NAPPの作曲資料

 作曲を独学で勉強したい!! だけど何を使って勉強すればいいか分からない・・・・・ そんな人は結構いるかと思います。
 そこで私が作曲のお勉強に使った教科書と、作曲するときによく使う資料を紹介します。
 なお、楽器法はこちらでも特集しています。



<楽典>


・「楽典」理論と実習   音楽之友社  石桁真礼生 他共著
 楽典といえばこれっ!と言うほど有名な「黄色い楽典」。長い歴史を誇ります。

・「新しい楽典」付・問題集と解答  音楽之友社   野崎哲 著
 上のものよりもやや近代、現代の音楽にまで触れている。楽語の数は圧倒的に多い。

・「楽しく学ぶ楽典」    音楽之友社   池辺晋一郎 著
 楽典の解説本、と思いきやそうではなく、「楽典から派生してより深い知識を得る」ために読んだ方がいいかも。かなり読みやすい本ではあるが、作曲技法の勉強にもなる。



<辞書>


・「新音楽辞典」楽語編・人名編   音楽之友社
 一般的な辞書。手ごろな大きさが魅力。この程度でいいと思います。

・「音楽中辞典」   音楽之友社
 楽語編と人名編を合わせ持った辞書を一冊携帯したいのであればこれがいいと思います。現時点で日本語としては最新版。

・「ニューグローヴ音楽辞典(New Grove)」
 専門的に調べたいのであれば、ここにある記述を基にするのが音楽学の常識。公の場に何かを発表するときはまずこれでウラを取りましょう。日本語版もよいですが、どうせなら英語ですが最新の研究成果であるsecond editionを参照したいです。


<和声>

・「和声」理論と実習I・II・III   音楽之友社  池内友次郎 他共著
 いわゆる「芸大和声」。「赤本」と言われるのもこれ。読んだだけで和声の課題が「解けるように」なる、おそろしい本。最近、3冊をまとめた黄色い本もでた。

・「和声」原理と実習   音楽之友社  島岡譲 著
 上の本は和声は解けるようになるものの、それで分かったような気になってしまうのが怖い。これを読んできちんと理解して使えるようになろう。

・「380 Basses et Chants Donnes」 Musicales Alphonse社 Henri Challan著
 「シャラン」と呼ばれるフランス和声の問題集。全10冊の問題集とさらに10冊の答えからなる。値段が厚さのわりに高いので、答えだけ耳で学ぶのでもいいかもしれない。

・「近代和声学」  音楽之友社  松平頼則 著
 古典派の和声を身につけたらこれ。色々な変わった和声が学べる。が、古典派のものをきちんとやった人にしかお勧めしません。

・「20世紀の和声法」 音楽之友社  V.パーシケッティ 著 絶版
 上の「近代和声学」と似ているが、ちょっとだけ独自の項目がある。が、入手不可。音大の図書館で読みました。原書だったら、まだ手に入ります。

・「大作曲家11人の和声法」上下巻  全音  中村隆一 著
 よく見かける本。実は下巻や古典派のものよりも、最初の「教会旋法和声」が役に立つ。

・「日本和声」    音楽之友社  小山清茂・中西覚 共著
 「旋法和声」について述べられた珍しい本。じつは他の旋法にも応用が効く。



<対位法>


・「対位法」   音楽之友社  長谷川良夫 著
 数ある対位法の本の中で、教会旋法(パレストリーナ様式)、器楽様式、形式と、全ての分野を抑えたものはこれだけ。

・「対位法」   音楽之友社  ノエル=ギャロン&マルセル・ビッチュ 著、矢代秋雄 訳
 上記、長谷川良夫の対位法の本は一般的な器楽的対位法のルール(二転を感じさせる配置の禁止など)が甘い。受験などで勉強する場合にはこちらも抑えておきたいところ。

・「対位法の泉」  音楽之友社  吉崎清富 著
 これはすごい。ルネサンスから現代までの対位法曲を楽譜入りで細かく解説してある。

「学習追走曲」  音楽之友社  池内友次郎 著 絶版
 その名の通り、フーガを勉強するための本。対位法の本、というより形式の本かも。これを勉強すれば、これくらいのフーガがすぐ書けるようになります。作曲学習者必修。が、絶版。これと内容の似た島岡譲のフーガの本が国立音大の売店で買える。

・「平均律クラヴィーア曲集」、「フーガの技法」、「音楽の捧げ物」 J.S.Bach
 対位法の実例としても最適な曲集はやはりこれら。ショスタコーヴィチの「24のプレリュードとフーガ」と比べると面白い。

・「十二音による対位法」  音楽之友社  南弘明 著
 十二音だからといって敬遠するなかれ。これを読めば十二音が歴史にのっとった手法だということがよくわかる。また、これを勉強した結果、「一音一音を大事にする」習慣がついたような気がします。



<楽式>


・「楽式」新総合音楽講座 4  ヤマハ音楽振興会  浦田健次郎 著
 豊富な譜例と分かりやすい解説でじつによくまとめてあります。

・「ベートーヴェンピアノソナタ 作曲学的研究」 音楽之友社  諸井三郎 著
 やっぱりソナタ形式を学ぶならこれでしょう。聴いてよく読みましょう!

・「バルトークの作曲技法」  全音  エルネ・レンドヴァイ 著 谷本一之 訳
 数学的な手法が好きな人にお勧め。あとバルトークの弦楽四重奏6曲全部も持っておくといい。



<記譜法>

・「現代音楽の記譜」  全音   エルハルト・カルコシュカ 著  入野義朗 訳
 楽譜が五線紙に書かれるものだと思いこんでいませんか?「音を書く」のを仕事にするなら色々な書き方があるのも知っておこう。今は特殊記譜は少なくなってきましたが、それでも「読める」位には習得しておきましょう。



<楽器法>

 楽器法はこちらでも特集しています。

・「管弦楽法概論 新総合音楽講座 8」  ヤマハ音楽振興会  河江一仁 著
 厚さ、大きさの割にはよくまとめてある。私はこの本に各楽器奏者に書きこみをしてもらうことで一層の充実化を図っている。あと、文体が読んでておもしろい。

・「スコアリーディングの前に」  ドレミ出版
 上の河江本と並んで初心者用、もしくは携帯用にちょうどいい。オルガンの項があるのに注目。


・「バンドのための編曲法 〜わかりやすいオーケストレーション」 東亜音楽社  F.エリクソン 著
 ここで紹介しているものは全てプロ奏者による演奏を前提としていますが、そうではないのが吹奏楽という現場。音域や技術の制限など独自のルールが展開されますので、特殊な知識が必要です。それについての指標となるのがこの本。なお、訳は伊藤康英。

・「オーケストラ」 文庫クセジュ(白水社)  アラン・ルヴィエ 著
 これは読み物ですが、管弦楽の編成の変遷の歴史が追えます。かなり現代の作品まで触れており、ここに出てくる作品を全て楽譜付きで聴いてみれば、相当の管弦楽法の技術が自然に身につくはずです。


 以上、私が勉強して役に立ったと思われるものをあげてみました。 でも、こんなのをやるより(やるにこしたことはないんですが)、実際の音楽を聴いて、楽譜に触れ、自分でもなんらかの管楽器・弦楽器・鍵盤楽器を演奏してみることが一番だと思います。



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