| 名称 | 人参果(にんじんか) |
| 種別 | 果実 |
| 出典 | 中国 |
正しくは万寿草還丹(まんじゅそうかんたん)といい、西牛貨州(さいごけしゅう)の五荘観でしか取れない霊験あらたかな果実です。その樹は天地開闢以来の霊根です。三千年に一度花が咲き、三千年に一度実を結び、更に三千年たって熟すもので、一万年の間に三十個しかできません。実の形は生まれたばかりの赤ん坊にそっくりです。人参果の匂いをかげば三百六十歳まで生きる事ができ、一つ食べれば四万七千年生きる事ができます。なお、この仙果は、もいでからしばらくすると堅くなって食べられなくなります。従って、五荘観でしか賞味する事はできないわけですね。
人参果は五行を忌むため、金に遭えば落ち、木に遭えば枯れ、水に遭えば溶け、火に遭えば焦げ、土に遭えば土の中に入るという事なので、扱いが大変難しいものと思われます。樹からもぐ為には金棒で叩き、皿に絹の袱紗をあてておいて受けなくてはいけません。木製のものが触れば枯れてしまうし、土の上に落ちれば見えなくなり、水中に落ちれば溶けてしまうからです。
食べる時は、磁器に入れ、清水で溶かして食べるといいます。
〔参考〕「西遊記」呉承恩(岩波文庫)