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--- オーディオ技術の基礎知識を入門者向けに解説してます ---


目次
  • アナログのお話
    • 「音波と音と音速」について
    • 音の性質(屈折・干渉・回折・その他)について
    • 音の3要素について
    • 音の電気的信号処理
    • 補足
    • 物理学の勉強について

  • ディジタルのお話し
    • ディジタルとは
    • ディジタル音声ファイルとは
    • 音のディジタル化[PCM]
    • 補足

  • WAVEファイルのお話し
    • WAVEファイルとは
    • WAVEファイルのデータ格納方式について
    • WAVEファイルのサイズについて

  • レコードのお話し
    • 温故知新・唯真故新(蓄音機の発明の歴史から)
    • 歴史年表[電気の発見・蓄音機の発明からDVDまで]
    • レコード製造の始まりの地・川崎
    • レコードの進化[SP → LP]
    • PCM録音機の開発とLPレコードへの応用
    • CD(音楽CD)の時代来る
    • 音楽CD内のデータ概念
    • 音の記録方式

  • 圧縮音楽(MP3・Windows Media)のお話し
    • データの圧縮方式について
    • MP3について
    • Windows Media Technologiesについて

  • チャンネルとステレオのお話し
    • チャンネルと音像の定位
    • フクロウ(ミミズク)の耳はすごい
    • 誤解を生じやすい用語の簡単解説
      • モノーラル(monaural) と バイノーラル(binaural)
      • モノフォニー(monophony) と ステレオフォニー(stereophony)
      • モノラル(mono) と ステレオ(stereo)
      • オーディオビジュアル(audio-visual)
      • サラウンド(音の加工)
      • バイノーラル録音

  • レベルの表し方について
    • レベルの表し方
    • デシベル
    • VU、VU計、VUメータについて

  • 計量と計量単位
    • 計量とは
    • 計量単位
      • 接頭語
    • 温度
    • 時間と周波数(標準電波)
    • 個人レベルでの標準時間の取得方法
    • 時の記念日、計量記念日
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当サイトについて

オーディオ技術の基礎知識(現在位置)

PCで音楽を楽しむ[MP3等]

FAQ集[良くある質問]

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  1. 「音波と音と音速」について

    音波と音と音速

    1. 音波とは、
      気体・液体・固体の媒質を伝搬する振動(疎密波または縦波と呼ばれる圧力の変動)です。単に音波と言うときは、一般的に可聴周波数範囲*注:1のことを指しています。
      振動を伝搬する媒質の無い場所(宇宙など)*注:2では音波は伝わりません。

    2. 音とは、
      耳が音波を感知したときの感覚を"音"と呼んでいます。
      • 通常は"音波"と"音"を特に区別しないで使用している場合が多いので、注意が必要です。
      • 媒質は空気(大気中)、感覚器官*注:3は耳である、として説明します。

        *注:1可聴周波数範囲:
        人が音として聴くことのできる音波の振動数で、範囲 約20Hz〜20kHz とされています。

        *注:2宇宙:
        完全な真空と仮定すれば媒質は存在しない(ただし、真空とは何も存在しない、というわけではない)。なお、光や電波などの電磁波[波と粒子の両方の性質を持つ]は媒質を必要としないので宇宙でも伝わります。

        *注:3感覚器官について:
        人や動物は耳以外でも音波を感知して音として感じることができるそうです。骨伝導マイク・骨伝導イヤホン・ボディソニック等がありますが、詳細は省略します。

    3. 音速
      大気中における音速(音波が伝わるスピード)は大気圧には影響されず、密度の影響を受けます。温度が上ると大気の密度が下がり音速は速くなります。厳密には絶対温度に比例して変化しますが、実用上は下記の式で代替えできます。
      (音波によって変位した気体の運動法則から求めますが、最終的には温度だけの関数となります)
      ∇空気中を音波が伝わるスピード(音速)
      音速 V(m/s) = 331.50 + 0.61t t=温度(℃)
       ∴気温 0℃の時に、331.50m/s
        気温15℃の時に、340.65m/s
        気温20℃の時に、343.70m/s


  2. 音の性質(屈折・干渉・回折・その他)について

    音の性質

    1. 音の屈折
      屈折夜間の空気層と音の屈折:
      冬の寒い夜に昼間は聴こえなかった山の向こう側を通過する夜汽車の音が聴こえることがあります。空気中に温度の違う層が存在すると音が屈折して山の向こう側の音がこちら側へ届いてくる、これが音の屈折現象です。昼間は空気中の温度分布が逆になるので音は上空へ向かって屈折します。従って山の向こうの音は聴こえません。ただし、冬季の絶対的な現象ではなく、気温、相対湿度、雨天、曇天、等といった気象条件で、複雑に変化すると考えられます。

    2. 音の干渉
      干渉 池にポチャンと小石を投げると波紋が広がります。少し離れた所にもう一つ石を投げるとそこにも波紋ができて、二つの波紋は広がりながら、やがて交差して強めあったり弱めあったりして複雑な形の波となります。2点から出た音も同じ現象が起こります、これが干渉現象です。

      また進行波と反射波が干渉現象を起こして定在波を発生させたりすることもあります。ただし、音の場合は図のように面で起こる単純な現象ではなくて、いろいろな周波数の音が立体的な空間で繰り広げる複雑な現象です。部屋の中に音が大きく聴こえる場所ができたり、小さく聴こえる場所ができたりするのもこのためです。

    3. 音の回折
      ビル陰でも向こう側の音が聴こえます、物体の影となる場所にも音が回り込んで伝わる現象が音の回折です。低周波音は回折し易く、高周波音は回折しにくい性質があります。

    4. 音の性質(その他の代表的な性質)
      1. 透過
        障害物に当たった音が通過(媒質の境界で他の媒質へ進入)してしまうことです。しかし、大気中の音波がそのまま壁その他の障害物に進入していくことはないと考えて差し支えありません。音が透過すると言っても、実際は音波によって振動した障害物(壁など)が2次的な振動源となって、結果的に反対側へ音が出て行ったことになる、と考えればよいのです。
        透過

      2. 反射
        音は障害物に当たると反射します。反射した音がふたたび聴こえるものが反響です。こだま(山びこ)は、遠方の山等からの反響のことです。
        部屋の中でも壁や天井などに反射した音は反響となり、音質が損なわれる原因となる場合があります。
        反射・吸収

      3. 吸収
        障害物に当たった音波のエネルギーが熱に変換されて吸収されることです。100%吸収されれば消滅したことになります。音を吸収する目的の材料を吸音材と呼びます。
        吸音

      4. ドップラー効果
        音源と聴いている人の両者またはいずれか片方が移動しているとき、音源の周波数が変化して聴こえる現象で、近づいてくる時に周波数は高くなる方向、遠ざかる時に周波数は低くなる方向で聴こえます。電車に乗っていて踏切を通過するときの警報機のカンカンカンの音の変化や救急車が近づいてくる時と遠ざかるときのサイレンの音の変化がドップラー効果です。
        ドップラー効果

      5. 鳴き竜現象
        パンと手をたたいたり、その他何かの音が引き金となって、反射面の間で固有振動数の繰り返し反射がおこる現象をいいます。ビルの廊下等でも起こる場所はたくさんあります。
      6. うなり
        わずかに周波数の違う二つの音を同時に聴くと、元の音の周波数差に等しいうなり音(ビート)を発生する現象です。
      7. 音線のまがり
        気象の影響で起こる大気中における音の指向性現象です。音が風下に流される現象が1つの例で、音が風下側に伝搬する場合は、音線は下向きに曲げられるために音が伝わり易く、風上側では音線が上向きに曲げられるために音が伝わりにくくなります。野外コンサートで風上にいると音が聴こえにくいのはこのためです。
      8. 減衰
        音源が空中にある場合、地表にある場合、部屋の片隅にある場合、等でそれぞれ違いはありますが、いずれの場合も距離の2乗に逆比例して小さくなります。
      9. 以下省略します


  3. 音の3要素について
    音を特徴付けるのは、音程・音量・音色で、この3つを「音の3要素」と呼んでいます。

    音の3要素

    1. 音程
      音波の振動数を表す絶対音程と、2つの音波の振動数の関係を表す相対音程があります。
      1. 絶対音程(pitch)
        絶対的な音の高さ(pitch)をいいます。単位はヘルツ(Hz)で、振動数が多い(=周波数(frequency)が高い)ほど音程は高くなります。

      2. 相対音程(interval)
        2つの絶対音程間の距離(周波数の関係)を表していて、周波数の関係が1:2の時をオクターブと呼びます。

    2. 音量
      音の大きさ(ボリューム)のことで、音圧が大きくなれば大きな音として感じる耳の聴覚特性の1つです。
      1. 物理的な音の大きさ
        1. 音圧(sound pressure)
          単に音圧というと、通常は音圧実効値を指しますが、音響関係では音圧を直接取り扱うことはまずありません。実用上は、音圧レベルで表し、計測は校正された標準コンデンサマイクロホンを音の基準器として用いています。

        2. 音圧レベル(Sound Pressure Level)
          音圧レベル(Lspl)は、音圧の実効値(Pm パスカル)と、基準となる音圧実効値(2×10-5パスカル → 20μパスカル)との比の常用対数の20倍で、単位はデシベル(dB)です。
          Sound Pressure Level

      2. 耳の聴覚特性による音の大きさ
        1. 音の大きさ(Loudness)
          耳で感じた音の大きさのことで、単位はソーン(sone)です。音の大きさは主として音圧で決まりますが、複合音の場合は音圧が同じでも違った大きさの音に感じることがあります。

        2. 音の大きさのレベル(Loudness Level)
          健聴者が1kHzの純音と同じ大きさに聴こえると判断したときの音の大きさを表わす数値です。数値は1kHzの純音の音圧をもって表し、単位は ホン または phon です。すなわち、1kHzの音の大きさのレベルは音圧レベルの数値と同じだということです。
          1ソーン = 40ホン と定義されています。なお、20ホンから120ホンの間では、ソーン値が2倍になるとホン数が10増加する関係にあるとされています。

        3. 等ラウドネス曲線(Equi-loudness Curves)
          人間の耳の周波数特性はフラットではなく、なおかつ、音の大きさによって周波数特性が大きく変化します。小さい音になると低音の感度が著しく低下します。
          周波数の異なる純音が同じ大きさに聞こえるときの音圧レベルを結んだ曲線が"音の大きさの等感曲線"または"等ラウドネス曲線"と呼ばれているもので、代表的なものにフレッチャー・マンソンの曲線、ロビンソン・ダドソンの曲線などがあります。

          「フレッチャー・マンソンの曲線」概念図
          Equi-loudness Curves(H.Fletcher and W.A.Munson)

          「ロビンソン・ダドソンの曲線」概念図
          Equi-loudness Curves(D.W.Robinson and R.S.Dadson)


        4. 補正音圧レベル(weighted sound pressure level)*注:1
          聴覚特性に無関係で純粋な物理量の音圧レベルに対して、周波数補正をしたものを補正音圧レベルと呼びます。騒音に対してA、B、Cの補正音圧レベル(聴感補正ともいう)が定義されていて、日本での騒音レベルは、騒音計と呼ぶ計測器の補正音圧レベルA特性で測定した値を騒音レベル(dBまたはdBa)*注:2としています。補正音圧レベルBはほとんど使われることがありません。補正音圧レベルCは音圧レベルの代用として使われることもあります。

          「補正音圧レベル(聴感補正)」概念図
          Frequency Weighting
          *注:1
          • この情報は、旧JIS(普通騒音計)(精密騒音計)を参考にしました。
            2005年にJIS C1502普通騒音計、C1505精密騒音計が廃止され、JIS C 1509-1:2005電気音響−サウンドレベルメータ(騒音計)が制定された。
            また、騒音計は「計量法」のなかでも定められている。
          *注:2
          :作者注
          • 「騒音計と呼ぶ計測器の補正音圧レベルA特性で測定した値を騒音レベル………」←この補正音圧レベルA特性で測定する騒音レベルには低周波や高周波音が含まれてない点を、当サイトの作者は疑問だと考えています。
          • 人間の耳には聴こえないはずだから低周波や高周波音を切り捨ててしまう、という事で良いのでしょうか?


        5. 日常の音圧レベルの例(騒音レベルAの参考値)
          人のいない劇場内20dBa
          郊外(深夜)30dBa
          図書館、閑静な住宅地(昼)40dBa
          事務所(静かなとき)50dBa
          普通の会話60dBa
          騒々しい街頭70dBa
          電車のなか80dBa
          大声の唄、工場の中90dBa
          電車が通るガード下、ピアノ100dBa
          オーケストラの最大音110dBa
          地下鉄のホーム(電車の進入)120dBa


    3. 音色
      人の声・虫の音・楽器の音・などの違いは音色の違いによります。音色は、波形のエンベロープと倍音とによって決まってきます。
      1. エンベロープ
        音の立ち上がりから減衰して聴こえなくなるまでの振幅の変化のカーブをエンベロープと呼びます。音にはそれぞれ固有のエンベロープがあり、音色を決める要素となっています。

        エンベロープカーブの例
        エンベロープ1

      2. 倍音
        存在するおよそ全ての音は複数の周波数成分が複雑に混ざり合っていて、音ごとに特有の波形をしています。これらを広い意味での複合音と呼びます。しかし、ただ単に複合音といった場合は、整数倍の関係にある複数の正弦波が混ざり合ったものを指し、これを楽音と呼びます。
        楽音に含まれている最も低い周波数の成分を基音と呼び、基音以外の成分を倍音と呼びます。音響関係では一般的に基音を基本波、倍音のことを高調波と呼びます。倍音(高調波)は、基音(基本波)の何倍のものであるかを表すため、n倍の場合に第n倍音(第n高調波)と呼ぶこともあります。


  4. 音の電気的信号処理
    音を電気信号に変換したものを音声信号と呼び、いろいろな処理をすることができます。

    音の電気的信号処理

    1. 音声信号の観測
      オッシロスコープオッシロスコープ(シンクロスコープ*注:1)という計測器で観測すると、図のように波の形をしています。いろいろな音は、時間の経過で途切れることなく連続していると考えられていて、これをアナログ*注:2信号と呼んでいます。

    2. 音声信号の分析
      すべての波形は「強さと周波数」の異なる正弦波が合成されて出来ています。これはフーリエ*注:3の数学的理論で、波形をフーリエ変換すると、周波数成分とその強さに分解することができます。逆変換で合成すれば元の波形に復元することもできます。フーリエ変換を応用した波形分析装置にはFFT*注:4を応用した"FFTアナライザ"という測定器があります。これは波形を解析する手法の1つとして、音響分析関係やその他の様々な方面で利用されています。

      • *注:1シンクロスコープ:
        オッシロスコープ(oscilloscope = 電圧電流などの波形をブラウン管に表示する観測装置)とシンクロスコープ(synchroscope = 同期式波形観測装置)は、かつては機能の違いにより呼び分けていたが、最近のものは同じと考えて差し支えない。なお、シンクロスコープは某メーカの商品名とか。

      • *注:2アナログ:
        途切れることなく連続的に変化する物理量、またはそれを観測し表現するための装置(水銀柱温度計・文字盤式時計・等)の総称です。

      • *注:3フーリエ:
        数学者で物理学者、1822年にフーリエ級数論を発表

      • *注:4FFT:
        フーリエ変換の高速算法(高速フーリエ変換:Fast Fourier Transform)の略

    3. 余談
      1. フーリエ変換(逆変換)の応用は音だけではなく、図形を解析して絵の輪郭をぼかしたりする加工(周波数成分の1部分を欠落させたりする)もできます。
      2. 人間の耳は、音波をフーリエ変換しているのだそうです。耳の穴から進入してきた音波を周波数帯に分割し(蝸牛の音高識別機構)、強さや周波数成分を脳で分析することで、何の音かを識別しているとか。
        つまり、耳で音を直接感じているのではなく、耳の受容器(刺激を受けいれる細胞器官)で受けた刺激が脳に到達して、はじめて音として感じるのです。

    4. 補足
      1. 音の振る舞いについて
        ここでは音の性質について、おのおのを単独の現象かのように説明して、他の現象との因果関係については省略して説明しています。音の振る舞いは、1つ1つの現象が単独に起こっているのではなく、いろいろな現象が複雑に絡み合っているのだということをご理解ください。また、何故そのような現象が起こるのかといった理論的説明は省略いたします。興味のある方は物理の教科書、計量法(計量単位令・計量法施行令)、NiCT、大学の研究室、日本音響学会、JIS、IEC、ISO 等の資料をご覧になることをお勧めします。
        *注:
        組織名等は2004年06月04日現在のものです。

      2. 客観音響と主観音響について
        建築・構造分野では、客観的な計測データに基づいて物理学的に音を取り扱う場合を客観音響(Objective Acoustics)と呼び、この音は冴えない・こもっている・音質が悪い・等と感覚的に音を取り扱う場合を主観音響(Subjective Acoustics)と呼ぶ場合もあるようです。

    5. 物理学の勉強について
      物理学の基礎を勉強できるキーワード(検索字句のヒント)を記載いたします。関係する技術書籍をお読みください。
      [他にも多数考えられます、ほんの一例です]
      • 量子物理、量子熱物理、運動方程式、波動方程式、電磁場
      • ドップラー効果(媒質との相対運動)、相対論的ドップラー効果、赤方偏移
      • 物質、ダークマター、ダークエネルギー、真空のエネルギー、ひも理論、四次元
      • カミオカンデ、スーパーカミオカンデ
      • ガリレイ、マイケルソン・モーリー、マクスウェル、ローレンツ、
        アインシュタイン、ハッブル、プランク、ドゥブロイ、ニュートン
      • おまけ:
        ドラえもん、Star Wars(スター・ウォーズ)



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  1. 音のディジタル化[PCM]

    [標本化、量子化、符号化、ファイル化]

    1. 標本化(sampling)
      アナログ信号から一定間隔毎に標本を抽出することです。
      1. 標本化周波数(sampling rate):
        一定時間当たりいくつの標本を抽出するかです。音楽CDの場合は、一秒間に44,100個の標本抽出を行います。この場合に標本化周波数 44.1kHz という呼び方をします。

      2. 標本化できる音声周波数の制限:
        音声信号を標本化できるのは、サンプリングの定理(シャノンの定理という)により、標本化周波数の1/2までです。このために音声信号に含まれている高域周波数成分をカットする帯域制限フィルタを使用する必要があります。このフィルタを「アンチエイリアシングフィルタ」と呼び、カットオフ特性が急峻なアナログフィルタが使用されていました。フィルタの特性が急峻なために、位相特性が乱れて音質劣化の原因となっていましたが、オーバサンプリングやディジタルフィルタの組み合わせと特性のなだらかなアナログフィルタで音質の劣化を防ぐ工夫がされるようになりました。

    2. 量子化(quantization)
      抽出された信号の振幅の大きさを数値化することです。
      1. 量子化ビット数(quantization bit rate):
        量子化するときにどの位の分解能で数値化するかが、量子化ビット数です。音楽CDの場合は、65536分の1に分解して数値化します。これは2の16乗に相当する分解能で、この場合を(量子化ビット数16bit)と呼びます。
        従って、計算上のCDのダイナミックレンジ(P-P)は、Cd dinamicrange = 約96dB となります。

      2. 量子化ノイズ(quantization noise):
        量子化数を無限にしない限り量子化の際の誤差は避けられません、さらに、アナログ値を2進化する際に整数化する誤差があります。信号が歪んでも少々雑音が混ざっても情報の欠落が起こらない(傷は別)アナログ(LP等)との決定的な違いはここにあります。この量子化の際の誤差を量子化雑音と呼びます。信号のレベルが小さいほど量子化雑音の影響は強く出ます。これは聴感上問題があるのでオーバサンプリング等、それなりの対策がとられていますが「ディジタル臭い音だ」といわれる原因の1つかもしれません。

    3. 符号化(encoding)
      量子化された数値をコンピュータが処理できる2進数で表わすことです。


    4. ファイル化
      44.1kHz 16ビット ステレオ信号の場合はLR信号が各チャンネルごとに2バイトの16進表記(すなわち両チャンネルで4バイト使用)で格納されます(Windows WAVEファイルダンプ を参照)。モノラル信号は1チャンネルですから2バイト(ステレオ信号の半分)で格納されます。


  2. 補足

    補足

    1. PCMには、線形量子化(いわゆるリニヤPCM)、折線量子化、対数量子化、また、適応差分符号化(ADPCM)、等があります。


    2. 音声信号のディジタル化概念図(リニヤPCM)
      ディジタル(PCM)化
      これはディジタル化を簡単に説明するための模式図であり、実際のディジタル化電子回路の動作原理とは若干違います。詳細については、別の場で勉強していただきたい。


      • 標本化周期ごとの赤い線の部分だけが標本抽出されて、赤い線と線の中間の「誤差」と書かれた黄色部分は欠落してしまうのです。
      • 結果的に、標本化周期の範囲内には、1個のディジタル値が抽出されますが、滑らかであったはずのアナログ信号はとびとびの整数値になってしまいます。
      • 時間軸方向の細かさ(分解能)を表したものが標本化周波数で、振幅方向の細かさ(分解能)を表したものが量子化ビット数です。
      • 標本化周波数と量子化ビット数を極端に多くすれば、とびとびの間隔が狭まって誤差は小さくなりますから、元の信号を忠実に再現できるようになるはずですが、コストパフォーマンス等いろいろな事情からそうも行かないのが現状です。


    3. 信号の[+-]表現方法(リニヤPCM)
      2'sコンプリメント
      音声信号は0を中心にして+方向にも−方向にも変化しますので、2'sコンプリメント(2の補数)という方法で正・負の数を表します。
      [2'sコンプリメント(2の補数)表現概念図]


    4. ディジタルファイルの名称及び数値範囲(例)
      名称意味数値範囲
      signed 16bit符号付き-32768 to 32767
      signed 8bit符号付き-128 to 127
      unsigned 8bit符号無し0 to 255



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  1. WAVEファイルのデータ格納方式について

    WAVEファイルのデータ格納方式

    1. チャンクの構造
      チャンク格納内容
      RIFFファイル情報
      fmtサンプリングレート等のパラメータを含むフォーマット情報
      data実際の音声データ
      LISTINFO等、特定の情報を格納するチャンクが任意設定されることもある
      その他他の情報を格納するチャンクが任意設定されることもある

      1. RIFFチャンク:ファイル情報
      2. fmt チャンク:サンプリングレート等のパラメータを含むフォーマット情報
      3. dataチャンク:実際の音声データ
      4. LISTチャンク:INFO等、特定の情報を格納するチャンクが任意設定されることもある
      5. その他   :他の情報を格納するチャンクが任意設定されることもある

    2. データ格納方式
      2チャンネルステレオ信号をディジタル化したデータは、左チャンネル-右チャンネルの順に、1チャンネルモノラル信号をディジタル化したデータはそのまま順番に並べて、リトルエンディアンで格納されています。

      エンディアンとはデータを複数バイトで表現する場合、上位下位を
      どちらから先(低いアドレス側)に格納するかということです。
      リトルエンディアン(little endian)とビッグエンディアン(big-endian)
      −− 上位下位の格納順 採用代表例 用語の出典
      little endian 下位上位 Intel系
      8080〜Pentium等
      (Windows WAVE)
      卵を細い方から食べる
      (ガリバー旅行記)
      big-endian 上位下位 Motorola系
      68000等
      (Macintosh AIFF)
      卵を太い方から食べる
      (ガリバー旅行記)


    3. WAVEファイルダンプ(一例)
       0123456789ABCDEF
      0000 'RIFF' fileSize-8 'WAVE' 'fmt_'
      0001 ChunkSize 0100 0200 44AC0000 10B10200
      0002 0400 1000 'data' dataSize 00000000
      0003 00000000 00000000 00000000 00000000
      0004 00000000 00000000 00000000 00000000
      xxx1 'LIST' ChunkSize-8 'INFO' 'ISRC'
      xxx2 06000000 43442D444100 'ICRD' 0B00
      文字数
      例:6文字
      "CD-DA"+ 00h 文字
      例:11
      xxx3 0000 323030312F30 362F32300000 'IP

      文字
      "2001/06/20"+ 00h + 00h
      xxx4 RD' 以下詳細省略

      バイト数データの意味(概略)
      4バイト固定文字列['RIFF']=RIFFファイルのヘッダ
      4バイト[fileSize-8]=ファイルサイズから8を減じた値
      4バイト固定文字列['WAVE']=WAVEファイルのヘッダ
      4バイト固定文字列['fmt_']=フォーマット情報チャンク
      4バイト[ChunkSize]=チャンクサイズ(バイト)
      2バイト[0001h]=フォーマット形式(リニヤPCM)
      2バイト[0002h]=チャンネル数(2チャンネル)
      4バイト[0000AC44h]=サンプリングレート(44.1kHz)
      4バイト[00002B110h]=転送平均バイト数(176400バイト/秒)
      2バイト[0004h]=波形データの最小ブロック(16ビットステレオ)
      2バイト[0010h]=サンプリング数(16ビット/チャンネル)
      4バイト固定文字列['data']=データチャンク
      4バイト[dataSize]=データサイズ(バイト)
      2バイト左チャンネルデータ
      2バイト右チャンネルデータ
      4バイト固定文字列['LIST']=リストチヤンクのヘッダ
      4バイト[ChunkSize-8]=チヤンクサイズから8を減じた値
      4バイト固定文字列['INFO']=INFOタイプを表すヘッダ
      4バイト固定文字列['ISRC']=(ソース:supplied by)情報ヘッダ
      4バイト[00000006h]=文字数(6文字)
      6文字
      6バイト
      の例
      ・ここから実際の情報文字列(日本語も可)
       可変長文字列+00h
       ここまでの文字数が奇数の場合はさらにデータ00hを追加して偶数にする。ただし追加したデータ00hは文字数に含まれない。
      これは文字数(6文字)の例
      文字列"CD-DA"+ 00h
      ↑ 合計文字が偶数なので追加 00h はない
      4バイト固定文字列['ICRD']=(作成日:creation date)情報ヘッダ
      4バイト[h0000000B]=文字数(11文字)
      11バイト
      の例
      これは文字数(11文字)の例
      文字列"2001/06/20"+ 00h + 00h
      ↑ 合計文字が奇数なので追加 00h がある
      4バイト固定文字列['IPRD']=(アルバム:製品:associated product)
      以下詳細省略

      Chunk情報の説明(概略)
      List等
      Chunk情報
      *注:1
      INFOタイプ幾つかの例
       ・IART(アーティスト:artist name)
       ・ICMT(コメント:comments)
       ・ICOP(著作権:copyright)
       ・ICRD(作成日:creation date)
       ・IENG(ファイルを作った人:engineer)
       ・IGNR(ジャンル:genre)
       ・INAM(名前:Name)
       ・IPRD(アルバム:製品:associated product)
       ・ISBJ(タイトル:subject description)
       ・ISFT(ソフトウェア:software used)
       ・ISRC(ソース:supplied by)
       ・ITRK(トラック番号:track number)*注:2
       ・その他、省略します

      その他の例
       ・INST(instrument settings) シンセサイザ情報
       ・APPL(application specific) アプリケーション情報
       ・以下、省略します

      *注:1ListChunk
      参考資料「Microsoft RIFF(Resource Interchange File Format)」
      WAVEファイルの構造は多種多様なタイプのコレクション的要素があるようです。
      また、パラメータのかなりの量はオプション(あっても無くてもよい)です。
      その詳細については未調査なので、詳細を知りたい方はご自分でお調べください。

      *注:2ITRK
      何処かで、独自に拡張されたもののようです。
      当サイトで気付いたこと
      ITRK項目の設定されているWAVEファイルを、
      Goldwave(WAVEファイル等のエディット総合ソフト)
      で編集すると、ITRK項目は消滅してしまいます。
      [Goldwave Ver5.55で確認 2010/03/15]


  2. WAVEファイルのサイズについて

    WAVEファイルのサイズ

    1. WAVEファイルサイズの上限
      1. RIFFヘッダ自分自身の8バイトを差し引いた値が、32bit(4バイト)で格納されています。すなわち32ビットで表現できる値は、2の32乗=4,294,967,296バイト となりますから、WAVEファイルサイズの上限は約4GBです。

      2. 約4GBからRIFFチャンク+fmt チャンク+LISTチャンク+その他チャンクの値を差し引いた残りということになりますが、これ等情報チャンクがそれほど大きい容量ではないことを考慮して少なく見積もっても、約4GB程度のサイズは確保できると思って良いでしょう。

      3. ただし、FAT(File Allocation Table)ではなく、NTFS(New Technology File System [Win NT/2000/XPで利用可])では別の話になるらしいですが、ここでは省略します。

      4. 参考[Broadcast Wave Format(BWF)]
        -----フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より引用-----
        マイクロソフト社のWAVE音声ファイルフォーマットの拡張であり、映画やテレビで使われているノンリニアディジタルレコーダのフォーマット。日本では、これを拡張したBWF-Jという規格が使われている
        <引用終わり>
        2008/06/27現在の情報、詳細は当該サイト『ウィキペディア(Wikipedia)』をご覧ください。

    2. 実際の音声データのサイズ
      標本化周波数(44.1kHz)/量子化ビット数(16bit)/再生時間(1秒間)/2チャンネルステレオ音声をディジタル化したディジタル音声ファイルのサイズを計算してみます。
      1. データサイズ計算の考え方
        • 1秒間に44,100個の標本ができて、1個の標本は16ビットの精度で量子化される。
        • ステレオ音声なのでこれの2倍となる。

      2. 実際の式は、
        • 44,100 × 16 × 2 = 1,411,200 ビット/秒
          • 1,411,200 ビット/秒 ÷ 8 = 176,400 バイト/秒
          • 176,400 バイト/秒 ÷ 1,024 = 約172 キロバイト

          すなわち、約172kBとなる。
          1分間だと 176,400 × 60 = 10,584,000バイト(約10.09MB)になることがわかる。

      • では、約4GBに収まる44.1kHz 16bit ステレオ WAVEファイルの時間は、
        • 4,294,967,296バイト ÷ 176,400バイト/秒 = 約24,347秒
        • 約6時間強程度といったところで、モノラルなら2倍の約12時間程度となる。


    3. パソコンで取り扱う実用的なWAVEファイルのサイズ
      1. 広く普及しているパソコンで、4GBもの巨大ファイルを直接取り扱うのはあまり現実的ではありません。最も実用的なWAVEファイルサイズは、メモリにWAVEファイル全体を読み込ませて編集することが可能な50MB(5分間)程度だと思います。

      2. ハードディス上で編集する方法もありますから、巨大なWAVEファイルをパソコンで直接に編集する場合は、それなりの機能・性能を備えたパソコンを準備しましょう。

      3. パソコンの環境(特にメモリ容量、HDDとCPUスピード)に合わせて取り扱うWAVEファイルサイズの上限を設定するか、必要な機能・性能のパソコンを準備するか、どちらかを選択することになります。


  3. 多チャンネル[5.1ch(6ch)]WAVEファイル等について

    多チャンネル[5.1ch(6ch)]WAVE

    • 多チャンネル[5.1ch(6ch)]WAVEファイル等を個人が追求するのはあまり一般的でないと判断し、省略してます。例えば、Microsoft社の「Windows Media シリーズ」サイト、等が参考になるかもしれません。





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  1. 歴史年表[電気の発見・蓄音機の発明からDVDまで]
    この年表は、各種の歴史資料から寄せ集めた情報、当サイト独自の調査結果、等、バラバラだった情報を整理整頓して一覧表にしたもので、時代の流れを大雑把につかむ目安程度のものです。
    年代名前歴史内容
    紀元前600頃ギリシャタレスコハクを摩擦して摩擦電気を発見
    1826(文政 9)オーム電気の一大基礎理論オームの法則発見
    1857(安政 4)---スコット音の波形記録装置発明(横波記録)
    1877(明治10)---エヂソン円筒錫箔蓄音機(フォノグラフ)発明(高低記録)
    1881(明治14)---ベル・他円筒蝋管蓄音機公開実験(高低記録)
    ---エヂソンこれに伴い同年、エヂソンも蝋管としている
    クレマン・
    アデル
    電話電送のデモンストレーション中、音像に立体感が得られる効果(ステレオ効果)を偶然発見。
    舞台に複数のマイクを距離を置いて設置し、レシーバを両耳にしたところ、舞台上の音が立体感を持って聞こえたという。バイノーラル(両耳)によるステレオ効果の発見も、日の目を見るのは1936年以降である
    1885(明治18)---ベル・他ワックス板に振動を記録する方法の特許出願
    (翌年特許成立"グラフォフォン"と命名)
    1887(明治20)---ベルリナー平盤レコードと蓄音機(グラモホン)特許出願
    1888(明治21)---ベルリナー酸による音溝の製法(エッチング)を完成
    1895(明治28)------平盤レコード発売(70回転・2分片面)
    レコードの回転数は78(回転/分)に固定されてないが、次第に統一される。また、円盤のレコードに天然材料のシェラックが使用されるようになった
    1896(明治29)日本F・W ホーン
    (アメリカ人)
    横浜の山下町にホーン商会設立、
    ホーン商会は管蓄音機の輸入も手がける。
    1898(明治31)デンマークパウルセン鋼鉄ワイヤー録音機特許取得
    1899(明治32)フランシス・
    パラウド
    (画家)
    蓄音機に耳を傾けている犬の姿を絵にして"His Master's Voice(ご主人の声)"と名付ける。
    犬の名前はニッパーで、今は亡き主人(パラウドの兄マーク)の声に耳を傾けているというエピソードがある。後日"英グラモフォン"等のトレードマークとなる。
    1901(明治34)ビクター[米ビクター(RCAビクターの前身)]犬マーク(His Master's Voice)を採用
    1904(明治37)コロンビア10インチ両面盤発売
    1905(明治38)ビクター犬マーク日本登録
    1907(明治40)日本F・W ホーン10月31日 "日米蓄音機株式会社"を神奈川県橘樹郡川崎町久根崎
    に設立、日本初の蓄音機とレコードの製造会社。
    [レコード産業発祥の地とされている]
    "日米蓄音器商会"を東京銀座に設立、
    蓄音機とレコード等・その商品を販売する。
    1909(明治42)日本---日本最初の円盤レコード製造が神奈川県川崎で始まる
    1910(明治43)日本F・W ホーン10月1日 (株)日本蓄音器商会を東京銀座に設立、
    (日本コロムビアの母体)
    "ニッポノホン"商標の蓄音器4機種製造販売(初めての国産機)
    大阪にも支店を開設する。
    1912(明治45
    大正元年)
    日本F・W ホーン(株)日本蓄音器商会に日米蓄音器株式会社を吸収、
    鷲印の商標を中心とするレコードの録音・製造・販売を行う
    ---レコード製造 15万枚/月
    1914(大正 3)日本---カチューシャの唄流行
    芸術座公演「復活」劇中歌(歌唱:松井須磨子)
    1920(大正 9)---サミュエル・
    ウォータズ
    V-L方式ステレオレコード提案
    縦振動と横振動を組み合わせてカッテイングすることで 2種類の波を互いに干渉せずに録音するという方法であるが、当時のレコードプレーヤの構造的問題からか実用化はされなかった。
    1924(大正13)ベル研電気録音方式完成
    1925(大正14)米コロンビア電気録音レコード発売
    1928(昭和 3)日本---電気録音レコード発売
    1930(昭和 5)BBC鋼鉄ワイヤー録音機使用
    1931(昭和 6)日本コロムビア"コロムビア"商標を米国コロンビアから譲り受け、「二連音符のコロムビア・マーク」を商品に使用する
    1935(昭和10)------最初のテープレコーダ"マグネトフォン"実用機が作られた
    BASF社紙をベース、酸化鉄と粘着剤の混合物塗布の録音用テープ開発
    AEG社レコーダの開発、ベルリン・ラジオ・ショーに出品
    1937(昭和12)A.H.Reeves
    [リーヴス]
    PCM(パルス符号変調)発明
    1940(昭和15)ディズニー"ファンタジア"で多チャンネル光学録音活用
    ブラムラインステレオ音響再生装置、録音方法の特許申請
    1944(昭和19)デッカハイファイレコード発売
    1945(昭和20)米コロンビアLPの開発に着手
    (1)細溝、(2)周波数特性広帯域化、(3)低回転数で回転の安定化
    1946(昭和21)アンペックスオープンリールテレコ完成(モノラル)
    日本日本コロムビア社名を日本コロムビア株式会社とする。
    同年リンゴの唄(映画"そよ風"の主題歌)大ヒット
    1947(昭和22)米コロンビアLP(Long Playing)レコード発売。LPに対して従来の78回転レコードをSP(Standard Playing)と呼ぶ、このことは当時78回転がまだスタンダードであったということを意味する。
    1948(昭和23)シャノン「情報理論・エントロピーの概念導入」発表
    C.E.Shannon[シャノン](ベル研究所)
    CBSLP(Long Playing)レコード発表
    1949(昭和24)RCAビクターEPレコード(17cm-45回転)発売。EP(Extended Playing Record)シングル盤、ジュークボックスに使用され、センター口径が大きいのでドーナツ盤とも呼ばれた。
    1950(昭和25)RCAビクターLPレコード発売
    1951(昭和26)日本日本コロムビアLP(Long Playing)レコード発売
    1952(昭和27)クック2本溝ステレオレコード(バイノーラル)考案
    1枚のレコードを外周半分と内周半分に分割して2チャンネル分カッテイングし、それぞれの溝からカートリッジが2個付いたピックアップで音を拾うというアイデアであるが、欠点が多く結局普及せず。クックのバイノーラル・レコードは日本にも多数輸入された。
    1953(昭和28)日本日本ビクター純国産LPレコード発売
    1954(昭和29)日本日本ビクター純国産EPレコード発売
    1955(昭和30)アンペックスステレオ音楽テープ発売
    日本ソニーステレオテレコ発売
    1956(昭和31)デッカステレオレコード開発
    1958(昭和33)RIAARIAA(アメリカレコード産業連合会)45-45方式採用決定
    ステレオLPレコードの形式は、WE(ウェスタン・エレクトリック)が開発した45-45方式と、英デッカが開発したV-L方式という縦振動と横振動の組み合わせ方式が発表されたが、モノラルLPレコードとの互換性などの面で45-45方式に統一された。
    オーディオ・
    フィデリティ社
    ステレオレコード発売
    RCAビクターステレオレコード発売
    日本ニート45-45方式ステレオカートリッジ試作成功
    ---ステレオレコード発売
    1961(昭和36)日本---ニートのカートリッジとグレースのオイルダンプ型トーンアームはオーディオマニア垂涎の的となる、しかしトーンアームも後年はジンバルサポート方式その他が発売されて世代交代をしていく。
    1963(昭和38)------SPレコード生産中止(SP時代は終了した)
    フィリップスコンパクトカセット開発
    日本日本コロムビア放送局用機器メーカの日本電気音響(株)を吸収合併し、商標にDENON(放送局用ブランド)を加える
    1964(昭和39)日本日本コロムビアDL-103 NHKに正式納入(業務用MCカートリッジ NHKと共同開発)
    後年 DENON DL-103 マニア向に発売する
    1965(昭和40)ドルビー社ノイズリダクションシステム発売
    1966(昭和41)日本---「DAD(Digital Audio Disc)懇談会」発足
    CD標準化への台頭
    ソニーPCMプロセッサー発売
    1967(昭和42)日本---45回転LPレコード出現
    1969(昭和44)---CEショー(4スピーカ デモ)→4チャンネルの始まり
    日本サンスイ4チャンネルSQレコード発売
    NHKPCM方式磁気録音システム完成、
    6月:N響を録音し公開
    1970(昭和45)日本日本コロムビアPCM録音システムによるディジタル録音(世界初)
    (PCM録音システムはNHKより借用)
    DENON DL-103 市販開始・CBS STR-100テストレコードによる個ごとのレスポンスデータ添付、針交換に出すと新品交換で返却されることで話題になる。
    1971(昭和46)日本日本コロムビア 2月、4月:PCM録音レコード2枚発売
    *注:PCM録音レコードとは:
    レコードの形式・等を指すものではなく、
    PCM(ディジタル)録音した音源を使用してプレスした普通のアナログLPレコードです。
    日本ビクター4チャンネルCD4レコード発売
    1972(昭和47)日本日本コロムビア1月:自社PCM録音システム1号機完成、
    10月:PCM録音レコード発売
    1974(昭和49)日本日本コロムビア自社PCM録音システム2号機完成(小型化成功)、
    11月:ヨーロッパ出張録音、現地録音PCMレコード発売
    1976(昭和51)日本日本ビクターVHS方式発表
    ソニーPCMディジタルテレコ発表
    1977(昭和52)日本日本コロムビア自社PCM録音システム3号機完成、
    2月:ヨーロッパ、11月:ニューヨーク出張録音
    ------CD開発される、LPレコードの将来に暗雲が・・
    1981(昭和56)------レッドブック(Red Book)発表
    1982(昭和57)フィリップス共同開発 CD発売
    日本ソニー
    1983(昭和58)日本---DAT懇談会発足
    1985(昭和60)タイム・ワーナー社[社長リバファーム]DVD着想
    1987(昭和62)------僅か5年でCDの売り上げ枚数がLPを追い越す、
    LPレコード時代は幕を下し、ディジタル新時代を迎えるのだが、この時に将来の明暗を分けることになる重要な選択を誤った企業は、暫時の後に外国資本の餌食となったりした。
    Fraunhofer IISMP3アルゴリズムを考案
    1988(昭和63)------シングルCD(80mm)商品化
    1991(平成 3)フィリップスDCC(Digital Compact Cassette)発売されるが、短寿命で終わる。
    日本松下
    1992(平成 4)日本ソニーMD発売(最大80分)
    CDとほぼ同じ演奏時間であるが、信号はATRAC圧縮されている。
    [標準ステレオMD:292kbit/s]
    東芝ワーナー社長とDVD造り決心
    1995(平成 7)日本ソニー[ソニー]MMCD対[東芝]SDとのDVD規格戦争
    東芝
    1996(平成 8)日本東芝東芝方式DVD登場、ソフト不足普及せず
    1997(平成 9)------DVD(AUDIO)規格決定 DVD-R RAM規格決定
    1999(平成11)日本ソニーメモリースティックウォークマン発売
    2000(平成12)マイクロソフトWindows2000 Windows-ME発売
    2001(平成13)------DVD-ROM DVD-RAM 普及
    DVDはイメージ的にビデオの要素が強いが正式には
    (Digital Versatile Disc)
    マイクロソフト11月:WindowsXP(experience)発売
    日本日本コロムビア5月:事業分割・再生計画に合意
    (筆頭株主はリップルウッドグループ)
    2002(平成14)日本---2月:ソニー、松下、パイオニアなど9社が次世代青色レーザディスク"Blu-ray Disc"(ブルーレイ・ディスク)規格策定
    8月:NECと東芝が青色光ディスク規格、DVDフォーラムに対して提案、次世代青色レーザディスク規格は、NEC・東芝連合 vs Blu-Rayグループに
    2003(平成15)日本---11月:8倍速記録DVD(レコーダ)開発される。
    12月:地上波ディジタルテレビ放送開始される。
    2004(平成16)hp1月:Blu-Rayグループに参加表明。
    2004(平成16)日本ソニー7月:Hi-MD(現行と同等形状のMDで容量1GB)発売
    バッファロー7月:1枚で23.3GBの大容量、PC用ブルーレーザディスク外付けドライブ発売(受注生産\395,000)
    2005(平成17)日本---4月:次世代DVD統一交渉へ(日本)、東芝陣営(HD DVD)とソニー等Blu-Rayグループが新規格に向けた交渉に入るも、難航が続く。
    2006(平成18)日本---4月:次世代DVD統一交渉は事実上決裂
    東芝陣営が(HD DVD)搭載の機器を発売決定。
    9月:HDTVディジタル高精細画像時代に突入。
    アナログMUSEハイビジョン*注:1が最高だと言い張っていた某国民放送局も、昨今は掌を返したように、ディジタル放送は良いと宣伝放送している。
    2008(平成20)日本---2月:次世代DVDの方式Blu-Rayに決着(日本)、東芝(HD DVD)から撤退を決定、方式が統一されて幸せになれるのはユーザです。
    • ■この色の行は、蓄音機・レコードに特に関連深いと思われる項目。
    • ■今後、新項目の追加更新をしない予定 [2006/10/24]

    • *注:1ハイビジョン
      • 放送衛星によるアナログ(MUSE)方式高精細画像テレビ放送の愛称で、2007年(平成19年)放送を終了する予定。なお、ディジタル高精細画像テレビを「デジタルハイビジョン」と呼ぶようだ。
      • ちなみに、長年間慣れ親しんできたきた地上波アナログテレビ放送は、2011年に放送を終了するという。これは我が国(日本)の地上波ディジタル化放送計画の国(酷)策なのだそうであります?

    • *注:その他
      • コロビアとコロビアについて
        • 日本の場合は社名=日本コロムビアに合わせました、
        • 日本以外の場合はコロンビアにしました。
        補足:
        英語のスペルが違っていたり、カタカナ名が違っていたりと、誤表記があまりにも多く見受けられます。下記は幾つかの正しい例です。
        • コロムビア→Columbia[社名=Nippon Columbia Co.,Ltd.(日本コロムビア(株)]

        • コロンビア→Columbia[社名=Columbia Records USA(米コロンビアレコード)]
        • コロンビア→Columbia[社名=Columbia Broadcasting System(CBS)]
        • コロンビア→Columbia[社名=Columbia Pictures(コロンビア映画)]
        • コロンビア→Columbia[地名=米の州都名]
        • ほか多数

        • コロンビア→Colombia[国名=Republic of Colombia(コロンビア共和国)]

      • 会社名等は、2001/10/01以前のもので、後日変更されたものは未対応です。
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        URIは、2001/10/01以前のもので、後日変更されたり閉鎖されたサイトは未対応です
        • 蓄音機博物館(This is audio-technica)
          [ http://www.audio-technica.co.jp/ ]
        • 家電探究記(History of household electrical goods)
          [ http://contest.thinkquest.gr.jp/tqj1998/10157/ ]
        • Music Cafe
          [ http://homepage1.nifty.com/musiccafe/ ]
        • オーディオ懐古録(Nostalgia for the good old Audios)
          [ http://isweb14.infoseek.co.jp/art/k-nisi/ ]
        • AA audio amigo
          [ http://www.kcn.ne.jp/~m-yoshii/ ]
        • ストコフスキー is No.1(LEOPOLD STOKOWSKI is No.1)
          [ http://www.stokowski.com/jp/ ]
        • レコードの文化史(Twice told Records)
          [ http://www.terra.dti.ne.jp/~yymatsu/ ]
        • らじおら(Radio'La private museum)
          [ http://www.yanbaru.ne.jp/~RADIOLA/ ]
        • 「日本コロムビア70年のあゆみ」
        • その他いくつかの企業サイトおよび個人サイト


  2. レコード製造の始まりの地・川崎

    レコード製造の始まり

    • 神奈川県川崎市川崎区「京浜急行大師線・港町駅」付近にある「港町駅入口」交差点の片隅に、レコード製造の始まりの地をしめす歴史ガイドが立っています、港町駅を降りたら大師方向へ約50mくらい国道409号へ出る交差点。
      • -----歴史ガイドより引用-----
      • 1909年(明治42年)、日本最初のレコード製造がこの地で始まり、
        心に残る数々の名曲がここから世に送り出されている・・・
      • -----引用終わり-----
        といったような内容の説明文が書かれています。
      歴史ガイド



      歴史ガイドの右奥が大師線の踏切で、
      警報機は電柱の後方に隠れている。
      (元:レコード製造工場入口だった)
      ただし、2010/02/22現在の情報



    • 「港町十三番地」*注:1という歌の逸話について…

        -----「港町十三番地」歌詞二番より引用-----

        銀杏並木の 敷石道を 君と歩くも 久し振り

        点るネオンに さそわれながら 波止場通りを 左にまがりゃ

        ああ港町 十三番地〜

        -----引用終わり-----

      • この歌は、ここ(元:レコード製造工場)の住所と関わりがあるのだということを、
        テレビ番組に出演した作詞家ご本人が「神奈川再発見・国産レコード第1号(1984年)」という番組のなかで熱く語っている場面があります。

      • その概略は、
        -----番組内のインタビュー(リポーター:米倉いづみ氏/作詞家:石本美由起氏)より一部引用-----
        • 曲のモチーフは、横浜のイメージが一番強い印象になっている。
        • 歌詞には「横浜」を特定した語句は出て来ませんが、それぞれの土地の人々が自分の故郷をしのんで、懐かしく聴いてくれることを意識し、何処の港にも通じる共通点を持たせた。
        • 当初の曲名は「港町三番地(みなとまち_さんばんち)」としたが、メロディーの乗りが今一良くないので、
          じゃあ、途中に十を入れて「港町十三番地(みなとまち_じゅうさんばんち)」ならばと、いかにも語呂がよいアイデアが出たのだそうのだ。
        • 「港町(みなとまち)」という語句は横浜よりもっと強い先入観として頭の中にあった。
        • レコード製造工場の本社が、川崎市港町*注:2にあったことがイメージとしてわいた。じゃあ「港町(みなとまち)−なになに」という歌を作ろうということになった。
        • もし、本社が川崎の港町になかったら、もしかしたらこの歌は ??
        • 其の他、詳細は省略。
        -----引用終わり-----

        だそうです(意訳あり、誤訳があったらご容赦)。
        やはり、「港町十三番地」という歌が生まれた経緯は、日本コロムビア(株)のレコード製造工場と本社建屋があった「川崎市港町」というに住所に関係があったようです。

      • でも横浜人としては、
        歌詞に出てくる情景描写は山下公園・日本大通り・馬車道から関内界隈のことを連想してしまいます?

        *注:1
        [Columbia A-2750]SP盤・1957(昭和32)/02/11録音・1957/03/10発売
         A面「港町十三番地」作詞:石本美由起/作曲:上原げんと/歌唱:美空ひばり
         B面「伊豆の乗合バス」作詞:石本美由起/作曲:上原げんと/歌唱:美空ひばり
        その他「君はマドロス海つばめ」「港は別れてゆくところ」等のヒット曲がありますが、オリジナルSP盤の歌唱がやはり良いですね。
        *注:2
        その当時(1957年頃)は日本コロムビア(株)のレコード製造工場と本社建屋は同じ敷地内にあったが、後日(1965年)に東京都港区赤坂に本社/スタジオを新築する(ただし、2005年に赤坂スタジオを含む不動産は売却・2012/05/06現在マンション)。

        また、ここの住所は時代によって変化していきます。
         1907年頃  :神奈川県橘樹郡川崎町久根崎(日本のレコード産業発祥の地とされている)。
         1957年頃  : 仝  川崎市港町125 (当時の「港町」は”区”の下ではない、この年に港町十三番地が作られた)。
         1972年4月1日: 仝  川崎市川崎区港町5-1 に住居表示変更される、
                     川崎市が政令指定都市になり、5つの区(川崎区、幸区、中原区、高津区、多摩区)が設けられ、
                     港町は川崎区に編入された。

        ちなみに、番組の中に出てくるレコード製造工場の正門脇に掛けられた住所表示板(行政のものと思われる)は、
        番組の制作が1984年なので当然のことながら[ 川崎区 港町 5 ]となっています。

        「神奈川再発見・国産レコード第1号(1984年)」
        -----番組内の画像より一部引用-----

        川崎市川崎区港町5
        住所表示板
        (行政のものと思われる)

        -----引用終わり-----

        ところで、駅名も住所も「みなとちょう」と読みます。


    • 朝顔型蓄音機

      「神奈川再発見・国産レコード第1号(1984年)」
      -----番組内の画像より一部引用-----

      1913年頃の蓄音機
      1913年(大正 2年)頃の蓄音機?
      (詳細不詳)

      -----引用終わり-----


    • レコード製造の始まりの地として知られたこの地にあるレコード製造工場も静かに歴史の幕を降ろすようです(2007/04/23追記)
      • 老舗の暖簾に胡座をかいて、気付いた時は工場諸共「都落ち」でした、なんとも寂しい限りです。

         2002/10/01   生産部門(CD/DVDプレス事業)をコロムビアデジタルメディア(CDM社)として分社化
         2005/07/22   CDM社(ほか)をパインリッジパートナーズに売却
         2007/08/??   川崎・港町 → 静岡県移転(ソニーの建屋内?)
         2008/??/??   社名をCDMパートナーズに変更
         2009/01/??   CDMパートナーズ・従業員による破産申し立て(倒産した)
         2009/04/19(日) 現場入札会を開催
          ----サイトhttp://www.askindex.co.jp/(現場入札会を開催・告知)から引用-----
          現場は静岡県焼津市相川…
          元CDMパートナーズ鰍ノてディスク関連の設備やユーティリティなど、多数在庫がありますので…
          -----引用終わり-----

          → その後の消息は未調査。

      • 港町の工場跡地は広大な更地となっていて、工事が開始されているようです(2009/01/24追記)

      • 現在はこんな感じです(港町の工場跡地)、(2010/02/22追記)
        左隅のビルはディスクの?、兵どもが夢の跡……
        跡形もなく…

        貼り付け合成加工で魚眼レンズ風画像になった、色調が合ってないのはご愛敬。

      • 川崎港町タワーマンション、(2010/12/06追記)
        ----京急のまちマガジン「なぎさ No.565」京浜急行電鉄(株)発行より引用-----
        リバーフロントのオアシス…
        -----引用終わり-----

        マンションの販売予定時期は2011年(平成23)6月中旬頃らしいですよ。



  3. レコードの進化[SP → LP]

    レコードの進化

    1. SPレコード
      SPレコード SPレコード
      音溝拡大図


      • 当時のSPレコードはシェラックという材料が使用されていますが、もろく・重く・ノイズが多いものでした。
      • 音溝は音波がそのままの形で(オッシロスコープで観測した波形と同じ横波が)物理的な溝として刻まれているモノラル録音レコードです。

      SP録音補償カーブ(概念)*注:1
      SP-Curve SP(Standard Play)レコードは、回転数78回転/分で、曲率半径2.5ミル(63.5μm)の再生針を使用することを基準とした音溝で作成され、直径30cmの盤で片面4〜5分の録音時間です。このように溝の寸法がLPとは異なるために、カートリッジも「SP専用カートリッジ」を使う必要があります。また、録音時の周波数特性もLPのものとは違いますので、最近のハイファイオーディオ装置で再生すると、中・高域成分の不足*注:2した不自然な音質となってしまいます。この現象を回避するには、SP再生専用プリアンプを使用するか、簡易的にはトーンコントロールで音質を調整すればよいでしょう。

      • SPレコードは、昔のアコースティック蓄音機で鉄針や竹針を使用してこそ本来の音質を取り出せるのだ、という、こだわり派もいらっしゃいますが、ここでは深く追求しないことに致します。

      • やがてLPレコードやEPレコードが出現して、レコードの材料も樹脂製となり、技術の進歩と共にモノラル録音からステレオ録音になって行くのです。


    2. LPレコード
      LPレコード ステレオLPレコード
      音溝拡大図


      • モノラルLPレコード
        SPと同じく水平方向(横)振動の変調。
      • ステレオLPレコード
        左右チャンネルの変調面はレコード表面に対して45度傾いて、1本の溝に刻まれています(45-45方式という、左チャンネルは音溝の内壁(中心の穴方向)、右チャンネルは音溝の外壁(外側方向)の変調。

      RIAAカーブ(概念)*注:3
      RIAA-Curve LP(Long Play)レコードは、回転数33-1/3回転/分で、マイクログルーブと呼ばれる曲率半径1ミル(25.4μm)の再生針を使用することを基準とした音溝で作成され、直径30cmの盤で片面20〜30分の録音時間です。音声をレコード盤にするとき、そのままフラットな周波数特性でカッティングすると、低域周波数は振幅が大きいので、再生性能の点で問題が出るのと、録音時間も減少してしまいます。高域周波数帯はS/N等の点で問題があります。これ等の問題点を解決するために、周波数特性を持たせてカッティングします。この時に使用する周波数特性のカーブのことを「録音補償カーブ」と呼んでいます。LPレコードの場合は何種類かのカーブがありますが、どれもその基本とするところは低域を下げて高域を上げるということでは、全て同じです。最も良く知られているのはRIAAカーブでしょう、その他AES・NAB・LONDON・RCA等があります。
      再生の段階で、この録音補償カーブと全く逆の周波数特性を持たせると、フラットな周波数特性に戻すことが出来ます。レコードを再生する場合には、この様に逆RIAA特性を持ったプリアンプ(前置増幅器)*注:4が必要となります。ハイファイオーディオ装置のカートリッジ入力端子とは、この逆RIAA特性を持たせ、カートリッジの微少出力信号に合わせた高感度プリアンプの入力端子のことです。ちなみに、その他のAUX等の端子は、フラットな周波数特性かつ入力感度も適度なものとなっています。

      *注:1,3
      • 正確には、単純に周波数特性カーブで表す規格ではありません。縦軸に単位を付けませんでしたが、強いていえば(dB)デシベルです、カーブの感じをつかんでいただければ、と思います。
      • RIAA=アメリカレコード産業連合会:The Recording Industry Association of America

      *注:2,4
      • 使用するカートリッジの型式によって出力周波数特性や出力電圧が違いますから、一概には言い切れません。この場合はマグネチック系のカートリッジを想定しています。あまり見かけなくなった、クリスタルやセラミックカートリッジの場合は、負荷抵抗値を変えたり、コンデンサの追加等で出力周波数特性を変化させることが可能であり、また、出力電圧も比較的大きいのでプリアンプを必要としない場合もあります。

    3. 45回転LPレコード出現
      1. LPレコードも再生性能の限界等の点で不満が出てきました。再生が進むにしたがって内周に向かい再生針のたどる線速度が次第に低下してくる宿命的な現象が原因で、周波数特性やダイナミックレンジの低下及び再生歪みが増加するのです。これを解決するために、再生時に発生する歪み成分を打ち消すことが出来るような音溝をカッティングする等、いろいろな工夫がされていたようです。たとえば、再生時に線速度を上げれば再生能力は向上するということで、登場したのが45回転のLPレコードです。

      2. レコードジャケットの解説文には、このような効能書きがあります。
        -----レコードジャケットの解説文より引用-----
        今、かりにレコードの中心からある半径の位置で再生針のトレース限界を比較してみると、
        45回転LPレコードは、通常の33.1/3回転LPレコードよりも、
        • 周波数特性で約1.8倍、
        • ダイナミックレンジで約5.2dB
        大きくできます。
        -----引用終わり-----

        しかし、録音時間が減少する等の問題もあり、ヒットするには至らなかったようす、実際に聴いてみても、劇的に改善されているという体感がなかったように記憶しています。

      3. レコード再生でショックを受けるような音(すなわち CD)に巡り会うことが出来るのは、これから10年以上先のことなのです。

    4. レコード再生用カートリッジの一例
      DENON DL-103 DENON DL-103
      ステレオピックアップカートリッジ
      ・MC(ムービングコイル)型
      ・負荷インピーダンス 1kΩ
      ・出力0.5mV(水平速度振幅 1000Hz 50mm/sec)
      ・使用針0.65ミル(16.51μm)ダイアモンド
      ・針圧 2.5g


      *注:μm
        1μm(マイクロメートル)=1mmの千分の1
        [μm=長さの単位、以前はミクロンと呼んだ]

        1ミル=1インチの千分の1 =25.40μm


    5. PCM録音機の開発とLPレコードへの応用
      1. アナログ信号処理の限界
        技術者達は音質向上をめざして研究をしていましたが、アナログ信号処理に改良を加えることには限界を感じ始めていました。特に音の記録再生部分が最大のネックであることに気づいていました。この頃、FM放送が開始されたりして、高忠実度音声伝送・再生技術(ハイファイ)の研究にますます拍車がかかったようです。

      2. 音声をディジタル処理する発想とディジタル録音の出現
        音をいかに高忠実度で記録再生するかを研究していた1960年代中頃のある日、ディジタル技術を音声の処理に応用する発想が生まれました。それから数年後、世界初のディジタル式録音装置(PCM録音機)が公開されます。こうして、プロの世界では比較的早くからディジタル録音が導入され始めていきます。しかし、処理用のコンピュータもかなり大型で、まだまだ民生に降りてくるようなレベルではありませんでした。

      3. LPレコードへの応用
        実用化されたディジタル式録音装置(PCM録音機)で収録された音源は、LPレコード華やかなりし頃、PCM録音レコードという名称で数多くが発売されていました。
        しかし、ディジタル録音された音源を使用したからと云っても、それから後のプロセスの方に問題も多く、特にユーザがLPレコードを再生する時点で、ディジタル音源の高品位がそのまま引き出せたのか、そのあたりは疑問が残ります。


  4. CD(音楽CD)の時代来る

    CD(音楽CD)の時代

    1. CD(音楽CD)とは
      音楽情報をディジタル化したデータの記録媒体で、正式名称はCD-DA(Compact Disc Digital Audio)です。一般的な形状は厚さ約1.3mm、直径約120mm及び約80mmの樹脂製の円盤です。データの記録フォーマットは、1982年にソニーとフィリップスの2社によって開発されました。その仕様書は表紙が赤色だったことから、レッドブックと呼ばれています。ちなみにCDの導入部は中心側(LPレコードの導入部は外周側)です。

      CDピット 回転方向はレーベルを上にセットした場合LPと同じ時計方向(右)回転ですが、実は信号を読み取る面は下側なので、記録方向はLPとは逆方向だ、ともいえます。

    2. 音楽CD内のデータ概念
      1. データの記録・再生。
        ディジタル信号は、音楽CDの表面にピットという微細なくぼみで、らせん状に記録されています。ピットの大きさは、巾約0.6μm位、深さ約0.1μm位、長さ約0.87μm〜約3.18μmまで約0.29μmおきに9種類、ピットの間隔も同じ9種類あります。
        このピットに光ピックアップの送受信レンズからレーザ光線を照射して反射してくる光を電気的ディジタル信号に変換の後、D/Aコンバータでアナログ信号に変換する、これが音楽CDの再生原理です。

        光ピックアップ外観 光ピックアップ外観写真:
        中心付近に光っている目玉のようなものがレーザ送受信レンズです、
        レンズ部分は、ディスクのソリ等に対してフォーカスを高速に自動追従させる必要があるので、ダンパーで浮いていて、手で触るとプカプカとしています。
        赤鉛筆は大きさを比較するために置きました。

      2. ピットの長さは何故9種類あるのでしょうか。
        どんな信号がきても正しく再生できるように工夫したからです。
        • 例えば、無音の時のディジタルデータは"0"です。ディジタルデータをそのまま記録したと仮定すると、長い時間無音が続いた時はデータ"0"の状態、すなわちピットのない状態が続いてしまい、正しくトレースして再生することができなくなってしまいます。
        • そこで、ピットのない状態が長時間続いてしまうことがないようにする等、の理由からディジタルデータをEFM変調して、データ"1"をパルスの反転、データ"0"の時はパルスは変化しないと設定し、9種類の長さのピットと同じく9種類の長さのピット間隔を生成させて記録します。
        • 再生の時はこのピットの長さを検出して、EFM復調-ディジタルデータ復元-D/A変換-アナログ再生 といった順序で再生します。
        • ピットの大きさは、原盤のマスタリング〜から〜ユーザが音楽CDを再生するまで、全てのパートにおける光学系・メカ系等(技術やコスト等)を総合的に検討して決められた値です。

      3. データ構造の最小単位は1フレームです。
        1フレームには、2チャンネルステレオ音楽情報を標本化周波数:44.1kHz、量子化ビット数:16ビットでディジタル化したデータのL・R信号各6サンプル分(16×6×2)192ビットにCIRCによる誤り訂正符号(パリティ)の付加−EFM変調−サブコーディング付加−フレーム同期信号付加−等の処理を行った、
        588チャネルビット*注:1の情報が含まれます。

        *注:1チャネルビット:
          14ビット化されたデータをチャネルビットと呼ぶ。

        CIRC-EFM概念図
        CIRC誤り訂正符合の付加概念図:


        フレームデータ
        1フレームのデータ構成概念図:


        EFM信号とピットピットとEFM信号概念図:


      4. 98フレームを1ブロックとしてCDに記録します(1セクタと呼ぶ)
        よって1セクタに記録されている全ユーザデータは、2352バイトです。すなわち片チャンネル分は1176バイトとなりますから、1秒間のサンプル数44,100個から逆算すると、L・R信号各1/75(75分の1)秒のデータが1セクタに記録されていることになります。

        [ 1セクタの内訳 ]
        L信号=6×98=588サンプル(=1176バイト)
        R信号=6×98=588サンプル(=1176バイト)
        ∴   ユーザデータ合計 =2352 バイト
        1秒間のサンプル数は44100なので、44100÷588=75 すなわち、75セクタで1秒です。

        螺旋状記録概念図

      5. TOCと呼ばれる目次に相当するデータが最内周(リードイン)に記録されています。

      6. プリエンファシスのかかった音楽CD
        プリエンファシスとは「あらかじめ強調」という意味です。プリエンファシスのかかった音楽CD(古いものに多い)は、時定数50/15μs間を6dB/オクターブのカーブで強調処理してあります。

        50/15μs 音楽CDのプリエンファシスカーブ

        周波数の求め方(下式より)
        Frequency
        時定数 50μs: T=0.000050を代入 ∴f= 3184.7Hz →約 3.2 kHz
        時定数 15μs: T=0.000015を代入 ∴f= 10615.7Hz →約 11 kHz

      7. 補足:
        • CIRC = Cross Interleaved Reed Solomon Code

        • EFM = Eight to Fourteen Modulation
          8ビットのデータを、14ビットに変換する変調です。音楽CDは8ビット分のデータをEFM変調して14ビットで記録しています。

        • サブコーディング
          ディスクの制御や操作などに利用する特殊な情報領域で、P〜W迄の名前を付けた8つのチャンネルがあります。
          • サブコードPおよびQ
            曲の頭出しやランダム再生等の機能、プリエンファシスの有無、著作権管理情報のフラグ等、その他いくつかの機能のための情報領域です。
          • サブコードR〜W
            画像や文字のディスプレイ用(「CD-TEXT」「CD-G」)等の情報領域です。

        • TOC = Table Of Contents
          音楽CDの、内径約46mm〜50mmまでのリードイン領域には、TOCと呼ばれるディスクの目次情報が書き込まれています。

        • 1セクタ
          1サブコーディングフレームと呼び、通常音楽CDにおいてフレームと言った場合は、サブコーディングフレームを指し、1秒に1〜75までのサブコーディングフレームがあることになります。

    3. CDよもやま
      • 針を盤面に降ろす緊張と"ボコ音"が全くない→→PLAYボタンを一発"ポン"
      • 再生が始まるまでは、全くの無音だ→→ノイズ皆無、
      • スクラッチノイズ、傷の"ビチ・パチ・プチ音"が全くない→→当たり前だ。
      • どこまで行っても、再生の最初から最後まで音が歪まない→→当たり前だ。
      • 音の"クリア"さにまたびっくり。
      このように、なんと素晴らしいものがこの世に出現したのかと感激したものです。しかし、このCDに対して、批判的論評が多数飛び交っていたのも事実です。それも時の流れと共に次第に忘れられたかのように、いつしかLPレコード達を凌駕してしまいました。今日、ディジタルサウンド(とビデオも)は、わが世の春とばかりに発展を続けています。

    4. CDの4大キーワード
      わりと有名な逸話ですが??な点もあります。
      • CDには最大74分の音楽データを記録する事が出来るのは、
        ベートーベンの第9交響曲を1枚のCDに収録するためにこうした。
      • 直径120mmになったのは、
        記録時間60分→直径100mm、記録時間74分→直径120mm、で直径120mmになった。
        (ポケットに入る最大のサイズである、またカーステレオの横幅をも考慮してこの寸法になった)
      • 標本化周波数44.1kHzになったのは、
        先行開発していたPCM機器の仕様に合わせた。
      • 量子化ビット数16ビットになったのは、
        14ビット派と16ビット派があったが、コンピュータの処理が8ビット単位なので16ビットは都合がよい、将来の映像記録も考慮、また営業政策等の諸条件で結果的に16ビットになった。

    5. CDはメカトロニクス技術の集大成
      • CDは、最先端ディジタル技術と超精密メカニズム技術の集大成といえるでしょう。その製造工程には、ごく一部の補助的な作業を除いて人間が介在することはありません。工場内は全てクリーンルーム仕様で、全自動の工程となっています。
      • しかし、近年 DVD (Digital Versatile Disc)等の高密度化された媒体の開発で、それらの生産技術もさらに研究が進み、高能率・高性能な最新プロセスが開発されています。



  5. 音の記録方式

    CD(音楽CD)の時代

    1. 音の物理的記録
      アナログ信号をそのまま樹脂の円盤上に溝として刻み込んだものが、いわゆる円盤レコードです。SP(モノラル)→LP・EP(モノラル)→LP・EP(ステレオ)と進化します。
      また、ディジタル信号を物理的に樹脂製の円盤上に記録したものが音楽CD等です。
      その他、映画フィルムに光の明暗として記録した光学的記録方式もあります。

    2. 音の磁気的記録
      1. 音声信号を電気的な手法を用いて記録する装置で、代表的なものにテープレコーダがあります。初期のテープレコーダは音声信号を磁気の変化に変換して磁気テープへ記録するものでアナログ方式です。ディジタル信号技術が開発されるとディジタル信号を磁気テープに記録する方式も実用化されます。
      2. ディジタル信号の記録媒体として最も代表的なものはハードディスクでしょう。
      3. ディジタル信号を物理的に樹脂製の円盤上に磁気の変化として記録できる、書き換え可能な光磁気ディスクというものもあります。
        これの原理は、ディスク上の磁気の方向を変化させてディジタルデータを記録するものです。サラの状態(消去状態)の時には磁気は全て同一方向を向いていて、記録された部分の磁気だけに反対方向の磁気モーメントを持たせるものです。信号の読み出しは、レーザ光線を照射、カー効果(Kerr effect)を利用して読み出します。
        代表的なものに下記の2種類があります。
        • MD(書き込み消去可能) → 磁界変調(直接上書き)で記録します。
        • MO(書き込み消去可能) → レーザ光線変調(消去後書き込み)で記録します。

        *注:市販の音楽入りMD:
          これは、市販の音楽CD と同じ方式で、再生専用です。
          (ただし、信号は ATRAC 圧縮されています)


    3. メモリへの記録(2002/02/20現在の情報)
      メモリへの記録方式です。MMC 等の様々な媒体が開発されています。高速、小型軽量で可動部分がないことでは最も優れていますが、容量が少ないのと高価な点がネックです。

    4. その他、将来的な記録方式(2002/02/20現在の情報)
      1. 光誘起磁化の研究
        • 現在は、(光→熱)+(磁界) で記録していますが、これが実用化されると光だけで磁気記録が可能になるそうです。
        • 基礎研究段階では、光エネルギーで直接磁気を制御できる物質も発見されていますので、将来はもっと効率の高い光磁気ディスク(あるいは類似の媒体)が開発されるかもしれません。

      2. 深紫外線レーザの研究
        • 青色レーザより更に波長の短い領域となる深紫外線レーザを利用した記録方式の研究が進んでいるそうです。
        • 波長405nm(ナノメートル)の青紫色レーザを使用して、直径120mmのディスクに最大約27GBのデータを記録することができ、ディジタルハイビジョン映像で2時間以上、標準テレビ放送の場合は13時間以上記録できる、書き換え可能な相変化光ディスク(Blu-ray Disc)が発表されています
        [Blu-ray Disc 主な特徴]
        取扱いが容易なカートリッジ構造(寸法:約129×131×7mm)
        データ転送レート:36Mbps
        映像・音声記録可能
        記録容量: 23.3 / 25 / 27 GB
        レーザ波長:405nm(青紫色)
        ディスク直径:120mm
        ディスク厚:1.2mm

      3. ホログラフメモリ
        レーザ光線のホログラフを利用したメモリで、10mm3(1cm角立方体)キューブメモリチップに1テラビット程度の容量を記録(書き換え可能)できるそうです。




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  1. MP3について

    MP3について

    1. MP3とは
      人間の持つ聴覚特性の利用により、不要と判断した情報*注:1を削除して効率よく圧縮する符号化方式に、MPEG*注:2で規定されている MPEG-1 Audio があります。 MPEG-1 Audio は、LayerT〜LayerVまで3つのモードがあり、Layerが高いほど高圧縮率でありながら高音質です。
      MP3 とはこの MPEG-1 Audio LayerV*注:3の通称です。

      *注:1不要と判断した情報とは:
      • 最小可聴限界の外側の音は聴こえないので、削除します。
        最小可聴限界

      • 大きな音の直前直後にある周波数が同程度の小さな音や、大きな音の中に埋もれた周波数が同程度の小さな音などは、聴き取れません。これをマスキング効果と呼びます。
        そこで、マスキング効果によって聴き取れない音は削除します。
        マスキング

      *注:2MPEG(Moving Picture Experts Group):
      • ISO(国際標準化機構)とIEC(国際電気標準会議)の動画等に関する符号化方式の標準化を検討する組織です。ここで制定された規格には、 MPEG-1、MPEG-2(DVD = Digital Versatile Disc で採用)、等があります。

      • 参考までに[ MPEG = エムペグ ]オフィシャルサイトの文章を引用しておきます。詳細は当該サイトをご覧ください。
        ◎ 参考サイト:
        MPEGのオフィシャルサイト"The MPEG Home Page"より一部引用
        The Moving Picture Experts Group (MPEG) is a working group of ISO/IEC in charge of the development of international standards for compression,decompression, processing, and coded representation of moving pictures, audio and their combination. So far MPEG has produced:

      *注:3LayerV:
      • Layer 3 ではなくて、ローマ数字の V らしいです。


    2. MP3 圧縮の概念
      1. FFT(fast Fourier transform)と同じ種類のMDCT(modified discrete cosine transformation = 変形離散コサイン変換)を使って周波数領域を32分割し、最小可聴以下の信号を削除する。

      2. マスキング効果で聴こえない音を削除する。

      3. サブバンドの最大振幅が1になるように正規化し、データを Huffman符号化(出現頻度の高いデータを少ないビット数で、頻度の低いデータを長いビット数で表すことにより、データ量を減少させる方法=可変長符号)で削減する。

      4. データの多いバンドに多量のビットを割り当てる。

      5. ステレオ信号 L(Left) と R(right) は、L+R・L-R に分けて符号化する MS(Middle/Sides)ステレオ、等の手法で聴覚特性に合わせた効率のよい圧縮を行なう方式もあります。


  2. Windows Media Technologiesについて
    Microsoft社が開発した著作権管理機能のある配信技術で、ディジタルメディアを作成・配信・再生するためのアプリケーションファミリの総称です。データフォーマットは"ASF(Advanced Streaming Format)"で統一されています。

    Windows Media

    1. アプリケーションファミリ 一覧(概略)
      1. Windows Mediaツール[作成]
        Windows Mediaサービス用の ASFコンテンツを作成するための一連のツールです。
        ツールには、Windows Mediaエンコーダ、Windows Mediaオーサー、Windows Media ASFインデクサ、変換ユーティリティ等が含まれています。

      2. Windows Mediaサービス[配信]
        Windows Mediaサーバの別の呼び方で、ライブ形式のオーディオやビデオのプレゼンテーションと保存形式のファイルを配信、およびそのサービスの管理等に使用されます。

      3. Windows Media Player[再生]
        Windows Mediaサーバからストリーミングメディアを受信するクライアントプログラム または コントロールで、汎用プレーヤとして利用可能です。

    2. ファイル拡張子の意味について
      1. 拡張子が .asf のファイル
        "Windows Media Technologies"でオーディオおよびビデオ(または、いずれか片方だけの場合もある)のストリーミング用コンテンツとして作成されたファイルです。
        元々は NetShow 時代のものですが、Windows Media の時代になってもこれ等のデータフォーマットを総称して"ASF"と呼んでいます。なお、配信されている状態の"ASF"コンテンツを ASFストリームと呼びます。

      2. 拡張子が .wma または .wmv のファイル
        どちらも"ASFファイル"ですが、オーディオのみの場合はファイルの拡張子を"wma"とし、オーディオおよびビデオの場合はファイルの拡張子を"wmv"として区別しているだけです。

    3. MS Audio と Windows Media Audio
      1. MS Audio
        Microsoft社が開発した音声圧縮符号化技術の開発コードネームです。

      2. Windows Media Audio
        Microsoft社が開発した音声圧縮符号化技術は途中から"Windows Media Audio"と呼ばれるようになります。バージョンを付けて"Windows Media Audio V2""Windows Media Audio V8"等と呼ぶこともあり、著作権管理機能のある配信技術"Windows Media Technologies"と組み合わせた音楽配信の総称と言えそうです。

        • Windows Media Audio CODEC を使用してコンテンツを圧縮すると元のデータの一部が失われることに関しては MP3 等その他の圧縮音声ファイルと同じ仲間で、情報の一部を削除してしまう"非可逆圧縮方式"です。なお、圧縮アルゴリズムの詳細については未調査です。
        • MP3 と同等程度の音質になるエンコード後のファイルサイズは、下記のようにアナウンスされています。真偽のほどはご自分の耳でお確かめください。
          • Windows Media 4(CODEC V2) → MP3ファイルの約1/2
          • Windows Media 8(CODEC V8) → MP3ファイルの約1/3


    4. Windows Media 9 シリーズ:概略
      1. Audio
        Windows Media Audio 9 コーデックは、Windows Media Audio 8 コーデックを 20% 上回る圧縮率を達成、1パスおよび2パスの CBR と VBR エンコードをサポートしている。
      2. Lossless
        計算上の損失なくオーディオ コンテンツをエンコードでき(圧縮率は、2:1 〜 3:1)、マルチチャネル オーディオのエンコードとダイナミック レンジ コントロールをサポートしている。
      3. Video
        Windows Media Video 9は、Windows Media Video 8.1 コーデックと比べ、15 〜 50% 圧縮率が向上して(ビットレートが高いほど改善の割合がいっそう高い)。1パスおよび2パスの CBR と VBR エンコードをサポートしている。




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  1. チャンネルと音像の定位

    チャンネルと音像の定位

    1. チャンネル数について
      1. チャンネル数の種類
        チャンネル数は何種類もあり、1チャンネル、2チャンネル、4チャンネル、5.1(6)チャンネル、8チャンネル、・・・音楽の録音時にはマルチトラック録音で24チャンネルや、36チャンネルや、もっともっと多チャンネルの方式もあります。

      2. デュアルチャンネル(Dual Channel) と バイリンガル(Bilingual)
        2つのチャンネルに全く別の音声を流したものを「デュアルチャンネル」、片方のチャンネルには例えば日本語の音声を、もう片方のチャンネルには別の国の言語に翻訳した音声を流したものを「バイリンガル」と呼んでいます。

    2. 音像の定位について
      1. 人間は、左右の耳に到達する音の位相差とレベルの違いによって音源の位置を知ることが出来ます。
        これがステレオの原理である音像の定位です。
        • 仮に位相差のない純音がある1点から出ていたとしても、人はその音源の位置を知ることができません。
        • 携帯電話の呼び出し音に何人かが右往左往するのはこのためです。
        • 一般的には、音像の定位を得るためには最低2チャンネル必要です。

      2. 人間は音源の上下位置を判断できない
        眼をつむって顔を固定している時、正確に検知できる音源の位置は、残念ながら左右だけで、上下については判断できず曖昧になってしまいます。ただし、眼を開けて、顔を動かせばかなり正確に音源の位置を知ることができるようになりますが、これは視覚情報を利用したからです。
        • 音像の定位に視覚情報も重要なファクタを占めている
          視覚情報と聴覚情報の相互関係は、ここでは省略致しますが、美しい映像を視ながら聴く時と、じっと眼を閉じて聴く時では、同じ質の音楽でも違った感じになります。
        • 美しい映像のBGMは、多少質の低い音楽でも何となく聴き流してしまうことができるのは周知の事実ですね。

      3. フクロウ(ミミズク)の耳はすごい、音源の上下位置を判断できる
        • その理由は、耳が左右違う高さに付いているからです。
        • 一見、耳のように見えるツンと立った飾り羽のあるものがミミズクで、ないものがフクロウと呼ばれているのですが、学術上の明確な分類ではなく通称のようです。ということで本当の耳は羽に隠れていて見えません。
        • 人間も、左の耳と右の耳が横一線上になく上下にずれていれば、音源の位置を上下左右についても正確に知ることが出来るようになるのだそうですが、脳の耳情報解析アルゴリズムもUpDateして、上下左右判断対応形にしなければ無理だと思います。


  2. 誤解を生じやすい用語の簡単解説
    わかっているようで、何か曖昧になっていて、誤解を生じやすいと思われる用語を簡単に解説します。

    用語の簡単解説

    1. モノーラル(monaural) と バイノーラル(binaural)
      聴く人の状態を表しています。
      1. モノーラル(monaural)
        片耳で聴くことです。

      2. バイノーラル(binaural)
        両耳で聴くことです。

    2. モノフォニー(monophony) と ステレオフォニー(stereophony)
      1. モノフォニー(monophony)
        音像の定位とその応用技術を利用した立体音響(効果)の無い録音再生方式、あるいは、その再生装置を含めた総称で、1チャンネルの場合も、複数チャンネルの場合もあります。
        自動車が左から近づいてきて、右方向へ走り去る音を録音再生した場合でも、自動車は次第にスピーカに近づいて(前方に来る)、そのまま後方へ遠ざかる感じとなります。音の拡がり感や立体音響(効果)はありません。音が次第に大きくなって、次第に小さくなるだけです。
        1-ch MONO2-ch MONO

      2. ステレオフォニー(stereophony)
        音像の定位とその応用技術を利用した立体音響(効果)のある録音再生方式、あるいは、その再生装置を含めた総称で、従来から広く普及しているのは、2系統の信号伝達経路を持つ2チャンネル・ステレオです。
        音声信号は2つのチャンネルのうち片方を左側の音に、残りのチャンネルを右側の音というように振り分けて録音されています。ご存知のとおり、スピーカを前方の適当な距離に2つならべて、左右のスピーカから各チャンネルの音声を再生したとき、スピーカに向かって三角形の頂点に当たるような位置関係に人が座って聴くと、音の拡がり感や立体音響(効果)を再現できるものです。
        自動車が左から近づいてきて、右方向へ走り去る音を録音再生した場合は、あたかも自動車が左から右へ走って行くように感じることができます。ステレオ装置が発売され始めた頃は、このようなデモレコードが配布されていました。
        2-ch STEREO

    3. モノラル(mono) と ステレオ(stereo)
      文章等の前後から判断しましょう。
      1. モノラル(mono)
        モノーラル(monaural)、モノフォニー(monophony)、1チャンネル(1-channel)、単チャンネル(single-channel)、等の何れかを表していると思われます。

      2. ステレオ(stereo)
        バイノーラル(binaural)、ステレオフォニー(stereophony)、ハイファイステレオ装置(high-fidelity stereo sound system)、等の何れかを表していると思われます。

    4. オーディオビジュアル(audio-visual)
      音声と映像の両技術を使用して、音声と映像のコンテンツを同時に利用すること。
      AV(A/V)と略して呼ぶこともある。
      1. 視聴覚と和訳されている。

      2. オーディオ(audio)=聴/ビジュアル(visual)=視 であるが、聴視覚とは呼ばないことに注目。

    5. サラウンド(音の加工)
      横一列に2つしかない耳を最大限に利用して、立体音響効果を高めようと考えられたのがサラウンド音響です。音を積極的に加工して、コンサートホールやチャーチやジャズ等といった任意の音響空間をシミュレーションしたものをサラウンド音響と呼び、マイコンで(あるいは専用のLSIで)音声信号を制御して音響空間を生成しています。カーステレオなどにもDSPサラウンド搭載などというのを見かけます。
      1. サラウンドは通常の2チャンネルステレオを発展させた多スピーカ方式となっているのが一般的で、臨場感を創り出すことができます。

      2. ディジタル信号処理技術を駆使した仮想音響空間の生成で、超小型スピーカでありながら、あたかも複数のスピーカがリスナを取り囲んでいるかのうようなサラウンド音響を実現する技術や、ヘッドホンでも5.1チャンネルを自然な定位で再生できる技術も研究され、実用化されています。
        4-ch STEREO

      3. このページ内の関連項目
        「Windows Media 9 シリーズ:概略」

    6. バイノーラル録音
      人間の頭部と同じ形をしたダミーヘッドを作り、耳の鼓膜に相当する位置へマイクを取り付けて音を録音する方法をバイノーラル録音と呼ぶ。録音した音声をヘッドホンで聴くと、臨場感が再現できるというアイディアです。




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  1. デシベル

    デシベル

    1. デシベルとは
      デシベルとは、単位(ベル)に1/10を表す接頭語(デシ)の付いたもので、インピーダンスの等しい2点間の電力比の常用対数をとって、10倍したものです。数式では下記のように示されます。
      Decibel Power

      また、電圧の場合は下記のようになります(オームの法則、Ohm's Law から誘導されます)。
      Decibel Volt

    2. デシベルの計算例
      例題-1:1/1,000の1/1000は電圧デシベルでは何デシベルか?
      解答1:20log0.000001=-120dB
      解答2:20log0.001×0.001=20log0.001+20log0.001=(-60)+(-60)=-120dB
      [解説:0.000001の常用対数は−6です]

      例題-2:1,000倍×1000倍は電圧デシベルでは何デシベルか?
      解答1:20log1000×1000=20log1,000,000=120dB
      解答2:20log1000×1000=20log1000+20log1000=60+60=120dB
      [解説:1,000,000の常用対数は6です]

      解答2の様に、演算は足し算と引き算ですみ、数字は0が6個も続くようなやたら大きな(または、小さな)数字にならないので、デシベルは非常に便利に取り扱うことが出来るのです。

    3. たとえば
      現場では、
      お〜い「レベルを千分の一にしてくれるかな」・・ではなくて、
      「レベルを60デシ下げて」とか「−60デシにして」といった案配です。

      ・音声・音楽系:
       通常は電力デシベル絶対単位が使用されています。これは1mW=0dBmとして表され、
       インピーダンス600Ω系で0dBmを電圧に換算すると0.775Vとなります。
      ・そのほか、インピーダンスが開放に近い系:
       電圧用デシベル絶対単位が使用されています。これは1V=0dBVとして表します。


  2. VU、VU計、VUメータについて

    VU、VU計、VUメータ

    1. VUの定義*注:1
      Volume Unit(音量単位)の略で、VU計を使用して音声伝送回路のプログラムレベルを一定の約束にしたがって読みとったときのレベルの単位です。

    2. VU計、VUメータの定義*注:2
      • 「VU計」  BTSで定義、指示計部と抵抗減衰器部とを含めたもの。
      • 「VUメータ」JISで定義、指示計部のみを称している。

    3. 指示計部の感度*注:3
      1kHz・正弦波の1.228V(4dBm、ただし0dBm=1mW/600Ω)を加えたとき0VUを示すもの、と定義されています。

      *注:1,2,3
      • VUメータとは、VU計の指示計部で指針の動特性にも規定がある指示電気計器(メータ)です。
      • VU計は、音声・音楽・放送関係の業務用音響機器で音量表示器として多用されています。
      • VU値の読みとり方法、指針の動特性、電気的特性、等の詳細は、[BTS][JIS]で定義されていました。
        • VU計[BTS 5703 廃止年月2001年7月]、BTS = Broadcasters Technical Standard(放送技術規格):日本放送協会(NHK)が制定
        • VUメータ[JIS C 1504 廃止年月1993年2月]、JIS = Japanese Industrial Standards(日本工業規格)

      • 出典:引用元(2006/10/28現在の情報)
         サウンド与太噺[http://web.kyoto-inet.or.jp/people/bontoro/]
         (財)日本規格協会[http://www.jsa.or.jp/]
         フリー百科事典[Wikipedia]


      VU Meter VUM-( ) 放送機器[VUモニタ]
      (2006/10/26現在の情報)
      メーカサイトより引用
      http://www.yamaki-ec.co.jp/
      引用終わり


      Audio Monitor LLM-( ) オーディオモニタ[ラウドネスモニタ]
      (2006/10/26現在の情報)
      メーカサイトより引用
      http://www.yamaki-ec.co.jp/
      引用終わり



    4. VU計の指示は、ピークレベルには追従してない
      音声伝送回路のプログラムレベルを監視することが目的(開発はアメリカ)のVU計は、人間の話す音声の平均的レベルを聴覚特性に非常に良くマッチさせて表示できるのが特徴ですが、信号のピークレベルには追従してません。
      ピークレベルを正確に読みとることが重要な音楽のディジタル録音等ではピークレベルメータ等が使用されます。


    5. 民生機器に取り付けられていて、目盛り面に"VU"と印刷されたメータ
      メータの目盛り面には"VU"と印刷されてはいますが、外観寸法(目盛板のデザイン・指針の形状・その他)や電気的性能が正式なVU計、VUメータの規格に合ってなく、機器のモデルによっていろいろなタイプ・デザインのものが取り付けられています。
      同一メーカ製の機器でさえ一貫性に欠け、計測目的で取り付けられているのではなくて、その機器に都合の良い指示をするようにできたアクセサリ的な役目の、あるいは目安程度のレベルメータであると考えられます。
      例えば録音機ならば、ここまで指針が振れていれば適正レベルで録音できますよ、といったことが取扱説明書に書かれていたりします。




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  1. 計量単位

    計量単位

    1. 計量単位について
      • 計量単位は、1960年に国際度量衡総会に提案され、決議されたSI単位(一量一単位の原則による、一貫性を持った単位系)の使用が国際的に推奨されていて、日本でも「計量法」「JIS」等でSI(International System of Units)単位が採用されています。
      • SI単位は基本単位、補助単位、組立単位(誘導単位)からなります。
      • 物理学の法則等で定義出来ない最も基本となる量が基本単位です。これ等基本量以外の物理量は理論体系による方程式等によって組み立てることができ、組立単位(誘導単位)と呼ばれています。
      • これ等に関する詳細は「計量法」で細かく取り決められています。

        計量法より一部引用
        基本単位
        物象の状態の量計量単位記号
        長さメートルm
        質量キログラムkg
        時間s
        電流アンペアA
        温度ケルビンK
        光度カンデラcd
        物質量モルmol
        引用終わり

    2. 接頭語
      接頭語とは、単位の10の整数倍乗(正又は負)の分量または倍量を表すもので、下表は接頭語の一部です。
      • 間違った使われ方が非常に多いので注意しましょう。特に多いのが接頭語(キロ:記号=小文字のk)を、大文字のKで表記する例です。
      • 強電やコンピュータ業界では、接頭語(キロ)を大文字の K で表記する慣習もあるようですが、大文字の K は、接頭語(キロ)の正しい記号ではなく、温度の単位(ケルビン)の記号です。

        計量法より一部引用
        接頭語(実用的な範囲のみ)
        累乗名称記号
        -12ピコ(pico)p
        -9ナノ(nano)n
        -6マイクロ(micro)μ
        -3ミリ(milli)m
        -2センチ(centi)c
        0基準
        2ヘクト(hecto)h
        3キロ(kilo)k
        6メガ(mega)M
        9ギガ(giga)G
        12テラ(tera)T
        引用終わり



  2. 温度

    温度

    1. 温度とは
      熱力学的な熱量と、物質の温冷の序列を示す場合があります。一般に温度と言った場合は、温冷の序列(温かいとか冷たいとか)の度合いを示す目盛のことを言います。

    2. 温度の目盛(代表的な三種)
      1. セルシウス目盛(摂氏目盛ともいう)
        セルシウス(Celsius.Anders スウェーデン)が考案した温度目盛です。溶けつつある氷の温度を 0度、沸騰しつつある水の温度を 100度として、 その間を 100等分した目盛りの1間隔を 1度と定めたものです。
        後に、この方法は熱力学の理論に一致しない点があることがわかり、改訂されます。

      2. ケルビン目盛
        ケルビン(Kelvin.Lord イギリス)が考案した温度目盛です。セルシウス目盛は低温側に限界があることがわかり、熱力学的に考えられる低温の限界を 0度と定めたものです。
        絶対温度目盛と呼ぶこともありますが、正確には、絶対温度目盛の一種というべきでしょう。

      3. ファーレンハイト目盛(華氏目盛ともいう)
        ファーレンハイト(Fahrenheit.Gabriel Daniel ドイツ)が考案した温度目盛で、単独に規定されているものではなく、セルシウス目盛(摂氏目盛)に関連したものです。現行の規定は、考案当時とは多少違っています。
        インターネット等その他で外国の資料を検索するとファーレンハイト目盛で表記されたものもあります。もし、そのような資料にぶつかった場合は下記の換算式で換算してください。アメリカやイギリスでは使用されているようですが、日本では法定目盛となっていません。

    3. 日本における現行の温度目盛(2001/04/18現在の情報)
      1. ケルビン温度(記号:T 単位記号:K)
        最も正確に実現できる温度定点の1つである、水と氷と水蒸気が平衡に共存する点(水の三重点と呼ぶ)の熱力学温度の 273.16分の1とする、と定義されています。

      2. セルシウス温度(記号:t 単位記号:℃)
        ケルビンで表した熱力学温度の値から 273.15 を減じたもの、と定義されています。

      3. 換算式
        (1) セルシウス温度 t(℃) = T - 273.15

        (2) ファーレンハイト温度ファーレンハイト温度

    4. 補足
      1990年国際温度目盛(ITS-90)では、水の三重点は、セルシウス温度で 0.01 ℃、水の沸点は標準気圧(101,325 Pa)下で約 99.974 ℃ となっています。

    5. 蛇足
      しかし、家庭等での日常生活において 0.01 ℃ の正確さの世界は関係なしと割り切っていても困ることもなく、氷は 0℃、沸騰している水は 100℃、山に登ってご飯を炊くと気圧の影響(気圧が低いと水の沸騰する温度が低い)でおいしいご飯ができない、で何ら差し支え有りませんね。

      [演習問題]
      体温計の最大目盛値は 42℃ 迄ですが、なぜでしょうか?



  3. 時間と周波数(標準電波)

    時間と周波数

    1. 時間と時刻
      1. 時間とは、とどまることなく流れ去る時の流れ(森羅万象・事象の変化)を表す概念で1次元。
      2. 時刻とは、時間という概念の中に存在する、ある1時点のことです。
        • 何故、時間は1次元で空間は3次元なのか、という理由については別の場で物理学(相対性理論、など)の勉強をしていただきたい。
        • 私たちの生命活動は、前方(将来)へ一定の速度でのみ進むことができて、前方以外の方向へ進む(例えば後戻りする)ことは不可能だと考えられています(2006/10/24現在の技術力では)。しかし何時の日か、時間を操作して4次元の空間へ入り込むことができるようになるのでしょうか?
          • そして、ワープ航法で過去の自分に会えたら・・それはドラちゃんの世界だ。

    2. 時間の単位および定義
      1. 時間の単位は秒(単位記号:s)です
        • 分 = 1 秒の60倍
        • 時 = 1 秒の3600倍

      2. 1秒の定義
        セシウム133の原子の基底状態の2つの超微細準位の間の遷移に対応する放射の周期の91億9263万1770倍に等しい時間である、と定義されています。

    3. 正確な時間の実現方法
      NiCTに新型の一次時間・周波数標準器(通称CRL-O1[シーアールエル・オーワン])と呼ばれる装置があります。
      セシウム原子時計と呼ばれることもあるこの装置の特徴は、
      • 時間の絶対的な正しさを測るために、その正確さを自分自身で判断する機能をもつ、
      • 国際原子時*注:1や協定世界時*注:2など世界の標準時の正確さを評価する基準となっている世界中でも数少ない装置の1つ、
      • 装置が出す時間と周波数の基準の正確さは 170万年に 1秒しか狂わない、というものです。

      <NiCT Webサイト「報道発表」より引用>
      2006/02/07 日本標準時のシステムが新しく切り替えられました。
      日本標準時の新しいシステムへの切り替えのお知らせ
      −日本標準時の精度が5倍良くなります−
      平成18年2月7日より新しい日本標準時システムによる運用を開始します。
      平成18年1月31日
      ------------------------------------------------
      【新日本標準時システムの特徴】
      新しい日本標準時システムは、従来のシステムに比べ、世界の標準時(協定世界時UTC)との時刻同期精度が5倍良くなリます(±50ナノ秒以内から±10ナノ秒以内へ)。これは、日本標準時の信号源として使用してきたセシウム原子時計群に水素メーザー原子時計を加えたこと、原子時計間の時間差を高精度に計測する装置類を開発できたことなど、従来の日本標準時システムに大幅な刷新を加えたことで達成されました。こうした特徴は機能・性能面でも活かされ、従来、精度が劣っていた1,000秒程度未満の短期間安定度(時間・周波数の)が改善され、短期から長期にわたって常に安定で信頼性の高い日本標準時(時間・周波数)供給が可能となります。
      ------------------------------------------------
      <引用終わり>
      詳細は当該サイトをご覧ください。

      *注:1国際原子時:
      世界各国の原子時計データを基に、国際度量衡局(BIPM)が決定する原子時のこと。

      *注:2協定世界時:
      地球の自転から決められる時間との差を常に0.9秒以内に保つように調整(うるう秒)された、経度 0度における標準時。
      日本標準時(JST)は協定世界時(UTC)を 9時間進めたものです。


    4. 周波数
      周波数とは、波動の1秒あたりの循環数(周波の数)のことで、単位はヘルツ(Hz)です。正確な時間が得られないと、周波数を正しく計測し表示することができません。

      [演習問題]
      パソコンソフトでCPUクロック周波数を表示するものがありますが、
      この部類のソフトが表示する周波数は論理的に正しいでしょうか?


    5. 個人レベルでの標準時間の取得方法
      1. 原子時計の正確さに同期した時間情報が付加された標準電波*注:1という電波が発信されていますから、この電波を受信して自分の時計を校正することが最も正確な方法です。具体的には、電波時計*注:2を利用するのが手軽な方法だと思います。

        *注:1標準電波:
        (1)特徴
        • 遠隔地でも高精度に比較が可能である、
        • 時刻を刻む元でもあり、標準時という形で日常生活に密接に関係したものでもある、
        (2)主要諸元(日本の場合)
        • 呼出符号 :JJY(標準周波数局)
        • 空中線電力:50kW
        • 運用時間 :常時
        • 周波数と時間間隔の正確さ:±1 × 10-12
        • 付加されている情報:
          秒信号、日本標準時、うるう秒、状態、その他
        (3)送信所
        • 福島局おおたかどや山標準電波送信所
          (福島県田村郡都路村)
          アンテナ高:250m
          周波数  :40 kHz
          備考 1999(平成11年)/06/10 開局
        • 九州局はがね山標準電波送信所
          (佐賀県佐賀郡富士町)
          アンテナ高:200m
          周波数  :60 kHz
          備考 2001(平成13年)/10/01 開局
        • アメリカ(参考)
          コロラド州送信所
          周波数  :60 kHz
          備考 詳細未調査
        • 其の他・世界各国にある送信所
          NiCT-資料室
          「世界の標準周波数報時局」が参考になります。

        *注:2電波時計:
        時計に内蔵されたアンテナで標準電波を受信し、表示を現在時刻に自動修正する機能を持つ時計を電波時計と呼び、たくさんの種類が市販されています。
        購入後、電池を入れるだけで、時刻表示やカレンダー情報を自動的にセットしてくれるので、とても便利です。

        • テレビやラジオの時報で自己修正する機能のある時計は別物です。
        • 大手家電販売店の情報[2006/09/01]:
          時計メーカなど各社から、[目覚まし][壁掛け][からくり時計]などが、多種類発売されています。
          (3,000円〜10,000円程度、からくり時計・腕時計は若干高価)

      2. インターネット利用の校正方法もあります。
        1. NiCT - 日本標準時関連Webサイト
          当該Webサイトの「日本標準時」をクリックしてみましょう。サイトに接続されると、日本標準時とパソコン内蔵時計の時刻を表示して、比較できるようになっています。自動的に校正されるわけではありませんが、正確な現在時刻の確認目的には便利だと思います。

          標準時
          (日本標準時に接続した画面)
          日本標準時 >日本標準時のページ


        2. 桜時計(FreeWare)
          こちらの桜時計ホームページでは、パソコンの時計を自動校正することができるソフトをダウンロードできます。
          インターネット(あるいはイントラネット)上の、NTP(Network Time Protocol)サーバあるいはSNTP(Simple Network Time Protocol)サーバにアクセスして、パソコン内蔵時計の狂いを修正するソフトだそうです。

          ■インストールと使い方
          • ダウンロードしたアーカイブ(圧縮されたファイル群)を展開します
          • 適当なディレクトリを作成したら、展開した内容を移動します
            (README.TXT、SERVER.TXT、SKRWATCH.EXE、SW_NORAS.EXE)
          • README.TXTを読んでください、使用方法等が詳しく記述されています。

        3. WindowsXPの機能(SNTP/NTPクライアント機能)
          インターネット上の、SNTP/NTPサーバにアクセスして、パソコン内蔵時計の狂いを修正する機能を内蔵しているので、別途ソフトは不要。

          スタート→設定→コントロールパネル→日付と時刻
          WindowsXPの機能(日付と時刻:プロパティ)

          WindowsXPの機能(日付と時刻:プロパティ)

          WindowsXPの機能(日付と時刻:インターネット)

          WindowsXPの機能(日付と時刻:インターネット)


      3. 精度について
        これ等の方法は、家庭等での日常生活においては問題にならない程度の精度が得られますが、さらに高精度を必要とする場合は、電子計測機器メーカ等を検索してみましょう。
        • WindowsXPの機能(日付と時刻:インターネット)を利用した時の精度は、地域標準時との差:1〜4秒程度の誤差。
        • 桜時計(FreeWare)を利用した時の精度は、地域標準時との差:合っています(誤差1秒以内)。
        ただし、当サイトの環境で、NiCT-日本標準時Webサイトに接続して確認した結果です。


      時間と周波数(標準電波)は一部、下記NiCTサイトの資料から抜粋引用させていただきました(感謝!)。
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      NiCT>トップページ
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  4. 時の記念日、計量記念日

    時の記念日、計量記念日


    1. 時の記念日


    2. 計量記念日
      1. 計量記念日の由来
        • 現在(2006/10/24)の「計量記念日」は11月1日です。
          計量法(現行の)が施行された1993(平成5)年11月1日にちなみ11月1日が計量記念日となりました。
          11月を計量強調月間とし、計量行政機関等によって、計量思想の普及、向上に関する各種の行事が催されます。

        • 旧:計量記念日は6月7日でした、
          度量衡法を変更した「計量法」が公布された日が、1951(昭和26)年6月7日で、翌、1952(昭和26)年3月1日から施行されました。計量記念日は1953(昭和27)年に当時の通商産業省が設けたもので、企業内における計量管理思想の啓蒙普及行事や計量関係業務功労者の表彰等が6月7日に行われてきました。

      2. 日本に残っている尺貫法
        • 1959(昭和34)年以降、尺貫法はメートル法へと切り替えられてゆきますが、日本家屋建築業界や和裁等の業界ではいまだに尺貫法が残っています。
        • 日本家屋建築業界は曲尺(かねじゃく 30.30cm=1尺)、和裁は鯨尺(くじらじゃく 37.88cm=1尺)が使用されています。


      ★このページ内の関連項目
      計量単位について
      温度




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・1999年03月16日 「付録」掲載。
・2004年06月04日 リニューアル。
・2005年05月13日 盗用(無断転載)に対する抗議文を掲載。
・2005年05月17日 (港町十三番地)の逸話を掲載。
・2005年05月20日 1ミル=1インチの千分の1=25.40μmを追加。
・2005年05月26日 盗用(無断転載)ページが削除されたので、抗議文の掲載を一時停止。
・2005年06月18日 オーディオビジュアル(audio-visual)追加。
・2005年07月02日 WAVEファイルのITRK情報を追加。
・2005年10月02日 HD-DVD情報、ほかを追加。
・2005年10月23日 [電話回線ダイヤルアップ接続によるパソコン内蔵の時計を校正する方法]削除。
・2006年01月16日 Goldwaveで編集すると、ITRK項目は消滅する件、追記。
・2006年02月07日 日本標準時の新しいシステムへの切り替えのお知らせ、追記。
・2006年04月12日 蓄音機の発明の歴史年表[今後更新はしない予定 2006/04/12]、追記。
・2006年04月12日 2006年(平成18年 4月)次世代DVD統一交渉は事実上決裂(日本)、追記。
・2006年05月04日 「物理学の勉強について」字句変更、キーワード追加。
・2006年07月10日 「ただし、真空とは何も存在しない、と言うわけではない」字句追加。
・2006年09月02日 「電波時計」字句修正。
・2006年10月02日 「時間と時刻」字句修正。
・2006年10月05日  スタイルシート利用、全体見直し。
・2007年08月22日 「ハイビジョン」字句修正。
・2007年11月08日 「歴史年表」PCM録音レコードの解説追加。
・2008年02月16日 「歴史年表」次世代DVD決着か・・字句追加。
・2008年06月27日 「Broadcast Wave Format(BWF)」字句追加。
・2009年01月24日 川崎市川崎区港町計画の工場跡地が更地になっている事実を追記。
・2009年02月05日 NiCT-日本標準時Webサイトに接続して確認した結果を追記。
・2009年02月26日 港町(みなとまち)十三番地の前後を若干の字句修正。
・2009年09月28日 「唯真故新」追記。
・2009年09月29日 「補正音圧レベルA特性で測定する騒音レベル」について追記。
・2010年02月10日 「Chunk情報の説明(概略)」のtableを分割して見やすくした。
・2010年02月22日 川崎市川崎区港町計画の工場跡地画像を追記。
・2010年04月01日 「港町十三番地」ここの住所と関わりがあるという逸話を追記。
・2010年06月17日 「港町十三番地」ここの歴代住所表示の変遷を追記。
・2010年12月06日 川崎市・川崎タワーマンション発表記事を追記。
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