名称 聖杯(サン・グラール)
種別 無尽・生命
出典 ケルト・キリスト教

  キリストが十字架にかけられる前夜に行われた「最後の晩餐」で、イエスによって祝福されたワインが入っていた杯。また、十字架上のイエスが槍に貫かれた時、滴る血を受けた杯。但し、必ずしも杯として描かれたわけではなく、大皿あるいは石として表された事もあるようだ。

  この杯は、イエスを埋葬したアリマテアのヨセフによって、持ち去られたと言われる。中世のロマンスでは重要なモチーフのひとつとなり、アーサー王伝説では、最も聖なる騎士だけがそれを発見する事ができるとされ、多くの円卓の騎士が聖杯探索の誓いを立ててキャメロット(アーサー王の宮廷)を去った為、アーサー王の力は衰退した。アーサー王伝説における聖杯は、精霊降臨祭にどこからともなく出現して、地上のものとは思われぬ珍味佳肴を供するが、普段は、特定の城の特定の部屋に守護されている。

  また、パルシファル伝説(「聖杯物語」など)では、代々聖杯を守護するとされる一族によって、漁夫王の城に守護されている。この城はパルシファルの目的地でもある。

  映画「インディ・ジョーンズ 最後の聖戦」では、聖杯で水を飲んだ者は、不死の命を授かるものとされ、小アジアの奥地で、その水により長命を保った最後の十字軍戦士によって守護されていた。主人公インディ・ジョーンズは聖杯を守護する資格を得るが、最後にカタストロフィにより、聖杯は喪われた。

  荻野真の劇画「孔雀王」では、全ての邪悪なものを封じたキリストの頭蓋骨であるとされているが、これは全くの創作である。

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〔参考〕
「聖書」
「アーサー王伝説」キャヴェンディッシュ(晶文社)