| 名称 | 千人針 |
| 種別 | 防御 |
| 出典 | 日本の習俗 |
日本では戦時中、出征する兵士が的の弾にあたったりしないように、祈りを込めた千人針というものを持たせました。これは、さらしなど1mくらいの長さで並幅の、白か黄色の布を二つ折りしたものに、武運長久という文字か、虎の絵をかき、千個の小さい丸を点状につけたもので、、これに千針糸を通したものです。丸のところに、いちいち糸を縫い止めていくわけですが、その結び玉が布を抜け落ちると、「弾が貫通する」という事になるので、いけないとされました。女性が一人、一針ずつ縫っていくのですが、寅年生まれの女性だけは、「虎は千里走って千里帰る」というので、年の数だけ針を刺す事ができたそうです。
特に、戦争末期の頃になると、いろいろなバージョンが登場し、処女に針を刺してもらった方が、効果が高いとか、千人目のとどめの針は、五黄生まれの女性に刺してもらうといい、また、死線を越えるという語呂合わせか、最後の結び目のところに五銭銅貨を縫い止める事なども行われました。兵庫県の方では、千人針の布を梅酢に漬けて干したりしたそうです。
〔参考〕『現代民話考6 銃後・思想弾圧・空襲・沖縄戦』 松谷みよ子(ちくま文庫)
※ 本項目は秋草さんの示唆により、追加しました。秋草さん、どうもありがとう!