ま行の作曲家

松平 頼暁 (1931〜 )  Yoriaki MATSUDAIRA
   「メッセージスII」

 作曲家・松平頼則の長男。東京都立大学理学部に入学し生物学を学ぶ。この頃ピアノと作曲を独学で学ぶ。1956年に下山一二三らと「グループ20・5」を結成。1972年に武満徹、高橋悠治、一柳慧、湯浅譲二、柴田南雄、林光と共に「トランソニック」を結成。 作風は極めて多彩かつ個性的。12音技法からスタートし、ミュージックセリエル、偶然性、旋法、ピッチインターヴァル法、と様々な様式を取り入れてきた。これらには一貫してシステマティックな姿勢が貫かれているといえよう。また、シアターピース作品も個性的である。
 上記作品は1988年の作。16人の管楽器奏者のための作品となっている。
 「尖度 I」(Orch)、「What's next?」(シアターピース)、「トランジェント’64」(テープ)


松平 頼則 (1907〜 )  Yoritsune MATSUDAIRA
   「ディアローグ・コレグラフィック」、「モノ・オペラ<源氏物語>」

 作曲家については別項(古典編)参照。
 「ディアローグ〜」は1967年の作で、編成は「2 Pf、2 Fl、Ob、4 Cl、Fg、2 Hrn、Hrp、5 Perc」。 1990年から93年にかけて書かれた大作「源氏物語」は邦楽器こそ含むものの吹奏楽に近い編成で書かれている。その編成は「Sop、Fl(Pic)、A.Fl、Ob、Cl、Fg、Hrn、Tp、Trb、4 Perc、Pf、PreparedPf、筝、笙、竿」である。


松村 禎三 (1929〜 )  Teizoh MATSUMURA
   「阿知女」

 1949年より池内友次郎に和声法と対位法を師事。1956年より伊福部昭に作曲を師事。徹底したオスティナート主義で、伊福部昭やストラヴィンスキーのような全音階的オスティナートではなく、半音階的なオスティナートを用いる。響き的にはフランス音楽のようなものを持ち、前衛ともアカデミズムとも違う独自の世界を築いている。
 上記作品は1957年の作で松村にとっては記念碑的な作品。半音階的進行による旋律オスティナートとリズム・オスティナートを持つ。編成は「Sop、Fl、Ob、Cl、A.Sax、Fg、Hrn、Tp、Trb、Pf、Perc、Vc、Cb」である。演奏時間は16分30秒で深新会の演奏会において初演された。楽譜は音楽之友社。
 「管弦楽のための前奏曲」、「クリプトガム」(Fl、Ob、Cl、Hrn、Tp、Trb、クラヴィオリン、ミュージカルソウ、Pf、Vn、Vc、2Perc)


水野 修考 (1934〜 )  Syuhkoh MIZUNO
   「マーチ」、「室内コンポジション」、「クロストーク1969」

 千葉大学文理学部法律専攻修了後、東京藝術大学楽理科に入学。作曲を長谷川良夫、柴田南雄に師事。1961年に藝大卒。前衛的なジャズを用いた集団即興に関心を持ち、自身も即興による音楽活動を行う。その後、クレオール主義に立った作品を発表、多様式による作品も多くなる。極めて個性的な作品が多数ある。
 「マーチ」は千葉大学在学中の1955年〜56年に書かれた作品。編成は「Fl、Cl、Fg、Tp、Trb、Hrn、Cb、5 Perc」。 「室内コンポジション」は1958年の作品。編成は「Fl、Cl、Fg、Tp、Trb、Hrn、Cb、5Perc」で演奏時間は10分。 「クロストーク1696」は1969年の作。編成は「Fl、Cl、Tp、Trb、2 Chim、2 Tape、電子回路システム」である。演奏時間は10分。 他にも「シンフォニア71」というVnこそ含むものの管楽器を中心としたアンサンブル作品もあるし、「3つのタクトをもつ金管楽器のためのコンポジション」(1959)、「金管楽器群のための3つの次元」(1961)なども興味深い。また、1967年から10年間にわたって書かれたジャズバンドのための作品群(10作)はいずれも吹奏楽に近い編成を持つものである。
 「オーケストラ1966」、オペラ「天守物語」、「交響的変容」


三木 稔 (1930〜 )  Minoru MIKI
   「レクイエム」、オペレッタ「牝鶏亭主」、「田の神の宵宴」

 作曲家については別項(現代編)参照。
 「田の神〜」は三木の藝大卒業作品で1955年に書かれた14分の作品。編成は「Fl、Ob、Cl、2 Bsn、2 Hrn、Trp、2 Trb、2 Perc」。余談だが、初演時は三木の指揮で、打楽器奏者として岩城宏之氏が加わっていた。
 三木の代表作の一つ、男声合唱とオーケストラのための「レクイエム」だが、実はこの曲のオーケストラ編成は「Fl、Ob、2 Cl、Bsn、4 Hrn、4 Trp、3 Trb、Tuba、3〜6 Cb、3 Perc」となっており、吹奏楽編成と言える。楽譜はカワイ出版社。 「牝鶏亭主」は1963年の作で、「ソプラノ、テノール、バリトン、男声合唱、室内オケ(fl,ob,cl,bsn,tp,tb,cb,3perc)」という編成になっている。