3 Lustige Marsche for Winds, Op. 34」というのは吹奏楽なのかな?ちなみに私は昨日、東京混声合唱団の定期演奏会でクシェネクの「エレミアの哀歌」を聴いてきたばっかりです。
 あと、この音楽祭のために書かれた、と磯田先生の本に書かれている(P.176)トッホの「シュピール」という吹奏楽曲は収録されていないようですね。
 そうそう、磯田先生の本の179ページにイヴァン・チェレプニンの「彫像」についての記述と一緒に「伊福部昭の師としても知られる」とありますが、イヴァンは伊福部の師ではないですよね。日本の音楽界の基礎を築いたチェレプニンは「アレクサンドル」、すなわちイヴァンの父ですから。まぁ、チェレプニン家は三代にわたって作曲家ですから、間違えやすいところではありますが。 なお、AWS委嘱の「彫像」はシンシナティ大学/ユージン・コーポランのCD「in Concert」(クラヴィア)に収録されていますね。
 私もこの本をもとに色々なCDを購入しています。昨日もアンドリーセンの「デ・スティル」を買ったばっかり。このCDには、薄っぺらい申し訳程度の日本語解説がおまけとしてついているものと、ついてないものがあるので、今後購入を考えておられる方は要注意です。
 アダムズの「グランド・ピアノラ」は阿部さんはどの盤をお買いになられましたか?ライヒの「ヴァーモント・カウンター・ポイント」と一緒のものでしょうか?3種類ほどの盤を確認しているのですが、どれがお勧めなのか今一つ決めかねているんです。私の中ではCHANDOSのネーデルラントWOのものかな、というところなんですけど。

>JUNさん
 たしかお聴きになられたTKWOの無窮動は田中賢編曲版でしたよね。
この手のCDを購入するときは、吹奏楽のCDコーナーとは無縁の現代音楽のCDコーナーの方をあたらないと、まず発見できないでしょうね。あと、グレインジャーのラトル指揮の盤(東芝EMI)などなども、作曲者名分類の、いわゆるクラシックコーナーにあることが多いですし。

>いしづかさん
 掲示板ではおひさしぶりです。いつもお世話になっております。
 アンサンブル・モデルンといえば昨年の来日公演、うっかり聴きにいくのを忘れていた(!)のを思い出します。とにかくすばらしい演奏会だったとか。一生の不覚でした。

無窮動 投稿者:阿部達利  投稿日:02月18日(金)08時57分26秒
いしづかさんの書かれているとおり、私が買ったのはアンサンブル・モデルンのディスクです。
はっきり言って、まだ、私にはちょっととっつきにくい曲(というか作曲家)です。
もうちょっと精進したいと思います。

佼成の定期って、もちろんオリジナル編成ですよね? > Jun さん
上記ディスクのライナーによると、編成はいわゆる三管の管楽器セクション+コントラバス+打楽器のようです。

実は、この曲、ヤマハ吹奏楽団が田中賢氏の編曲で取り上げたことがあります。
田中氏はベルリンでイサン・ユンに師事したことがあるようです。
(今はもう制度がなくなってしまいましたが)全日本吹奏楽コンクール5年連続金賞の特別演奏で披露されました。
この時の演奏は、(テープですが)ブレーンから入手可能だと思います。

http://www.wizvax.net/abe/winds/


お久しぶりです、 投稿者:いしづか  投稿日:02月17日(木)22時14分16秒
グロボカールの吹奏楽曲に関する解説も、予告をしておきながら、書かず仕舞いになっているいしづかです。

さて、『無窮動』ならば、アンサンブル・モデルンのディスクが出ていますね。

CDの中身に関しては、このサイトを参照するのが良いでしょう。それにしても、アンサンブル・モデルンはレパートリーの選択が素晴らしい。
http://www.ensemble-modern.com/english/index.htm

『無窮動』って 投稿者:Jun  投稿日:02月17日(木)21時21分00秒
音源あったんですか?>阿部さん。
以前東京佼成WOの定期で生演奏を聴いたことがありましたが(東京芸術劇場)、もう一度聴いてみたいですね。
なんというか、テンションの高さが異様に印象に残っています。

プネウマ 投稿者:阿部達利  投稿日:02月17日(木)13時06分33秒
#先週は久しぶりに上京して、磯田さんの本で紹介されていた未聴のCDを仕入れてきました。
#イサン・ユンの「ムグン・ドン」とか、ライリーの「オルソンIII」とか、アダムズの「グランド・ピアノラ・ミュージック」とか。

「プネウマ」ですが、例によって探してみました(^_^;)。

75 YEARS OF THE DONAUESCHINGEN MUSIKTAGE
Col Legno 31899 (Germany)

というCDに収録されているようです。
問題は12枚組というボリュームですかねえ .....

収録曲は
http://recordsinternational.com/RICatalogJan98.html
に載っています。

#数年前、渋谷TOWERで見かけたことがあるやつかも .....

http://www.wizvax.net/abe/winds/


ホリガー 「プネウマ」 投稿者:NAPP  投稿日:02月16日(水)20時46分21秒
予告通り、書きます。

 Heinz Holligerについてはとくに書く必要もないでしょう。天才オーボエ奏者にして、優秀な作曲家でもある、あのホリガーです。
 そんな作曲家、ホリガーに吹奏楽曲が存在します。それが1970年にサウスウェストドイツ放送局からドナウ川音楽祭(あってる?)のために委嘱されて書かれた「Pneuma for Wind,percussion,organ,and radios」です。
  曲はイコライジングの機能を付加された4台のラジオが出すホワイトノイズにより静かに始められます。これに様々な特殊奏法、たとえば楽器を介して息を吸ったりはいたりする、楽器の中で無声音を発音する、トロンボーンなどのマウスピースにオーボエのダブルリードを入れて奏する、などが駆使されて展開されていきます。 かと言って全編がそのような奏法のみによって構成されているわけではなく、通常の奏法による速いパッセージや点描的な音型が巧みに組み合わされています。
 楽譜の方も、グラフィカルな記譜法や不確定記譜、そして確定記譜が状況によって使い分けられており、じつに緻密な計算のもとに書かれています。
 オーボエ奏者でもあるホリガーにしか書けない、見事に管楽器の特性を引き出すことに成功した作品で、「呼吸」ということに主眼がおかれているような気がします(私見です)。
 世界に数多くある吹奏楽曲のなかでも最も演奏が困難で、音楽的にも最も高水準なものの一つでしょう。

 今、私の手許にはArs Viva社から出版されている4管編成のオーケストラ用にリダクションされたものの楽譜しかないのですが、参考までにその編成を記しておきます。(なお、弦は入っていません)

4 Flutes , 4 Oboes (also 2 Cor Anglais) , 4 Clarinetts in Bb , 4 Bassoons ,1 Piccolo Trumpet in (high) Bb , 3 Trumpet in C , 4 Horns in F , 4 Trombones (all with transposing valve) , 2 Tubas , 4 Sopano recorder headpieces , 1 sho , 3 Hohner Melodicas ( YAMAHA Pianica 36) , 4 Transistor radios , 4 Percussions , 1 Piano (played on the strings only) ,1 Electonic organ

 以上です。目を引くのは変な(?)楽器が入っているところでしょうか。 ソプラノリコーダーのマウスピースのみだとか、笙、ピアニカ、内部奏法のみのピアノまで入っています。
 4人によって演奏される打楽器にも注目です。全部書くと大変なことになるので割愛しますが、スネアドラムやティンパニなど、普通の楽器にはじまって、フレクサトーンやグラスウインドチャイム、ウィップなどちょっと珍しい楽器、さらにはティッシュペーパーやトライアングル8本など、じつに多彩です。

 なお、ドイツのショット=マインツから、この曲の吹奏楽編成版の楽譜が出版されているそうです。日本ショットが代理店をしていると思いますので、手に入れてみるのも一興かと思います。

 ところで音源って、出てないのでしょうか?楽譜だけではいまいち。やっぱり聴いてみたいなぁ。

近況報告(言い訳) 投稿者:NAPP  投稿日:02月16日(水)20時44分11秒
 いやぁ、復帰したと思ったら急遽、劇伴のマネゴトみたいなことを頼まれて大変な目にあいました。
 おかげでせっかく一周年の記念に更新しようと思っていたことが全てパァ。ということで、更新の方はいましばらく時間がかかりそうです。
 それにしても、1時間半のVTR渡されて2日で楽譜をあげろ、って滅茶苦茶やなぁ(旋律は既にあったから、それにコードと伴奏をつけるんだったけど)。編成もなんかマーチングバンドが部分で入ったりしててわりとでかかったし。20段A3タブレット五線紙(横長のヤツ)で18ページ。ある意味提出作品よりもしんどかった。フゥ。 ちょっと「やっつけ仕事」みたいになったんで反省。今度はぜひ時間をかけてミュージカルみたいなのもやってみたいなぁ。

 さて、以前より楽譜が見たかった北爪道夫「風の国」の楽譜を勢いで購入しました。パート譜はいらなかったんだけど、スコアのみは売ってなかったからあきらめて購入(そういやぁ、以前北爪先生に「スコアが欲しい」って言ったら、にこやかに「買ってネ」と言われたことが)。
 改めて楽譜とにらめっこしながら聴き直してみると「なるほど、こうなってたのか」という部分が多々。いやぁ、大変参考になるスコアでした。
 それにしても、私が聴いたことのあるCDでの演奏(二枚)って、あんまりディナミックが作曲者の意図通りではないような気もするんですけど、どうなんでしょう?とくに打楽器。ま、ナマで聴かんと分からんか。

 明日はオペラシティで東京混声合唱団の定期演奏会を聴いてきます。楽しみ。 でも、これでまた更新が遅れるんだろうなぁ・・・・・

 投稿者:NAPP  投稿日:02月11日(金)01時46分47秒
>JUNさん
>怒涛の書きこみ
 う〜ん、鬱積していたものを吐き出した感じ。乱文乱筆、ごめんなさい。

>「現代オーボエの領域」のCD 
 それはなかなかコアなものをお持ちですね(^。^)
 ホリガーのCDを日常のBGMにしてる人って、いるのだろうか?
 BISのCD、私聴いたことないんです。う〜ん、こんど聴いてみようかなぁ。
 現代モノのソロCD、ってはまりますよね。ベリオ、セクエンツァ全集も買ってしまった・・・・・(このCD、演奏はいまいちとの評判)
 他に現代ソロCDのお薦めとしては、Saxだったら須川展也さんの「メイド・イン・ジャパン」、Flの小泉浩「海へ」、Clのポール・メイエのやつ(アルバム名、失念!)および浜中浩一「現代日本のクラリネット」、Trpの曾我部清典「今日まで、そして明日から」およびハーデンベルガー「20世紀のトランペット」、Trbはリンドベルイやグロボカールのものがあったはず、Hrpの篠崎史子「ハープで語る春愁歌」 などなど。
 他にもいっぱいあると思いますんで、他の方の意見も聞きたいかな。

 ちなみに、ワイルは生誕100年、没後50年。ダブル約満です(?)


 ギリングハムのファンの方にお知らせ!!
 来る2月15日、東京藝術大学の打楽器科の定期演奏会においてギリングハム作曲「打楽器アンサンブルのためのコンチェルト」が演奏されます。
 吹奏楽作品以外のギリングハム作品が日本で聴ける数少ないチャンスですので、興味のある方はぜひ! なお、私も行きます。でも、興味の的はライヒの「SEXTET」なんですけど。

 場所:北とぴあ さくらホ−ル (JR京浜東北線 王子駅前)
 入場料:1500円(高校生以下 1000円)
 演奏:東京藝大打楽器科  音楽監督・特別出演:有賀誠門

お久しぶりです 投稿者:Jun  投稿日:02月10日(木)20時35分41秒
>NAPP様。ようやくの復帰ですね(笑)。

怒濤のような書き込みですが、ずいぶん下の方にある『現代オーボエの領域』(ホリガー)、私も持ってまして、この掲示板読んでいたら急に聴きたくなって、実に久しぶりに聴いてみたら・・・やっぱり一人アパートの部屋だと、マニアックな気分になってしまう(^^;)。
でも、私この手の「無伴奏の現代物」もけっこう好きで、『孤独のサクソフォーン』(ドゥラングル・BIS盤)なんかも持っています。全く余談ですが、彼の弟子の平野公崇(まさたか)さんという若手Sax奏者の方とお話しする機会が最近あって、「とにかくドゥラングルは完璧すぎる!」とのことで、最近平野さん自身は「即興演奏」の方でずいぶん活躍されているそうです。コンセルヴァトワールの即興演奏科の課題は「5分間、なんでもいいから演奏しなさい」というものだったそうで(!)、これもまた過酷な世界ですね。

話は飛びますが、今年がワイルの生誕何年だか、没後何年だかの年でしたっけ?
『小さな三文音楽』など大好きです。先日のBSで放送された『マハゴニーの興亡』と『七つの大罪』、ビデオに録ったままでまだ観ていないので、これからじっくり鑑賞しようかと思っています。(なお私も、小長谷作品集は買う予定です ^^。)

最近思ったこと 投稿者:NAPP  投稿日:02月09日(水)22時56分45秒
 最近、気になったことを少し。

「小長谷宗一 作品集」というCDが出るそうです。全音出版社からスコア単体で楽譜が発売されている、という「紫式部幻想」などが収められているのは嬉しい限り。打楽器の使い方に目を見張るものがあるので、私は買います。
 ただ、大いに不満な点が一つ。それは、このCDは2枚組で発売されるのですが、この「2枚目」が「オーケストラアレンジ作品」のみで構成されている点です。私はどんなに優れたアレンジでも、オケからの「縮小アレンジ」は好ましく思っていないので、この2枚目は意地の悪い言い方をすれば、どうしても「抱き合わせ商法」としか思えないのです。う〜ん。 氏には、打楽器アンサンブルという素晴らしい作品群があるのでそちらの方を収録して欲しかったです。とくに吉原すみれ氏委嘱の「真珠の光と影」(邦訳、違う?)なんかは、すんごい秀作なのに。「Letter」シリーズもまとめてCDにして欲しいところです。
 ま、なんだかんだ言って、結局絶対買うんですけど(笑)

 毎年5月に開催される「コンポージアム」。私は毎回非常に楽しみにしているのですが、今年は吹奏楽ファンにとっては当たり年!
 ルイ・アンドリーセンの吹奏楽と女声合唱のための「デ・スティル」が演奏されることは以前お知らせしましたが、他にも嬉しいことが!
 なんと、武満徹作曲賞の候補作のなかに長生淳先生のオ−ケストラ曲「夏ー朱い忘却」が入っているんですねぇ。嬉しいですねぇ。 とりあえず、「ファイナリスト 自作を語る」では、なにを代表作として演奏してくれるんでしょうか。「ラ・ルネ・アン・パラディ」あたりかな?
 でも、長生先生の作風って、あんまり「武満徹」って感じではないような気もしません? って、そもそも審査員のアンドリーセン自身がそうか。
 ちなみに、同じくノミネートされている植田さんは私の先輩っす。
 実は、コンポージアムで一番楽しみにしているのはアルディッティカルテットのマラソン演奏会だったりして・・・・・

 最近のオケの演奏会をみると、プログラムにさりげなく吹奏楽作品が入っていることが多くなり、ちょっと嬉しい今日このごろ。ざっとみたところ、ストラヴィンスキーの「シンフォニーズ」や、トマジの「典礼ファンファーレ」など。 中でも多いのが、やはりワイルの「ヴァイオリンと管楽オーケストラのための協奏曲」。とりわけオーケストラアンサンブル金沢の演奏する公演は要チェックですね。

 オーケストラアンサンブル金沢といえば、言いたいことが一つ。
 「音楽ノ友社賞」ってありましたよね。このあいだ全日本吹奏楽連盟が受賞したやつ。 こんなことを書くと吹奏楽ファンからは怒られると思うんですが、あの賞は音楽界全体でみると、どう考えても吹連よりもオーケストラアンサンブル金沢に与えるべきだったと思うんですよね。 吹連は「過去の実績」で受賞したようなものですが、OE金沢は委嘱作品で尾高賞を受賞した、というその年の功績があるぢゃないですか。う〜ん、不思議だ。
 ま、私がうだうだ言っても詮無き事なんですけど。

 今日はこのへんで。次回はホリガーの「プネウマ」のお話でもしますね。

更新予告 投稿者:NAPP  投稿日:02月09日(水)22時54分34秒
しばらく更新しない間に書きたいことが結構たまっています。
んで、今後の更新予定を書いておきます(でないと、忘れてまう)。

☆「新・編集方針」
 まもなく開設一周年を迎えるにあたって、新しく編集方針を書きます。
各コーナーがどのような観点を重視して書いてあるのかを、見直し・明確化します。

☆「コラム」
 「編成史」、「作曲にあたっての新・編成組織方法の提案」、「武満徹と吹奏楽」、「吹奏楽で聴く・作曲技法編」
 以上の4つをとりあえず予定しています。ただし、順不同(笑)。気長にお待ちあれ。

☆「現代作曲家と吹奏楽」
 和田薫氏の演奏会用行進曲「アレース」や深井史郎の戦時中の作品など、数曲を追加予定。あと、鈴木英史氏を追加します(っていうか、入っているものだとばかり思ってた。落ちてました。先生、失礼しました!)

☆「吹奏楽からみる西洋音楽史」
 「新・編集方針」に従い、これまで書かれていた曲のうち、ハルモニー様式のものや、R.シュトラウスなどの金管アンサンブルものを大幅に削除し、整理します。

☆「CDレビュー」
 「R.コルサコフ 独奏と吹奏楽のための作品集」、「ネーデルラントWO演奏、デヴィッド・ラングとジョン・アダムズの吹奏楽曲集」、「ジョン・ケージ 58」、「カーゲル 10の勝ちそこないのための行進曲」、「Bengtson Hekas!」、「広上淳一/ストックホルムWO演奏 黛俊郎 礼拝序曲」などを予定。余裕があったら「ピアノと鳥とメシアンと」、「パーシケッティ作品集」、「20th century "a new musical theatre"(ワイル 小さな三文音楽)」なんかも取り上げたいと思ってます。


あ、あと私の曲をMP3にして掲載しようかと思っていたんですけど、いざ変換してみたら、一番音質の悪い(=容量の小さい)変換をしてlha圧縮しても4.2MB(!)になったんで、断念しました。こんなん、誰もDLしないだろうし、なによりもHP容量が5MBまでなんで(笑)。
 もしご希望の方が多数いましたらなんとかして載せますが、いますか?いないだろうなぁ。

レスからはじめます 投稿者:NAPP  投稿日:02月09日(水)22時53分22秒
お待たせしました!(って、誰も待ってない?) NAPP、今日から復帰です。 いやぁ、曲自体は6日に上がったんですけどね、製本とかしないといけなかったんです。 これで私はあとは指揮のレッスンを数回するだけで今年度は終了。作曲のレッスンは5月まで無しです。いやぁ、春休み♪

とりあえず、レスから。間隔があいて、ごめんなさい。

>谷口さん
 ピッチクラス分類のお話、どうもありがとうございました!
そういえば、音楽心理学の時間に似たようなことを習った事があります。たしか、作曲家によって使用頻度の高い音程、和音、調性などを分布表にあらわす、という。フォスターの例が取り上げられました。
 あと、イリノイ大学制作の「イリヤック組曲」は、そのような統計結果からコンピュータで創られた楽曲でしたよね。16世紀のメロディや和声、ランダム・ホワイトノートによる4声対位法、、リズムや奏法の乱数的変化、マルコフ過程にもとづく確立音型などによる、と手許の資料にあります。

>とむさん
 おぉ、これではまるで、わたしゃ授業を全く聴いていないかのようだ(^^ゞ
う〜ん、たしかに私はノートはほとんど取らない(ように見える)けど、一応ポイントは押さえてるつもりだけどなぁ。
 内輪の授業の仕方についてもめるのは、この掲示板の趣旨とは全く異なるので止めときましょ。(他の大学と比較するならともかく)
 ただ、あの「西洋音楽史」の授業。「西洋音楽史」なのに「音楽鑑賞論」のような講義をする、必修なのに「好き嫌いのあるような」講義をする、レポートに「バッハ」と一言書こうものなら「おまえになにがわかる!」と言って落第点をつけるような、そんな講義は私には受けつけられませんね。

磯田先生サンクスですぅ 投稿者:NAPP  投稿日:02月04日(金)04時51分44秒
磯田先生、ありがとうございます。 でも、残念!このCD、もちろん持ってます。
とりあえず作曲家の必須アイテムですからねぇ。あのCDに入っている曲では、「エレクトリックフルートのためのリート」(ホリガー)と、「ピリ」(イサン・ユン)の楽譜は持ってるんですけど。
ホリガーといえば、「プネウマ」っていう吹奏楽曲があるんですよね。私はこの話がしたくてたまらないんです。 とりあえず、音源って出てるんでしょうか? 笙とか電子オルガンとかピアニカとか入って、特殊奏法バリバリのすんごいやつ。なぜか今現在、手許に楽譜があったりして・・・・・(ただしオーケストラリダクション版)
 曲があがったら詳しく書きます。

 そう、曲があがってないぃぃぃ! とりあえず終止線は引いたけど、細かい部分を埋めなくては。 楽譜にして42ページ、演奏時間12分。わずか5つの音だけで構成された狂気の世界になってしまいました。うん、なんとか間に合いそうかな。 こういうのって、書くのしんどいんだよなぁ。プレストのほうが気が楽でいいや。

 こんなに追いこまれてるのに、明日(もう今日なのか?)はサントリーホールに出かけなくては。 そう、三善先生の「響紋」を聴きに。この日聴かないともう一生ナマで聴けない気がするので、まぁ、作曲単位、このためになら一年ぶんくらいなら落としてもいいかなぁ。

 息抜きでした。

あれ・・・・? 投稿者:磯田健一郎  投稿日:02月04日(金)00時27分09秒
ごめんなさい、ボケたRESになってしまいました。
スミマセンです。
CDの方は、もしもお聴きになられておられないのでしたら、多少は参考になるとは思いますが・・・・。
ゴメンナサイでした。

通りすがりの者です・・・。 投稿者:磯田健一郎  投稿日:02月03日(木)23時50分01秒
ホリガーのアルバム「現代オーボエの領域」(DENON COCO85026)収録の作品を参照なさってはどうでしょうか。
デニソフ「オーボエのためのソロ」、ホリガー「多重音のためのスタディ」などですが。
通りすがりでした。また沈黙します。

やばっ! 投稿者:NAPP  投稿日:02月02日(水)02時43分55秒
まずい、絶望的に時間が無い。しかもこんなときに楽譜で右手の指を切ったぁぁぁぁ!
レスつけたいけど、そんな暇無し。X−Dayが過ぎたらきちんとつけますから〜 ご容赦ください >谷口さん とむさん
 そう、肝心なことを。どなたかオーボエの重音奏法を多用している曲があったら教えて下さい。大至急!!
いまんとこ、ベリオ「セクエンツァ」とホリガー「多重音スタディ」が判明してますが、前者は使い物にならず、後者は楽譜が(手許、図書館に)ない!
 時間がぁぁぁぁぁ  (壊れ気味NAPP)