THE EXORCIST
エクソシスト

1973年 アメリカ映画


STAFF

製作総指揮:ノエル・マーシャル
製作・脚本・原作:ウィリアム・ピーター・ブラッティ
監督:ウィリアム・フリードキン
撮影:オーウェン・ロイズマン
音楽:マイク・オールド・フィールド


CAST

リンダ・ブレア
マックス・フォン・シドー
ジェーソン・ミラー
エレン・バースティン

STORY & REVIEW

女優クリスは、ワシントンでの撮影のために
12歳の娘リーガンとともにロケ現場近くに家を借りた。
ところがこの家は、夜になると屋根裏から
奇妙な音が聞こえ、リーガンはベットが揺れると訴える。
やがて、リーガンの身体に異変が起こる。
彼女の身体に悪魔が取り憑いたのだ。
リーガンを助けるため、二人の神父が ”悪魔祓い師”
として、リーガンに取り憑いた悪魔と対決する。

 

”エクソシスト” とは、古代から伝わる ”悪魔祓い師” のことをいい、
この作品は、少女に取り憑いた悪魔と二人の神父が繰り広げる
死闘をウィリアム・フリードキン監督が描いた作品です。
原作・脚本を手掛けたウィリアム・ピーター・ブラッティは、
実際に起こった ”悪魔祓い” の事件を基にして本作を書き上げたといいます。
公開当時、上映の劇場で、子供や女性に限らず、大人の男性までもが、
あまりのショッキングさに倒れて病院に運ばれたとケースが何件も報告され、
一種の社会現象になったほどです。
そしてこの作品が、”オカルト” と言う言葉を一般に定着させたのです。

この作品の軸となる ”神と悪魔との対決” は、根源がキリスト教社会に
関わるものだけに、恐怖感もリアリティがあります。
悪魔に取り憑かれた少女リーガンの口から出る罵声、
首が180度回ったり、十字架を自分の股間に突き立てるといった
想像を絶する言動、形相や声の変貌といったキリスト教的モラルを
逆撫でするショッキングな描写は現在観ても 衝撃的で
つい、目をそらしてしまうほどです。「この作品の中の悪魔という概念は、
外敵としてのモンスター的存在ではなく、心の内側に潜む
邪悪なるものが悪魔を受け入れる」と監督のフリードキンは語ります。
さらに、「邪悪さが気分が悪くなるほど、凄まじく描かれているが、
それに立ち向かう、(困難に)勇気と正義感を持てと訴えている。」と語っています。

この作品で、原作・脚本のウィリアム・ピーター・ブラッティは、
さりげない日常からとてつもない地獄絵図に至るプロセスを
見事に構成し、アカデミー脚本賞に輝きました。
また、キャスティングも素晴らしく、「メリン神父」に
マックス・フォン・シド-、「キンダ−マン警部補」に、リー・J・コッブ
といった渋いベテランに、エレン・バースティンやジェイソン・ミラーの
熱演がドラマを引き立て、当時14歳のリンダ・ブレアが
悪魔に取り憑かれた少女リーガンを見事に演じています。
尚、隠れた存在として、リーガンに取り憑いた悪魔の不気味な声を
名女優 マーセデス・マッケンブリッジ が吹き替えで演じています。
そして、マックス・フォン・シド−を除く全ての神父役は、
なんと、本物の神父を起用しているのです。

当時はCGなどの特殊撮影技術が無かった為に、揺れるベッドや、
倒れてくる家具などのポルターガイスト現象のシーンは、
全て手作業で撮影されたといわれています。
特に、リーガンの部屋での撮影で、白い息を出すために、
クーラー8機を使って、ひと晩中部屋を冷やしたそうです。

初公開から、25年以上経っても、今だ色褪せないオカルト大作、
「エクソシスト」。この作品が色褪せないのは、
単なるホラー・オカルトムービーなのではなく、”正義と邪悪”
についてをかたるメッセージが色濃く描かれているからなのでしょう。


Produced by "Rick"